【感想・ネタバレ】ルミネッセンスのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年04月21日

 嫌な気持ちになるのに面白い。登場人物たちは、どこにでもありそうな日常だったり、そうした日々を積み重ねているだけなのに、連鎖して闇の中に呑み込まれていった。そして、その闇に抗うことなく、どこか受け入れている様子が不可解なのに、共感できるところもあって心にズシリときた。

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Posted by ブクログ 2023年11月28日

やっぱり窪さん、いいわぁ。
この世代の話を読みたかった!

連作風?の一冊。
「ルミネッセンス」は、ありがちな話。
同窓会で火が付いて、って感じに似てる(笑)。

「宵闇」はママのおじいちゃんへの気持ちがわかりすぎるほどわかる。

街の様子もすぐ近くの街みたいで想像しやすい。

あー、窪さん、既に次...続きを読むが読みたいです(笑)


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Posted by ブクログ 2024年04月05日

5つの物語からなる連作短編集。

暗くて重いまま物語が進み、結末はホラーのようなのに、不思議なくらい引き込まれた。

女子中学生が主人公の「宵闇」の結末だけは、明るいく力強い。

全体に漂うやるせない感じ、物事が解決しない世界…現実の自分にも当てはまるから、引き込まれたのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2024年03月01日

ある団地を抱えるまちを拠点としたダークな短編集。
何の前情報もなく読み始めてしまったが、よく見ると各々のタイトルが妖しい。
どろっとして真綿で首を絞められるような、ずぶずぶと泥沼にハマっていく感じ。
読んでいるとじわりと不穏な空気がまとわりついてくる感じ。
でも嫌いじゃない。先が気になって結局全話あ...続きを読むっという間に読んでしまいました。

『トワイライトゾーン』
母親の介護のため実家に戻った高校教師が歓楽街のある一軒の店に入って出会った少年らしき男性のことが忘れられず・・・。

『蛍光』
文具店を営んでいた父親が亡くなり、家の整理に帰った娘は、ノートを買いに来た少年をきっかけに、小学生の頃に亡くなった同級生の事を思いだし、同窓会で死因についてたずねると・・・。

『ルミネッセンス』
学生時代に好きだった子と同窓会で再開し、お互い家庭を持ちながらも、月に一度、身体の関係は持たずに小一時間ただおしゃべりをするために会う二人は・・・。

『宵闇』
子供の頃の事故で顔に大きな傷痕が残り、それが原因でいじめられ続ける女学生。近所の団地に住むおじいちゃんの家に定期的に母が作った食事を届けていると・・・。

『冥色』
一夜限りの女性との関係を続けていた男性が、厄介な女性と関係を持ってしまい、付きまとわれるようになり、逃れるためにある団地に引っ越すが・・・。

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Posted by ブクログ 2023年12月23日

私は好きな話。現実味もあるけど、不思議な雰囲気もあり、少し怖い。短い短編のつながりも読みやすかった。

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Posted by ブクログ 2023年12月05日

窪美澄さんによるダークサイドな短編集。
古い団地を舞台に、そこに住んでいたりそこに住む人と関わっている人物が主人公として登場する。
寂れた団地と、その側にある池がまたダークな雰囲気。
真っ当とは言えない過去や現在を生きる人物がたくさん出てくるので楽しいとは言えない小説だけど、私は好きでした。
1つ1...続きを読むつが短めだからさらっと読めるけど、後を引く感じ。ホラーっぽい読後感のものもアリ。

不倫(のような関係)、いじめ、記憶にない殺人などがテーマとして現れ、じめっと終わる作品群の中、1人の少女が主人公の「宵闇」だけは明るさというか光を感じる作品だった。
暗いしダークなのだけど、それで終始するわけではない強さがあった。
個人的に好みなのはラストの「冥色」
最初から最後まで、得体が知らなくてなんか不気味。恋愛色もあるのにこんな不気味でいいのか?という。笑

1冊読み終えて、世にも奇妙な物語を観終わった風な感覚があった。古い団地と、人を引きずり込みそうな暗い池のビジュアルが頭に浮かびやすくて。
行ったことないのにそこに行ったことがあるような奇妙な感じ。
ダークな作品が好きな方はぜひ。

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Posted by ブクログ 2023年11月09日

前向きになれる宵闇がいちばん好き。
他は沼に引き摺り込まれた感じかな。
古い団地と暗い沼らにははとても不安にさせる。

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Posted by ブクログ 2023年10月23日

ほんの少しの執着から
突然ダークサイドに堕ちる

憑き物が落ちた話(宵闇)と
何かに取り憑かれたかのような行動を起こす話(それ以外)

2023.10

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Posted by ブクログ 2023年10月16日

心の闇を刳りなす5話の短編集。数学教師の中畑、文房具屋の水野、内装業の石崎、夏子に礼子…悲哀な人生と寂れた町が映し鏡のようであった。将又、団地登場。窪先生です。

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Posted by ブクログ 2023年10月05日

その町に住む元同級生、その子供、リノベーションされた団地に越して来た新参者がそれぞれ主人公となる短編集。
どれも、ほんの少しホラーめいて不穏。
トドメの差し方が容赦無くちょっと気の毒な気もするが、イヤな笑いが込み上げて来るようなラストは好み。面白かった。

