窪美澄のレビュー一覧

  • いるいないみらい

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    窪美澄さん、お久し振りの10冊目(アンソロジーを除く)。

    子どもがいない夫婦の話が3つに、養父母と暮らし続ける独身女性の話と子どもを幼くして亡くし妻にも先立たれた初老の男性の話がひとつずつ。
    いずれも子どもや家族が「いるみらい」への思いが今の生活に揺らぎを与えるお話。

    世間並みの年齢で結婚して深い考えもなく子づくりをして苦労するもなく子を授かった者からすると、妊活(第2話)や養子縁組(第5話)の話は読んでいるのが場違いな感じがするほどに読み進めるのがきつい話だったが、どちらの話も人生の先輩たる女性の言葉で物語が良い方向で落ち着くところに救われた。
    残る話も主人公の胸の内の不穏さにはやるせな

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    2024年08月03日
  • たおやかに輪をえがいて

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    専業主婦である主人公、前半は読んでいて面白さが分かりませんでしたが、中盤から展開が変わります。後になって皆から「変わった」と言われる主人公ですが、実際変わり始めるある行動を取ってから面白く感じました。
    専業も兼業も、主婦をリスペクトしたくなる一冊です。

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    2024年08月02日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    社会の中での人との繋がりや、自分なりの役割を持って生きていくことは大切なことなんだと思いました。
    その人がその人らしく力を発揮できることは素晴らしいです。

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    2024年07月30日
  • よるのふくらみ

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    1回目読んだ時、みひろって突拍子もない女だなと思ったけど、
    ホルモンバランスで人格変わった感じとか経験してるとなんかそうだよね、、ってなった。
    生々しく感じるけど、純愛ぽい要素もあってファンタジーだなって思う。

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    2024年07月26日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    ネタバレ

    家族の形について問いを投げかけるような短編集。
    なんとなく記憶に残ってるのは「ゲンノショウコ」
    障害を持った妹をもつ女性が大人になって家族をもつが娘に障害があるのではないかととか不安に駆られながら生きていく物語。本人にしか分からない苦悩で、周りの人間とのすれ違いがすごく悲しい。
    あとは「サボテンの咆哮」
    バリキャリの妻が子供を産んで、産後うつになり、自分の意義について考える旦那を描いた作品。
    これは、男女でだいぶ受け取りかだが違うと思う。
    例えば、「育児を手伝う」という言葉が地雷を踏む可能性があるとか…。

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    2024年07月25日
  • よるのふくらみ

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    タイプの異なる兄弟から、愛され、兄を選ぶも、自分の気持ちが変化していく。小学校から大人になるまで、色々なことをへてつかんでいく幸せ。
    これって純愛だよね。
    と、思わせる作品でした。

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    2024年07月25日
  • アカガミ

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    近い将来、このような未来が待っているのかなと思いながら読んでいた。初期の頃の2人の様子が微笑ましい。そして、なんだったのだろうという読後感。どう帰結するのか気になり、一気に読んだ。

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    2024年07月17日
  • じっと手を見る

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    出てくる人出てくる人、みんな生きづらそう。
    そこに介護という職業や富士山に閉ざされている(という印象の)地方都市という設定が絶妙な相乗効果を生み出している。
    主人公たちは、幼少期に辛い経験をしたことも共通していて、おまけにすぐに体の関係になってしまうのも共通していて、そこがまた余計に悲しくなる。
    全体的に決して明るい話ではなかったが、最後には明るい兆しも見えたので安心。
    富士山や湖という絵になる場所での、介護や寂しさやなんだかわからない焦りやつまらなさ、の対比が泣けてくる。

    良かったのだが、性描写が多すぎて私にはマイナス点。

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    2024年07月13日
  • 二周目の恋

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    「道具屋筋の旅立ち」
    「無事に、行きなさい」は、読んでてモヤモヤしつつ要点が掴めずにいた。
    カーマンラインはタイトルに合ってる気がした。
    ただ二週目ってなに?! 二度目ではなく二週目なのが、わからない。

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    2024年07月08日
  • 私は女になりたい

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    人としてどう生きるか?
    難しい問題ですね。
    仕事を取るか母親として生きるか、女として生きるか?

