窪美澄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ三世代の女性を通して描かれる、女性・母親の立ち位置の変遷、そして時代に翻弄される彼女たちとその子供たちへの温かい眼差しに救われる思いがします。
窪さんの作品を読んで毎回思うのは、母親、特にこの小説でいうところの晶子の強さ。ふが僕の主人公の母然り、さよならニルヴァーナの母然り、彼女たちは大きな愛をもって私たちを包み込みます。宗教のことはよくわからないけど、ブッダとかキリストとかそうゆう類の人類に対する大きな大きな愛を感じます。母親にそういった神にも似た母性を持たせてもなお、私たちがこの小説に後ろめたさを持たずに共感できるのは、彼女たちにも様々な葛藤、弱さがあること、自分と同じような過程を通して母 -
Posted by ブクログ
女性の抱えるストレスや苦悩を二つの世代から書き上げた小説。
戦災と震災を背景に、それでも生活は続いている。
そんな中で育つ子供たちのことを、大人は心配してしまうけれど、たしかに、あの戦争ですらも乗り越えて、私たちの祖父母は大人になった。
だからこそ、いま、あの大震災だけではなく、たくさんの災害が降りかかっているこの世界でも、子供たちはなんとか、育っていくのだと思わせられた。
登場人物の真菜に起こった出来事に理由をつけずに置いたことが印象的だった。
寂しいから、なんて言葉にできる理由があるほうが、実は少ないのかもしれない。言葉にできないからこそ、人は人から愚かだと思われる行動をとる。
今の世 -
Posted by ブクログ
全体的に物静かで報われない話が多い。現実的すぎる。
確かに人生は不幸の後にどんでん返しも大団円も必ずあるわけではない。淡々と家事や仕事をし、解決しない悩みや葛藤に折り合いをつけて、淡々と日常を過ごす。他人の生活が幸せに見える。そんな人が大多数だろう。
僕が気に入った「記録的短時間大雨情報」でもそんな生活を過ごす主婦を描いている。
夫婦間での会話はなく、認知症の義母の介護と子育てに追われる。誰も自分を認めてくれない。鬱屈した自己完結的な生活。そんななか非日常を与えてくれる存在がいたら…。例えそれが自分を"女"として見ていないパート先の大学生だとしても、現実逃避のために相手を -
Posted by ブクログ
<内容紹介より>
人気、実力とも当代随一の作家5人が腕を競う、恋愛小説アンソロジー。3年越しの恋人が無断で会社を辞めてショックを受け、結婚を焦るOL。夏の日、大人の異性との出逢いに心を震わせる少年と少女。長年連れ添った夫婦の来し方、そして行く末。人の数だけ、恋の形はある――。人の心が織りなす、甘くせつない物語の逸品。
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どの作品の程よいボリュームですらすらとよむことができました。甘酸っぱい「有川浩」的な恋愛要素を求めて読むと、少し肩透かしを食うかもしれません。
もちろん、恋愛特有の甘酸っぱさはあるのですが、「ベタベタ」した感じはなく、どの作品もスッキリとしています。
大きなどんでん返し