窪美澄のレビュー一覧

  • いるいないみらい

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    子供がテーマの短編集。
    テーマがテーマなだけに、繊細なストーリーだけれど、私にはその繊細さが心地よく感じた。

    夫婦のあり方だったり、子供に対する考え方がそれぞれ違っていたり、ちょっと心の中に風が吹くみたいな話が多い。


    一番好きだな、と思ったのは、ラストの『金木犀のベランダ』。
    今にも金木犀の緩やかな香りやパンが焼ける甘い香りが漂ってきそうで本当に素敵。
    そして、繭子と栄太郎の穏やかな夫婦の形がいい。こういう夫婦、理想だな。

    繭子の、
    今の栄太郎との二人の生活が本当に幸せ、というのが伝わってくるしそんな彼女が愛おしくも感じる。
    元来、人間は多くを求めるのではなく、今の自分の置かれてい

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    2025年09月15日
  • いるいないみらい

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    ネタバレ

    子ども、不妊治療、夫婦…
    自分の人生におけるタイムリーのテーマを、ここまでリアルに描くか!!というくらい描いている本作。
    窪先生は性や命を隠すことになく、真正面から命懸けで描いている…だから毎回目が離せない。とてつもなく好きな作家さんだ。

    『1LDKとメロンパン』
    姪が生まれたことで、自分たちにも子どもがほしいと感じ始めた夫。それでも子どもがほしいと思えない私。そんな率直な意見を伝えたときの夫の返事に胸が熱くなった…

    『無花果のレジデンス』
    結婚して2年。子どもができない夫婦は妊活を始めることに…それでも妊娠できないために、不妊治療専門クリニックで検査してもらうと夫の体が妊娠を妨げている可

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    2025年09月05日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    最高だった。
    久しぶりの読書。前読んだ時は冒頭から気分じゃなかったけど、2 、3日前ふと読んだときにちょうどハマって2日で読み切った。やっぱり本も映画も読むべき時期があると思うしそれがハマったときってすごい速さで読み終えるよなぁ。

    まぁそれは置いといて、さよならニルバーナに引き続き窪美澄さんの作品は2作品目だった。
    彼女の作品は、登場人物それぞれの視点から構成されるのね。すごくいい。
    やはり自分は少し癖強めの湿度高めの恋愛ものにしびれる傾向にあるのかもしれない。
    ななちゃんは、考えが少し自分と似ていて面白かったし、良太くんは、確かにこういう生活を送っている子はいるよなぁと思った、

    辰巳くん

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    2025年09月04日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    みかげの成長を感じる一冊でよかった。
    団地警備員も面白かったし団地の良さみたいなものが凝縮されてる感じがして興味深かった

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    2025年09月04日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    この作家は認めたくない人間らしさみたいなものを書くのが本当に素晴らしい。
    生きていくうえで、自分に渦巻く見たくない、もしくは認めたくない感情を感じることがあるが、それを目の前で突きつけられる感じ。本書を読んで「気持ち悪い」と思うのは、鏡にうつる自分みたいなものだと思う。

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    2025年09月02日
  • ぼくは青くて透明で

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    ネタバレ

    血の繋がらない海くんを大切に思う美佐子さんもいじめられながら少し冷めた感情で学校に行く海くんも璃子ちゃんもすごい!
    璃子ちゃんが虐めりながら 学校には行きたかった。
    行かないとカースト最下位どころか生きる価値もなくなるのではないか。(本文から)
    そう思いながら学校へ行き大学まで行くのは
    心が沈んだ時こう考えれたらいいのに…と
    私ではできないだろう出来事に向かい合っていて
    すごく尊敬します

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    2025年08月29日
  • 妖し

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    電車の乗り換え時に構内の本屋で購入

    「妖し」という固有名詞を題材にするとこんなにも作者のカラーが出るのかと…!

    大好きな恩田陸さんの作品のじっとり感がたまらなかったです。
    バナナの話は、一生忘れないと思います。
    情景描写が秀逸で、主人公視点の光景が目に浮かびすぎて怖い。そして情景は目に浮かぶのに主人公の感情が絶妙に言語化されないままそこにある感じが凄かったです。

    たまたま手に取った本でしたが大好きな一冊になりました。

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    2025年08月24日
  • 朔が満ちる

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    父親からの暴力を受け、母親と妹を守る為に父親を殺害しようとした、史也
    生まれて直ぐ、雪が降る真冬の寒空の下養護施設の門前に捨てられ梓
    二人でその過去を乗り切る為に生まれ故郷である青森へ向かう。
    果たして立ち直る事はできるか?
    人生は人それぞれにではあるが本当の意味で考えさせられた。
    強い心を持った二人に幸あれと思わずにいられないが感想である。

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    2025年08月15日
  • タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース

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    幼い頃に父を亡くし、母も家を出ていき、姉と二人だけで古い団地で暮らしている主人公。

