窪美澄のレビュー一覧

  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    ある町に住む人々の物語。自分は自分のことしか知らない。他人を知っていると思っても絶対に知り得ない。人には隠された感情がやはりあるし、仮に全く隠していなかったとしても他社が本人と同じ気持ちになんてなれない。なれないからこそ寄り添うということが重要なのかしら
    複数の視点から語られる物語を読んでそんなことを考えていた。

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    2026年06月10日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    【略奪愛】とは何か、という哲学を考えさせられるとは思わなかった…
    略奪愛とひとことで言ってもたくさんあるんだなぁ。

    「それからのこと」だけは微妙だった。この微妙という感覚の正体について考えてみたのだが、他の話に比べて割とありきたりな略奪愛ものだったからだろう。

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    2026年06月06日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    窪美澄さんの「朧月夜のスーヴェニア」がとても好き。空襲警報が鳴り爆弾の落ちる音を背景にいつ体が焼けてもおかしくない状況で、本能に近い性欲で繋がる男と女。しつこくないのに匂い立つような性の表現が最高。
    彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」も、女の男の下でかわいがられたい欲を現実的に描かれている。セックスのシーンでもいやらしさやエロさが強調されるのじゃなく、気持ちよさや感情主体でかわいく描かれてるのがよかった。

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    2026年06月06日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    すべてが優しい世界観。ノンアル梅酒みたい。とても読みやすく、精神疾患の症状や対処法などが学べます。
    絵画がサブタイトルに使われていますが、タブローとはほぼ関係なく一瞬ふれるだけです。

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    2026年06月05日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    うつの今読んでよかったかもなあと思った。

    野乃花の話が1番辛くてでも1番共感できて、どうしてと思いながら読んだ。繊細でか細く見えた野乃花が、あんな社長になっていたという事実に、彼女の強さとその美しさとたくさんのしんどい気持ちのその重さを感じた。

    由人の話もよかった。かなりしんどい中生きてきて、自分もしんどいのに、人のことを考えちゃう優しい人だと思った。
    語り口が特に好きで、魅力的な人だと思った。
    ミカが泣いた時のセリフがすごく印象的だった。自分とは違って寂しくて死にたくなるか。
    寂しくて死にたくなる。

    正子の話は、現代の都会の毒親の子はこういう気分になりながら育つのかと思わされた。最初は

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    2026年06月01日
  • 夜に星を放つ

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    全五編からなる短編集で、コロナ禍の中執筆された影響か全ての話に通じて物悲しさや喪失感が漂う。

    短編それぞれでテーマは違うものの、人との別れという点は共通している。身内の死、離婚など。

    各短編の主人公はこの別れに対してどう向き合うかが描かれる。
    希望を見出し、前を向いて生きる者もいれば、別れの悲しさを引きずったまま生きる者もあり、現実的だ。

    登場人物の内面を細かく描写しているため、読んでいるうちに感情が込み上げてくる。

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    2026年05月30日
  • 宙色のハレルヤ

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    6つの短編集。
    装丁が可愛かったが、中身は、やや重みと暗さを持った、様々な恋愛に関するお話だった。
    そう、恋愛自体は、結局いつかは終わるんだ、と実感。テレビドラマでは、ハッピーエンドで終わりがちだが。人生は、ドラマのように終わったりしない、ずっと続いていく。
    ひとつの恋は、何かを自分に残して、終わっていく。

    事実だけれど、私が読みたい恋愛物は、やはりキュンキュンで始まり、キュンキュンなまま終わってほしい。

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    2026年05月28日
  • 夜に星を放つ

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    それぞれの主人公の寂しさとそれを受け入れていく様が丁寧に描かれていて、読んだあとは少しだけ強く、素直に、なれる気がする作品。でも、個人的には給水塔が好き。

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    2026年05月25日
  • 給水塔から見た虹は

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    とても大切なことが描かれた作品だと思うけど…

    文体というか、
    「中学生や若い人がこんな喋り方するかなぁ」って感じる話し言葉とか、ため息とかを「はぁーーーーーっ」って表記してるのとか、なんか違和感があってそれが気になって話に入っていけなかったというか。

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    2026年05月24日
  • 君の不在の夜を歩く

