【感想・ネタバレ】ひとはなぜ戦争をするのかのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年03月05日

昔会社のお偉い方におすすめされて読んで以降、度々読み返しています。
アインシュタインとフロイトによる手紙のやり取りが掲載されているだけなので本編は短いです。
ですがとても考えさせられますし、人間の本能についてすごく納得できた一冊です。
この本のおかげで私は良い意味で「人間に期待をしない」ことを学びま...続きを読むした。
大変おすすめです。

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Posted by ブクログ 2024年03月01日

第一次世界大戦終結後、あまりの惨事から、国際連盟が発足。

その国際連盟が、「ひとはなぜ戦争をするのか?」、を議論して欲しいと、物理学者のアインシュタインに依頼し、アインシュタインが依頼された議論をする、その相手に選んだのが心理学者のフロイトでした。

1932年にした2人の手紙のやり取りが、この本...続きを読むに収録されていて、読んでみたいと興味を持ち書籍を買ってみました。

今や、毎日毎日、テレビやニュースでは、「現在進行形の戦争」が日常的に報道されてて、余りにも目に入るので、その常態化に、何も感じなくなって麻痺している自分がいるのも怖いですが。

そんなマヒした自分自身に喝??を入れるべく、
「ひとはなぜ戦争をするのか?」
というテーマを国際連盟が学者に依頼した書簡をきっかけに、自分でも考える時間を持とうと、読んでみました。

フロイトは、アインシュタインへの手紙に、
「政治家が本来考え解決するテーマではあるが、本質的には政治家ではない一般の人間も考えるべきだ」
というところから始めて、
「愛と憎しみ」
のような人間の感情や観念を交えて議論していき、
「戦争をしないためには?」
という結論へ向かう、その考え方の流れが書かれてありました。

読後としての答えや感想は、読む人それぞれで違ってきそうですので、控えます。
この本の解説としてあとがきに、養老孟司さんが文章を書いてくれてもいます。

平和から少し遠ざかっている雰囲気の今この瞬間だからこそ、私は読んで良かったと個人的に思いました。

嫌な現実から目を背けたくなるニュースばかりの日々ですが、日本とはまるで遠くの場所の関係ない出来事だと、ついつい麻痺をしてそうな自分がいるな〜と思った、そこのあなた。
そんな人にこそ、是非一度手に取って頂ければと思います!
(100ページくらいの5ミリ程の薄い本で、サラッと読めます)

そんな、本日でした。

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Posted by ブクログ 2024年01月06日

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アインシュタインとフロイト、それぞれの立場から語られた戦争をなくすための往復書簡。
フロイトは生と死の欲動が戦争につながることを指摘。それを抑制するのは文化であるとの見解を示す。非常に面白く考えさせられる話だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月11日

1932年、国際連盟からの依頼が物理学者であるアルバート・アインシュタインにとどく。「今の文明において最も大事だと思われる事柄を、一番意見を交換したい相手と書簡を交換して下さい」、選んだテーマは「人はなぜ戦争をするのか」、選んだ相手はジグムント・フロイトであった。アインシュタインは権力と人間の本能的...続きを読むな欲求提示する。フロイトは、暴力とそれを止めることのできる国際機関の設立を願う。しかし、わかっていることがある「人間から攻撃的な性質を取り除くなど、できそうにもない!」。100年近い時間が経過しても、人間は進化せず戦争を繰り返している。さらにフロイトは問いかけます。「すべての人間が平和主義者になるまで、あとどれくらい時間がかかるのでしょうか」。何を進めていけば平和に近づくのでしょうか。フロイトの結論はこうです、「文化の発展を促せば、戦争の終焉へ向けて歩みだすことができる!」文化という言葉が正しいのかわかりませんが、お互いを正しく理解して尊敬をすること、それを文化もしくは文明と呼ぶのでしょうあ。国際的な交流や、その国へ旅行してその国を知ること、そこで生きている人間をしることが戦争を回避できる、そのような人間が国の中で増えていく。本書を読んで、戦争について深く考えることができました。そして100年たっても人類の根本的な問題は簡単には変わりえないことを確認しました。いま地球上で起きている不幸な戦争や紛争がお互いを理解することで早く終焉に向かうこと、新しい戦争が起きないことを心より願います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年01月05日

