窪美澄のレビュー一覧

  • じっと手を見る

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    この本を選んだきっかけは、Twitterか何かで紹介されていたような気がする。性描写がすごく丁寧で官能的で生々しかった。
    結局いっときの気の迷いで、よく見える人についていくと、破滅に向かうなということがわかった。
    生まれてきた環境の違いで、人生の簡単さがこんなにも変わるのかとある主残酷性があった。
    あんまり明るい話じゃないので、気持ちが落ち込んでいるときには読まないほうがいいと思った。

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    2025年11月29日
  • アカガミ

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    2030年代の日本が舞台だが、その頃の若者は他者との繋がりも希薄化し、結婚はおろか、恋すら遠い存在になってしまっていた。
    そこに国が設立したお見合いシステム「アカガミ」に参加することになったミツキは、国に管理された生活の中、出逢った相手サツキと国が推奨する「まぐわい」の末に子を成すのだが、、、。

    読んでいて、どうにも胡散臭さがいっぱいなのに、それに気がつけない(疑問に思わない)若者たち。
    生きることにも未来にも、あまり意思や欲求が感じられない、言われることにも受け入れるばかりの子たちが、子供を持ち、恋をしり、だんだん私の知っている「人らしさ」を持ち出すのだが、そこで徐々に今の手厚い生活に疑問が生じてくる。

    なるほど、だから「アカガミ」なのか!
    と思ったあとのドキドキ。
    せっかく人らしくなった2人はどうなっちゃうんだろうと心配したが、ラスト本当にほっとしました。

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    2025年11月12日
  • 夜に星を放つ

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    人は人との繋がりの中でがむしゃらに生きているんだなと感じた。
    人はずっと変わらない関係を築けなくて、たえず変わっていく関係の中で自分の立ち位置を探し続けている。
    不安定な人間関係の中で安心するために。人との繋がりを感じた記憶をつくっていくのかもしれない。

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    2025年11月11日
  • ご本、出しときますね?

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    村田沙耶香さんのインタビューを読み漁っていたところこの番組を知り、当方リトルトゥースでもあるので是非観てみたいと思い、映像を探していたら書籍化されてるとの事で読みました。
    若林さんと仲の良い西加奈子さんや朝井リョウさんのインタビューも載っていてとても面白かったです。

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    2025年11月09日
  • 夜に星を放つ

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    ちょっぴり切ない5話からなる短編集。
    ただ生きているだけで、思いもよらない哀しみがやってくる。

    ・真夜中のアボカド
    ーーー婚活アプリで恋人を探す。
    フリーでプログラマーをしているという麻生さんは、妙に女慣れしていなくて、前に出会った人みたいに食事の後すぐに、ホテルに行こうとも言わなかった。

    ・銀紙色のアンタレス
    ーーー 16歳の夏。僕は田舎のばあちゃんちで、泣いてるような顔で赤ちゃんを抱えたあの人に出会う。
    幼馴染の朝日は言う「水着着たわたし、かわいかった?」

    ーーー真珠星スピカ
    酷いイジメにあっている私は、今日も保健室にいる。
    亡くなった人は話すことができないのだと知ったのは、死んだ母さんが私の前に現れるようになってからだ。


    ・湿りの海
    ーーー遠いアリゾナで新しいパートナーと暮らす妻とそのパートナーをダディと呼ぶ娘。彼女らが去った後も、僕はまるで彼女たちがまだこの部屋にいるように生活していきたかった。
    そんな僕の日々の中に現れたのは、幼い娘さんを連れ隣に越してきた船場さんだった。

    ・星の隨に
    ーーー渚さんを「お母さん」と呼ぶのに、僕はまだ少し頑張らないといけない。
    渚さんとことも生まれたばかりの弟、海くんのことも僕は好きだけど、本当のお母さんほどではない。
    ある日、学校から帰ると玄関の内鍵がかかったままで僕は家に入ることができなかった。

    共感できる話はなかったのだけど、辛い時にふと星空を見上げてしまうことはあるなと思う。
    傷付いた彼らがこの先、幸せでありますようにとそっと本を閉じた。

    今年の16冊目

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    2025年10月31日
  • じっと手を見る

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    田舎の閉塞感と人間の弱さ•脆さ•不確かさみたいなものが真綿のように詰め込まれた本。

