窪美澄のレビュー一覧

  • 宙色のハレルヤ

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    どの作品も感情移入頻りである。傷ついた人に差し伸べられる救いの手が優しく温かい。『風は西から』の桃子さんや『赤くて冷たいゼリーのように』の宏(おじさん)のように。『パスピエ』の想定外のオチに驚愕。板倉の雄叫びが聴こえてきた。

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    2026年01月16日
  • さよなら、ニルヴァーナ

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    重く、苦しく、しかし先を見ずにはいられない。そんな小説でした。
    心が健康な時に、自室で読むことを推奨します。

    まず、この小説には元となった事件があります。しかし、読んでいる間は、敢えてその事件のことを考えずに読んだ方が、この話の伝えたいことに集中できると私は思います。現実には…と考えることは、ノイズになりかねません。

    私がこの小説を購入し、読み始めたのが昨年の5月末でしたので、半年もかけて、ようやく読み終えたことになります。
    初めから物語に引き込まれ、続きが気になり、どんどん読み進めたくなったのですが、題材も重く、しかも妙に生々しい性描写及びグロ描写を含むため、なかなか外で読むことが難しか

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    2026年01月12日
  • 水やりはいつも深夜だけど

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    家族の物語。最初の3編は幼少期の記憶のせいで子供とうまくいかない人たち。最後の1編を除いて、小さな子供のいる家庭の話。緊張感がただならない。読んでて息苦しい。

    第1話 昔イジメにあったせいで、お母さん軍団の中でうまくつきあえない私。

    第2話 父とうまく幼少期を関係作れなかった父になったおれ。妻と子供と義実家との関係がどうもうまくいかない。

    第3話 妹が障害者だった。自分の子供は健常者なのに、どうしてもこの事実が受け入れられずに不安の中で過ごしてしまう。

    第4話 妻と子供と味気ない三人暮らし。そこに新しい女性の影が。

    第5話 小さな頃に母が出て行った。今は父が再婚して、再婚相手にも子供

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    2026年01月07日
  • 二周目の恋

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    ネタバレ

    かなりおもしろかった。個人的に好きだったのは最初のバーの男との話、お母さんに食べ物は残すなと言われて大食いを強制されてた女性の話、最後の海の同性愛の話でした。

    短編ものなので面白い話と面白くない話と私には共感できないな、と感じる話もありましたが、どれも楽しく読むことが出来ました。
    読みやすくわかりやすい読み物でとても良かったです。読み終わったあと、好きな人に会いたくなりました。

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    2025年11月30日
  • 夜に星を放つ

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    星をモチーフとした短編集で、皆大切な人との別れを経験していた
    主人公にとって星は、大切な人であったり、自分自身であったり、進むべき道を示す希望の光なんだなって思った
    私は真夜中のアボカド、真珠星スピカ、湿りの海が好きだな

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    2025年11月27日
  • たおやかに輪をえがいて

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    じっくりゆっくり読ませてもらった。
    人生の在り方。絵里子を通して考えさせられる。
    様々な女性の生き方。
    心との折り合いをどうやって付けていくのか絵里子と一緒に考えた。
    52歳になったらまた読みたい。

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    2025年11月10日
  • ご本、出しときますね?

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    BSジャパンのテレビ番組の書籍化。オードリー若林さんがMCする番組が好きな自分にとっては、読み進めてると声が聞こえてきそうな錯覚に陥った。作家の知らない一面が見えてとてもおもしろかった!読んだ章の中では村田沙耶香さんの変人度が群を抜いていた笑

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    2025年10月15日
  • ははのれんあい

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    ネタバレ

    うう…。泣いた。もう、号泣。
    ずっと「読みたい本」に登録してたんだけど、なぜ早く読まなかったのか後悔。

    「ははのれんあい」というタイトルなんだけど、前半は、「母」が3人出てきて、いったい誰の恋愛の話になるのか?どう考えても主人公は「由紀子」なのだが、由紀子の恋愛の話になりそうにはないので、早くその真相が知りたくて夢中で読み進めた。