 アインシュタインとフロイトが戦争をテーマに議論を交わした手紙について。
 冊子の薄さと、文章の平易さから読むことを決めた。しかし、テーマと内容は決して浅くない。もちろん紙面上の限界はあるため深く掘り下げきれないところもあるが、国際機関の存在や文化による啓蒙など戦争を起こさないようにさせるための人間...続きを読むの試行錯誤について述べることを通して戦争論にアプローチしている。
 権利や権力(暴力)の取得とその変遷、少人数による支配と多数による支配が表裏一体であること、などの分析が興味深かった。

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Posted by ブクログ 2022年12月14日

1.著者;①アインシュタイン;理論物理学者。特殊相対性理論や一般相対性理論が有名。光量子仮説に基づく光電効果の解明で、ノーベル物理学賞受賞。②フロイト;精神科医。精神分析学の創始者。<解説者>③養老孟司;解剖学者。「バカの壁」は450万部を記録。戦後のベストセラー5位。第一位は「窓際のトットちゃん」...続きを読む④斉藤環;精神科医。「世界が土曜の夜の夢なら」で角川財団学芸賞受賞。他にも共著で小林秀雄賞受賞。
2.本書;国際連盟がアインシュタインに「今の文明で最も大切と思える事柄を、好きな人を選び、書簡を交わす」事を依頼。彼は、フロイトに戦争(人間を戦争というくびきから解き放つ事は出来るのか)について、手紙を書いた。フロイトの回答は、「文化・知性が戦争を抑止出来る」と言う。解説の養老・斉藤両氏の論考も高水準で読みごたえがある。ロシアのウクライナ侵攻の最中、浅見氏(訳者)あとがき「二人の戦争論を読み、二十世紀の英知を手に、新たな歩みを始めなければならない」が心に響く。
3.個別感想(印象に残った記述を3点に絞り込み、感想を付記);
(1)『フロイトへの手紙(アインシュタインから)』より、「人間の心を特定の方に導き、憎悪と破壊という心の病に冒されない様にすることはできるのか?・・・“知識人”こそ、大衆操作による暗示にかかり、致命的な行動に走りやすいのです。何故でしょうか?彼らは現実を、生の現実を、自分の目と自分の耳で捉えないからです。紙の上の文字、それを頼りに複雑に練り上げられた現実を安直に捉えようとするのです」
●感想⇒知識人は机上の空論に陥る事が間々あると聞きます。学者が現実に捕らわれないず、純粋な理論を構築する事は、科学進歩に貢献します。しかし、現実の世界は頭で考えるように単純ではありません。例です。製造業では、若い頃に現場経験を積ませて、選抜後に幹部登用する会社が多いそうです。「生の現実を、自分の目と、自分の耳で捉え」ないで、世間に認められる良質なモノづくりが出来るはずがありません。過日、映画「Fukusima 50(原発事故と戦った50人)」を見ました。その中で、東電役員が事故状況を問われた際に、「私は東大経済学部出身ですから(技術はよくわかりません)」と答えた場面がありました。頭でっかちだけでは、経営のかじ取りは無理でしょう。
(2)『アインシュタインへの手紙(フロイトから)』より、「戦争への拒絶、それは平和主義者の体と心の奥底にあるものが激しい形で外に現れたものです。私はこう考えます。このような意識のあり方が戦争の残虐さそのものに劣らぬほど、戦争への嫌悪感を生み出す原因となっている、と。・・・文化の発展が生み出した心のあり方と、将来の戦争がもたらすとてつもない惨禍への不安、この二つのものが近い将来、戦争を無くす方向に人間を動かしていくと期待できるのではないでしょうか。・・・文化の発展を促せば、戦争の終焉へ向けて歩み出すことが出来る」
●感想⇒フロイトは、「文化の発展を促せば、戦争の終焉へ向けて歩み出すことが出来る」と結論付けています。書簡が交わされたのは1932年で、90年経ちました。文化は、それなりに発展しました。しかし、世界各地で紛争が絶えません。ウクライナ侵攻、クルド×トルコ紛争・・・、それに内戦と争いは続くばかりです。アインシュタインは言います。「人間には本能的な欲求が潜んでいる。憎悪に駆られ、相手を絶滅させようとする欲求が」と。フロイトは言います。「知性を強める事、攻撃本能を内に向ける事」と。私達は、戦争に加担する様な事にならない様に、広い視野でものを考え、行動したいものです。“巧言令色すくなし仁”たる指導者の言動に惑わされない為に。
(3)『解説Ⅱ(斉藤環)私達の“文化”が戦争を抑止する』より、「私達は世界史レベルで見ても最高度に文化的な平和憲法を戴いているからです。そこにはフロイトすら思いもよらなかった戦争解決の手段、すなわち“戦争放棄”の文言が燦然と輝いています。この美しい憲法において先取りされた文化レベルにゆっくりと追いついていく事が、これからも私達の課題であり続けるでしょう」
●感想⇒日本の憲法は平和主義を提唱し、第九条で「①戦争放棄 ②戦力不保持 ③交戦権否認」を謳っています。今、我国の安全保障に関心が高まっています。“反撃能力の保有”に関し、ある調査では、「保有賛成=55%、反対=29%」だったそうです。反撃能力保有は、専守防衛から逸脱し、先制攻撃の可能性をはらんでいます。戦後77年を経て、75歳以上の人口は約15%となり、戦争体験者が少数になりました。斎藤氏が言う「フロイトすら思いもよらなかった戦争解決の手段、すなわち“戦争放棄”の文言が燦然と輝いています」を、今こそ国民一人一人が真剣に熟慮しなければならない時と考えます。
4.まとめ;私は戦後生まれで、戦争体験がありません。戦争の悲惨さについて、祖父母からよく聞かされました。「B29(アメリカの爆撃機)の来襲、空襲警報がけたたましく鳴り響く中、防空壕へ一目散に逃げた。衣食住に困窮し、食べるものもなく、着の身着のままの生活。いつ死ぬかわからない日々だった」と。私はこの話と、野坂氏の「火垂るの墓(浮浪児兄妹の悲惨な生活)」や井伏氏の「黒い雨(被爆者の辛い生活)」を再読する度に心が痛み、平和主義を貫く事の大切さを痛感します。戦争を決してしてはいけません。どんな理由があろうとも。本書は「2020年8月第13刷版」です。ウクライナ侵攻が続く中で、この本が売れ続け、戦争について多くの人が考察している事が救いです。子々孫々に明るい未来を。(以上)

