養老孟司のレビュー一覧

  • 無思想の発見

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    無思想という思想をテーマに書かれた本
    。多くの日本人が持つ思想=無思想とし、無思想とは数字のゼロのような存在で、無思想という思想=世間と論じている。
    つまり、思想という絶対的なものがあるわけでなく、世間という型があり、その中で多くの日本人は生きているということである。
    この本を読み進めると、この無思想という思想のあり方が非常に上手く表現されていると感じる。
    養老孟司氏らしい一冊である。

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    2013年08月10日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    まちづくりや建設業界にも現代日本人の共通構造が垣間見られる。震災復興やこれからの日本のまちづくりに「だましだまし」の知恵は必要不可欠かもしれない。医療も「負ける医療」の時代到来か。

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    2012年08月19日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    当たり前のように感じていた生活や考え方にアメリカ式が染み込んでいることに驚いた。
    それが全部悪いとは思わないけれど、ちょっと見方を変えなきゃな、と思わせてくれた本。
    こっちと日本で参勤交代とかサバティカルな生活は理想だなあ。
    ラオスは少し憧れるけど、今の私に石油なしの生活が耐えられるかな...

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    2012年07月26日
  • 絵になる子育てなんかない

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    養老孟司さんと小島慶子さんの、子育てに関する対談。
    主には養老さんの独特の考え方に対して、小島さんがそれに共感していくというかたちで話が進んでいく。
    おもしろいにはおもしろいけど、「めちゃくちゃ新鮮!」っていうような話はなかったかな。
    でもいろんな話を繰り広げてくれているので、自分の考える材料にはなる本だと思います。
    子育ては自由に、肩の力を抜いて、自分自身にも子どもにも、あまり期待しすぎないようにするという感覚が必要な気がしました。

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    2012年07月07日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    建築って結構アバウトなんですね。気が軽くなりました。
    現場主義、原理主義じゃなくて、というのに共感。
    あと、カトリックの学校って、やっぱりいいのかな。娘にきちんと教育を受けさせよう。

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    2012年07月12日
  • ほんとうの復興

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    震災から1年半。これまでの復興対策について今一度考えさせられたし、今後どういう風に進められていくのか、しっかりと見つめていかなければいけない。

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    2012年06月21日
  • スルメを見てイカがわかるか!

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     最初怒られているのかと思った。そうではなく、生きているいかを見ないとスルメは生きていないのでわからないという意味でしたのです。
     養老さんは解剖学の権威でいらっしゃるのでなおさら生きているのでないとわからないとお考えになられます。
     やがて論理は原理主義の怖さへと話が進みそうだなと思うようになります。
     とてもいい本です。

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    2012年06月13日
  • 耳で考える ――脳は名曲を欲する

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    こういう対談ものは結構好きです。
    文明批判みたいな内容もありますが、全体的にエピソードが面白かった。

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    2012年05月28日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    養老さんと隈さんの対談をまとめた一冊。震災を受けてこの手の題材は多数出版されているなか、この二人の対談に興味があり、一読。

    震災、エネルギー問題から、都市計画、高層マンション、経済問題まで様々な事柄が「住まう」という視点から語られている。
    対談形式なので読みやすく、共感し、学ぶことが多い。

    特に自分自身が最近考える住宅の私有という感覚についての考察がよかった。(とは言え、私有を問題視している隈さんがスーパーハイスペックの住宅、間違いなくエネルギー依存している住宅を作っているんだからそこは切り離していいのかという疑問はある)

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    2012年05月21日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    建築においても、いかに頭の中が、経済に支配されているか考えさせられる。郊外一戸建、分譲マンションetc。
    サラリーマン的発想では思い切った建物や、長い視点での都市計画はできない。
    実体験として、“わかり”ながらみながら物事をすすめることの大切さ、逆に頭の中だけ、パソコンの中だけで仕事する怖さがわかる。
    ユートピアは危険としながらも、大きな夢があるからこそ、現場という複雑でやっかいなものと折り合いをつけてゆく、勇気と活力が与えられる。
    この本は、住まうことにも多様性や、流動性がもっと許容する社会があってよいといってくれている気がする。

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    2012年04月22日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    負ける、だましだまし、というあたりがキーワードの、まさにこの二人らしい展開です。モンゴルのパオの中が公共空間、外がプライバシーの守られる場、という視点。それはそこでは当たり前でも、日本では驚くのです。そうした発想が、日本のヘイソクカンを打ち破れるかなと期待します。もちろん養老氏の参勤交代論で締め。

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    2012年03月28日
  • 本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー

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    ネタバレ

    おもしろかったところ
    ・水は日本が誇る資源、水力発電の有効利用を
    ・江戸時代以前は木材がエネルギーだったが、枯渇による人口増ストップ がおこった。
    ・利根川東遷以前は、江戸を含む関東平野は湿地帯、葦だらけだった。
    ・食料自給率は、生産額ベースでは70%あり、40%はカロリーベース
    ・「傷つく」という言葉で討論を封じてしまう風潮への警告