    地方は向上心を持たなくてもいいし、
    限られ、閉ざされたコミニュティのなかで
    やるせなさと共に傷を舐め合うんよな。

    故郷を思い出した。
    まあ流されるっていうのも一興なんですけどね。

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    2025年10月28日
  • じっと手を見る

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    自分にはもっと違う生きかたがあるんじゃないか、こんなはずじゃなかったと感じた隙間に出会う人や出来事、、、。
    登場人物は歪んだ一面を持ちながらも懸命に生きていて、愛しい気持ちで読み進めることができた。人間ってみんな戻るべき場所に戻っていくものかもしれない。
    根無し草のようにいなくなった畑中真弓と裕紀が幸せであれと、この先が気になってしまった。

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    2025年10月16日
  • 恋愛仮免中

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    ネタバレ

    5人の作家さんが恋愛をテーマに描いた短編集。年齢も様々な登場人物が物語を動かしている。人の数だけ恋愛の形があると感じさせてくれる本。特に原田マハさんの「ドライビング・ミス・アンジー」が面白かった。甘くて、切ない。

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    2025年09月05日
  • アニバーサリー

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    母親が売れっ子の料理研究家の娘の真菜、戦時中に子育てに奮闘したマタネティスイミングインストラクターの晶子 。
    二人の人生、子育てを描いた作品。
    それぞれに負を抱え前向きに人生を謳歌しているが、闇の部分もある。
    女性は強く、そして繊細である事を考えさせられた。

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    2025年08月23日
  • たおやかに輪をえがいて

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    ネタバレ

    女性は、長らく、自分の人生を自ら選択して歩むことが難しかった。できるよ、と言われても、多くは慣習や前例によって阻まれた。時代が流れて、できる女性とできない女性、しなくてもいい女性とせざるを得ない女性、ときに分断が生まれることもあり、主体的に人生を歩むことに対する否定的ななまなざしはなかなか減少しなかった。
    その理由のひとつにロールモデルが少ないことはあるけれど(できる女性とせざるを得ない女性がいるのでいるはいる)、それ以前に自分が置かれてる状態への違和を感じるきっかけがなかなかないことも理由のひとつだと思う。主人公のように、夫の風俗のカードを見つけたりしない限り。また、違和を感じても、自ら選択したいと思える心の準備や選択するぞという意志の確立ができるタイミングも難しい。
    いろいろな条件がそろわないと人生を自ら選択することが難しい環境で、それめも自分とは何者かを考え続け、どうやって主人公が「自分の」人生を歩んでいくかという物語でした。

    久々の長年の幼なじみが女性をパートナーというエピソードがある。そのカップル2人の出会いエピソードは自然な感じでよかったし、その幼なじみはロールモデルが少なく自分の人生を歩まざるを得ない女性であるのは間違いなかったという意味で、とても重要なキャラクターである。
    ただ、自分が同性に惹かれることに気付いたきっかけがアダルトビデオという女性同性愛者は少数派な気がする(いないとは言わないけれど)。あと、最後の方で「籍をいれてちゃんとしたカップルに」みたいなワードも出てくるけれど、まだ日本では同性婚できないので何を指していたのか謎。
    パートナーシップ制度は自治体は認めてくれるけど国家レベルでの法的な保証は何もないし、同性婚のできる海外に脱出してその国の人になって婚姻するならギリギリわかるけど、日本に店を構えようとしているなら海外行く気ないと思うのでたぶんあまり正確な表現ではない。養子縁組を指してるのかなと思ったけど、籍は繋がって安定感はあっても表現に合う感じのちゃんとしたカップルと言い切るには代替案。親子になっちゃうし。
    なかなか把握も難しいだろうけど、そこだけパラレルワールド化してしまったので最後急にスッと引く部分ができてしまった。主人公に言ってるのでわかりやすさを優先したのかもしれないが、そういうニュアンスに取れなかったので、ちょっと残念。

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    2025年08月10日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    略奪愛をテーマに、ということでもっとドロドロとした無情で無慈悲で綺麗事なしの恋愛を期待していたけど、その期待は外れた。あくまで個人的な見解だけれど、一般的な略奪愛のイメージではなく、「偏愛」アンソロジーの意味合いが強いと思う。
    そういう意味では個人的には肩透かしを食らった気分だったけど、ひとつひとつのストーリーは面白かった。特に文鳥の話はお気に入り。

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    2025年08月07日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    2025-07-27
    大半は辛い。特に2章、社長の話は読むのが苦痛だった。たぶん、その状況だけは自分に絶対理解できないものだから、余計に辛かったのだと思う。
    世界は自分のせいではなく残酷で、クジラは自分とは無関係に存在している。けれど、自分もクジラとは無関係に存在しているし、存在していていいんだ。

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    2025年07月27日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    短編小説。みんな何かしら思い通りにいかなく葛藤を抱えている人のstory。どの物語も最後ほっこり(◍︎´꒳`◍︎)みんななんだかんだいろんな悩みはあるけど、懸命に生きよう❣️

