窪美澄のレビュー一覧

  • ははのれんあい

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    ネタバレ

    第一部は頼りない由紀子が働き出して母になってたくましくなっていく間に自然と応援している。夫の智久も一瞬見直すけど最後の浮気に腹が立つ。
    第二部は複雑な家庭育ちなのに智晴ができすぎ。でも第一部から読んでればあのかわいかった智晴がこんな立派に、となる。

    解説 白石一文さん
    小説家は善悪や利害で人間を描かない。本来、登場人物に完璧な役割分担などさせないし、作者本人にとっても手ごわいほどに複層的な人物たちを作中で絡ませることで一筋縄ではいかぬ物語を作り上げる。
    それは小説家が、〜人生の残酷さと美しさとをよくよく承知しているからだ。

    第一部 由紀子目線
    第一章 かぞくのはじまり
    縫製工場の智久の家へ嫁ぎ、息子智晴が生まれた由紀子。子育てに慣れたら戻るつもりだった工場は仕事が減り、仕事を探さない智久とはすれ違う。

    第二章 せかいのはじまり
    智晴保育園入園。由紀子は駅の売店デパート、智久はタクシー運転手。智晴が体調を崩し、仕事を休まない由紀子に智久は苛立つが給料は少ない。

    第三章 ちはる、あにになる
    双子が生まれる。智晴と一緒に保育園。由紀子は売店の仕事再開。智久の両親の工場は閉まる。

    第四章 かわっていくかぞく
    智久の母邦子の死。智久、タイ人と浮気。由紀子正社員に、離婚

    第二部
    第一章 ちはる、ははになる
    十五歳の智晴。父はタイ人と再婚、同級生に父の娘シリラット。弟の面倒を智晴が見る。結人は父と暮らしたがるが、父の家に行って諦める。

    第二章 ちはる、こいをしる
    彩菜に告白され付き合う。彩菜を好きな大地に殴られ、父の家に一晩泊まり父の家族を知る。智晴の恋と、母の新しい恋と父の新しい家族の恋が重ねられている。

    第三章 あたらしいかぞくのかたち
    茂雄が火事を起こし、施設に入る。由紀子が恋人を智晴に会わせる。彩菜と花火大会。父が再婚し東京へ行く大地と仲直りし2人で蓮の花が咲くのを見る。

    ははのけっこん
    母が再婚。智晴は医者、寛人は教師、結人は海外放浪。彩菜と復縁。

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    2026年04月25日
  • じっと手を見る

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    どうしてこんなにも自分を愛してくれて必要としてくれる人がいるのに違う誰かに惹かれてしまうのだろう。
    恋とは本当に恐ろしいものだなと思った。
    色んな人を傷つけ、巻き込んでまでも己の愛の為に突き進んでしまう。
    最後に残るものは同じなのに自分の気持ちに嘘はつけずに、後悔することがあっても人を愛してしまう。
    切なくて苦しい話だった。

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    2026年04月13日
  • 夜に星を放つ

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    ネタバレ

    星の随に
    このストーリーが切なくて涙した。
    想の気持ちが苦しくて愛おしくて、私が近所にいたら…なんて思ってしまう。
    渚の、育児への不安や苛立ちや余裕の無さもすごくわかる。
    ただ、物分かりよく我慢している想が切ない。

    短編集で、読みやすい。

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    2026年04月12日
  • トリニティ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    anan創刊をテーマに、ライターから作家の登紀子、イラストレーター妙子、出版社を辞め専業主婦になった鈴子の三人の話がときに交差して(最初と最後は鈴子の孫奈帆のインタビューという形式で)描かれる。そこに戦争、学生・デモ運動、東京オリンピック、三島由紀夫の死、浅間山荘事件などの事件が併記される。
    こういうモデルが明確な話、特にその人のエッセイまである話は、どこまでが創作なのだろうと思ってしまう。原田マハさんのアート小説より、まだ存命な方もいるし、あまり勝手なことは書けないのではと…直木賞の選評の年表風というのも、また特に専業主婦の描かれ方がステレオタイプではあった。
    特に妙子の育ての親晴子とおばさんと思ってた母の話、妙子の息子を育てる母に、自分のことは捨てたのにという葛藤、最後の息子から見た妙子の話は良かった。
    女性の活躍が難しかった時代に、自分の道を切り拓いた人々の話…という点は、自分はあまり興味なかった。同年代の人が読めばより面白いのだろう。