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Posted by ブクログ 2022年10月10日

国際連盟の求めに応じてなされた有名な往復書簡。戦争について、当時の碩学は何を考えていたのか?即効薬はないが、ゆっくりと効く薬を本書簡自体が物語っている。解説については、養老先生と斎藤環先生。前者の解説は、アインシュタインから始まって、持論を展開。後者の解説は、フロイトの考えをより理解するうえで秀逸だ...続きを読むと思いました。

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Posted by ブクログ 2022年06月01日

感服した。素晴らしい名著だ。

「スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ / 戦争は女の顔をしていない」を半分ぐらい読んだあたりでこの疑問が自分の中で爆発し耐えられなくなってしまった。「ひとはなぜ戦争をするのか」その事について私の万倍は真剣に考えた二人の賢人と二人の解説者の意見を知りたく成った。

ド頭...続きを読むからアインシュタインによる質問の理論立ての聰明さに驚く、続いてフロイトの権利と権力(暴力)から始まる戦争(暴力)と法(暴力)の仕組みの解説の分かり易さにまた驚く、次に質問の段階からアインシュタインとフロイトの「ひとはなぜ戦争をするのか」の根本原因について意見が完全一致していることで驚愕へ至る。最後にフロイトが出す「なぜ」の先を行く「永遠平和のため」の解決法──つまりアインシュタインが問うた最終回答だ──については私には正しさを考察する能力が無い。二人の往復書簡は40ページも無いけれど、これ以上量があったらちょっと頭がついていかなかったなと思う程に内容が濃い。