    実際にこんなことがあるのかどうか知りませんが、自分の身のまわりでは起きないでほしいと願うのみです。
    小説の世界だと思い読みました。

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    2024年07月01日
  • じっと手を見る

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    掴んだり離したりしてたら、隙間から何かが溢れ落ちていくよう__生きることのもどかしさや苦しさが淡々としながらも深く描かれていました。登場人物に共感できない部分もあったけど、「背負わなくていいんだよ、楽な方選べよ」という台詞を見てなんか腑に落ちました。

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    2024年06月26日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    自分の周りにいそうな人物たち、ありそうなリアルな描写で共感できた。
    共感できるからこそ、ふわーっとしたまま終わってしまう話が多く、根本解決していないのでは?と消化不良なところもあった。

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    2024年06月21日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    これは、3つ目だっけ?かが、好きだった気がした、、、?後期試験の帰りに大宮駅で買ったんだっけ?多分?で、帰りで読んだ?3ヶ月前だから忘れちゃったᐪᐤᐪ

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    2024年06月11日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    これ多分去年から少しずつ読んでた!笑
    安定の女の子視点はするする読めるんだけど、男の人視点だとなかなか読めないけど、やっぱり終盤の盛り上がりはさくさく読めた!
    結婚したい女性と、ある時だけ声が出なくなる、結婚する気がない男性のお話。
    搾取されまくっていた桜子が、幸せになれるといいなあ。きっとなるんだろうなあ。
    不穏から始まるハッピーエンドだと思います。

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    2024年06月10日
  • じっと手を見る

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    他者から見て新たな世界に行くわけではないが、本人にとって新たな扉を開いていく様が丁寧に描かれていた。

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    2024年06月09日
  • ははのれんあい

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    この本のように暮らしている家庭がいそうだなと思いながら、興味深く読んだ。
    最後少し読み疲れてしまったので、☆3にした。

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    2024年06月09日
  • ルミネッセンス

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    中年期クライシスという言葉が浮かぶ短編集。
    子どもの頃の思い出や我が子を通して、現在の中年期の哀愁が際立つ。

    時間の流れ方は世代によって大きく違う。
    子どもの頃はゆっくり流れていたはずの時間が、中年期になり、自覚なく流れていってしまうのか。

    うすら寒く哀しい話しだった。

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    2024年06月02日
  • 私は女になりたい

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    久しぶりの窪美澄作品
    同じ女として奈美の気持ちもわかるし、周りの視線もわかる…それでも止められないのが恋なのかなぁ。すっごくふわふわして毎日幸せで…でも崩れるときって一気に崩れるんだよね。そこから立て直せたのは奈美が今まで仕事を頑張ってきたから。最後に残るのは自分のやってきたことなんだなとしみじみ

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    2024年05月28日
  • 私は女になりたい

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    女が、努力して、辛抱して、仕事や地位、お金、美しさ、恋愛を手に入れた結果、バチがあたるような展開に、途中ちょっと絶望しかけた。
    もっと軽やかに、女が、母が、幸せをつかめるような世の中になるといいな。

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    2024年05月21日
  • ははのれんあい

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    父親の無神経さに腹が立った。
    時間が父親に対する負の感情をだいぶ美化してくれてはいるものの、現実問題として父親が母親や3人の子供たちに不必要な苦しみや悲しみを与えたのは事実。結果的に良い方向へ皆が成長したということで良かったということになるが…
    どこまで行っても家族は家族。難しい。温かな締めくくりではあるが素直にそう感じられない部分が自分にはある。

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    2024年05月03日