窪美澄のレビュー一覧
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差別はもう『ダサい』。今の子供たちのリアルが、物語の背景を追い越していく。
在日ベトナム3世の中学生・ヒュウと、同じ団地に住むクラスメイトの桐乃。二人の逃避行を通じて、在日外国人が抱えるルーツの葛藤や社会の不条理を描こうとした一作です。
しかし、読み進める間、どうにも「眉間のシワ」が取れませんでした。ヒュウの境遇はともかく、桐乃に関しては、クラスでの立ち位置の悪さが多分に「自業自得」に思えてしまい、純粋に寄り添いきれないもどかしさがあります。
何より、作中の「差別の描き方」に少し極端な印象を受けました。今の学校現場では外国にルーツを持つ子が当たり前に隣にいて、子供たちもそれを「普通」として受け入れています。「差別することこそがダサい」という今のリアルな空気感からすると、本作の設定は少し時代に合わない、ステレオタイプな悲劇に寄りすぎている気がしてなりません。
いっそ社会派のメッセージ性は控えめにし、二人の「逃避行」そのもののドラマに焦点を当てたほうが、エンターテインメントとしてはもっと突き抜けた面白さになったのではないでしょうか。 -
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ネタバレ第一部は頼りない由紀子が働き出して母になってたくましくなっていく間に自然と応援している。夫の智久も一瞬見直すけど最後の浮気に腹が立つ。
第二部は複雑な家庭育ちなのに智晴ができすぎ。でも第一部から読んでればあのかわいかった智晴がこんな立派に、となる。
解説 白石一文さん
小説家は善悪や利害で人間を描かない。本来、登場人物に完璧な役割分担などさせないし、作者本人にとっても手ごわいほどに複層的な人物たちを作中で絡ませることで一筋縄ではいかぬ物語を作り上げる。
それは小説家が、〜人生の残酷さと美しさとをよくよく承知しているからだ。
第一部 由紀子目線
第一章 かぞくのはじまり
縫製工場の智久の家へ嫁ぎ、息子智晴が生まれた由紀子。子育てに慣れたら戻るつもりだった工場は仕事が減り、仕事を探さない智久とはすれ違う。
第二章 せかいのはじまり
智晴保育園入園。由紀子は駅の売店デパート、智久はタクシー運転手。智晴が体調を崩し、仕事を休まない由紀子に智久は苛立つが給料は少ない。
第三章 ちはる、あにになる
双子が生まれる。智晴と一緒に保育園。由紀子は売店の仕事再開。智久の両親の工場は閉まる。
第四章 かわっていくかぞく
智久の母邦子の死。智久、タイ人と浮気。由紀子正社員に、離婚
第二部
第一章 ちはる、ははになる
十五歳の智晴。父はタイ人と再婚、同級生に父の娘シリラット。弟の面倒を智晴が見る。結人は父と暮らしたがるが、父の家に行って諦める。
第二章 ちはる、こいをしる
彩菜に告白され付き合う。彩菜を好きな大地に殴られ、父の家に一晩泊まり父の家族を知る。智晴の恋と、母の新しい恋と父の新しい家族の恋が重ねられている。
第三章 あたらしいかぞくのかたち
茂雄が火事を起こし、施設に入る。由紀子が恋人を智晴に会わせる。彩菜と花火大会。父が再婚し東京へ行く大地と仲直りし2人で蓮の花が咲くのを見る。
ははのけっこん
母が再婚。智晴は医者、寛人は教師、結人は海外放浪。彩菜と復縁。 -
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ネタバレanan創刊をテーマに、ライターから作家の登紀子、イラストレーター妙子、出版社を辞め専業主婦になった鈴子の三人の話がときに交差して(最初と最後は鈴子の孫奈帆のインタビューという形式で)描かれる。そこに戦争、学生・デモ運動、東京オリンピック、三島由紀夫の死、浅間山荘事件などの事件が併記される。
こういうモデルが明確な話、特にその人のエッセイまである話は、どこまでが創作なのだろうと思ってしまう。原田マハさんのアート小説より、まだ存命な方もいるし、あまり勝手なことは書けないのではと…直木賞の選評の年表風というのも、また特に専業主婦の描かれ方がステレオタイプではあった。
特に妙子の育ての親晴子とおばさんと思ってた母の話、妙子の息子を育てる母に、自分のことは捨てたのにという葛藤、最後の息子から見た妙子の話は良かった。
女性の活躍が難しかった時代に、自分の道を切り拓いた人々の話…という点は、自分はあまり興味なかった。同年代の人が読めばより面白いのだろう。
妙子が死ぬ、登紀子に電話、登紀子に金を貸した
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孫奈帆の鬱、介護と妙子の葬式へいく
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奈帆が登紀子に会いに行く
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登紀子の祖母、母三代書き手の話
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妙子=イラストレーター早川朔の話、恋人
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登紀子の幼少時代からライターになるまで
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妙子がイラストレーターになるまで
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登紀子の結婚、編集者として
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鈴子が出版社で働き出す、登紀子、妙子との出会い
