養老孟司のレビュー一覧

  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    角田光代、吉田修一、村山由佳、柚月裕子、保坂和志、養老孟司。今を代表する気鋭の作家たちの猫エッセイ。紙面の半分は可愛い猫ちゃんのフォト。作家らの優しい素顔にも触れられ、ほんわか癒される。人気作家ばかり。仕事に追われ辛くてどうしようもなく苦しい時、その辛いことに全身で向かわなければならない。それがとてつもなくしんどい。そんな時でも猫の存在は、一刹那にせよ難題の直面を忘れさせてくれる。気持ちの逃げ場が心を楽にしてくれる。そういえば自分もワンちゃんに日々救われている。あらためて思い知らされた。

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    2019年06月08日
  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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     NHKネコメンタリー猫も、杓子も。で養老孟司氏が話されていたとりとめのない話がまとめられている一冊。
    なので、話し言葉で語るように書かれており、するすると読めた。学説的なお話も、経験談も持論も、深い感銘を受けたかと思えば、ちょいちょい挟まれるまるの写真にほっこりしてしまい、最後まで読み終えてみれば、言葉よりもまるの自由で自然な姿ばかりが思い出されてしまう。
    これは紛れもなく猫本であると思った。

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    2019年06月05日
  • 文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す

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     サブタイトルは「理系の対話で人間社会をとらえ直す」とあり、養老孟司が4人の理系の研究者や理系出身の記者らと社会や人間や脳の問題についての対談。ちなみに帯には「文系が意識しづらい領域を、四人の理系の知性と語り合う」とある。
     おれが文系なので、こういうタイトルとか帯の文句を読むとほんと文系でスミマセンという、文理のミゾを感じずには入られないが、別にそんな卑屈にならなくても、文系のおれでも読めば面白いし、もっと養老孟司の本を読みたくなった。(というか養老孟司って大学受験で読んだくらい。)だからこんな意地の悪いタイトルにしなくてもいいのに、と思ってみたり。
     それにしても単純に理系のことについてお

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    2019年05月06日
  • 半分生きて、半分死んでいる

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    養老節が心地よい。もう流れる様に書いているんだろうな。言葉で世の中は変えれないから、安心して書いているそうだ。なるほど。

    一般論は具体よりも優越する。その理由は人間にとって楽だから。人は易きにつくもの。現代社会の楽は一般化にある。楽をするとどこかで元がとられる。シッペ返しがくることになる。それは言わないことになっている。楽が出来なくなるからである。

    ほぼ80歳にいたるとはいえ、またそこまで大人になれていない。だからお若いですねぇ、と言われるのかもしれない。要するに社会的な発育不良。大人ってなんなんでしょうね。20歳になったら成人なんですが、自分自身ではいつになっても大人になりきれていない感

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    2019年04月24日
  • 脳の見方

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    見方三部作で二作目の本作品。Ⅴ綺想 の章が養老先生の生活について養老節が炸裂していて面白く読めた。ⅠからⅣは出版当時はどうだったか分からないが、でもそれを考慮しても凡庸な語り口でそれほど面白くないと思う。専門分野では個人的にはⅥの、発生における時間のずれと進化 が面白かった。

    この本で印象に残った箇所は、

    ・原則は一つが望ましいけれども、その原則は言わないので、頑固と言われる
    ・本を読むと馬鹿になる、たくさん読んだ、だから自分は馬鹿である

    というところ。

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    2019年03月28日
  • 京都の壁

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    京都というよりは、日本の”都市”論がふさわしいかもしれません。

    気に入った節は、

    ノーベル賞や世界遺産などで大騒ぎするのはやめましょうということです。もうそろそろ日本人は自分たちで良いもの、たいせつなものを決めるくせをつけるべき

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    2019年03月10日
  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    猫ってうらやましいでしょ
    これでいいんですよ
    生きていくの
    どっちみち大して
    変わらないんだから
    養老先生その通りです。人間は必ず死ぬ事を確認させて頂きました。

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    2019年02月15日
  • 超バカの壁

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    これでこの人の本はぶっつづけて三冊読みきったことになる。
    バカの壁と死の壁が面白かった。
    この本はバカの壁の続きという感じ。
    やはり専門分野の医学の話がきけると面白い。

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    2019年02月13日
  • 赤塚不二夫生誕80年企画 バカ田大学講義録なのだ!

