あらすじ
低層の団地群を抱くその町は寂れていた。商店街にはシャッターが目立ち、若者は都会に去り、昔からある池には幽霊が出るという。その土地で人びとが交わすどこか歪な睦み。母の介護にやって来た男はバーで出会った少年に惹かれ、文房具店の女は一人の客のためだけに店を開ける……。終着点は見えている。だから、輝きに焦がれた。瞬く間に燃え尽きてもいいから。直木賞作家のダークサイドで染め上げられた連作短編集。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
現実と、そうでないところのはざま。
団地と池が何回も出てくる。池は近くにあったことがないけど、団地っぽいところを知っていたので、高齢化したコミュニティや当番制の何か、息ができないほどの窒息感が迫ってきた。
【宵闇】いじめられている孫を体を張って守るおじいちゃん。この話、誰もが辛い。食べてもらえない作りおきおかずを作る娘。作って届けるのは、その孫。孫はいじめを受けている。けど最後に孫が登校する姿で救われる。
楽しい話はないけど読後感は悪くない。
人生楽しいことばっかりじゃないから、かな…