養老孟司のレビュー一覧

  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    読みやすさ★★★★★
    学べる★★★★★
    紹介したい★★★★
    一気読み★★★
    読み返したい★★★

    虚無。諸行無常。
    まるの日常と養老先生の視点が凝り固まった脳を解きほぐしてくれます。
    あー、私、脳が凝ってたんだなー、と気づかされます。
    やっぱり今の世は何でも行き過ぎなのだと。
    死ぬまでには養老先生の境地に至りたい。

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    2021年08月21日
  • 文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す

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    「理系の対話で人間社会をとらえ直す」と副題にあるように、各界でそれなりにとんがった理系の人たちと著者が対話をした内容をまとめた本。
    いわゆる文系の常識的なものの見方をくつがえすということがテーマになっており、自分のテーマにも沿っている。

    最近「知的複眼思考」などを通じて、多面的にものを見ることを意識しているが、よく考えたら誰かの常識をくつがえすというのは、別の視点を導入すればそれで済むことだ。自分の目からうろこを落とすことが何かとてつもなく難しいことのように思っていたが、実はそうでもない。

    その意味では、いわゆる「文系的ものの見方」と「理系的ものの見方」をぶつけあわせ、常識的なものの見方を

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    2021年07月25日
  • 日本のリアル 農業、漁業、林業、そして食卓を語り合う

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    読みやすさ★★★
    学べる★★★★★
    紹介したい★★★
    一気読み★★
    読み返したい★★★★

    戦後、経済優先で自然に手を加え続けた結果、日本の農業、漁業、林業はもはや回復不可能なのか。いや、自然の適応力は偉大だ。人間が手を加えなければ、勝手に回復していくのだ。人間の短絡的な発想や行いを、いつも自然は凌駕する。科学のない時代、人が自然と共生できていた時代。お金のためではない、入れ込める仕事。本当に持続可能なものは、サミットに出るような人たちではなく、本書に登場するような人たちが一番良く知っている。

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    2021年07月11日
  • 虫とゴリラ

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    独特の感性に基づいた2人の学者の対談であり、いろいろなキーワードを拾い上げることができる。

    言葉の「同じ」という機能、
    一体化、共感、共鳴、
    職場の机の石、
    歯車、一次中枢神経とピアノ
    モノを媒介にして変わった明治維新と戦後
    人間のつくるシステムには「界面」がない
    こぼれ落ちた現象、感性

    今後、どのような世界を作っていきたいのか、日本をどうしていきたいのか、考える上で重要な観点となるのではないか。

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    2021年07月09日
  • 超バカの壁

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    最後の方に、プロとしての原則を持っているか、という話があり、大変共感した。様々な場面で他人に判断を仰がずに即時対応できるかどうかは、自分の中で考え抜いたかどうかによる。

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    2021年06月30日
  • スルメを見てイカがわかるか!

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    無理をすると続かないし、ひずみが出てくる。
    だから無意識を意識しよう、という内容。

    何かをやってだめなら、「手入れ」だけしてそっとしておく。

    読みながらいろいろアイディアが浮かび、脳をマッサージされた読後感だった。

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    2021年06月20日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ後の未来のお話が1年経った今も現在進行形の状況でもフィットする内容でした。専門分野の方達がそれぞれの違った視点で社会とパンデミックの関わり合いがとても参考になりました。今後さらに深掘りしたいですね。

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    2021年06月15日
  • AIの壁 人間の知性を問いなおす

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    80代とは思えない、未来を考えている内容でした。羽生善治さん、井上智洋さん、岡本裕一郎さん、そして新井紀子さんの対談ですが、高度成長時期からたくさんのテクノロジーに囲まれて生活していると、人間は知らない間にAIのように無駄のない整理された人間を望みはじめているのが、最も危険な社会ではないかと感じているようでした。若者のスマホに対する人間の在り方だけでなく、60〜80代の高齢者だって他人事ではなく、まだ20年くらい生きてしまう今日では、特に高齢者に読んでほしいと思いました。わたしも五感をフルに活用しながら生きたいと思います。ありがとうございました。

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    2021年05月31日
  • 考える読書

    mac

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    働きすぎと暇つぶしの狭間で

    一部ご紹介します。
    ・科学技術の発展は様々なことを可能にした。可能だから、人間はそれをするので、環境を考えたらどうなるか。
    やりすぎなければそれでいい。無限の知識追求という前提は、その「やりすぎ」を手伝ってしまう。
    推理小説もファンタジーも、漫画もアニメも、やりすぎ防止の一環である。働かなければ生活できない時代では、暇つぶしは罪悪であった。
    でも環境を考えるなら、働きすぎは罪悪である。
    ・車に慣れると、歩くという運動をしなくなる。親切な文章を読むと、不親切な文章は読めなくなる。
    頭の訓練とは何か?自分の頭で考えることである。自分で考えた文章というのは、ひとりでに必要にして十分な分か