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妙子 結婚、イラストレーター好きな絵を描きたい
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鈴子のお見合い
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3人デモに参加
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鈴子編集者固辞、今の暮らしは窮屈
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妙子登紀子 女性誌へ乗り換え、鈴子の結婚式
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妙子、立見と別れ、登紀子
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登紀子 離婚を打診される
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鈴子、妙子の妊娠。妙子の夫真二郎の浮気
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新しい女性誌。切り取られた絵
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登紀子夫への気持ち離れる、妙子子育て母に取られ
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鈴子の子育て、登紀子エッセイを書き始める
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妙子子どもの気持ち離れ
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登紀子、妙子ライズから離れよう
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鈴子子どもに専業主婦になるな
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妙子仕事部屋、ライズから離れる自伝断る
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登紀子父入院、妙子母入院、立見と新しい本作ろう
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登紀子別居、妙子母見舞い、立見死
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三人で再会
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奈帆のインタビュー、登紀子の事務所閉鎖
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登紀子熱中症、妙子の息子へのインタビュー
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記事を書く、ライターとしてデビュー -
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ネタバレ1人の人生を描いた話としては面白いが、とにかく主人公の息子が可哀想だと感じた。主人公は息子のために女医である自分を選び心身を捧げてきたつもりだろうが、結局それも自身の母親が最後まで女であったことへの抵抗ともあったし何もかも息子のためだけ!!という感じではないのが辛い。実際に息子も望んでいたものはお金ではなく家庭や愛情だったし。授かり婚で望んでいなかったと息子本人に伝えていなくてもそういう風に思っている上に、女医であり母であるから女になれない、恋愛もできない、みたいなムーブを主人公が醸すとイライラした。医者なんだから避妊くらいきちんとしろや。それに関しては他の人よりも色々な知識もあっただろう。主人公が常に他責であり自分の人生の結果をほとんど他者のせいにしているのもイライラした。
ただいつまで経っても美しくいたい。というのは今の時代では当たり前のような価値観であると思う。美しく生きていたいって苦しい感情だと思う。自分が1番求めているはずなのに社会から他者から求められているように感じるし、社会は建前では求めていないけれど、生きていると必要だなと思う場面もあるしみたいな矛盾が苦しい。より美しくを追い求めることとはなんなのだろうかと感じた。まあ美しく要ることが心の健康にも繋がるのかもしれないから間違いではないし。主人公が美容皮膚科の女医として、女として、外見の美しさを求めているのに最終的には身体を許してしまう内面的な非美しさ(醜さとは言いたくない、ほかに語彙が見つからない)と対立してるのかな〜と思った。言いたいことぐちゃぐちゃ。見た目の美しさと中身の美しさの2種類があって、主人公は前者しか得られてないなと思った。
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あなたのマイルールは?っていう質問が出演者にたいして投げかけられるのだけど、これが面白い。とても一般的なことを答える方もいれば、え?それってどういうこと?と答えるような内容もある。ただ、どの回答も、よくよく話を聞くと、なるほどそうか。と思う内容で、上っ面でなくきちんと腹に落としたマイルールがあることがすごいなと。
こうしたルールは最初からあるのではなくて、インタビューや内省の過程で形作られているんだろうけれど、きっと作家さんというのはそういう過程をごく自然なこととして普段からされているんだろうな感じたし、その過程と表出した事柄が、私の関心ごとなんだな。って気づけた。