だから唯一つ、我ながら情けないほどに単純過ぎてどうしようもない感想だけが出てくる。
「これ、教科書に載せた良いと思う。」

フロイトは現在、適当に私が読んできた本で覚えがあるものを挙げるだけでも進化論・精神医学・社会学・脳神経科学といった多ジャンルの、あらゆる書籍のあらゆる箇所で如何に「フロイトが誤っていたか」についてひたすら言及される対象である為、本人の文面を一度も読んだ事無いのになんだか分からないうちに舐めてかかってる対象になってたかもしれないと反省した。当たり前の話で「実は何でもなかった人」ならばここまで名前は残らないのだ。

とはいえ、ニュートンはアインシュタインに「更新」され、アインシュタインは量子力学との融合を「切望」され、ダーウィンは進化論で説明出来ない事象を「補足」される事が多いが、フロイトは根本的に「訂正」される事が多過ぎるのでそういう対象として私に刷り込まれてたのかも知れない。

ただ、それが精神医学という分野を切り開いた原始に近い諸段階、それこそギリシャ哲学誕生の原始諸段階であったかもしれない可能性を考えると、ソクラテス・プラトン・アリストテレスの知を現代に適応する為にはどれだけの現実的修正が必要かというような例に近くなる。未だにニュートン力学発見以前の段階にあると言える精神医学界(少なくとも患者当事者の私にはそう見える)においては致し方ないことかもしれない。そしてそれこそが私自身がフロイトの言説を直接一度も読み聞きしていない段階でのこの「舐めた」態度を産んだのだと思う。

だからこそ、本書のフロイトの戦争の仕組みの説明の簡単明瞭さには舌を巻いた。なんて凄まじい説得力だろう。戦争が続いている今現在(2022年6月)、フロイトの提示する「永遠平和のため」の未来の実現可能性については想像力も考察力も追いつかないけれど、両者の意見が一致している「ひとはなぜ戦争をするのか」?というその原因までの文面には、少なくとも私には反論の余地が全く無い。全くもってその通りであると全面的に同意する。

改めて感服した。素晴らしい名著だ。養老孟司・斎藤環さんらによる解説も良かった。

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Posted by ブクログ 2022年04月21日

今こそ読みたい一冊。
この手紙から90年近くが経った今、科学は理系も文系もフロイトの時代と比べて遥かに進歩した。取り得る手法も多い。21世紀に生きる我々はこれまで軽視されてきた人文科学の叡智を結集させて乗り越えていきたい。全員がグレタに。

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Posted by ブクログ 2022年04月07日

「判決に絶対的な権威があり、自らの決定を力ずくで押し通せる国際的な機関、その実現はまだまだおぼつかないものです」(pp. 12-13)と、アインシュタイン。ロシアとウクライナの戦争に際した国際連合をみても、やはりそのように思われる。国際的な機関によって平和を実現するにあたっては「各国が主権の一部を完...続きを読む全に放棄し、自らの活動に一定の枠をはめなければならない」(p. 13)のだが、それは現在では実現しておらず、また近いうちにそうなる見込みもない。さて、どのようにして平和は実現されるのか。
個人的は、フロイトの答えはひとつの真実であるように思われるけれど、少し楽観的なようにも思われた。彼は「文化の発展を促せば、戦争の終焉へ向けて歩み出すことができる!」と、希望的な言葉で自らの議論を締め括ったけれども、はたしてそれで戦争がなくなるのが先か、それとも(人間の)世界が無くなるのが先か。
とはいえ、二人の議論はとても明快だし、いろいろと考える切り口を与えてくれる。フロイトの主張も、自分が持っていたフロイトへのイメージに反して、筋が通っているように思えた。

