養老孟司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
養老孟司氏と徳川宗家第18代当主・徳川恒孝(つねなり)氏の対談集。
そろそろ養老氏の本はあらかた読んだかと思っていたが、対談相手に興味を惹かれた。
徳川恒孝氏、1940年生まれとのことで70歳ですか。徳川宗家の当主というのも、さぞ大変なことでありましょうぞ。
江戸時代を振り返り、リサイクル社会の手本として、かの時代を賞賛する向きがあった時期があり、少々眉唾ものとして聞いていたのだが。
基本的に時代劇が好きなワケでして(笑)。
江戸時代を封建社会、差別社会としてだけではなく捉えようという姿勢は健全でありましょう。
人口問題ひとつ取り上げたところで、現代を江戸時代にシフトできるはずもないのだ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
自分のものなのに、人はからだのことを知らない。
からだの中を見るなんて、とんでもないことだと思っている。
そのくせ「人体はよくできていますね」などと言う。
よくできているなら、なぜ喉にモチを詰まらせて死んだりするのか。
生きるために必要な食べるという行為によって、これまた不可欠の呼吸を妨げて死ぬ。
そんなバカなことがあるものか…。
口からはじまって肛門まで、知っているようで知らない人体内部のディテールを多彩な図版とともに綴る医学エッセイ。
[ 目次 ]
口と肛門
唇
唇とその周辺
頬
歯
口の天井と床
舌
舌とことば
喉
呑み込む
食道
胃
胃と十二指腸
小腸
小腸から大腸へ
-
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
生物学者・岸由二は三浦半島の小網代や、都市河川である鶴見川の環境保全活動に尽力し確かな成果を挙げてきた。
小網代は源流から海までまるごと自然のままで残っている、全国的にも稀有な流域である。
本書で岸と養老孟司は共に小網代を訪れた後、「流域思考」を提唱する。
自分が暮らす流域のすがたを把握することから、地球環境に対するリアルな認識が生まれるのだ。
後半では元・国土交通省河川局長の竹村公太郎も鼎談に参加する。
[ 目次 ]
第1章 五月の小網代を歩く―完璧な流域を訪れて
第2章 小網代はこうして守られた
第3章 流域から考える
第4章 日本人の流域思考
第5章 流域思考が世界を救う -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
日本人は無宗教・無思想・無哲学だという。
さて無思想とは、どのような事態か。
もしかするとそれは、「ゼロ」のようなものではないのか。
つまりゼロとは、「なにもない」状態をあらわしつつ、同時に数字の起点でもある。
ならば、「思想がない」というのも、ひとつの「思想」のあり方ではないか。
日本の風土が生んだ「無思想という思想」を手がかりに、現代を取り巻く諸問題、さらには、意識/無意識とはなにかを、大胆に、されど精緻に考え尽し、閉塞した現代に風穴を開ける。
[ 目次 ]
第1章 私的な私、公的な私
第2章 だれが自分を創るのか
第3章 われわれに思想はあるのか
第4章 無思想という思想 -
Posted by ブクログ
バカの壁で有名な養老孟司さんの教育論が書かれた本。
物事を深く捉えていて、考え方がとても参考になりました。
文章の中の単語が二項対立のなっていて、概念が捉えやすかった。
・現実とはなにか
⇒現実は行動に影響するもの=行動に影響がなかったら現実ではない
⇒人によって違う
・都会人はすべてをコントロールできると考えている
⇒ああすれば、こうなる思考
⇒手順を踏んでものごとをする経験がない
ボタンひとつで、全て解決の生活
・起こったことしか評価されない
⇒変わらないように、起こらないようにしたことは、評価されない。何かを変化させたことが、歴史において大きく取り扱われる。
以下学んだポイント -
Posted by ブクログ
養老孟司は大好き。バカの壁とか、逆さメガネは正直、考えが永遠とループしているような感覚がして、すんごくしんどくなるんですが。。。ただ優れている、という点でいつも学ばせていただいている。こちらはとても読みやすく、好きな旅関連のエッセイなので楽しめました。しかもたくさんの知識を発揮されるので、読むたび新たな発見と驚き。そうかーと納得する歴史などw とても勉強になります。というか、これを取っ掛かりにして勉強しなさいって感じですが。漢語や中国のこと、奈良の手付かずの自然、日本人はなぜ記念写真が好き?っていうのも、そんな理由!って。日本人がいつも写真を撮りまくってるのを見てフシギだったんですが(自分含め
-
Posted by ブクログ
肺癌と大気汚染 生態系は100年で回復しない 新しい森には虫がいない 人類の文明史のなかで植林で山の木を守ろうとしたのは日本文明のみ。 エネルギー源を日本国内で分散すべき いまの人はいらいらしがちですぐ全か無かと考えますけれども、生態系を扱うにはほどほどという考え方が重要です。エネルギーの問題も正解はなんだという態度ではなく、ほどほどのところで収めようとすればよい。 問題を直視すればかならず解決策はある。 ただしい受け取り方はあっても、ただしいやり方はない。
2015/6/7 購入にして再読
山の木を植林で守ろうとしたのはおそらく日本文明のみ
ギリシャ文明は奴隷制の上に成 -
Posted by ブクログ
一世風靡バカの壁 、養老孟司である。
共感できるかどうかは別にしても、
非常に読みやすく書かれており、
養老孟司を嫌っていなければ、万人に勧められる。
かく言う私も知人に勧められて、紐解いた口である。
総評としては面白い項目もあれば、並みの項目もあり、
全体のレベルは高いと思う。
基本的に揺るがない人物なので、
違う意見を持った時に受ける反発感は凄まじいが、
それはそれとして、一意見として受け入れられる程度には、
説得力があり、面白い。
こういった人物の書くものに素直に納得できる己の若さの再確認にもなる。
成熟した生き物は良かれ悪かれ頑固なものだから。 -
Posted by ブクログ
新渡戸稲造の武士道は、日本人はかくあるべきだとの格言ではなく、「日本人は宗教を持たないというが、どうしてそれで秩序が成り立つのか」ということを英語で説明しようとしたものだった。それからずっと時間がたち、そこに並んだ言葉と論理の展開で、当の我々日本人自身がああ、そうだったのかと自分自身を理解したり、「正しい自分像」を再確認しようとしたりするのは考えてみれば不思議なことだ。
「日本には無思想という思想がある」
著者がこのことを前提にすることによって、特に戦後の価値観の大転換や、近年の迷走ぶり、若者の「自分探し」の構図などが、だんだん腑に落ちるように理解できるようになる。
「バカの壁」も、