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    みうらじゅんが参加していたので読んでみたが、赤塚不二夫とはあまり関係ない話題が多かった。バカボンのマンガでは見開きでひとつのコマを使うという実験的な手法が紹介されている。これには単行本を持っていた気がする。

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    2019年01月20日
  • 半分生きて、半分死んでいる

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    失礼ながら「生きていたんですか、もう死んだと思ってました」と言われたエピソードに笑いながらもドキリとした。養老さんまだご存命だったのか。と。隠居生活をおくる偏屈爺さんのつぶやきといった体だが、隠居生活ゆえに忌憚なく述べられるあれやこれや。驚くべきことはいつのお年になっても本を読み、山を歩き、趣味の昆虫採集に勤しむアクティブさ。デジタルに対するアレルギーは見受けられないがSNS社会には眉をひそめるが、否定はしない。「じゃあ現物の私とは何か。ノイズ、つまり雑音の集合体である」

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    2019年01月03日
  • 遺言。(新潮新書)

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    世の中にあるもの、存在するもの。当たり前に受け入れた時に、何をもって区別できるだろう。印象的なのは、雑草を草花でも余計なものと捉えると、じゃあいらないね、となっちゃうというくだり。いらないものなどない。世の中に存在するものをあるがまま受け入れることの大事さを感じた次第だ。

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    2018年12月26日
  • 遺言。(新潮新書)

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    この本は語りおろしではなく、書き下ろしらしい。今まで感じたり考えていた事を自由に書いている。内容は今までのものより面白さはなかった。

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    2018年11月17日
  • 読まない力

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    本書は、「政治、環境、世界に対する日本、人生、生き方」などに対する思いつきを心の赴くままに、というよなスタイルで書きなぐった養老孟司のブログである。ブログなので、何のまとまりもなく、ダラダラという印象はぬぐえない。面白くない。

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    2018年10月23日
  • 半分生きて、半分死んでいる

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    養老孟司さんの本にしては中身が薄いように思えた。いわゆる日々感じたことを書き連ねるエッセーである。虫好きなのはよいのだが、他の部分は共感できるところが少なかった。

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    2018年10月14日
  • 遺言。(新潮新書)

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    バカの壁で知られる養老孟司。
    当時バカの壁は読んだけど、内容忘れてしまったような。また読んでみよう。
    この、遺言。よりは分かりやすかったような気がする笑

    結構難しい内容だった。
    遺言だから、と思って読んでいたら、あまり遺言ぽくはない。養老孟司が常々思っている由無し事をこの際だから本にした、みたいな印象。
    ヒトは動物と違って感覚所与だけで生きていない。
    感覚所与から意味を持たせること、その意味だけに固執するようになってしまった。
    同じとは、どういうことか?言葉は動物にはわからない。イコールという頭がないから。

    などなど。頭の良い人はこんな事を考えて生きているのかと、そういう意味で勉強になった

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    2018年10月11日
  • 本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー

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    諸氏の対話がそのまま本になっている。会話形式のため発言が大袈裟であったり、それは言いすぎだろうというものが多かったように思う。ただ、見方として面白い部分もあった。中国の発展が水の制約で限界があるというのは新鮮だった。

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    2021年08月08日
  • 本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー

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    養老猛司氏の本は読んだことがないが、「バカの壁」ほか、なんだかおもしろそうなのでそのうち読んでみよう。
    竹村氏は元国土交通省局長。

    そういう2人による環境・食料・エネルギー問題をめぐる対談集で、談論風発風に進んでいたところに、神門善久という農学教授が飛び込んできて、農政問題が大変だ、誰もオレの言うことを聞いてくれない、農林水産省はバカだと叫ぶので、年寄り2人がもてあましてニガ笑いといった座談風景が思い浮かんでくる本でした。

    竹村氏の発言。
    「頭のいいだけではない、勇気もあり、社会を綱渡りしていく度胸とバランス感覚を備えた役人が少なくなりました。
    現在はマスコミによって細部のミスでたたかれ意

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    2018年10月01日
  • 虫捕る子だけが生き残る 「脳化社会」の子どもたちに未来はあるのか(小学館101新書)

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    虫のこと、現代人のこと。「ディテールこそ大事」「真実は単純、事実は複雑」「概念ではなく、感覚と細部が大事」という視点は新鮮。 自分の子供にはもう遅いから、孫ができたら努力してみるか。自分も小さな頃は平気だったけど、だんだん大人になるにつれ苦手になってきたんですよねー。

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    2018年04月03日
  • 半分生きて、半分死んでいる

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    ネタバレ

    相変わらずの養老節・・・と言いたいところだったが、少し切れ味が落ちた気もする。著者の本をほぼ全て読んでいる身としては、知っていることが増えてきているから、似たような話に驚きがなくなってきただけなのかもしれない。
    ただ、名言的な部分は随所にやはりある。80歳を迎えてもなお、きらりと光る意見を持っている著者はすごい。
    個人的には、組織は社会を安定化させるけれども、人のかけがえのなさが失われたという箇所(162-163あたり)が特に良かったかな。こういった発言をぼそっと言うあたりが、著者のポイントというか、養老節なのだと感じた。何はともあれ、面白かった。

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    2018年03月05日
  • 世につまらない本はない

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    『読まれるのか読むのか』

    読書したから脳が発達する。
    というよりも本という対象物に、自分自身がどのようなスタンスで取り組むのかが重要だと感じた。
    私の場合は一ページの前では、自由にのびのびとしたいと考える。
    読書は生き物であり、私は対話する。
    そんなふうに関わっている時、私の脳はどこが反応しているのだろう。
    今回登場する三人のユニークな大人達。
    ぜひ別のテーマでまた語ってほしい。
    ラジオ番組とかやってほしーな。
    今後の日本について語ってほしーな。

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    2018年02月04日