養老孟司のレビュー一覧

  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ後の世界というのはわたし自身にとっても明確にいろいろな意味でそれまでと変わりました。
    わたし自身は50代半ばですがワクチン接種は拒否しています。
    コロナウイルス自体に関しましては、日本人にとってはもともと大騒ぎをするほど大して問題ではなかったのですが、健康な人達までもがコロナワクチン注射を受けてしまうことによって、ワクチン注射を打った人たちの体内で悪いウイルス・菌が増殖をしてしまい、その悪いウイルス・菌を周り・周囲や日本中にばらまいてしまうことになるという説を信じています。

    そしてコロナ以前にはわたし自身では、「何とかコツコツと学び続けてさえいけば、生きていく道はあるのではないのかな」

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    2023年10月23日
  • 老いてはネコに従え

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     85歳の「養老孟司」さんと、86歳の「下重暁子」さんによる対談は、猫をテーマにしたものだけに留まらず、途中から様々なテーマへと発展していったが、気になるどころか、却って、面白くなってきて、全てに共感することはできなくとも、興味深い時間を過ごす事が出来ました。

     まずは猫について、養老さんの「まる」にしても、下重さんの「ロミ」にしても、猫には、それぞれの物語が生まれ出すような感覚を覚えたのが印象的で、特に「私のまるは『日向』になった」という、養老さんの表現には、猫の生き方そのものである、気付いたらそこにいるような自然体の媚びない存在感を、思い出させるものがあると共に、いないんだけど、いるよう

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    2023年10月12日
  • 唯脳論

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    現代社会は全て「脳」が創り出したモノである。
    この本を読んだ直後にホームセンターに用事で行ったのですが、人間ってすげえってなりました。

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    2023年10月08日
  • 超バカの壁

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    本書の購入は2008年。一度読んだ形跡があるが、あまり覚えていなかったため再読した。
    「バカの壁」とは「自意識の壁」、「主観の壁」、「思い込みの壁」ということであろう。現代文明は意識を肥大化させた。ゆえに、現代人は自意識が過剰だ。本書もそれを指摘している。
    本書の「まえがき」が冴えている。
    「相談をするときに、具体的な答えを期待する人がある。それはおかしい。自分のことは自分で決めるので、相談とは、根本的には『考え方』についての疑問である。他人に伝えることができるのは『考え方』だけである。」
    「現代人はその『違い』を『些細な違い』だとみなしてしまう。そこから現代の不幸が始まるのである。それが仮に

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    2025年02月12日
  • 日本の歪み

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    ゲンロンカフェでのトークイベントの書籍化と認識される。養老さんは抽象的形而上的な議論に乗らず徹底的に個人の実感に依拠せんとしていると感じた。国とかイデオロギーとか考えてもしょうがないから、自分の生活を考えること。ハンナアレントの真逆かもしれないが、今の雰囲気に対しては、養老先生の言葉の方がよい処方箋かもしれないと感じた。

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    2023年10月07日
  • 唯脳論

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    「エネルギーを巡る旅」に人間は脳化社会を作っていると記述があった事から、20年ぶりに読んでみた。後半は理解できない部分が多かったが、環境問題を論じる人が理性的でないように感じるのは、そもそも自然と脳つまり理性は対立するのが本質だから当たり前とはさすが養老先生。

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    2023年10月16日
  • 日本の進む道 成長とは何だったのか

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    藻谷浩介さんは、「経済成長」ありきの社会設計に疑問を呈する人。
    私も同じ考えで、成熟社会の維持継続を目指す政策に切り替えるべきだと思っている。

    「成長とは何だったのか」の藻谷さんの意見を聞きたかったのだが、話題が発散しすぎてよく分からなかった。

    本書は藻谷浩介さんが持論を語り、養老孟司さんに問いかけるというパターンで進む。
    藻谷さんの主張が養老さんに軽くいなされる場面がしばしばあって面白い。

    何故か、養老さんの振りで、南海トラフ巨大地震や富士山噴火の話題になる。
    コロナで今の社会の仕組みの不備が表面化しても、一部の軌道修正がなされただけで一気に改変する動きはない。
    もっと壊滅的な危機に遭

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    2023年09月26日
  • 死の壁

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    飛ばして読んだところもあるけど読んだところは良かった。

    人生は暇つぶし出できているのかなと感じた。
    人の最終結果は死ぬこと。

    全員が同じゴールを定められているなかで、その人生で何をするかは自分や周りの人の影響をかなりうけるのだろう。

    だからこそ自分のことだけではなく周りのことも考える必要があり、自殺や安楽死がそれに値する。

    エリートも他の人が嫌がることを進んで責任を持つからこそエリートなのだなと。
    偉ぶるエリートにだけは絶対になりたくない。

    気楽に人生を慌てることなく楽しめたらいいなと思えた。

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    2023年08月11日
  • 養老先生、病院へ行く

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    養老先生すごい病気したんだな。でも淡々。仙人みたいな心境。こういう人だと病気も取り付きにくいのか?でもまるは他界しちゃったね。人が後になるのは正解なんだけど、きっと淋しいよね。対談でヤマザキマリがイタリアのホームドクターの話してたけど、この人出産の時に死ぬ思いしてるはずなのに、それでもイタリアいいと言うのね。理想は日本の医療でホームドクターあり。政治家が仕事しないから日本はあちこちガタがきてるのよ。

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    2023年08月11日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    ズレといえばズレだろうけど、お二人の考え方を読んでいると、ズレていることもすんなり肯定できるのだろうなと思えた。人生をまだまだ楽しめる、ってヒントになりそうな一冊。

