養老孟司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ割と最近の著、有名なお二方の対談は
視点も面白くメカラウロコ、、、たびたび。
どうも、一生懸命な日本人は
なんでもやりすぎる嫌いがあるらしい。。。
傾斜度の大きな山肌、
国産の木を伐採して使った後
どうせ使うからと原生林を杉や檜に全て変えてしまった。
傾斜度の大きな山肌は
その土地にあった原生林を構成する木であるならば
大雨が降ろうと、崖崩れも早々起こらない
ところが根っこが粘らない杉や檜を
そんな土地に均一に植えてしまうと
あっという間に土砂災害が。。。
また風光明媚な海岸線に一斉に走らせた道路。
そんな道路をただただ眺めがいいと作ったおかげで
海岸線が破壊され砂浜が消えてしまうことも。 -
Posted by ブクログ
読書日記なのに、虫採りや虫についての話がちりばめられている。出張先では、移動の荷物を減らすために読んだ本のページを破り捨てるという、そんな人は世界中探してもあまりいない気がする。
129頁から始まる諸行無常という題の読書日記の部分にたまたま見たNHKの番組で森津順子さんというホスピスの医者のインタビューについて言及しており、一番印象に残ったのは、「ホスピスの患者さんで上手に死ぬことができるのはどういう人か」という話だったそうだ。
それは、その日その日、そのときそのときを懸命に生きている人であるという。
しかし今は、情報は死なない不変ものという感覚からいえば、自分自身をも情報とみなしている。個 -
Posted by ブクログ
わたしの理解力ではすべてを理解できないけれど、よく、こんなこと思い付くなぁと、思う。
無宗教という日本人の思想の話より、「本来の自分」のくだりのほうが面白かった。
自分探しにイラク等にいく若者に対して、知らない世界を見ることが未知との遭遇ではない。未知がイラクにあるのではな&ーなかんじやねぉ飾ったんだ♪し!い。「自分が同じ」だから、世界が同じに見えるのであり、退屈に思えるのであり、自分が変われば世界も変わる、未知との遭遇とは、本質的には新しい自分との遭遇である、と。「本来の自分」なんてものはなく、商売や役職、住居など外的条件を変えれば、人は変わる。当たり前のことのようで、個性を意識 -
Posted by ブクログ
著者の教育論。
著者は、近代になって、意識にとって理解できるものだけが存在すると考える「脳化社会」への動きが加速化し、「自然」が見られなくなってしまったという観点に立っています。そこから、現代人が「自然」である子どもや身体をどのように扱えばよいのかわからなくなってしまっていると論じています。
意識は、自分というものは変わることなく、ずっと「同じ私」だと考えますが、教育は意識を変えることを意味しています。著者は、すべてを自分の意識で理解できるという考え方から、「生成する自分」という発想をとりもどすことが、迂遠に見えても現在の教育が抱える問題を根本的に解決する道だと考えています。