養老孟司のレビュー一覧
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解剖学者の養老孟司先生と、フリーアナウンサーで二児の母親の小島慶子さんが語り合う次の時代の親と子の幸せについての対談をまとめたものです。養老先生の言葉と小島アナの「母親の本音」が交錯しております。
この本を作るきっかけとなったのは8年前に解剖学者の養老孟司先生の
「子どもは自然。大人の思いどおりになんかならない。子育ては田んぼの手入れのようなもの」
という子育て論に小島慶子さんが感激し、なんと、養老先生の自宅まで
「養老先生と子育ての本を出したいんです」
と押しかけていったいうことです。彼女の行動力にも非常に驚きましたが、対談の内容がこれまた深いことをさらりと書いていて、かつて子供であった自 -
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ネタバレさくっと読めて勉強になった。
・地球の歴史を一年とすれば、人類の歴史は大晦日の除夜の鐘が鳴るころ
・東北、関東、中部、近畿、中国という道州制の区分は、じつは本州が複数の島に分かれていた、二千年くらい前の地質時代の反映である。これらの「州」は、四国や九州と同じように、それぞれが別の島だった。(省略)人は自然という釈迦の掌に乗っていることを思うべきであろう。
・目の前にあるのは「解答」である。
・われわれは自然を見ることによって、複雑な問いへの美しい解答を見る。じつは解答だけを見ているのであって、問題自体をしばしば考えない。
・人生の解答とは、自分の人生そのものであって、それはなにか複雑な、やや -
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ネタバレ■江戸時代に学ぶべきは「人の力」
書籍「江戸の智恵」(「三方良し」で日本は復活する)
(養老孟司・徳川恒孝著・PHP研究所刊・194頁)
養老氏・徳川氏が、思う存分、江戸時代を語っている。
注目は、やはり「人」に注目しているところだろうか。
「江戸」と言うと、当時の大都市が、循環型社会を形成し、
環境先進都市だった・・という話に落ちつくのかと思いきや、
「世間」に配慮して欲を抑える個人の忍耐や、
目上や同僚が仲間を叱咤する習慣の積み重ねが、
260年ものあいだ平和と国力を築いた原動力、とまとめている。
武士も町人も美学をもち、己を律することを知っていたからこそ、
行政の実務は町人や農村の顔役 -
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まさか、オール対談とは思わず…
対談だとどうしても掘り下げるのは難しいからね(^^;
でも、雑誌気分でサラリと読め、
宝物のような言葉があちこちに*:・゚★
「子供は『自然』そのもの。『こう育てればこうなる』なんて思うのは大間違い。」
「日本は、気候に恵まれ、植物に恵まれ…(中略)独自の文明が作られるだけの財産があったわけです。そこで上手に暮らしていくのが日本の暮し方であって、どうして国際競争をしなければいけないのか。」
他にもキラキラしたメモりたい文章が沢山。
小島慶子さんの「あとがき」もそれだけで素敵なエッセイの様。
いい本。あっこに感謝♪