窪美澄のレビュー一覧

  • クラウドクラスターを愛する方法

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    ネタバレ

    初めて窪さんの小説を読む。「ふがいない僕は空を見た」の作者、という情報しかなかったので、あまり深く考えずに購入。紗登子の周りの人に対する遠慮とか、本当は打ち明けたいこととか、きっと誰もが生きていく上で抱えるものなのだろうに、それを大したことのないこと、と向井くんに片付けられている部分を読んでいて腹立たしくなった。みんなそれぞれ自分の度合いで苦しんでいるし、誰が誰より苦労しているというレベルなんてあるはずがないのに。反して克子との話は気分が晴れた気がする。
    ただ少し終わり方が急だったから驚いた(笑)

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    2015年11月10日
  • 給水塔から見た虹は

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    ネタバレ

    技能実習生や移民労働者の現状や問題について扱った作品だが、読み終わった後にそのイメージや考えが変化することはなかった。桐乃の育つ団地や小学校の環境は耐え難いと感じ、他にも反発したくなるような飲み込み難い箇所が幾つもあった。

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    2025年12月15日
  • 給水塔から見た虹は

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    中島京子さんのやさしい猫を思い出しました。
    政治的思想の話になってしまうので、細かく感想は控えますが、日本で真面目に働いて母国にいる家族に仕送りしたいとか、本気で頑張ろうとしている人には、良い環境で働いてもらいたいなと思うし、〇〇人の定義ってなんだろう。日本で産まれたら日本人じゃないの?って疑問に思ったし、でも結局日本人もそうでない人も、日本っていい国だなと思ってもらいたいなと思った。

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    2025年12月12日
  • じっと手を見る

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    作家の朝井リョウさんおすすめの恋愛小説! のっけからの性描写で、この本、このままだと挫折かもと、気を揉んだが、あの朝井リョウさんがおすすめするなら何かがあるはずと読み進めた。柔らかい文体だが、子どもの話、ひどい。一話一話に体温を感じつつも、読んでいて少しずつ何かが抉られていったこの感じは何だったんだろう。

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    2025年12月11日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    わたしはあんまり好きじゃなかったな。
    こういう人いるよね、とは思うけど、身近じゃないというか。
    共感できなかったし、サラッとしている話が多かった気がする。もう少し、精神が大人になったら感覚も変わるかな。

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    2025年12月11日
  • 夏日狂想(新潮文庫)

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    友達におすすめしてもらって読んだ。人の生涯だからやっぱり長くて、友達におすすめしてもらってなかったらもっと読むのに時間がかかっていたかもしれない。友達が、人生ってこういうもんかっていってて、それ聞いたらすごく共感した。そう思ったら確かに、礼子は若い頃に出会った水本に心惹かれてその後誰と付き合っても水本は頭から離れず、結局60代になっても水本水本と、、。ほんとにいま20代の自分がそうなりそうで怖かったけど、まあそう言う生き方もあるのかと思ったらちょっとだけ人生に希望がもてたというか、まあ良かった。

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    2025年12月04日
  • 給水塔から見た虹は

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    日本にいる外国人がどんどんと増えていく現代に、読んでおきたい1冊だと思った。残念ながら私が育った環境にはあまり沢山の外国人はいなかったが、知らない、より、知っていること、ってとても大事だと思った。
    外国人の日本での生活の大変さは想像もつかない。外国に留学するのとはまた訳が違うな、と。
    自分はあまあまで、ゆるゆるで、イージーな生活をしてきたんだな、と感じてしまった。より小さな幸せをみつめたいと思ったし、『日本人ファースト』という日本人寄りすぎな考えは危険だと改めて思った。
    あと、外国人関係なく、コミュニケーションの大切さを感じた。里穂と桐乃の関係性はどこにでもありうるかな、と。コミュニケーション

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    2025年12月03日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    十人十色の人生がありました。
    全員闇深い。
    ただただ全員の闇の部分を知り、その時各々が感じたことをありのままに受け止める感じで読み進めました。
    かける言葉が見つからず己の未熟ささえ見つけてしまった本でした。

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    2025年12月03日
  • 宙色のハレルヤ

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    窪美澄さんらしいキラキラしてなく、不穏な空気感で進行するまさに一筋縄でいかない恋愛短編集。これが窪美澄作品の味。長編の方がいいかな。

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    2025年12月02日
  • 給水塔から見た虹は

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    楽しい物語ばかりでは
    駄目なんですかね。
    辛かった。