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Posted by ブクログ 2023年10月03日

全体的に暗いし、ホラーっぽいのにどこか共感するような感覚があったのかな?何故か入り込んで一気読みした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月21日

最近優しい作品が多かったから、初期の頃のような作品で嬉しかった。(優しい作品もいいのだけど)
色々なものが溜まって溜まって取り憑かれた様に固執して自爆。妄想なのか、引き寄せてしまったのか。

3話の実際不倫が現実になって最後と言われたら固執するところ、5話の素朴な女性に惹かれたのに昔のしつこい女が思...続きを読むい出されて目の前の彼女と距離を置きたくなる所、なんか分かる。

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Posted by ブクログ 2024年04月06日

短編小説は好きじゃないけど
連作の短編小説は好き。

でもね、、
なんか怖いのよ、、、

人間の怖さもだけど
ホラー的な怖さが、、

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Posted by ブクログ 2024年03月10日

主人公が違う話がどこかで繋がっている、いわゆる連作短編集。

どの作品も悪くはないのだが、この本の前に読んだ『八月の母』のインパクトが強すぎて、そちらのことを思い出し、考えてしまう。そのせいか印象に残っていない。
読まれる順番が悪かった、というべきか。

ま、読む順番が違っても☆3つが妥当な評価かと...続きを読むは思う。

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Posted by ブクログ 2024年01月06日

著者名だけで借りたので、読み始めて驚いた。これは窪さんによる“ダークサイド”な連作短篇集だった。
5篇すべてに共通しているのは、ある町にある古い団地だ。最初の3篇では、中学校の元同級生たちが犠牲(?)になる。4篇目はやはり同じ中学校の同級生が登場するが、主人公はその娘だ。5篇目はまったく関係ない男が...続きを読む主人公であるが、舞台となるのはやはりこの団地だ。
タイトルになっているLuminescencehは小難しい科学用語だが、エネルギーを受けて発光する現象らしい。確かに輝いたとも思えるが……。ちょっとホラーっぽかったな。

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Posted by ブクログ 2023年12月14日

古い団地にまつわる人たちのオムニバス

1番最初に収録されてる話が1番好き。
高校教師が、親の介護のために週末だけ団地に帰ってくる生活。生徒からは信頼されてないし、介護は気が滅入るし、生活に希望がない日々
そういう中で、バーで飲み、そこで働く少年と過ごすことがオアシスのような時間になった。
逃げられ...続きを読むない現実と切り離された関係を描いた作品って好きだな。危うくて、脆くて、切実なもの。

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Posted by ブクログ 2023年12月14日

少しずつ、自分では気づかないぐらいのスピードでおかしくなっていく。狂っていく。真っ暗な現実の中にひとときの温もりを求めるのに、いざ真っ黒な沼にはまっても抵抗せずに目を閉じて沈んでいく。
今の私には共感できないことばかりだけど、彼らの年齢に近づき、似た経験を重ねるとわかるようになるのかもしれない。そう...続きを読む思うと、とても怖くなる。

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Posted by ブクログ 2023年12月13日

寂れた団地が舞台の短編集
かつて住んでいたこどもたちが、50を過ぎた大人になっている
それぞれ親の介護だったり、亡くなった親の遺品整理だったり
同窓会をきっかけに月一不倫をしたり
最後の話はちょっと違う話だったけど
どの話も結末がゾッとする。
「宵闇」だけは終わり方に希望が持てたけど

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Posted by ブクログ 2023年12月12日

なぜこんな寒い日に読んでしまったのか。幽霊と蛍が似合う、アラフィフの人生の休符の話。じわじわこわい。おもしろくはあった。

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Posted by ブクログ 2023年11月25日

各篇のタイトルをシャッフルしても違和感がないほど全てのイメージは繋がっている。

人生の黄昏に差し掛かり 過去や後悔という闇に呑み込まれる心の有り様がどのようなものか、今の私には分からない。
だが 人がゆっくりと狂っていく描写には強い説得力があった。

読み手によって...続きを読む、この物語から受け取るものは全く異なるのではないか。

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Posted by ブクログ 2023年11月07日

人生50年も生きていたら、先に明るい希望を見出すのも困難になってくるものだ。
この物語は、登場人物たちだけでなく
団地という住居も商店街もみんなみんなくたびれている。
ストーリーは暗くて救いがないのかもしれない。
だけど明るいばかりが人生じゃないんだよと
そっと差し出されたこのダークサイドストーリー...続きを読む
私は確かに救われたと思う。

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Posted by ブクログ 2023年10月18日

なんかゾッとする…連作短編になるのか、一話目で嫌〜な気分になり読むのを止めようかと思ったけど止まらず…登場人物が追い詰められて一時の休息を求めて飲み込まれていく…怖かった。。