    疑問など
    ・石油採掘は2010年がピーク?
    ・水源の中国資本による購入にも触れてほしかった。

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    2012年03月21日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    ネタバレ

    面白いです。
    今の自分達の考えが「振れ幅が大きく」なってることにも気がつくし、だましだましって「グレーゾーン」でもあると解釈すると、それを排除しようとしてた昨今。「アッ」と思うところ満載の本でした。

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    2012年03月15日
  • 唯脳論

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    衝撃を受けた内容でした。

    一つのテーマに、「都市は人間の脳が具現化している世界。」
    というのがありました。

    その理由は、今存在しているビル・車・高架などは自然界のものではない。もともと人間の脳でイメージして作ったものだから。

    また、言葉・お金・社会がなぜ今存在しているのか。それも、これらの共通点である「交換」という機能が、もともとは脳の機能だから。ということ。

    単純明快ですが、この気づきこそが養老孟司が注目される所以ではないか、と感嘆の思いで読みました!

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    2012年05月26日
  • 絵になる子育てなんかない

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    解剖学者の養老孟司先生と、フリーアナウンサーで二児の母親の小島慶子さんが語り合う次の時代の親と子の幸せについての対談をまとめたものです。養老先生の言葉と小島アナの「母親の本音」が交錯しております。

    この本を作るきっかけとなったのは8年前に解剖学者の養老孟司先生の
    「子どもは自然。大人の思いどおりになんかならない。子育ては田んぼの手入れのようなもの」
    という子育て論に小島慶子さんが感激し、なんと、養老先生の自宅まで
    「養老先生と子育ての本を出したいんです」
    と押しかけていったいうことです。彼女の行動力にも非常に驚きましたが、対談の内容がこれまた深いことをさらりと書いていて、かつて子供であった自

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    2012年02月27日
  • 唯脳論

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    バカの壁は実に大衆にこびた面白くない本なのに売れ,この唯脳論はそれほど売れていない.こちらの方がおもしろいのに.理由がわからん.読み手の層の絶対人数の問題だろうが,それにしてもこの本が見過ごされているのはもったいない.学ぶべきことがたくさんある本だった.

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    2012年02月27日
  • ほんとうの復興

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    ネタバレ

    さくっと読めて勉強になった。

    ・地球の歴史を一年とすれば、人類の歴史は大晦日の除夜の鐘が鳴るころ
    ・東北、関東、中部、近畿、中国という道州制の区分は、じつは本州が複数の島に分かれていた、二千年くらい前の地質時代の反映である。これらの「州」は、四国や九州と同じように、それぞれが別の島だった。(省略)人は自然という釈迦の掌に乗っていることを思うべきであろう。
    ・目の前にあるのは「解答」である。
    ・われわれは自然を見ることによって、複雑な問いへの美しい解答を見る。じつは解答だけを見ているのであって、問題自体をしばしば考えない。
    ・人生の解答とは、自分の人生そのものであって、それはなにか複雑な、やや

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    2012年02月12日
  • スルメを見てイカがわかるか!

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    何回か読み返さないとダメかな、と思いつつ、とりあえずひととおり目を通したので登録。
    「手入れ」の思想っていいな。

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    2012年02月02日
  • 江戸の智恵 「三方良し」で日本は復活する

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    ■江戸時代に学ぶべきは「人の力」

    書籍「江戸の智恵」(「三方良し」で日本は復活する)
    (養老孟司・徳川恒孝著・PHP研究所刊・194頁)
    養老氏・徳川氏が、思う存分、江戸時代を語っている。
    注目は、やはり「人」に注目しているところだろうか。
    「江戸」と言うと、当時の大都市が、循環型社会を形成し、
    環境先進都市だった・・という話に落ちつくのかと思いきや、
    「世間」に配慮して欲を抑える個人の忍耐や、
    目上や同僚が仲間を叱咤する習慣の積み重ねが、
    260年ものあいだ平和と国力を築いた原動力、とまとめている。
    武士も町人も美学をもち、己を律することを知っていたからこそ、
    行政の実務は町人や農村の顔役

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    2012年01月29日
  • 絵になる子育てなんかない

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    まさか、オール対談とは思わず…
    対談だとどうしても掘り下げるのは難しいからね(^^;
    でも、雑誌気分でサラリと読め、
    宝物のような言葉があちこちに*:・゚★
    「子供は『自然』そのもの。『こう育てればこうなる』なんて思うのは大間違い。」
    「日本は、気候に恵まれ、植物に恵まれ…(中略)独自の文明が作られるだけの財産があったわけです。そこで上手に暮らしていくのが日本の暮し方であって、どうして国際競争をしなければいけないのか。」
    他にもキラキラしたメモりたい文章が沢山。
    小島慶子さんの「あとがき」もそれだけで素敵なエッセイの様。

    いい本。あっこに感謝♪

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    2012年01月21日