    #タメになる

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    2022年09月30日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    闘病中の我が子がいるので、よその猫もとっても気になる今日この頃。
    ネコメンタリーも観たかった。
    みんなそれぞれの距離感で愛猫たちとのお付き合いがおもしろかった。
    猫はほんとにすばらしいな。

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    2021年03月21日
  • 「他人」の壁

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    他愛ないサクっと読める対談なのだけど、人間関係につかれているときにはしみると思う。
    他人同士は分かり合えるほうがまれなのだから、自分を理解してもらおうと大騒ぎすることはないし、失望することもない。逆に理解し合える人のことはまれな人として大切にし、それでも自分とは違うという前提のもとでおつきあいすべし。
    物事の価値判断の基準を他人に置かず、いくつになっても好奇心を持ち、気になることは10年くらいの長いスパンであせらずやってみると人生が豊かになりそう。
    自分もそうしよう。

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    2021年03月19日
  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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     まるの世界から、人間の世界のおかしなところを指摘していく養老先生。
     固定観念から脱却したいと思う人には、また一つ別の考えを得られる本だと思う。

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    2021年03月15日
  • 形を読む 生物の形態をめぐって

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    養老先生が解剖学者として考えてきた生物を対象とした形態学。生物の形を研究する過程でその後の著作につながるアイデアがいろいろ出て来たとのこと。それらは、例えば「唯脳論」「バカの壁」「遺言」などにつながる。

    以下気になったところを記す。

    形は客体のように見えて客体ではない。脳科学的には、情動ですら客観的な基準がない。まして、人の考えや思想に客観的基準があるわけがない。したがい、諸科学に普遍性はない。自分の考えを記すのは個人的作業。

    「多様性は剰余から生まれる」・・・なるほど、すごく新鮮。

    形は、意味を考えなければ、意味がない。
    形の意味は、生物の場合、①数学的・機械的、②機能的、③発生的、

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    2021年03月10日
  • AIの壁 人間の知性を問いなおす

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    AIに支配されるのは人が作った世界(脳化社会)であり、自然そのものはAIにも予測不能である。人間の発達とは脳を騙すことや鈍らせることで、その過程にあるのがAIなのではないか。そう考えると、感性を磨く(というか戻す)方法は病気、例えば統合失調症などになることなのかもしれない。今回も養老先生に勇気をもらった。

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    2021年02月17日
  • AIの壁 人間の知性を問いなおす

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    まぁ、いつもの養老先生トーク。「ん?!」と思って考えさせられる。いまひとつ根拠がわからない、とか、それは恣意的な解釈にすぎないのではないか、と思うことはままあるが、それを刺激にいろいろ考えてみることには価値があると思う。答えを求めるのではなく、考える種を見つける本。最後の新井紀子さんとの対談が養老先生にしてはけっこうかみ合っていて面白い。

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    2021年02月16日
  • 文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す

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    タイトルは『文系の壁と』とやや刺激的なものだが、決して文系が悪いとかどうとかという内容ではない。誤解を避けるためにサブタイトルがついているのがよく分かる。変わらないと変わる、同じと違う、わかる分からない等、紙一重だと改めて思った。もちろん文系と理系もそうなのだろう。

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    2021年01月28日
  • 唯脳論

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    ・意識とは、脳が脳のことを考えることだ
    ・下等生物には、意識がなくて、人間に意識があるのは、脳が進化してきた過程にある
    ・末梢神経と脳の神経細胞は地図関係にある
    (だから足がない人も足が痛むことがある)
    ・言語でも知覚言語と音声言語で違う

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    2021年01月09日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    「だましだまし」に生き抜く。「だましだまし」の建築。日本の風土、日本人の生き方に合うのは今よりも少し肩の力を抜いたものなのかもしれない。
    わたしには養老先生と隈さんが想像する社会がとても魅力的に感じた。

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    2021年01月08日
  • AIの壁 人間の知性を問いなおす

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    AIに関して、一見すると関わりの低いように見える著者と様々なジャンルの業界の方々の対談を通して、AIに関してだけでなく、現代社会に欠けているものが伝わってくる書籍。
    AIというテーマを通して、現代社会のあらゆる問題が浮き彫りになっている。

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    2020年11月30日
  • AIの壁 人間の知性を問いなおす

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    人間とAIの関係を考えている人におすすめ。

    【概要】
    ●人間とAIの関係について対談(コロナ禍以前)
    ・AIから見えてきた「人間の可能性」/羽生善治氏
    ・経済はAI化でどう変わるか/井上智洋氏
    ・AIから人間を哲学する/岡本裕一朗氏
    ・分からないことを面白がれるのが人間の脳/新井紀子氏

    【感想】
    ●書物やメディアを通じて客観的に見てみると、AIによる将来の発展について、恐いほど評価する人もいれば、懐疑的に考える人もいる。
    本書の各対談では、現実的な視点による考え方が表れており、興味深く読むことができる。
    ●AIをどうやって導入していけばよいかとても悩む。何をすることが日本にとって最適なのか

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    2020年11月16日