解説は二人ともクセが強い人(と私は思っている)ので流し見た程度。本編はアインシュタインもフロイトも読んだことがない人でも理解できるのに対し、解説は養老孟司や斎藤環を読んだことがある人でないと読みにくいように思われる。なので、読んだことがあって、かつ好きな人であれば読むといいし、そうでなければ読まなくていいと思う。

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購入済み

このような書は出版すべき

2017年08月10日

ナチズムの中で埋もれていた、アインシュタインとフロイトの対話集。再発掘してくださったことに感謝。出版してくれてありがとう。

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Posted by ブクログ 2024年01月19日

アインシュタインとフロイトによる往復書簡および解説。
今の日本は道徳の教育が足りてないのでは、と思う。。

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Posted by ブクログ 2023年12月30日

アインシュタインが議論したいトピックを、フロイトを選んでやり取りをした手紙。この議論に関しては、今現在も状況は変わってないから、人における永遠のテーマなのだろう。

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Posted by ブクログ 2023年09月20日

文化を発展させることで、戦争をなくせる、とフロイトが言っている。
まだまだ発展が足りないということか?と思いました。

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Posted by ブクログ 2023年09月11日

世の中の大半は本当に重要なことを何ひとつ考えることなく(日々の瑣末なことすらも感じたり悩んだりするだけで「考えている」と錯覚するだけ)死んでいくから天才2人が代わりに丁寧に丁寧に順序立てて「なんで戦争すんのか、無くすとしたらそれは何によるのか」を書いて残してくれたもの?なのかしら。
アインシュタイン...続きを読むのトスアップ、フロイトのアタック。考えるんだよみんな、僕たちが戦争についての考え方のひとつの形を見せるよ、正解は用意出来ないけど、てな。
養老孟司と斎藤環の解説も楽しい。
カミソリみたいに薄い本なので読み手と場所、気分を選ばない本。

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Posted by ブクログ 2023年02月26日

フロイトが言うには、文化が発展すると、戦争がなくなることを期待できる。知性が強まり、攻撃本能を内に向けるようになる=平和主義者が増えていくため。
要は、文化が進むとストレートで本能的な欲動に導かれることが減ってくると。それはなんか感覚的にはわかる。
でも、地政学的な要因とかそういう抗えない何かは残り...続きを読む続けるんだろうなと。ロシア見ててもそうですよね。
アインシュタインの言うように世界政府的なデカい権力が出てこない限りは戦争をなくすことはムズいんだろうなあ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年11月22日

アインシュタインとフロイトの書簡による対話(解説:養老孟司、斎藤環)。「人間から攻撃的な性質を取り除くのは、できそうもない」という意見は確かになと思う。場の空気を読むことも、同調圧力として誰かを攻撃することはあるはずで、「人と人のあいだの利害の対立、これは基本的に暴力によって解決されるもの」という言...続きを読む葉が重く響いた。弁論は「法による支配」下での攻撃になるし、常に何かしらの暴力は付きまとう。

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Posted by ブクログ 2022年10月02日

人間を戦争というくびきから解き放つことができるのか?

いままさにロシア プーチンの世界に対して
感慨深い…

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Posted by ブクログ 2022年09月07日

ロシアのウクライナ侵攻。。。
今、読む本。

必要不可欠な文化が世界に広がれば、本当に戦争はなくなるだろか。

【文化の発展が人間に押しつけた心の在り方によって我々は戦争に対して単なる知性・感情といったレベルではなく生理的なレベルで拒絶するようになる】
だとしたら、文化広がりますように。
平和主義、...続きを読む広がります様に。

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Posted by ブクログ 2022年08月17日

手紙が半分、解説半分の本。
解説を読んでより深く2人の考え方を理解出来た。
文化が発展すればするほど、人口も減る。めちゃくちゃなるほどな、と思った。
戦争にならない為には。
『資本主義』である限り、一生戦争はなくならないと私の尊敬する人が言ってたけど、そうなんやろなぁと思う。
むしろ、兵器を使った戦...続きを読む争は人間がおらんくならん限り絶対おこってしまうんじゃないかと改めてげんなりした。

