窪美澄のレビュー一覧

  • ルミネッセンス

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    寂れた団地が舞台の短編集
    かつて住んでいたこどもたちが、50を過ぎた大人になっている
    それぞれ親の介護だったり、亡くなった親の遺品整理だったり
    同窓会をきっかけに月一不倫をしたり
    最後の話はちょっと違う話だったけど
    どの話も結末がゾッとする。
    「宵闇」だけは終わり方に希望が持てたけど

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    2023年12月13日
  • ルミネッセンス

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    なぜこんな寒い日に読んでしまったのか。幽霊と蛍が似合う、アラフィフの人生の休符の話。じわじわこわい。おもしろくはあった。

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    2023年12月12日
  • 二周目の恋

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    やっぱり好きな作家さんの話が面白かった
    島本理生さん 綿矢りささん 遠田潤子さん

    波木銅さんは初めての作家さんだったけど 内容がイマイチ私には入ってこなかった

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    2023年11月25日
  • いるいないみらい

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    窪美澄さんの5つの短編集

    「こどもをもつかもたないか」ということに真っ直ぐに向かい合った物語で、それぞれの主人公なりの考え方や生き方が描かれていて、正解を導くことはなかった。ここには、生まれ生きていく中で、新しい命を成すかどうかは、誰でもない自分あるいは自分たちで決めて行くのだから・・・という作者の意志が強く感じられた。

    妊娠・出産といったテーマを多く描かれている窪美澄さんらしく、多様な場面や人物設定だった。どの物語でも主人公の意志が、ごく自然体で表現されていた。読み手は、きっと主人公達の何処かに気持ちを寄り添わせることが出来る作品だとも思う。「こどもをもつ」ことに否定も肯定もしない姿勢は

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    2023年11月17日
  • ルミネッセンス

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    人生50年も生きていたら、先に明るい希望を見出すのも困難になってくるものだ。
    この物語は、登場人物たちだけでなく
    団地という住居も商店街もみんなみんなくたびれている。
    ストーリーは暗くて救いがないのかもしれない。
    だけど明るいばかりが人生じゃないんだよと
    そっと差し出されたこのダークサイドストーリーに
    私は確かに救われたと思う。

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    2023年11月07日
  • たおやかに輪をえがいて

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    未だに付き纏う女性の老いとか、誰しもある誰にも知られたくないこととか、そういった後ろめたいようなネガティブなものをプラスにしてくれるような、そんな作品だった。色々考えたことは多いけど、私はずっと詩織とみなもの関係がすきでした。

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    2023年11月06日
  • 二周目の恋

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    初めてでもなくて、2度目でも最後でもなくて「2周目」。ひと通りの経験を積むとこういう大人になるのかな。
    普段、恋愛小説は読まないけれど、人気作家が色々な角度から描く恋愛小説は面白かった。
    特に「カーマンライン」が好きだなと思った。

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    2023年10月31日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    絶対に死ぬな。生きてるだけでいいんだ

    セリフとしては月並みなひと言かなと、
    抜き書きして今思うけど、小説の中でこの一節を読んだ時、涙出そうになった。

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    2023年10月23日
  • ルミネッセンス

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    なんかゾッとする…連作短編になるのか、一話目で嫌〜な気分になり読むのを止めようかと思ったけど止まらず…登場人物が追い詰められて一時の休息を求めて飲み込まれていく…怖かった。。

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    2023年10月18日
  • ルミネッセンス

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    見た瞬間、キレイと思った装丁と小説の内容のバランスがなんとも言えない。毒と言うのか、闇と言うのか恐怖すら感じる。輝きがある中にどす黒いモノが秘めている、そんな短編作品。

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    2023年10月18日
  • たおやかに輪をえがいて

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    主人公にまったく共感ができず、序盤はかなりイライラした。
    52歳の主婦絵里子は、夫と、20歳のひとり娘の3人暮らし。一見どこにでもいる家族だが、それぞれがフラストレーションを抱え、それが積もって絵里子は家を出る。

