窪美澄のレビュー一覧

  • 夜に星を放つ

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    ちょっぴり切ない5話からなる短編集。
    ただ生きているだけで、思いもよらない哀しみがやってくる。

    ・真夜中のアボカド
    ーーー婚活アプリで恋人を探す。
    フリーでプログラマーをしているという麻生さんは、妙に女慣れしていなくて、前に出会った人みたいに食事の後すぐに、ホテルに行こうとも言わなかった。

    ・銀紙色のアンタレス
    ーーー 16歳の夏。僕は田舎のばあちゃんちで、泣いてるような顔で赤ちゃんを抱えたあの人に出会う。
    幼馴染の朝日は言う「水着着たわたし、かわいかった?」

    ーーー真珠星スピカ
    酷いイジメにあっている私は、今日も保健室にいる。
    亡くなった人は話すことができないのだと知ったのは、死んだ母

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    2025年10月31日
  • じっと手を見る

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    田舎の閉塞感と人間の弱さ•脆さ•不確かさみたいなものが真綿のように詰め込まれた本。

    地方は向上心を持たなくてもいいし、
    限られ、閉ざされたコミニュティのなかで
    やるせなさと共に傷を舐め合うんよな。

    故郷を思い出した。
    まあ流されるっていうのも一興なんですけどね。

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    2025年10月28日
  • じっと手を見る

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    自分にはもっと違う生きかたがあるんじゃないか、こんなはずじゃなかったと感じた隙間に出会う人や出来事、、、。
    登場人物は歪んだ一面を持ちながらも懸命に生きていて、愛しい気持ちで読み進めることができた。人間ってみんな戻るべき場所に戻っていくものかもしれない。
    根無し草のようにいなくなった畑中真弓と裕紀が幸せであれと、この先が気になってしまった。

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    2025年10月16日
  • 夜に星を放つ

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    別れや喪失感をもつ人たちのストーリーに星座をからめた短編集。
    全て切ない話だけれど主人公が前向きで、悲しみすぎないちょうど良い加減の描写だった。

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    2025年10月13日
  • じっと手を見る

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    「はたらけど はたらけど猶 わが生活(くらし) 楽にならざり ぢつと手を見る」
    という石川啄木の短歌は教科書にも出てくるくらい有名な国民的短歌らしい。(知らなった。)

    この小説は恋愛小説だが、主人公の日奈と海斗は介護士の仕事をしており、この石川啄木の歌は二人の生活をまさに言い表している。恋愛だけでない色んなことを伝えてくれる小説だと思う。

    狡くて滑稽だけど、優しくて愛らしい、すごく矛盾した、一筋縄ではいかない人間の姿が書かれている。恋愛の胸キュンというよりも、日々の暮らしと労働をメインに、誰かに支えてもらわないと生きていけない矛盾だらけの男女の様子を描いている。

    海斗の日奈への一途な想い

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    2025年10月06日
  • じっと手を見る

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    ネタバレ

     登場人物全員が思い通りにいかず、もがき、それでも、思い通りにいかないにしろ、自分の居場所を見つける様子が胸に沁みた。

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    2025年09月22日
  • 恋愛仮免中

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    ネタバレ

    5人の作家さんが恋愛をテーマに描いた短編集。年齢も様々な登場人物が物語を動かしている。人の数だけ恋愛の形があると感じさせてくれる本。特に原田マハさんの「ドライビング・ミス・アンジー」が面白かった。甘くて、切ない。

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    2025年09月05日
  • アニバーサリー

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    母親が売れっ子の料理研究家の娘の真菜、戦時中に子育てに奮闘したマタネティスイミングインストラクターの晶子 。
    二人の人生、子育てを描いた作品。
    それぞれに負を抱え前向きに人生を謳歌しているが、闇の部分もある。
    女性は強く、そして繊細である事を考えさせられた。

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    2025年08月23日
  • たおやかに輪をえがいて

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    ネタバレ

    女性は、長らく、自分の人生を自ら選択して歩むことが難しかった。できるよ、と言われても、多くは慣習や前例によって阻まれた。時代が流れて、できる女性とできない女性、しなくてもいい女性とせざるを得ない女性、ときに分断が生まれることもあり、主体的に人生を歩むことに対する否定的ななまなざしはなかなか減少しなかった。
    その理由のひとつにロールモデルが少ないことはあるけれど(できる女性とせざるを得ない女性がいるのでいるはいる)、それ以前に自分が置かれてる状態への違和を感じるきっかけがなかなかないことも理由のひとつだと思う。主人公のように、夫の風俗のカードを見つけたりしない限り。また、違和を感じても、自ら選択