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Posted by ブクログ 2022年07月01日

アインシュタインとフロイトという二人の偉大な先人が戦争について手紙をやりとり、なんて設定だけで興味が。

手紙自体は簡潔な内容でアインシュタインの問題提起と解決案は、まぁ順当な考えなのかな?と思う。対してフロイトの返答はなかなか苦しそうかな?とも思う。そりゃこんな問題にスパッと答えるのはいくらなんで...続きを読むも難しいだろう。

今の時代.世界大戦の時代からすると戦争を回避する方向になっているが、それがフロイトの言う文化の発展によるものというよりは、あまりに武器の威力が強大になった結果、相手だけではなく自分自身をも破壊する可能性を持つようになってしまったからと思うとフロイト的な解決はまだまだ難しいのかもしれない。

ただ解説にもあった通り、嫌韓本が売れる一方で韓流ドラマ人気な状況などを思うとそういう文化の力は本当にありそうだな、と思う。

今まさにロシアのウクライナ侵攻が行われている最中、衆議院選挙のタイミングだけど、色々な主張がある中、暴力による解決から本質的に抜け出すことのできていない世界において今この瞬間で平和を維持するには現実的に何が必要なのか?を考えて投票したいと思う。

ま、そんなことは置いといてこの偉人達がこんなやりとりをした、ということだけでも十分読む価値あると思います。

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Posted by ブクログ 2022年06月05日

アインシュタインとフロイトの書簡といわれるだけで、相当難解な内容を想像するも、嬉しい悲鳴。特に、前半のアインシュタインがフロイトにあてた内容が分かりやすい。読める!それだけでも読む価値があったと。

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Posted by ブクログ 2022年04月18日

P54〜:心理学的な側面から眺めてみた場合、文化が生み出すもっとも顕著な現象は二つ
①知性を強めること(力が増した知性は欲動をコントロールしはじめる)。
②攻撃本能を内に向ける。
①②のように文化の発展が人間に押しつけた心のあり方によって我々は戦争に対して単なる知性・感情といったレベルではなく生理的...続きを読むなレベルで拒絶するようになる。

本文はもちろんですが解説も興味深く読んだ。
フロイトが終盤に文化の力への強い希望を表明していることが非常に印象的。

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Posted by ブクログ 2021年12月23日

20世紀を代表する天才であるアインシュタインとフロイトが、戦争について書簡を交わしていたとは、大変驚いた。「ひとはなぜ戦争をするのか」については、様々な意見があると思うが、本書はその答えの一つを知ることができる。自分にとっては、とても腑に落ちる見解であった。

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Posted by ブクログ 2020年08月14日

少ないページでしたが、2人の手紙のやり取りを読むことができて嬉しく思います。
特にフロイトが最後に語っている文化の発展が人間に押し付けた心のあり方が戦争と対立すると言う安心感のある意見でした。
また後日、ゆっくり読みたいと思います。

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Posted by ブクログ 2020年07月19日

人間の本性ゆえに戦争はなくならないとする二人の考えはほぼ全面的に一致。
フロイトは、タナトス(死の欲動)があるかぎり人間の攻撃性・暴力が取り除かれることは不可能だが、
文化の発展が人間の肉体や心のあり方に変化をおこし、それにより戦争をなくす方向に人間を動かすと期待できると。

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Posted by ブクログ 2024年03月27日

すごく良い本なのだろう。けど、難しかった〜。要約して下さいと言われたら、生の欲動、死の欲動しか出てきません笑笑所々私の頭では理解出来ないレベルの概念的な話があった。いつか理解出来るように何度か読み直しチャレンジするつもりです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年11月23日

アインシュタインとフロイトの一往復書簡。短いながら示唆に富むと思いました。

アインシュタインの「仕組みをつくればよくない?戦争がなくならない意味がよくわからない」という立場、フロイトの「人の性質は戦争を求める面もある。どうすれば戦争なくなるかについて、なぜ戦争を嫌悪するのか考えるとわかるんじゃない...続きを読む?」という示唆など、戦争について(それも、戦争をなくすことについて)考えると行き当たるようなテーマが密度高く取り上げられています。

