養老孟司のレビュー一覧
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コロナ後の世界というのはわたし自身にとっても明確にいろいろな意味でそれまでと変わりました。
わたし自身は50代半ばですがワクチン接種は拒否しています。
コロナウイルス自体に関しましては、日本人にとってはもともと大騒ぎをするほど大して問題ではなかったのですが、健康な人達までもがコロナワクチン注射を受けてしまうことによって、ワクチン注射を打った人たちの体内で悪いウイルス・菌が増殖をしてしまい、その悪いウイルス・菌を周り・周囲や日本中にばらまいてしまうことになるという説を信じています。
そしてコロナ以前にはわたし自身では、「何とかコツコツと学び続けてさえいけば、生きていく道はあるのではないのかな」 -
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85歳の「養老孟司」さんと、86歳の「下重暁子」さんによる対談は、猫をテーマにしたものだけに留まらず、途中から様々なテーマへと発展していったが、気になるどころか、却って、面白くなってきて、全てに共感することはできなくとも、興味深い時間を過ごす事が出来ました。
まずは猫について、養老さんの「まる」にしても、下重さんの「ロミ」にしても、猫には、それぞれの物語が生まれ出すような感覚を覚えたのが印象的で、特に「私のまるは『日向』になった」という、養老さんの表現には、猫の生き方そのものである、気付いたらそこにいるような自然体の媚びない存在感を、思い出させるものがあると共に、いないんだけど、いるよう -
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本書の購入は2008年。一度読んだ形跡があるが、あまり覚えていなかったため再読した。
「バカの壁」とは「自意識の壁」、「主観の壁」、「思い込みの壁」ということであろう。現代文明は意識を肥大化させた。ゆえに、現代人は自意識が過剰だ。本書もそれを指摘している。
本書の「まえがき」が冴えている。
「相談をするときに、具体的な答えを期待する人がある。それはおかしい。自分のことは自分で決めるので、相談とは、根本的には『考え方』についての疑問である。他人に伝えることができるのは『考え方』だけである。」
「現代人はその『違い』を『些細な違い』だとみなしてしまう。そこから現代の不幸が始まるのである。それが仮に -
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藻谷浩介さんは、「経済成長」ありきの社会設計に疑問を呈する人。
私も同じ考えで、成熟社会の維持継続を目指す政策に切り替えるべきだと思っている。
「成長とは何だったのか」の藻谷さんの意見を聞きたかったのだが、話題が発散しすぎてよく分からなかった。
本書は藻谷浩介さんが持論を語り、養老孟司さんに問いかけるというパターンで進む。
藻谷さんの主張が養老さんに軽くいなされる場面がしばしばあって面白い。
何故か、養老さんの振りで、南海トラフ巨大地震や富士山噴火の話題になる。
コロナで今の社会の仕組みの不備が表面化しても、一部の軌道修正がなされただけで一気に改変する動きはない。
もっと壊滅的な危機に遭 -
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『バカの壁』『超バカの壁』『死の壁』と、養老さんの壁シリーズは都度読んで参りました。毎度毎度あ〜分かるぅ〜、納得ぅ〜っと言う記憶だけあって内容は全く覚えておりませんので、偶に読み返すのも必要だと思いますね。あ、『人の壁』は未読か。
特に年齢を重ねる毎に壁シリーズの面白さと言うか、筆者の捉え所の良さを実感します。
脳、人生、医療、死、情報、仕事について筆者の考えが方が相変わらず面白い、いや、そうなって欲しいと思いますが、経営者の立場としては仕事については些か賛成出来ない事もありました。
ま、昆虫好きの学者さんですから浮世離れしている所も散見できすし、それがまたいいんでしょうか。
この猛暑の -
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『動物たちは何をしゃべっているのか?』というシジュウカラの言語を研究している鈴木俊貴さんとゴリラ研究家の山極さんの共著がこの度出版されると聞き、山極さん関連でこちらの対談本を思い出し読んでみた次第。
まず、タイトルと装丁が良い。とてもシンプルでド直球。
そして出だしのプロローグから対談がいきなり始まっている。助走無しのスタートダッシュ。
それでいてストイックに生物学的な話だけが語られるかと思えば、社会論、教育論、日本人論などに話が及ぶ。タイトルに反して、人間について語ってることの方が多い。最早何でもあり。
虫やゴリラに関する知識を通して、我々人間を見つめ直す対談。ご年配のお二人だからか、「 -
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ネタバレ日本人は、具体的な生活に関係ないことは何でも言えると思っています。そんなことは生活に関係がない。だから、どういう解釈をして議論をしても構わない。これがふつうの考え方なのです。
日本にとって必要な思想は、全部、無意識のほうに入っているのです。
会社の中で、なにか新しい提案があったとします。それをつぶされる場合には、おく、こんな台詞が出てくるはずです。
「それはまずいでしょう」
それがなぜ、どういう理由で、どのへんがまずいか。その理屈は、いちいち言語化されない。誰も説明しない。でも、「まずい」のは「当たり前」なのです。それは無意識で共有されている。
思想というのは一種の理想であり、現実 -
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解剖学者であり、『唯脳論』(ちくま学芸文庫)や『バカの壁』(新潮新書)などで独創的な思索を展開してきた著者が、人間について総合的な考察をおこなっている本です。
「われわれは自分についてなにを知っているのか。それを考えてみたい。それが「人間科学」の基本である」と著者は述べています。ただし著者のいう「人間科学」は、人文科学の領域に限定されるものではなく、自然科学的な知見を大きく取り込んだものです。たとえば著者は、「われわれが知っている世界は脳のなかだけだ」といいます。とはいえ、著者の「人間科学」は、単純に脳科学に還元されるといいきることもむずかしいように思われます。なぜなら著者は、「じゃあ脳の外