    絵里子は言いたいことを言わず、怒らず、家族のためを思って家のことをこなしてきた。絵里子の内面が描かれているから、余計に思っていることがあるなら言って!と思ってしまう。
    溜め込むタイプの人は爆発すると怖いな。
    家族だろうと親友だろうといくら心が通っていると思っても、言いたいことはやっぱり口で伝えなきゃいけない。わかった気になっているのがいちばんダメ。

    絵里子が家を出てからの変貌ぶり

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    2023年10月17日
  • ルミネッセンス

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    ホラーな短編小説5作。
    どれも団地で起こり最後には死に至るところが少し怖かったけれど不倫など悪いことをすると罰が当たるという内容は面白かった。

    宵闇の孫とおじいちゃんのお話は1番読みやすくいい話だったのではないかと思う。

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    2023年10月16日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    その人の地獄はその人の魂に紐づいているので、どうあっても救われないという話。
    テーマがちょっとしんどすぎた。

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    2023年10月07日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    怖かった。サイコパスとか性癖っていう言葉で人間を区別しきるなんて無理だと感じた。

    出来事の外側の事実と内面的な事実は、全く違う気がした。怖かった。

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    2023年10月04日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    「やめるときも、すこやかなるときも」結婚式の常套句だ。だからこういう物語なのかなって思い込みが頭のどこかにあった。過去におっきな傷を負った二人が距離を測りながら、恐る恐る近づいていく物語だった。自分の中にある忘れたい過去。っていうのは大なり小なり誰にもある話なんだけど、窪さんはそういう誰にもある話を物語に織り込むのがうまい。人間不信の野良猫が保護されて懐くと例えるのは下手くそかもしれないけれど、印象としてはそんな感じ。

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    2023年10月01日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    解説が山本文緒さんだった
    純愛を描いてあるとの文が印象的

    過去に遡って嫉妬することあるよなぁ
    もうこの世にいない人には勝てないって言うよなぁ などと思いながら読んだ

    それにしても家族に何度も手をあげて酒に逃げて終いには「俺も苦しかったんだ」と宣うオヤジはサイテー

    生まれた境遇とか、親ガチャとか
    悶々ともがきながら苦しさも抱えて隠して生きてる皆んなえらいよね

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    2023年09月26日
  • アニバーサリー

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    戦後を生きた女性と心を閉ざしたシングルマザーの話し。

    古き良きなんて言われるものが全て素晴らしいとは思わないけど、豊かさと引き換えに失われたものってあるんだろうなぁ、なんて。

    人との繋がりが如何に大事かって認識する一冊でした。

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    2023年09月10日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    どれも対話がテーマになりそう。ちゃんと話し合えばな、と端からなら何とでも言えるわけで。仕事もあって育児もあって、なかなかうまくはいかんよな。

    「サボテンの咆哮」は涙。おもちゃを用意してたおじいちゃん、まだ距離がつかめない父と息子。
    「ゲンノショウコ」重すぎる…。旦那さんが素晴らしい。言えないこともあるけど、彼なら受け止めてくれそう。
    ラスト2話、沙樹ちゃん辛いなあ。

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    2023年09月10日
  • たおやかに輪をえがいて

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    52歳のパート勤めの主婦、絵里子。
    ある程度幸せに過ごしてきたと思っていたが、
    ある日夫の持ち物らしい風俗のポイントカードを見つけてしまう。一人娘の萌も最近帰りが遅い。
    そんなきっかけで、夫を信じられない、家族とは一緒にいられないと家出…
    え?そんなことで?
    風俗くらいで済んでよかったじゃん。しかも風俗のポイント貯めるなんて…なんか憎めない
    それ以外は穏やかで優しそうな夫なのに…
    まあ、人それぞれ怒りのポイントは違うからね。
    あまり絵里子に共感出来なかったけど、夫をはじめ人に恵まれている人だよね。それがよかった

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    2023年09月06日
  • じっと手を見る

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    みんながそれぞれ理屈通りではない自分の感情を持ちながら生き続けていて、それを他人としてみると、こういうものだよなあ生きるのってって感じる

    登場人物みんな好きでも嫌いでもない

    終わり方が綺麗

    人の体は永遠に繁茂する緑ではない。けれど、永遠じゃないから、私はそれがいとおしい。

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    2023年09月05日