一方で解説であらたに検討されている人口の影響や、システム化とそれへの反発という観点は、うーん。養老先生さすがです。

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Posted by ブクログ 2023年04月24日

それぞれ超一級の専門家、アインシュタインとフロイトとの
一回きりの往復書簡で、戦争に走る人間のサガを解剖する。
しかし、年代は第一次世界大戦後、第二次世界大戦前の1932年。
この冊子が再編されたのが2016年、まさかの2022年~2023年の今
「ロシアが戦争をしかける」にヒントがあるのかどうか、...続きを読むご名答とは言えないわ。

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Posted by ブクログ 2022年12月24日

国際連盟から「今最も重要だと思う事柄について、一番、意見を聞きたい相手と書簡を交わしてください」という依頼を受けたアインシュタイン。
彼が選んだテーマは「戦争はなくせないのか?」そして、選んだ相手は心理学の大家フロイトだった。
彼らのやりとりを読みやすい文章で訳したもの。

★戦争をなくすために、今...続きを読むなにができるのか?
アインシュタインは国際的な機関が、国際的な紛争を絶対的な権威をもって判決し、決定を実行するようにできないか、と考えるも、現状では実現は困難だと考えています。
これまで、平和は実現できない理由は人の心(権力欲・利益を求める・本能的に憎悪に駆られて相手を絶滅させようとする欲求)にあるのではないか、では、人の心を特定の方向に導き、憎悪と破壊という心の病に冒されないようにすることは可能なのであろうか。とフロイトに問いかけます。

フロイトはアインシュタインが述べたことをたどりつつ、考察し、やはり戦争を確実に防ぐには、みんなが一致団結して、強大な中央集権的な権力を作り、利害対立の裁定を委ねるほか道はないとしています。そしてこの道へ進むには二つの条件がいると指摘しています。①現実に機関が創られること②裁定を押し通せるだけの力を持っていること。そして、国際連盟は②の条件を持っていませんでした。

また、フロイトはアインシュタインが主張した、人間の心自体に問題があるのではないかという説も賛成。
結論から言えば「人間から攻撃的な性質を取り除くことはできそうにもない」のですが、人間の攻撃性を戦争という形で発揮させなければ良いと述べています。
破壊欲動の反対の欲動、エロスを呼び覚ませば戦争を阻めるはず=人と人との間の感情と心の絆を作り上げるものは戦争を阻むはず、と。

もう一つ、戦争への欲求を間接的に克服する手段として、人間は指導者と従属する者とに分かれることに着目。これは生まれつき備わっている性質で如何ともし難いため、優れた指導層を作るための努力をすることを挙げています。

ここでフロイトは一つの問題を提起します。
どうして数多の苦難を甘んじて受け入れて生きてきた多くの人間が、それでも戦争だけは受け入れ難い!と思うのか?フロイトは文化による心身の変化が、平和主義者を心身から戦争を拒絶させるとのべ、この心身の状態と、将来、戦争がもたらすであろうとんでもない惨禍への不安が、戦争をなくす方向に人間を動かしていくと期待できるのではないか、と締めくくっています。

訳文も読みやすく、解説も丁寧で(養老孟司さんと斎藤環さんによる、これまた丁寧で興味深いもの)、短いながら濃い一冊でした。
これが書かれたのは1932年。ナチスドイツが勢力を拡大し、書簡を交わした二人の天才も亡命を余儀なくされた身でした。書簡の言葉から「言うほど簡単ではないけれど」という実感と、それでも、平和に向けて何ができるのか考えようとしている姿がうかがえます。

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Posted by ブクログ 2022年09月04日

フロイトは話が長いっていう本。

1932年の話なので古かったり歴史としてそうはならなかったこと等も書いてあるけど、ページ数も少なく読みやすい。

1933年にナチスの一党独裁が始まってそれどころではなかっただろうけど、一度きりではなく対話形式の複数回の往復書簡にして欲しかった。

養老孟司さんの解...続きを読む説が良かった。

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