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Posted by ブクログ 2023年10月18日

見た瞬間、キレイと思った装丁と小説の内容のバランスがなんとも言えない。毒と言うのか、闇と言うのか恐怖すら感じる。輝きがある中にどす黒いモノが秘めている、そんな短編作品。

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Posted by ブクログ 2023年10月16日

ホラーな短編小説5作。
どれも団地で起こり最後には死に至るところが少し怖かったけれど不倫など悪いことをすると罰が当たるという内容は面白かった。

宵闇の孫とおじいちゃんのお話は1番読みやすくいい話だったのではないかと思う。

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Posted by ブクログ 2023年10月10日

順番回ってきたから気分転換に読もう。
って読む本じゃなかった。

暗いー。
なんだかずっとゾワゾワする。
光の当たらない人間の部分。
でもじーちゃんはかっこよかった。

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Posted by ブクログ 2023年10月10日

不穏な短編集

昔と今を比べて厳しく取り締まることが増えた
果たしてそれは良いことなのか悪いことなのか
また現代の子の反抗期がなくいつそれが爆発する時がくるのか

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Posted by ブクログ 2023年10月03日

窪美澄さんならなんでも大好きだと思ってたけど、いつもの感じと違って少し読んでて辛かった…

団地の沼に落ちて死んでしまう子やおばさんの話が特に気持ち悪くてやだった。でも、宵闇のおじいちゃんと娘、孫娘の話は結構好きだったし、トワイライトゾーンの先生とヒカルくんの話も面白かった。でもヒカルくんが一体どん...続きを読むな生涯を歩んできたのかは明かされておらず、気になるところだらけだった…続編があるなら読みたい。不完全燃焼だ…

p.151 「おじいちゃんは本当は悪人だったの?」「私にとっては悪人。おばあちゃんにとっては半分悪人。…でも人間てさ、どっちでもあるの。ママも誰かにとっては悪人でもあるし、誰かにとってはいい人でもある」「じゃあパパは?」「あれは悪人よお」「2人で生きていこうね」「うん」「学校なんて無理することないんだよ。行きたくなければ行かなくたって」

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Posted by ブクログ 2023年10月03日

連作短編集5話。

どれも暗くて陰気と言ったらいいのだろうか…。
だが目が離せない、引き寄せられるように読んでしまう。
55歳の同窓会に集まったそれぞれの今の姿。
ありのままの中年の姿になぜか安心できる。
偽りのない、飾り気のない、そのままの姿を見せて泥濘に入り込んでいく。
終わりがなんとも言えない...続きを読む
どれも闇を見せてくる。


○トワイライトゾーン〜母の介護のために週末に団地にやってくる数学教師が、バーで出会った少年に惹かれてしまう。

○蛍光〜実家の文房具店を閉め、片づけにきた女が思い出すのは、中学のときに団地の貯水池で亡くなった同級生。

○ルミネッセンス〜同窓会で出会った初恋の人と月に一度、ドライブするだけの関係が別れを告げた途端に後戻りできない熱情に駆られ…。

○宵闇〜いじめの原因は、保育園のときに事故に遭って顔に傷ができたからで、それで両親は離婚した。
夏休みは、いじめられないと思っていたのにおじいちゃんの団地にまでやってくる同級生におじいちゃんは…。

○冥色〜リフォームした団地を購入し、付き纏われていた女と縁が切れたと安心していた。
団地の掃除当番でパン屋の女性と親しくなったが、距離を置きたいと思うような何かがあると…。
自分はどうしたんだ…。


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Posted by ブクログ 2023年09月27日

オシャレな装丁の本。
普通の日常 普通の人達
ある事がきっかけで 狂気に近づいていく。
そして ホラー。
どの短編も ゾワッとなる怖さ。
冥色…めいいろ?めいしょく?

とにかく沼は怖い。

宵闇が良かった

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Posted by ブクログ 2023年09月26日

短編集。
中年が主人公のものが多く、静かに物語が流れていく感じだった。

特に印象的だったのは、小学生の頃にノートも買えないような貧しい家の少年にノートを差し出したが断られ恥ずかしい思いをした女性が、中年となった今、その少年の気配を感じるという少し寒気のする話。
ノートを差し出した瞬間に「私は施しを...続きを読むしてしまったのだ」と気づいて赤面してしまった女性は、むしろ自分で、その年齢で気づけて凄いと思う。ただ、ちょっと怖すぎるお仕置き(?)が待っていて閉口した。
池に引きずり込むほど少年は女性を恨んでいなかったと私は思う。女性が自分の過去の行動を責めるあまりに見た幻なのではないかと思う。

不倫ではないと言いつつも最後の最後に不倫してしまう大人たちには笑った。
私はどこかで男女の友情というものを信じたいと思っているのだが、やはり駄目だったか。相手の女性との行為にそれほど夢中になれなかった主人公の男性が、最後女性を強く求めるシーンは滑稽に思えた。
「失ってはじめて~」という言葉は、本当なのかもしれないな。

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