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    2025年07月26日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    6つの物語からなる短編集。

    いろいろな家族のかたちが描かれている。

    それぞれの物語が何となく、胸に突き刺さるというか、腑に落ちるというか…

    最後の2編の陸くんと陽ちゃんのエピソードが、個人的には好きでした。

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    2025年07月21日
  • 夜に星を放つ

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    窪美澄さんの直木賞受賞作。
    巧く作られた話だし、丁寧な描写で読みやすいし、だけどもなんだろう、最終話にはしんみりしたが、「窪美澄さんの直木賞受賞作」ってことで私の中ではかなりハードルが上がったのか、全体的にはもうひとつガツンと来るものがなかった。

    ■夜中のアボカド
    コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との顛末&早世した双子の妹の彼氏との交流の行く末。
    そっちから電話かけてくるなんて珍しいじゃないと言いながら、どんな生き方をしてもいつもあなたの人生を応援するよと言ってくれる母親の存在がありがたい。
    麻生さんがベッドの中でおどおどしていたのは何がなせる業だったのだろうかとか、亡くなった彼女の双子の姉ってどのように見えるのだろうかなど、色々気になった。

    ■銀紙色のアンタレス
    海の近くに住んでいる祖母の家で過ごした夏休み、そこで出会った人妻のことが気になる中学生。
    なんで?朝日ちゃんがいるじゃないか。

    ■真珠星スピカ
    学校でいじめを受けている女子中学生と交通事故で亡くなった母親の幽霊との、二人だけの秘密の同居生活。
    こっくりさんで娘をいじめている女子を懲らしめたり、幽霊が見えない父親の思い出話の最中に腕をからめたりする、母親の幽霊がお茶目でいい感じ。

    ■湿りの海
    離婚してアメリカに移り住んだ幼い娘とパソコン画面上での面会を心待ちにする一方、隣の部屋に越してきたシングルマザーの家族との交流に希望を見いだそうとする男性。
    心情的には分からなくもないが、どちらかと言えば「勝手なもんだ」という感想のほうが勝ってしまう。

    ■星の随に
    父の再婚相手との微妙な溝を埋められない小学生の寄る辺なさ。
    なんか、ひどいなあ、自分たちの事情を説明しない両親もだが、とりわけ生まれたばかりの子どもに手を取られ連れ子の想くんのことを考えられない新しい母親も、どうして、こんな子どもみたいな大人が増えたのだろう。
    佐喜子さんのようなお節介な人はもはや希少だし…。
    自分はどういう親だったのか、息子たちを育てた昔のことを思い出して切なくなった。

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    2025年07月22日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    とても豪華な作家さんたちのアンソロジー。
    そして話の内容は『略奪愛』
    こういうお話、大好きです…!!!

    アンソロジーの中でも
    彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」は
    特に好みでした!
    出てくる文鳥がとても可愛い…。

    とてもドキドキしながら読めました!

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    2025年07月09日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    少年犯罪の犯人、それを崇めるファンの女の子。そしてその二人を小説にしようと思う小説志望の女性。
    本当にあった事件がモチーフになっていて、グロテスクなところもある。後味はとおっても悪かったですね!でも途中から引き込まれてずーっと読んでた。
    面白いと言っていいのか悩むけど、つまらなくはなかった。
    莢は結局なんかの病気だったのかなあ…?

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    2025年07月05日
  • 私は女になりたい

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    自分の気持ちよりも立場を守らないといけない主人公。最後に希望は見えるが終盤にかけてかなりつらい。窮地に陥ったときに信じてくれる人には本当に救われる。

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    2025年06月30日
  • 妖し

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    怪異をテーマに10人の作家が描く短編アンソロジー。

    豪華な顔ぶれです!
    怪異がテーマだけあって、ちょっと怖い話や不気味な話が多め。

    亡くなったお母さんの幽霊が現れる、窪美澄さんの「真珠星スピカ」
    室町時代が舞台の武川祐さんの「細川相模守清氏討死ノ事」
    の二作が好きでした。

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    2025年06月11日
  • たおやかに輪をえがいて

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    50代の全ての母へ。最初はこの女好きになれない、、と思いつつ、52歳と結婚20年目、娘の反抗的な時期や、未だに当たり前のように家事をやる義務感、作っても自分で食べている夕飯、重なるポイントが多すぎて、消化するのにちょっと時間がかかりそう。詩織という友人のおかげでだいぶこの人の人生うまくまわっていってるけど、そんな友人が身近にいなくても自分の時間を大切に自分を輝かせていく努力をしていきたいな。朝晩パックするか、、

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    2025年05月31日