窪美澄のレビュー一覧

  • アニバーサリー

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    東日本大震災は、多くの作家さん達にも衝撃を与えました。こちらの作品も震災後の執筆とのことで、当時の混乱した様子や、崩れた日常生活が、小説に読む事ができます。
    第一章では、70歳をすぎても、お元気にマタニティスイミングのコーチとして、新米妊婦さん達のアドバイスを続ける女性、晶子の半生を。戦争直後から昭和の成長期を、彼女の当時の家庭生活を通して、描いていきます。これは、「ヤンババの出産・子育て知恵袋」の金澤直子さんの人生に近いものでしょうか。
    第二章では、平凡な主婦だった母親が、その料理センスからお料理タレントとして成功していき、一般的家庭から乖離した少女時代を過ごしたカメラマンの女性、真菜。母親

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    2023年02月28日
  • アカガミ

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    終わり方があやふやだからこその
    この評価(2寄りの3)なんだけど、初めて読んだ時もだけどなんかずっと頭から離れないんだよ…。
    理想郷と思いきや、暗黒世界。
    多分ハッピーエンド。
    初めて読んだのが5年前だから、
    2030年はまだまだ先という気持ちだったけど、
    あと7年経てばこんな日本に世界になってるのかもしれない。
    興味ってどんどんなくなるばかり。

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    2023年02月13日
  • アカガミ

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    若者の多くが、恋愛や結婚、子育て等を望む事が希薄となっている、近未来、日本。
    若者達は、一人で生きることを選択して、未来への閉塞感からか自殺が増加している。
    国は、“アカガミ”という、ほぼ出産を目的としたお見合いシステムを政策として作り上げていた。
    SF的なお話ではあるけれど、マッチングされてからの男女は、恋愛に不慣れな見慣れた構図のようだ。一緒に暮らす事から、情が生まれ家族の片鱗をうかがわせる。
    「アカガミ」のシステムは、問題のない男女から問題のない子供の出産を目的としているところに異常さがある。そこから外れれば、潔く放出する。ラストはリドルストーリー的。そのシステムから逃れた方が、おそらく

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    2023年02月13日
  • 恋愛仮免中

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    短編集のため読み切りやすい

    また愛の形は色々あって
    結婚が全てだとか、何がベストかは自分次第

    自己啓発本より誰かの物語である小説で
    受け取る方がしっくりくる

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    2023年02月06日
  • 恋愛仮免中

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    読みやすいのでサラッと流してしまいそうだけど、いざ感想をと思うと色んな想いが後から後から湧いてくる。奥田英朗さん、窪美澄さん、中江有里さんの話は、どの主人公も必死に恋愛してピュアで、たとえ実らない恋だったとしても、前向きに進んでいけそうな気がする羨ましい恋愛仮免中の話でした。荻原浩さんと原田マハさんのは、いろんな経験を重ねてきた大人の話で切なかった。人の死が絡んでくると、ちょっと自分の中で処理できない感じです。

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    2023年01月02日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    奪い、奪われ甘い蜜の匂いの毒に侵されて行く

    略奪愛をテーマに5人の女性作家さんが紡ぐ芳しいアンソロジー

    花房観音さんだけ初読み作家さんでしたが一番惹かれる物語だった

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    2022年11月30日
  • すみなれたからだで

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    タイトルに惹かれて購入。

    9つある物語のうちの殆どで性的な描写がかなり濃厚で困惑していたが、あとがきを読んで合点。
    "性"がテーマだったのね〜。
    どうりでエロいわけだ。

    継父と男女の関係になったり、戦争に行った許嫁がいるにも関わらず行きずりの恋に身を燃やしたり、正直結構不快だった。
    "女の喜び"みたいな表現もすごくイヤだった…。

    全体的に掴みどころがないまま終わってしまう話ばかりだったが、すこし暗く、地に足のついたような文体は割と嫌いじゃなく(何様)、直木賞受賞作も近いうちに読もうと思いました。

    ただ、猫の表現がリアリティに欠け、猫飼いではないな

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    2022年11月20日
  • 雨のなまえ

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    まるで誰かの実体験を読んでいるかのような生々しさと人間の欲が表れている作品ばかりでした。
    外野から見ると、その判断はどうなの?と簡単に言えてしまう一方で、仮に自分が当事者だったら…と考えさせられる描写がすごいなと。
    因果応報だと言うほど行いが悪いわけでもない主人公たちに待っている結末が救いようのないもので、こちらまで苦しくなってくる。現実から目を背け、何かに依存するといい結末は迎えられないのかなぁ。