    ストーリーは主人公の一人称で、特に章区切りもなく、悪く言えば“だらだらと“語られている。でも、それが逆に主人公が自分で抱え切れないほどの思いが頭から溢れ出ているようで、どんどん引き込まれて一気に読んでしまった。

    辛いシーンもあるけれど、姉妹がお互いを思い合う気持ちや、主人公の「夜の学校」の友達や団地の人たちとの関わりが温かくて、ホッとする。

    私も団地に住んでいるので、「団地警備員」というものがあったら参加してみたいと思った。

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    2025年07月20日
  • 朔が満ちる

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    初めて読む作者さんで家族の話でしたが…。
    これって普通に犯罪じゃない?と。
    家族って悪い意味でも守られてしまう。
    優しさを利用されてしまった子供は、大人になってからも自分の振る舞いをこれで良いのか伺って生きていかなきゃならないのってなんの罰なんだろう。
    ずーっと読んでいて息苦しさを感じたけれども、主人公のこれからも気になります。
    内容は厳しかったですが、作者さんの事は好きになりました。

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    2025年07月16日
  • 夏日狂想(新潮文庫)

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    モデル小説。窪さんの文章は本当に読みやすくて歴史の勉強にもなって、終戦記念日間近に読めた事も私の中では良かったな。
    あの頃を生きた人物達に思いを馳せる事が出来ました。
    装丁の写真が美しい。

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    2025年07月09日
  • 夏日狂想(新潮文庫)

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    前情報なく購入。
    水本が登場してすぐに「これはもしかして中原中也では?」と思い、調べてみるとやはりモデルは中原中也。
    もしかして…と思わせる窪美澄がすごい。
    中原中也に詳しくない私でも気づくかくらいに、彼という人間が表現されていた。
    中原中也と小林秀雄の恋人だった長谷川泰子がモデル。
    波乱万丈の人生を歩んだ礼子の物語。
    創造という世界で生きていくことの狂気。誰かを愛するという苦しみ。
    狂おしいくらいの想いに、私の心も震わされた。

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    2025年07月05日
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)

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    ネタバレ

    本作の内容は勿論だが、重松清氏の解説も素晴らしかった。
    「喪失や欠落ではなく"過剰"を描き出す」
    作中のリアルな性描写は、寂しさ、虚しさという飢えや渇きのようなものと捉えて読んでいたが、スポットは性癖や性欲に当たっており、なるほど、確かに過剰なものとの向き合い方を描いているのだなと考え直した。
    そう思うと、刺激的だった内容も優しさのように思えてくる。「過剰」である部分を曖昧にする事なくしっかり描き出すのは親切ですらあると思った。
    いい解説だけを集めた本つくってほしい

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    2025年06月24日
  • ご本、出しときますね?

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    これ凄い好き。

    私なんか全然本読んでないなーって思った。

    若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。

    タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。

    もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。

    沢山の本

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    2025年06月22日
  • たおやかに輪をえがいて

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    現在40代の自分。すごく刺さる作品。前半の絵里子が他人事とは思えず、自分の行く末を見ているような気分だった。だからこそ変わっていく絵里子が眩しくて格好良くて、私もこんな風に生きたいと思う。

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    2025年06月12日
  • いるいないみらい

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    ネタバレ

    無花果のレジデンスが印象に残った。解説の中で、励ましや転機となる言葉をくれるのが血がつながらない人である、との言葉があったが、この物語の中で主人公に声をかけてくれたすでに死んでしまった上司とその奥さんの温かい言葉が印象に残った。

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    2025年05月25日
  • アカガミ

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    国が設立したマッチングシステム『アカガミ』に志願したミツキ。近未来のSF的要素もあるディストピア小説。ミツキとサツキの心暖まる関係からラストの結末まで一気読みの面白さ!大好きな作品になった。
    #窪美澄

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    2025年05月17日
  • やめるときも、すこやかなるときも

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    過去のことに囚われて、ある時期に声が出なくなる壱晴と家族に囚われている桜子2人がひょんなことから出会う恋愛小説といえば、簡単になってしまうがそれ以上の感動があった
    1人で傷ついたことを抱えるよりも2人で抱えて支え合って生きていくというメッセージに感じた
    哲先生も壱晴のことを息子同然に考えていてほんとうに愛おしく感じた
    自分のキャパを超える辛いことが起きたら人にすぐに言えない壱晴の気持ちも共感できてとてもよかった

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    2025年05月15日
  • ははのれんあい

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    ドロドロした展開になるかと思った。そうではなかった。何が正解かは他人が決めることではない。合理化しているのでもない。どう行きたいかなのだと思う。

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    2025年05月09日
  • 晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

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    手を止めることなく読み進めた。
    感動しました。
    由人も野乃花も正子も壮絶で、苦しかった,,,,。
    特に野乃花の章と正子の章は涙止まりませんでした。
    彼女たちがどうかこの先、強く逞しく生きていってほしいと思ったし、辛い時に手を差し伸べてくれる人は必ずいるという事をすごく感じた。

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    2025年05月06日