窪美澄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
〈菜乃子が死んだってよ〉
そんなたった一言のLINEメッセージがきたのは五月の連休中のこと。
高校の元同級生の男女五人。
いつも五人の中心にいた菜乃子が自死した。
どうして死んだの-。
そして自分はどうして生きているんだろう-。
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読み始めは、大人の恋愛小説かと思ったんです。なんて狭い範囲で好きだ嫌いだ言っとるんだ、めんどくさいわーって笑 (おい!)
しかし、菜乃子の人生がプツリと終わりを迎えても 残された4人の人生は続いていく。
「なぜ死んだの。あなたが放り投げたかっこ悪い生を私はこれから何十年も過ごしていかなくちゃならない。」
これは、40代を目前にした男女が、親友の死をきっかけに それぞれが持つ傷や生きずらさと向き合う物語でした。
「菜乃子が本当は何に悩んでこの世を去ったのか知らないし、わからない。けれど、自分だって、もうこの世はうんざりだと思う瞬間は幾度もあるのだ。今だってそうだ。」
もう若くはないけれど、それなりに年齢を重ねてきた。
結婚や出産。介護。誰にも言えない恋。宗教二世。仕事に忙殺される日々。そんな中 大切な人が突然 この世から消えた。
何もかもが儘ならない世の中で自分が生きてる意味とは何なのか。各章は四人それぞれの視点から語られ、菜乃子の「不在」を想いながら自身の「存在意義」を問います。
いやー、そういう時期ってあるのよね。
なんだかいっぱいいっぱいの時。不幸なことや不運が重なって、ある日 突然ぷつんっと糸が切れちゃう時。私がパニック症になったのも、妹に同じことが起きたのも たしか36,7歳。登場人物たちと同じ歳。きっとそういう年齢なのよね。(どういう?)
いやしかし、窪美澄さんは「儘ならない」を書く小説家としてナンバーワンですな。そしてやっぱり読みやすぅい。すいすいーっとね。
最後の章はなんと死後の菜乃子目線。
残された四人は どんな人生を歩んで老いていったのか…。
「人間は ただそこにいるだけで 十分なのだ」
そうなのだ。結局そうなのだ。
窓から優しく朝陽が射し込む。そんな景色が浮かぶ読後感でした。
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もうひとつのテーマとして「小説を書くということは」っていうのが書かれているんじゃないなぁと感じたので その感想も。
小説家になれなかった者、小説家になった者。それを見守るひと。売る人。その小説を読む人。後半は そういった視点から人生を見つめ直す物語にもなっていきます。
小説とはその一文字一文字に作者の魂が宿っていて、読み手がしっかりとそれを受け止めた時に、作者が込めた怒りややるせなさは昇華され、喜びや希望は 次の創作意欲に繋がるんだなと改めて感じました。
生きていくことの厳しさも、生きていることの尊さも、どちらも等しく味わえる。それが「小説を読むこと」…かな (*´`*)ナンテナ
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Posted by ブクログ
増え続ける外国人労働者とその家族。特にイジメを受ける子供達は、好きで来た訳でもなく、なぜこんな辛い思いをしなければならないのかと苦しんでいる筈。
日本人は日本人で、なんで来るの?帰れば?と思う人もいる。
結局、一人一人の人間の抱く思い、嬉しさ、悲しさ、など世界中大差ないのに、その人の事を知らないから、コミュニテケーションが無いから彼らの辛さ、悲しさを想像出来ずに酷い言動が生じてしまっている。これまた世界共通。
どこの国の人々も、良い人もいれば、悪に手を染めてしまう人もいる。それは日本人だって一緒。
言葉も分からない異国で暮らす彼らへの理解、援助は、我々日本人の為にも必要である事を改めて感じさせてくれる本。