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    2022年11月16日
  • 雨のなまえ

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    終始恐ろしかった。
    登場人物がグロテスク。
    あまりにも他人に期待しながら生きていて、もはや恐怖を感じる。
    世の中のみなさんはこんな感情を携えて生きているのか?
    しかしこんな気持ちにさせるほどの描写力がある作者のチカラは凄い。この本を読み返すことはないだろうけど他の作品も読んでみたくなった。

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    2022年11月15日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    花房さんの「それからのこと」は『花びらめくり』で既読だったけど、流石と言ったところで他からは飛び抜けた熱量を感じた。 彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」は、読んでて心の一部がちくちくした。 花房さん以外で気に入ったのは、窪美澄さんの「朧月夜のスーヴェニア」かな。孫に介護されながら、かつての恋を回想する真智子さん…"愛し愛された記憶はいつまでも残るの"と。

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    2022年10月22日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    ネタバレ

    かわいいごっこが好きだった。
    人間ないものねだりで、何を手に入れても結局その喜びや幸せに慣れてしまう。大切なものをいつまでも新鮮に喜べたらいいのにって思う。
    ・いまだに時々、またかわいいかわいいのごっこ遊びにひたりたくなってしまう。馬鹿になって、侮られたい。お前を受け入れてやる、と傲慢に許され、思考を止めたい。

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    2022年10月20日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    娘を失い苦しむ母、家族がいることによる閉塞感に苦しむ子供。

    登場人物が皆家族関係に苦しめられ、それでもわずかな光に手を伸ばそうとする姿に胸が苦しくなります。

    終始暗い感じで進みますが、展開が上手いので先が気になり読み進めてしまいました。

    ハッピーエンドではないので、読後感はなんともいえないもやもやが残りますが、「それでも生きなければいけない」という強さが感じられる作品です。

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    2022年09月25日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    時代は随分と変わったけど、
    女も自立しよう!みたいなのってこんな昔から言われてたのに、現代はこんな感じなんだ、、と愕然とした。

    理性的には自立した女がベスト、と
    みんな分かっているけど、
    感情とプライドがついてこないのかな。

    女が自分の足で立とうと、
    家族を支えようと頑張れば頑張るほど
    人が離れていくつらい話。


    少しだけ絶望した。
    そして男がまた嫌いになった。

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    2022年09月25日
  • 雨のなまえ

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    胸糞悪い。良い家庭環境とは言わないものの、素敵な人たちに囲まれて育った身としては悲しいお話ばかりだった。でもこの日本のどこかでは誰かがこんな気持ち、こんな経験をしているのだと考えると、誰とも分かり合えることなんか無いなと思う

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    2022年09月17日
  • ご本、出しときますね?

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    若林さんと人気作家さんとの対談形式の本です

    作家さんって孤高な存在のような気がしていたけど、
    みんなそれぞれ(いい意味で)普通に人間なんだなって思いました。

    創作活動の話も聞いてみたかったですが、
    ゆるい内容だったので1日で読めました。

    ここから興味を持った方の
    著書を読んでいこうと思います!

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    2022年09月16日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    東武東上線の下り線に乗って移動するシーンは昔使っていた路線だったので懐かしさがあった。生活感の描写がリアルなので、自分も他人の家にお邪魔したような居心地の悪さを感じてしまう。

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    2022年08月09日
  • 恋愛仮免中

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    アンソロジーは最近めっきり読まなくなってたけど
    この本は良かった。

    同じテーマで人気作家たちが描くお話。
    どれも甘酸っぱい感じで好きだけど
    特に、奥田英朗さんの話が好き。
    ありきたりっちゃあ、ありきたりそうな話なんだけど。
    ストレートにあなたが好き!

    っていう結末がスッキリしていいな。

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    2022年07月05日
  • クラウドクラスターを愛する方法

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    窪美澄さんだから買ったけどやっぱり短編は苦手だ

    あと私の読書時の気持ちの問題次第で
    内容の捉え方大きく変わる作品だと

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    2022年05月26日
  • 恋愛仮免中

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    ひとつのテーマについて、色々な著者が集まっている本を読むと本当に色々な価値観があるなと考えさせられる。

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    2022年05月10日
  • 恋愛仮免中

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    どれもよかったけど、銀紙色のアンタレスがいちばん好きだったな。
    海にぽっかり浮かぶ描写が、吸い込まれた。

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    2022年05月07日