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    2023年08月09日
  • 「自分」の壁

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    『バカの壁』『超バカの壁』『死の壁』と、養老さんの壁シリーズは都度読んで参りました。毎度毎度あ〜分かるぅ〜、納得ぅ〜っと言う記憶だけあって内容は全く覚えておりませんので、偶に読み返すのも必要だと思いますね。あ、『人の壁』は未読か。

    特に年齢を重ねる毎に壁シリーズの面白さと言うか、筆者の捉え所の良さを実感します。
    脳、人生、医療、死、情報、仕事について筆者の考えが方が相変わらず面白い、いや、そうなって欲しいと思いますが、経営者の立場としては仕事については些か賛成出来ない事もありました。

    ま、昆虫好きの学者さんですから浮世離れしている所も散見できすし、それがまたいいんでしょうか。

    この猛暑の

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    2023年08月08日
  • 年寄りは本気だ―はみ出し日本論―(新潮選書)

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    養老孟司氏と池田清彦氏の対談。何度も対談されている仲のようでテンポがいい。どんなテーマにも芯を感じる。
    お二人とも昆虫採集がお好きなようで、ところどころ脱線気味なのがおもしろい。

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    2023年08月07日
  • 虫とゴリラ

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    『動物たちは何をしゃべっているのか?』というシジュウカラの言語を研究している鈴木俊貴さんとゴリラ研究家の山極さんの共著がこの度出版されると聞き、山極さん関連でこちらの対談本を思い出し読んでみた次第。

    まず、タイトルと装丁が良い。とてもシンプルでド直球。
    そして出だしのプロローグから対談がいきなり始まっている。助走無しのスタートダッシュ。
    それでいてストイックに生物学的な話だけが語られるかと思えば、社会論、教育論、日本人論などに話が及ぶ。タイトルに反して、人間について語ってることの方が多い。最早何でもあり。

    虫やゴリラに関する知識を通して、我々人間を見つめ直す対談。ご年配のお二人だからか、「

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    2023年08月01日
  • 養老先生、病院へ行く

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     猫には現在しかない。未来のことは一切考えない。自分の死についても考えない。一瞬一瞬を懸命に生きている。素晴らしいです!(^-^) 養老孟司&中川恵一&ヤマザキマリ「養老先生、病院へ行く」、2021.4発行。

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    2023年07月31日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    書いていること全てを理解できたわけではないが、まるとの思い出は心温まった。

    紹介されていた「夜に死ぬつもりでその日を生きる」というのはぜひ実践したいと思った。

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    2023年07月30日
  • 「自分」の壁

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     日本人は、具体的な生活に関係ないことは何でも言えると思っています。そんなことは生活に関係がない。だから、どういう解釈をして議論をしても構わない。これがふつうの考え方なのです。
     日本にとって必要な思想は、全部、無意識のほうに入っているのです。
     会社の中で、なにか新しい提案があったとします。それをつぶされる場合には、おく、こんな台詞が出てくるはずです。
    「それはまずいでしょう」
      それがなぜ、どういう理由で、どのへんがまずいか。その理屈は、いちいち言語化されない。誰も説明しない。でも、「まずい」のは「当たり前」なのです。それは無意識で共有されている。
     思想というのは一種の理想であり、現実

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    2023年07月30日
  • 老いてはネコに従え

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    ネタバレ

     タイトルに惹かれました。「老いてはネコに従え」、2023.5発行。養老孟司(1937年生)さんと下重暁子(1936年生)さんの対談集です。テーマは:①ネコと暮らせば ②ヒトという病 ③90歳の壁 ④まるに始まり、まるに終わる です。ネコの話は少なく、相性の悪い下重さんの自己主張が気になりました。次の2点は同感です。「異次元の少子化対策」はわけがわからない。国連はどうしようもないエリート風の者ばかりで、おまけに権威におもねる忖度集団。猫や虫のように、素直に一直線に生きたいものですw。

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    2023年07月28日
  • 養老孟司の人間科学講義

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    解剖学者であり、『唯脳論』(ちくま学芸文庫)や『バカの壁』(新潮新書)などで独創的な思索を展開してきた著者が、人間について総合的な考察をおこなっている本です。

    「われわれは自分についてなにを知っているのか。それを考えてみたい。それが「人間科学」の基本である」と著者は述べています。ただし著者のいう「人間科学」は、人文科学の領域に限定されるものではなく、自然科学的な知見を大きく取り込んだものです。たとえば著者は、「われわれが知っている世界は脳のなかだけだ」といいます。とはいえ、著者の「人間科学」は、単純に脳科学に還元されるといいきることもむずかしいように思われます。なぜなら著者は、「じゃあ脳の外

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    2023年07月23日
  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

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     子どもは本来、自然に近い存在。自然の中に身を置き、外で遊ぶとよい。ところが、都市化により遊び場がなくなり、AIによりゲームで遊ぶように。人として大事な3つの力、認知機能、共感する力、自分の頭で考える力が育ちにくい環境にあると警鐘を鳴らしていらっしゃいます。養老孟司「子どもが心配」、2022.3発行。

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    2023年07月10日
  • 養老孟司の人生論

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    2007年「運のつき」を2016年に改題復刊した文庫本

    氏のこれまでの叙述の根拠のエッセイ。
    時代を考えたり、自分にとっての時代を考えたり、考えることについて考える参考になる。

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    2023年06月28日