    時代は昭和50年代くらいじゃないかと思われる。つまり団塊の世代の女性が、時代の変化のさなかで必死で子育てをしている。まず、出てくる登場人物に、誰も「悪い人」がいないところが切ない。まぁ、でも、由紀子の夫の智久は、私からすると、悪い人ではないかもしれないけどやっぱ

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    2025年10月13日
  • ぼくは青くて透明で

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    プリンが食べたいです

    ってな事で、窪美澄の『ぼくは青くて透明で』

    トランスジェンダーと言う言葉が聞き慣れてきた時代でも、まだまだ全ての人に理解と寛容は難しいのも現実で、そんな中でトランスジェンダーな事だけではなく取り巻く環境にもがきながら生きていくお話。


    美佐子

    璃子
    緑亮
    沙織

    それぞれみんなもがきながら生きて、自分のアイデンティティを守って生きてく、みんな純粋で透明だよ色んなものを背負いながら。

    恋って青くて甘酸っぱくて面倒臭いね、じゃが、その解明不能の気持ちはどんな人にも同じで、この恋愛におじさんキュンキュンしちゃったよ。

    ほんと読みやすくて透明感のある気持ちいい本じ

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    2025年10月05日
  • 朔が満ちる

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    窪美澄先生と出会えたことはやはり、私の人生にとってとてもだいじなこと。まだ振り返す、大好きな家族というものに対する負の感情となかなか折り合いをつけられずにいるけれど、自暴自棄になりすぎずにゆっくりと向き合っていきたいと、改めておもえた。

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    2025年10月01日
  • 夜に星を放つ

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    初めて読んだ窪美澄さん。しみじみと良かった。皆ままならず、それでも品がある。ぶわっと涙が溢れる瞬間がある。どの物語にもそれぞれ違った匂いを感じる不思議な体験だった。

    「真夜中のアボカド」
    綾と弓と村瀬君と麻生さん
    「銀紙色のアンタレス」
    真とばあちゃんと朝日とたえさん
    「真珠星スピカ」
    みちると父さんと母さんと尚ちゃん
    「湿りの海」
    沢渡と希穂と沙帆と船場さん
    「星の随に」
    想と父さんと母さんと渚さんと海と佐喜子さん

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    2025年09月25日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    昭和の東京オリンピックのときに建てられた古い団地で生まれ育った、15歳のみかげ。父親は病死、母親は男と出ていき、夜の仕事をする姉の七海と暮らしています。

    読み終えた後、何事にも立ち向かう強さを得た成長を感じました。味方になってくれる人達と出会いと様々な出来事を通して、これからの未来に向けて大きく成長していく期待を感じる物語でした。

    ぜんじろうさんから無理矢理、団地警備員にさせられたことが、みかげの大きな成長に繋がりました。そして、夜の学校で出会った素敵な友達二人。同じようにいじめにあっていたからか、さりげない気遣いとやさしさがありました。そして何よりも姉の七海の妹に対する責任感と思いやりに

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    2025年09月16日
  • いるいないみらい

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    子供がテーマの短編集。
    テーマがテーマなだけに、繊細なストーリーだけれど、私にはその繊細さが心地よく感じた。

    夫婦のあり方だったり、子供に対する考え方がそれぞれ違っていたり、ちょっと心の中に風が吹くみたいな話が多い。


    一番好きだな、と思ったのは、ラストの『金木犀のベランダ』。
    今にも金木犀の緩やかな香りやパンが焼ける甘い香りが漂ってきそうで本当に素敵。
    そして、繭子と栄太郎の穏やかな夫婦の形がいい。こういう夫婦、理想だな。

    繭子の、
    今の栄太郎との二人の生活が本当に幸せ、というのが伝わってくるしそんな彼女が愛おしくも感じる。
    元来、人間は多くを求めるのではなく、今の自分の置かれてい