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    高校時代仲が良かった男女五人のグループのうち、もっとも聡明で美しかった菜乃子がODで自死したことから溢れ出す、残された者たちの続きの人生。
    当時から五人のあいだであちこちに矢印が向き合っていたことが分かり、それが二十年後の今もなお一方通行である事実にもどかしさを感じながら読んだ。
    話の主人公が入れ替わっていく連作短編で、まさか五番目となる最終章は亡くなった菜乃子の視点ではあるまいなと冷や冷やしていたらそのまさかで、はじめ若干白けたのだけれど、蓋を開けたら五つの中では一番良かった。
    クールでわりと物静かな印象を他人に与えながらも、実は彼女が「小説家になりたい」という野心や、才能ある他者への嫉妬を

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    2026年08月26日
  • じっと手を見る

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    ネタバレ

    読んでて苦しかった。もっと正直に楽しい方に流れたいけど、どうしようもできない。
    ままならない感じが苦しかった。

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    2026年05月17日
  • 給水塔から見た虹は

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    娘よりも外国ルーツの人々の世話をする母には、よほどの事情があるのだろうと思った。が、それほどの事情ではないような。

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    2026年05月15日
  • アカガミ

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    ネタバレ

    ミツキとサツキの恋愛小説として読めばめちゃ楽しめた。ミツキの変化が目覚ましくてわくわくするし、サツキが小説の時代背景に対しては少し珍しいワイルドめなタイプなところがまた良い。きっかけは何にせよ2人が出会えたことは大きな意味があると思う。これからもサツキがいればなんとかなる気がする安心感がある。
    アカガミは胸糞悪いし、何が何だかよくわからないままモヤモヤで終わるが、安易な言葉でまとめるなら"ただより高いものはない"ってことなのかなと思う。

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    2026年05月14日
  • 給水塔から見た虹は

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    過ぎたるは及ばざるが如し。善意と行動、頭下がることもあるが、あまりに身勝手な親子。動機も腹に落ちない。善意のファンやズンがかわいそすぎる。やっぱり日本人傲慢。

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    2026年05月13日
  • いるいないみらい

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    男女それぞれの立場で、『いる』こと、『いない』ことについて考える短編集。

    どの話も、いること、いないことどちらかを良しとすることはなく、その狭間で揺らぎ続ける人間を見守るように描かれているところが好みだった。
    中でも『私は子どもが大嫌い』は、タイトルのドキッとする感じからは想像もできないほど穏やかな読後感で良かった。

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    2026年05月11日
  • 夜に星を放つ

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    最後の話は泣きそうになった
    小学生がそこまで気を遣わなくていいのよ...
    佐喜子さんがいてくれてよかった

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    2026年05月10日
  • じっと手を見る

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    生きるって苦しいけど愛おしいと思える本。

    心に残った文章
    【責任感じて誰かと生活するっていうのが一番だめだって】

    【人の体は永遠に繁茂する緑ではない。
    けれど永遠じゃないから私はそれが愛おしい。】

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    2026年05月07日
  • 給水塔から見た虹は

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    ネタバレ

    多国籍な人々が暮らす郊外の古びた団地を舞台にした話。中学2年生の桐乃と桐乃の母親である里穂と、ベトナムにルーツを持つヒュウの3人の視点で描かれる。最初から最後まで里穂の他人への入れ込みようを理解できなかった。いくら忙しいと言っても説明なしで、ここまで家庭を疎かにするのだろうかと感じた。桐乃の人生はどうにかなりそうだが、ヒュウの人生は虹以上に良いことがあって欲しいが、かなり厳しいように思う。

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    2026年05月05日
  • 夜に星を放つ

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    コロナ禍を舞台にした星座をからめた短編集。
    高校生とおばあちゃんの話を読んで、祖母と他愛ない話をして過ごした高校時代、いつも服装を褒めてくれた祖母のことを思い出して心がほんわかと温かくなった。

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    2026年05月03日
  • 宙色のハレルヤ

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    誰かが誰かを思う気持ちはかけがえのないもの。それを表現できるのはとても尊いこと。
    女性同士男性同士、子供同士、友人、どんな関係だっていいじゃない。

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    2026年05月02日