    子供達の成長が
    胸を打った

    カッコいい大人になるな

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    2025年12月01日
  • 夜に星を放つ

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    直木賞受賞作の本作は、全5篇からなる短編集。

    どの物語も“大切な人との別れ”や“もう会えない寂しさ”を静かに描いており、読後には胸の奥にじんわりと温かくも切ない余韻が残ります。

    始まったばかりのコロナ禍を背景にしたエピソードもあり、あの頃の先の見えない不安や孤独を思い出しながら、登場人物たちの感情に自然と寄り添ってしまいました。
    それでも彼らの心の奥には、希望のような小さな光が確かに灯っており、その光こそが“星”として描かれているように感じます。
    タイトルの通り、物語の中には星座や夜空が繰り返し登場します。読んだあとには、ふと空を見上げたくなる。

    そんな静かな力を持った作品で優しさと哀し

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    2025年11月29日
  • じっと手を見る

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    この本を選んだきっかけは、Twitterか何かで紹介されていたような気がする。性描写がすごく丁寧で官能的で生々しかった。
    結局いっときの気の迷いで、よく見える人についていくと、破滅に向かうなということがわかった。
    生まれてきた環境の違いで、人生の簡単さがこんなにも変わるのかとある主残酷性があった。
    あんまり明るい話じゃないので、気持ちが落ち込んでいるときには読まないほうがいいと思った。

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    2025年11月29日
  • 宙色のハレルヤ

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    窪さんはやっぱり長編がよいな。もちろん退屈しないで読めたし、いいなと思ったのもあった。でも、きっと記憶には残らない。何年かしたら読んだことも忘れてしまいそう。よくないとかではなくて、自分には刺さらない話だった。

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    2025年11月26日
  • 宙色のハレルヤ

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    どの短編も普通に面白い。淡々と読み進められる感じで、ただあまり残らなかったな。もう自分が結婚し、妻となり母となったからか恋愛!って感じじゃないからかも。過去の恋愛に何も未練がないし。

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    2025年11月25日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    人妻とイチャコラしてたら旦那さんに拡散されて大変なことになった高校生の話…でいいのかな?
    お金も貰ってるし買われてるから…未成年ナンチャラで捕まるのは人妻の方だろうか?
    ストーカーであっても働かなくていいよって言われたら結婚するもの?
    色々疑問は出てくるが…楽しめました

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    2025年11月25日
  • 給水塔から見た虹は

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    「ベランダでとりをさばかないこと!」
    ベトナム人の技能実習生たちの寮に貼られていたであろう注意書きを見たことがある。
    そんなバカな、と思っていたけどこの小説をよんで、そのまさかだった!と点と点がつながった気がした。

    ベトナム人、技能実習生のイメージは残念ながら悪い。でもそれは彼らだけのせいではないのかもしれない。
    文化の違いはもちろん、日本側にも正していかなければいけないことは多いのかもしれない。
    ベトナム人日本人に関わらず良い人も悪い人もいるし、誰かにとって良い人でも別の人にとってはそうじゃないこともたくさんある。当たり前のことだけど。
    窪美澄さんの作品は人間の多面性を表現することがひとつ

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    2025年11月26日
  • アカガミ

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    3.7/5.0

    根幹にあるテーマがなんなのか、今の自分には最後まで掴めなかった。
    「性」への関心の薄さみたいなものが、描かれる作品が近年多い気がするが、個人的にはあまりピンとこない。

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    2025年11月22日
  • 宙色のハレルヤ

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    窪美澄らしいと感じる恋愛短編集だった。
    どれも、苦しく苦いストーリーばかり。
    まあ恋愛なんて、キラキラしている方が珍しいのかもしれないが…。

    短かい話だしどれも主人公視点でしか語られないので、イコール傷つけられた(傷ついた)側の視点でしかなく。
    相手側にも何か理由があるだろうにそちらの感情だったりが一切分からないので、なんとなくスッキリしなかった。
    まあ恋愛なんて主観で突き進むものなんだけど。

    幸せの形も、何を追い求めるかも、本当に人それぞれだなとあらためて感じた。

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    2025年11月20日
  • 給水塔から見た虹は

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    団地に住む桐乃がクラスメイトのヒュウと団地を出ていく話

    始まりは桐乃とヒュウのクラスでイジメられたり無視されたりする、どうにもならない状況が続き胸が苦しくなる

    2人が家出をしてからは職場が酷すぎて逃げ出した技能実習生の話が出てくる。
    ボートピープルとして日本に来たおじいさんの話や桐乃の母とタオの話など、どの話も重い。考えさせられて軽く読み流すことはできなかった。

    2人ともこの家出で少し成長したことが救いだった

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    2025年11月19日
  • 宙色のハレルヤ

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    誰かを好きになることに決まりや形はない、自由でいい、だけど思うようにいかない不自由さ。もがいて自分なりの答えを見つけると、出会いと別れも歳を重ねることも全部今の自分でいいよねって思える気がする。窪美澄さんの言葉が少し疲れた部分にスッと入って穏やかに流れていく。

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    2025年11月14日