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    2025年08月10日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    略奪愛をテーマに、ということでもっとドロドロとした無情で無慈悲で綺麗事なしの恋愛を期待していたけど、その期待は外れた。あくまで個人的な見解だけれど、一般的な略奪愛のイメージではなく、「偏愛」アンソロジーの意味合いが強いと思う。
    そういう意味では個人的には肩透かしを食らった気分だったけど、ひとつひとつのストーリーは面白かった。特に文鳥の話はお気に入り。

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    2025年08月07日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    2025-07-27
    大半は辛い。特に2章、社長の話は読むのが苦痛だった。たぶん、その状況だけは自分に絶対理解できないものだから、余計に辛かったのだと思う。
    世界は自分のせいではなく残酷で、クジラは自分とは無関係に存在している。けれど、自分もクジラとは無関係に存在しているし、存在していていいんだ。

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    2025年07月27日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    短編小説。みんな何かしら思い通りにいかなく葛藤を抱えている人のstory。どの物語も最後ほっこり(◍︎´꒳`◍︎)みんななんだかんだいろんな悩みはあるけど、懸命に生きよう❣️

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    2025年07月26日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    6つの物語からなる短編集。

    いろいろな家族のかたちが描かれている。

    それぞれの物語が何となく、胸に突き刺さるというか、腑に落ちるというか…

    最後の2編の陸くんと陽ちゃんのエピソードが、個人的には好きでした。

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    2025年07月21日
  • 夜に星を放つ

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    窪美澄さんの直木賞受賞作。
    巧く作られた話だし、丁寧な描写で読みやすいし、だけどもなんだろう、最終話にはしんみりしたが、「窪美澄さんの直木賞受賞作」ってことで私の中ではかなりハードルが上がったのか、全体的にはもうひとつガツンと来るものがなかった。

    ■夜中のアボカド
    コロナ禍のさなか、婚活アプリで出会った恋人との顛末&早世した双子の妹の彼氏との交流の行く末。
    そっちから電話かけてくるなんて珍しいじゃないと言いながら、どんな生き方をしてもいつもあなたの人生を応援するよと言ってくれる母親の存在がありがたい。
    麻生さんがベッドの中でおどおどしていたのは何がなせる業だったのだろうかとか、亡くなった彼女

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    2025年07月22日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    とても豪華な作家さんたちのアンソロジー。
    そして話の内容は『略奪愛』
    こういうお話、大好きです…!!!

    アンソロジーの中でも
    彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」は
    特に好みでした!
    出てくる文鳥がとても可愛い…。

    とてもドキドキしながら読めました!

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    2025年07月09日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    少年犯罪の犯人、それを崇めるファンの女の子。そしてその二人を小説にしようと思う小説志望の女性。
    本当にあった事件がモチーフになっていて、グロテスクなところもある。後味はとおっても悪かったですね!でも途中から引き込まれてずーっと読んでた。
    面白いと言っていいのか悩むけど、つまらなくはなかった。
    莢は結局なんかの病気だったのかなあ…?

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    2025年07月05日
  • 私は女になりたい

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    自分の気持ちよりも立場を守らないといけない主人公。最後に希望は見えるが終盤にかけてかなりつらい。窮地に陥ったときに信じてくれる人には本当に救われる。

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    2025年06月30日
  • 妖し

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    怪異をテーマに10人の作家が描く短編アンソロジー。

    豪華な顔ぶれです!
    怪異がテーマだけあって、ちょっと怖い話や不気味な話が多め。

    亡くなったお母さんの幽霊が現れる、窪美澄さんの「真珠星スピカ」
    室町時代が舞台の武川祐さんの「細川相模守清氏討死ノ事」
    の二作が好きでした。

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    2025年06月11日
  • たおやかに輪をえがいて

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    50代の全ての母へ。最初はこの女好きになれない、、と思いつつ、52歳と結婚20年目、娘の反抗的な時期や、未だに当たり前のように家事をやる義務感、作っても自分で食べている夕飯、重なるポイントが多すぎて、消化するのにちょっと時間がかかりそう。詩織という友人のおかげでだいぶこの人の人生うまくまわっていってるけど、そんな友人が身近にいなくても自分の時間を大切に自分を輝かせていく努力をしていきたいな。朝晩パックするか、、

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    2025年05月31日
  • よるのふくらみ

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    誰も悪くないのに、みんなが誰かを傷つけていて、読んでいてなんだか苦しい。

    みひろの「からっぽ」は、誰にでもあるもの気がして、どこか他人事ではない。誰かに満たしてほしくて、でも本当は自分でもどうしたらいいのかわからない、ような。

    綺麗じゃない感情ばかりなのに、そこにちゃんと人の温度があって、読後も余韻ばかり。

    ーー

    里沙さんは今まで会った人のなかでいちばんくらきにやさしい人だ。やさしくて、そして、だらしなく人を許す。

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    2025年05月22日