養老孟司のレビュー一覧
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ネタバレ養老先生がまた変な事を言い出した。
日本人には思想・哲学ははないというが、「思想はない」という思想があると。また、日本人は特定の宗教は信仰していないと言うが、「特定の宗教は信仰していない」という一種の信条のようなものを持っていると。
よく言えば多層的に、悪く言えばアイディアの羅列のように日本人の「思想はないという思想」を分析している。大まかには、日本人にとっての「世間」が欧米人の「思想」に対応すると。脳内の思考をより抽象化して上に積み上げていく作業より、下に下げて、現実との結びつきを重視するのが日本人だと。
確かに、日本人が世界に送り出したもの、「食」「マンガ」「アニメ」「武道」「建築のセンス」「電化製品」「自動車」、全て具体的な形を持っている。抽象度は低く、非言語的だ。
養老先生はやはり面白い、変な事を思いつく人だな。現在生きている日本人の中では最大の思想家だと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著名な作家などがそれぞれの3・11をふりかえり、これからどうすればよいかそれぞれの視点から提言を述べる作品。
この本で一番驚いたのは、病を患っていたため、この震災で不安や無力感を感じなかったといった著者がいたことだ。このことから、他人や未来への不安や自分の無力感はある程度自分に余裕がないと生じない感覚なのだと感じた。
しかし、震災直後に起こった買いだめの現象から、今回日本人が感じた不安のベクトルは自分に向いていなかっただろうかと感じた。
また、どん底はつづかないと励ましている著者がいるが、何もなくても、毎日が先の見えないどん底だと感じている人々である現代人に伝わる言葉なのだろうかと感じた。 -
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「ヒトの考え方の形式は、昔から変化していない。
変化するのは内容だけである。
科学も技術も、結局はヒトと同じモノの見方である。
コンピュータにそれができるだろうか。
できない。
なぜなら、もしそれが目の前に存在しても、
ヒトはそれに気づかないからである。
科学技術が引き起こす、予測不能な変化というのは、
論理的にはこれだけではないか。
もし変わるとすれば、人間が変わるしかない。
人間が変わるというのは、すなわち神経系が変わるということである。
神経系が変わるということは、何が起こるかという予測を超越するということである。
たとえばタバコや酒や麻薬で、ヒトは神経系に機能的変化をおこさせ、その結果を見てきた。
その程度でも世界はずいぶん違ってみえるのである。
ヒトは今、その可能性を手にしつつある。
それが実現されるとき、科学と技術は真に一体化するしかない。
モノの見方と現実が、そこでは一緒になってしまうからである。」 -
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2011年9月に岩手県陸前高田市に、ボランティアに行きました。その時、移動中に読もうと思った本です。
やっと読み終わるw 内容は非常に興味深いのですが、難しいです。生物学者、早稲田大学国際教養学部教授池田清彦さんと、元東大医学部教授養老孟司さんの二人が震災復興について談話を一冊の本にまとめています。
二人とも非常に博学で、話は原発から生態系まで多岐にわたります。本文は170ページなので、行の電車(新幹線)で読み終わる予定だったのですが、、、、今までかかりましたw なぜって、僕には内容が難しくって、読んでると眠くなるのです。
原発事故を引き起こしてしまった日本社会、そして世界を痛烈批判されています。批判ばかりなので、時々、読んでてイライラしました。でも、やっぱり、日本社会は変わらないといけない。こういう批判も受け入れなければならないと思います。
原発問題の根本は、人類の人口が多過ぎる、そして、使えるエネルギーをもっともっと作ろうとする姿勢です。今後の地球のために持続可能なエネルギーと私たちの生活の在り方を考えなければならないと思います。 -
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もともと雑誌化状況にあった新書界の、311後の加速たるや…。本書は発行2011年6月。
しかし絶対に全てが緩んでくるはずの半年過ぎにこそ、読んで兜の緒を締めようと、満を持しての(?)トライです。
筆者9人がそれぞれに挙げた声であれば、その言葉をこそ復興の精神として留めたい!と胸に響いた一節もあれば、この人がこんなに底の浅いことでなんとする?と首をかしげる部分もありましたが。。。そんな感想をもてるのも、今だから、なのだということです。
「復興の精神」というガッツなタイトルの中で、ひとつ橋本治氏による“病人の視点”は目からウロコでありました。