    妙子が死ぬ、登紀子に電話、登紀子に金を貸した
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    孫奈帆の鬱、介護と妙子の葬式へいく
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    奈帆が登紀子に会いに行く
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    登紀子の祖母、母三代書き手の話
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    妙子=イラストレーター早川朔の話、恋人
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    登紀子の幼少時代からライターになるまで
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    妙子がイラストレーターになるまで
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    登紀子の結婚、編集者として
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    鈴子が出版社で働き出す、登紀子、妙子との出会い
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    妙子 結婚、イラストレーター好きな絵を描きたい
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    鈴子のお見合い
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    3人デモに参加
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    鈴子編集者固辞、今の暮らしは窮屈
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    妙子登紀子 女性誌へ乗り換え、鈴子の結婚式
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    妙子、立見と別れ、登紀子
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    登紀子 離婚を打診される
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    鈴子、妙子の妊娠。妙子の夫真二郎の浮気
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    新しい女性誌。切り取られた絵
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    登紀子夫への気持ち離れる、妙子子育て母に取られ
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    鈴子の子育て、登紀子エッセイを書き始める
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    妙子子どもの気持ち離れ
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    登紀子、妙子ライズから離れよう
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    鈴子子どもに専業主婦になるな
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    妙子仕事部屋、ライズから離れる自伝断る
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    登紀子父入院、妙子母入院、立見と新しい本作ろう
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    登紀子別居、妙子母見舞い、立見死
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    三人で再会
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    奈帆のインタビュー、登紀子の事務所閉鎖
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    登紀子熱中症、妙子の息子へのインタビュー
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    記事を書く、ライターとしてデビュー

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    2026年04月16日
  • 二周目の恋

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    恋愛小説アンソロジー
    一穂ミチさんが好きだから買ったやつ。やっぱり一穂ミチさんのカーマンライン最高だった。辛い…。
    遠田潤子さんのやつが恋愛というか、まぁ恋愛なんだけどトラウマ刺激系で顔を顰めながら読んだ。どれも良かった

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    2026年04月06日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    『ふがいない僕は空を見た』 窪美澄

    「今日の産婦人科の医者が言ったみたいに、ぼくはぼくの人生を本当に自分で選んだか?」

    人のやっかいなものをマイナスと書かず「過剰」として書いた作品。人間の生々しさこそを、まだ過剰として見れているうちは心がまだ暖かいのではないのだろうか。

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    2026年04月04日
  • よるのふくらみ

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    男女のあれこれが詰まった本。
    傷つけたくなくて行動しているのに、それが逆に相手を傷つけている感じ。

    とてもリアルで生々しいのに読みやすかった。

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    2026年04月03日
  • 宙色のハレルヤ

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    色々な形の恋愛の短編集だった。

    ー 会いたい人にはきっと、また、どこかで会えるんだよ ー
    だったらいいなー

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    2026年04月01日
  • 私は女になりたい

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    ネタバレ

    1人の人生を描いた話としては面白いが、とにかく主人公の息子が可哀想だと感じた。主人公は息子のために女医である自分を選び心身を捧げてきたつもりだろうが、結局それも自身の母親が最後まで女であったことへの抵抗ともあったし何もかも息子のためだけ!!という感じではないのが辛い。実際に息子も望んでいたものはお金ではなく家庭や愛情だったし。授かり婚で望んでいなかったと息子本人に伝えていなくてもそういう風に思っている上に、女医であり母であるから女になれない、恋愛もできない、みたいなムーブを主人公が醸すとイライラした。医者なんだから避妊くらいきちんとしろや。それに関しては他の人よりも色々な知識もあっただろう。主人公が常に他責であり自分の人生の結果をほとんど他者のせいにしているのもイライラした。
    ただいつまで経っても美しくいたい。というのは今の時代では当たり前のような価値観であると思う。美しく生きていたいって苦しい感情だと思う。自分が1番求めているはずなのに社会から他者から求められているように感じるし、社会は建前では求めていないけれど、生きていると必要だなと思う場面もあるしみたいな矛盾が苦しい。より美しくを追い求めることとはなんなのだろうかと感じた。まあ美しく要ることが心の健康にも繋がるのかもしれないから間違いではないし。主人公が美容皮膚科の女医として、女として、外見の美しさを求めているのに最終的には身体を許してしまう内面的な非美しさ(醜さとは言いたくない、ほかに語彙が見つからない)と対立してるのかな〜と思った。言いたいことぐちゃぐちゃ。見た目の美しさと中身の美しさの2種類があって、主人公は前者しか得られてないなと思った。

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    2026年03月31日
  • 夜空に浮かぶ欠けた月たち

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    真っ暗な世界に浮かぶ、欠けた月のような人々の話

    様々な理由からメンタルクリニックを訪れることになる人々が登場するが、彼らの悩みやメンタルの変遷にとても共感できた。この中の誰かしらに何かしら自分との共通点を感じる方は多いのではと思う。

    不調を感じる当人、支える周囲の人々、メンタルクリニックの先生達や喫茶店の店主など、出てくる人が基本的に皆温かいので、心が疲れていてしんどい展開が辛い人でも読み進めやすいのではと思う。

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    2026年03月23日
  • ご本、出しときますね?