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    2025年09月15日
  • いるいないみらい

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    ネタバレ

    子ども、不妊治療、夫婦…
    自分の人生におけるタイムリーのテーマを、ここまでリアルに描くか!!というくらい描いている本作。
    窪先生は性や命を隠すことになく、真正面から命懸けで描いている…だから毎回目が離せない。とてつもなく好きな作家さんだ。

    『1LDKとメロンパン』
    姪が生まれたことで、自分たちにも子どもがほしいと感じ始めた夫。それでも子どもがほしいと思えない私。そんな率直な意見を伝えたときの夫の返事に胸が熱くなった…

    『無花果のレジデンス』
    結婚して2年。子どもができない夫婦は妊活を始めることに…それでも妊娠できないために、不妊治療専門クリニックで検査してもらうと夫の体が妊娠を妨げている可

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    2025年09月05日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    みかげの成長を感じる一冊でよかった。
    団地警備員も面白かったし団地の良さみたいなものが凝縮されてる感じがして興味深かった

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    2025年09月04日
  • ぼくは青くて透明で

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    ネタバレ

    血の繋がらない海くんを大切に思う美佐子さんもいじめられながら少し冷めた感情で学校に行く海くんも璃子ちゃんもすごい!
    璃子ちゃんが虐めりながら 学校には行きたかった。
    行かないとカースト最下位どころか生きる価値もなくなるのではないか。(本文から)
    そう思いながら学校へ行き大学まで行くのは
    心が沈んだ時こう考えれたらいいのに…と
    私ではできないだろう出来事に向かい合っていて
    すごく尊敬します

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    2025年08月29日
  • 妖し

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    電車の乗り換え時に構内の本屋で購入

    「妖し」という固有名詞を題材にするとこんなにも作者のカラーが出るのかと…!

    大好きな恩田陸さんの作品のじっとり感がたまらなかったです。
    バナナの話は、一生忘れないと思います。
    情景描写が秀逸で、主人公視点の光景が目に浮かびすぎて怖い。そして情景は目に浮かぶのに主人公の感情が絶妙に言語化されないままそこにある感じが凄かったです。

    たまたま手に取った本でしたが大好きな一冊になりました。

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    2025年08月24日
  • 朔が満ちる

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    父親からの暴力を受け、母親と妹を守る為に父親を殺害しようとした、史也
    生まれて直ぐ、雪が降る真冬の寒空の下養護施設の門前に捨てられ梓
    二人でその過去を乗り切る為に生まれ故郷である青森へ向かう。
    果たして立ち直る事はできるか?
    人生は人それぞれにではあるが本当の意味で考えさせられた。
    強い心を持った二人に幸あれと思わずにいられないが感想である。

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    2025年08月15日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    幼い頃に父を亡くし、母も家を出ていき、姉と二人だけで古い団地で暮らしている主人公。

    ストーリーは主人公の一人称で、特に章区切りもなく、悪く言えば“だらだらと“語られている。でも、それが逆に主人公が自分で抱え切れないほどの思いが頭から溢れ出ているようで、どんどん引き込まれて一気に読んでしまった。

    辛いシーンもあるけれど、姉妹がお互いを思い合う気持ちや、主人公の「夜の学校」の友達や団地の人たちとの関わりが温かくて、ホッとする。

    私も団地に住んでいるので、「団地警備員」というものがあったら参加してみたいと思った。

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    2025年07月20日
  • 朔が満ちる

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    初めて読む作者さんで家族の話でしたが…。
    これって普通に犯罪じゃない?と。
    家族って悪い意味でも守られてしまう。
    優しさを利用されてしまった子供は、大人になってからも自分の振る舞いをこれで良いのか伺って生きていかなきゃならないのってなんの罰なんだろう。
    ずーっと読んでいて息苦しさを感じたけれども、主人公のこれからも気になります。
    内容は厳しかったですが、作者さんの事は好きになりました。

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    2025年07月16日