窪美澄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレどのお話も、子どもを産むことや、子どもっていいよね、いつか欲しいよねみたいな結論に向かわないのが本当によかった。
もっぱら自分の最近の悩みが、子ども欲しくないけど持たない人生を決断しきれてない、ということなので、子どもを持たない選択肢も肯定されたような気がして嬉しかった。
個人的には「無花果のレジデンス」が好きだったかなぁ。
妊活、大変なんだよね…めちゃめちゃわかる。
最終的にひと息ついて、2人の関係が良い方向に向かいそうな終わり方をしたのがよかった。救われた。
この後もしんどい時期がくると思うけど、旅でもしながらゆるりと妊活していってほしいなぁ。
そうそう、この本では養子という選択肢が提示されているのも素敵だと思った。
子どもができないけど欲しいという人にも道を残している気がして。
こういう小説、意外とけっこう需要あるんじゃないかな〜
私はとっても救われました。窪さん、ありがとう。 -
Posted by ブクログ
まずこれだけ言わせてほしい。
なぜ単行本の書影ままにしなかったーーーー!
あの真っ赤な背景に斧一本。
衝撃的な書影だっただけに残念。
少し久しぶりの窪美澄さん。
今回は自分と作品のジャンルが相性悪かったなぁぁ
毒親。暴力が日常茶飯事の父親の元に生まれた主人公。
生みの親に捨てられて施設で育ったヒロイン。
"私たちは同じ"みたいなセリフ、
この背景で言われてしまうとどうしても安っぽく感じてしまうのよ…(これは完全に個人の意見)。
勿論救いのあるお話でしたが、
史也と梓は最後の最後まで同志以上恋人未満でいて欲しかったな〜共感性が無いとなかなかハマれない。 -
Posted by ブクログ
ほぼ自分と同年代の作者が描く女性は、まるで自分のことを見透かされたような表現があちこちに出てきてイタイ。
スーパーでそろえる色気のない下着で満足し毎日夫と大学生の娘のために家事をする、「ただのおばさん」が、夫が風俗に通っていることを知ったところから物語は始まる。
完璧に「姉」キャラの絵里子。言いたいことを胸におさめ、ただ嵐が過ぎ去るのをじっとがまんして。
「どうして怒らないのか」と後で娘に言われる。それから、こどものころからなんとなくなじめなかった母親にも「何か言うのが怖かった」と。
そんな絵里子が、希望を抱けない自分の未来に疑問を持ち、親友詩織の理解を得てとうとう家を出る。レズビアンの詩織やそのパートナー、またその友人の「風の子(風俗)」と話をするうちに少しずつ自分の生き方を模索するようになる・・・
詩織の経営する高級ランジェリーショップで隠れた才能?「人の話を聴く」を発揮し店長となり、自身もランジェリーだけでなく洋服やヘアスタイルに気を配るようになり、たまたま用事で帰った元のマンションに戻って荒れている様子を見てつい手を出しそうになるのをぐっとこらえて放置する。
そうして静かに絵里子は強くなっていく。
ひとりぐらしとなり、上機嫌で自分のために朝食を作る。ひとりとはなんと贅沢なのだろう。
これは、わかる。 父が亡くなりひとりとなった母親もそんなことを言っているし、
たまたま自分の家族がみな留守になったときにはそのような解放感を味わうこともあるから。ただそれがずっととなるとどうなのだろう
「ただのおばさん」から華麗に?変身した絵里子、3度結婚した絵里子の実母、レズビアンの詩織とみなも、風の子の楓、旅先で出会った乳がんで乳房を失った鹿子、いろんなおんなたちの物語。
いちばんインパクトがあったのは、楓の「風俗が介護の仕事だと気づいたら気が楽になった、性的な交わりを通して人を介護してお金をもらってる」というセリフ。
なるほど。風俗も介護も家族以外の誰かにケアしてもらうっていう点ではいっしょ・・かなぁ。
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離婚してからガンになった父をひとりで看病し看取るところは胸にせまるものがあった。
共感するところも大いにあるけれど、高級下着ショップを経営し仕事を与えてくれて、空いているマンションを提供してくれるような都合の良い友達はいないしな・・・
窪美澄作品は3?4作目かな。さすがに女性の細やかな心情を描くのはとても上手。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ10人の作家さんが描く怪異の短編アンソロジー。多種多様な怖い話。一体、どこからこんなアイデアが出てくるのかと驚きながら楽しみました。
恩田陸『曇天の店』
北陸の料理屋。開けてはいけない勝手口。フェーン現象がつれてくるカワケが人を狂わせる。ラストの夫婦の会話が不穏で、余韻たっぷりで終わる。
米澤穂信『わたしキャベンディッシュ』
バナナの種って貴重なんだなあ。シゲルはどんな味なのかしら。
村山由佳『ANNIVERSARY』
小2のときの儀式が35歳で効果を発揮?
夫と息子と幸せに暮らしていたのに、少し違う世界で小2からやりなおし。新しい世界で新しい家族と幸せになっても、新旧、どちらも裏切っている気持ちになるのはしんどいですね。何回も繰り返すのかな。おかしくなりそう。
窪美澄『真珠星スピカ』
いじめられてる女の子。死んだお母さんが自分だけには見えている。空気の読めない担任(隣のお兄ちゃん)、いいお姉さん感がすごい保健の先生、不器用なお父さん。中学生の女の子の一人称で書かれていて、思春期のヒリヒリやヒヤヒヤが感じられてよかったです。ラストのお父さんのセリフ、泣いちゃいました。
彩瀬まる『マイ、マイマイ』
鈴白くんと別れることになるだろう。好きなのに。鈴白くんの落とした白い石には、彼の“恥”が入っていた。マイマイを戻さない選択をした主人公が偉いなと。
阿部智里『李果を食む』
兄弟で同じ現象を体験してるはずなのに、見てるものがまっっったく違う。怖い。スモモ?リカ?どっち!? 読み返しました。
朱川湊人『フクライ駅から』
友人が精神病院に入院した。彼の妹曰く、彼が都市伝説の生みの親だという。それがきっかけでおかしくなったと。しかし、友人は主人公にだけあるメッセージを送ってきて。人の裏の顔。そして、ラストは自爆していくのかな。疑心暗鬼のおまじないをかけられたのだろうか。こうなったらもう、戻れない。怖い。
武川佑『細川相模守清氏討死ノ事』
時代もの。幕府から追放された細川清氏と、彼に仕える小姓、孫七郎。彼らと烏天狗の因縁。時代ものは分からないところもあるのですが、アクションあり、情ありでおもしろかったです。烏天狗になるのは嫌なことかもしれないけれど、なってしまったら、それすら嘲笑うようになるのかな。
乾ルカ『かぐわしきひと』
自殺した双子の兄の遺品整理中に見つけた写真。そこに写っている美女に魅入られて…。そっちか!と見事にだまされました。残酷で美しい話。
小池真理子『喪中の客』
鳴らないはずのブザーが鳴った。訪ねてきたのは、妹の不倫相手の妻。終始、不穏な空気が流れていて、ゾクゾクしました。ラストは怖いからあんまり想像しないようにします。笑