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    あなたのマイルールは?っていう質問が出演者にたいして投げかけられるのだけど、これが面白い。とても一般的なことを答える方もいれば、え?それってどういうこと?と答えるような内容もある。ただ、どの回答も、よくよく話を聞くと、なるほどそうか。と思う内容で、上っ面でなくきちんと腹に落としたマイルールがあることがすごいなと。
    こうしたルールは最初からあるのではなくて、インタビューや内省の過程で形作られているんだろうけれど、きっと作家さんというのはそういう過程をごく自然なこととして普段からされているんだろうな感じたし、その過程と表出した事柄が、私の関心ごとなんだな。って気づけた。

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    2026年03月21日
  • 夜に星を放つ

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    星をテーマにした短編集。
    どの作品も苦しく悲しくて切ない。でもどこか優しさもあって感傷的にさせられる作品でした。

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    2026年03月18日
  • ご本、出しときますね?

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    ネタバレ

    作家から入るのも良いものですなぁ。本を読んでみたくなった作家さんは村田沙耶香さん、海猫沢めろんさん、中村航さん、光浦靖子さんの4人。セクハラに寛容な村田さんは、だいぶん変な人ですね。角田さんは今までのエッセイからは分からなかった愛らしさで、見る目が変わりました。ズキュンときます。番組は終わってしまったようですが、一度くらい観てみたかった。若林さんの表紙につられましたが(そもそも若林さんが読書家だとは、初耳)予想外に良い本でした。

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    2026年03月18日
  • ははのれんあい

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    最終的には、めでたしめでたしって終わり方なんだけど…うーん。由紀子が良い女すぎん?
    智晴がまた良い子すぎる。悲しくなるほど…

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    2026年03月16日
  • 宙色のハレルヤ

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    あたしも桃子さんのタコスが食べたい。誰かがいてくれるっていいね。いつもじゃなくていいのだけれど、いざというときにそっとそばにいてくれる人がいたら救われそう。

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    2026年03月14日
  • 夜に星を放つ

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    夜空に輝く星のような作品。
    さみしいんだけれどあったかい、夜に見える光のよう。

    どの作品も、ちょっとの切なさを含んでいて、本当にタイトルにあった作品何だと実感。
    なんだか愛されてるのに報われないなぁ。
    それでもまた、誰かと共に歩みたい。

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    2026年03月13日
  • 夏日狂想(新潮文庫)

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    中原中也を思わせる水本との恋愛が基軸となる話ではあるが、さまざまな組み合わせの中から、窪美澄が作り出した礼子の生涯が描かれている。まさに窪美澄は「書ける人」である。礼子の前に立ち現れる人々、水本の恋敵片岡、男に負けない女の書き手となることを願う榊原、礼子の写真を掲載する田原など、それぞれが魅力的な人として描かれている。戦時中に「演じて生きる」ことを強いられた礼子と橘の姿が近未来の私たちにならないことを強く望みたい。

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    2026年03月08日
  • 夜に星を放つ

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    静かに静かに綴られる、それぞれの暮らしを、そして人生を区切る様々な喪失のものがたりたち。
    過度なドラマティックさはなく、普遍的で予想通りですらあって、「ですよね」とどこか斜に構えながらページを繰った。それなのに、それだからこそ、体験したはずのない私の過去の、今の、未来の場面が、知っている痛みがそこにはあって、固められた砂山がほろほろと崩れるように私は泣いた。

    いつか異国の辺境のまちでざりざりとうるさいほどの星を見たときも、私は泣いた。
    角度ひとつ変えれば、こんなにも冴え冴えと尖った存在を放ちながら、当たり前の顔で在ったのだと知って。
    容赦ない孤独のなかで星座を繋ぐ作業はあまりに途方もない。それでも知らずどこかの誰かにうっかり届いたりする、そんな絶望と背中合わせの希望に泣いたのだった。

    夜空を見上げ、誰かとの絆をそっと辿りたくなる、そんな1冊。

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    2026年03月05日
  • 宙色のハレルヤ

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    ネタバレ

    短編6つ
    どれも少し切ないし

    個人的には
    「赤くて冷たいゼリーのように」
    これが良かった
    身体は老いていくけど、気持ちは
    ずっと変わらない部分ってあるよね
    すごい共感
    終わり方が切なすぎた

    「パスピエ」は
    やたら、足がきれい足がきれい 
    言い過ぎやろ
    怖いわ
    ラストも違う意味で怖いし

    なんせどの話も、少し共感しつつ
    少しおかしくない?と思いながら
    読み終わった

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    2026年02月23日
  • 宙色のハレルヤ

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    窪美澄さんの短編集ということで、コーヒーブレイクがてら本作を読みました。LGBTQを中心とした恋愛作品が多めでありながらも、繊細な心理描写に共感しながら楽しめる作品だったかなと思います。

    本作は6編からなる短編集で、全て恋愛を題材としているお話です。あらすじについては、本作の紹介を読んでいただければということで、割愛させていただきます。

    個人的に好きだった作品は「風は西から」ですね。恋人ができ、順風満帆な高校生活を送っていた高校生の主人公が、ある出来事をキッカケに鬱気味になってしまうお話で、高校生の瑞々しい葛藤や悩みの描写が窪美澄さんの作風とマッチしているので、読んでて一緒に心苦しくなりながら楽しめる作品だったと思います。

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    2026年02月11日