養老孟司のレビュー一覧
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第一章「現代人の日常には現実がない」には衝撃を受けました。
1930年半ばに生まれた人々は,戦中・戦後の食糧難を過ごし「昔ながらの家庭の食」を食べずに育ちました。そして,その子,1960年代に生まれた人々は,親から食を含めた「家」を受け継ぐことなく,新しい日本の家庭をつくりました。そういった環境で育った我々世代は,実際にできたかどうかというよりも,前向きな姿勢の方が重視され,評価されるようになりました。
このような結果,日常の家事は母親任せで,震災のボランティアには積極的な若者が生まれたということです。つまり若者は,日常の「現実」に対する関心が薄れ,非日常の「体験」のみを求めるようになってきたということです。日常の現実が消えることは,その最小単位である家族の絆が崩壊するということにつながります。
養老孟司氏と食卓,農業,漁業,林業の専門家との対談集ですが,それぞれ深い考察の上での対談であり,難しい言葉は使われず,読みやすい内容になっています。 -
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ネタバレ(2、追記)
個性や自分らしさなんてものはない。
いや、もちろんあるんだけど、
それはどれほどのものだということだ。
自分探しの旅なんて聞くと
それこそへそで湯を沸かすほどおもしろくて仕方がない。
あなたと隣のひととの違いはどれほどあるんですかって話ですよ。
99%が同じじゃないですか。
言い過ぎか、それでも50%は同じじゃないですか、
少なくとも30%なんてことはない。
人間であること、3食食べること、寝ること、同じことだらけじゃないですか。
バレーボールやってて個性を出したいから、俺はスパイクを両手で打つねんなんてやつ居ないでしょ。
自分探しなんて言われるとそれを同じぐらいバカなことだと思うのです。
自分探しをばからしいと思う私の感覚を上手く伝える能力が私にはありませんが、
その辺は伝える能力がある人に代弁してもらいましょう。
養老孟司さんが「スルメイカ」の中で述べてます。
p.18辺りで、
お稽古などで師匠について稽古をします。
師匠のところへ行って鼓を打ってみる。
「ダメ」と一言
何か月か練習して打ってみる
「ダメだ」
ある日師匠が
「良し」という。
本人はなんで「良し」かわからないが
師匠がいうのだからよいだろう。
でこれを繰り返していくと
絶対におたがいにマネできないポイントがいずれやってくる。
これが両方の個性であると。
そこまでつめてこその個性だと。
まったくそう思います。
自分探しのまえに、突き詰めたものがないと自分はでてこないのではないでしょうか。
いい話だし、わかりやすいし、納得できるけど、他の人に勧める言語能力が私にはない(笑
(1)
何でも分かったような気になることはやめよう。
分からないことがあってもまぁいいやと思おう。
共通の言語であれば100%分かるなんて妄想だ
数学は共通理解を得られやすいルールのきわめて明瞭な言語だ。
言語というのは社会に受け入れられる為のツールということがよく分かりますが、これはとても怖いことだと思いませんか。
人間を人間たらしめていることが単なる言語だということになっちゃう。
ある意味真実ですよね。
方言だと意味が分からないとか、いじめられることがありませんか、
中身ではなく出てくる言語なだけで、排他的になる。
人間社会なんて怖いですね。 -
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瀬戸内寂聴さんの無常ーどん底は続かないの中で、私たちはどんな不幸の中でも決して絶望してはならない。暗闇の空に希望の星を見出す力を人間は与えたれてこれまで生きてきた。被災者の皆様の御苦労と悲痛な体験を思うたび、いたたまれない。一年数ヶ月経ち、復興への思いやる気持ち、支援が薄くなっている状況に思われます。思いをこれからも被災地にもち続ける事が大切な一人一人の人生に繋がることだと思います。養老孟司さんの精神の復興需要の中では、生きていれば、さまざまな悪いことが起こる。悪いことがあると人は無理やりに色々なことを学べる。いいことというのは、その時点がピークで、そこから学ぶということはないと言っている。
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今の社会では、自然そのものには『価値がない』のです。お金にならないかぎり価値がない。
そういう社会で、子どもにまともに価値がおかれるはずがない。さんざんお金をかけてもドラ息子になるかもしれない。
現代社会では、そういう先が読めないものには、利口な人は投資しないのです。だから子どもがいなくなる。
今の子どもは早く大人になれと言われているようなもの。だから幼児期というものは『やむを得ないもの』必要悪になっている。
都市の中では『ああすれば、こうなる』という合理性が徹底的に要求される。子育てはそうはいかない。自然そのものであるから。
子育てはシミュレーションが効かない。コントロールできない。努力・辛抱・根性しかない。だけど都会の人はこの三つが大嫌い。楽したいと思う。
少子化=自然破壊/ボタンを押せば風呂がわく/空き地、雑草/ナイフ殺傷事件/大学に行った方が偉くなれる。/じゃあ、どうしたらいいんですか。
喧嘩両成敗
戦国時代を経て、江戸時代に始まった考え方。どっちが悪いという話ではない。相手が怒れば自分が怒る。自分が怒れば相手も怒る。暴力は循環する性質がある。
動物をまったく怖がらない人が、動物に襲われにくいのはそのため。動物を怖がると、相手を忌避するサインが出ている。多くの場合には、それは臭い。
人は動物と違って鼻が殆どきかないので、自分が原因であることに気づかない。
全ての動きは脳から出る。運動神経は筋肉ではなく脳に依存する。/教育:無理強いではなく、動機付け(親・教員のやる気)
よいことは人に知られないようにやりなさい。=ボランティアの精神。/知ることは変わることであり、HDDの容量が増えることではない。
ホスピスで上手に死ねる人とは、そのときそのときを楽しんで、懸命に生きている人。今の自分こそ、間違いのない自分です。
国が自分になにをしてくれるかではない、自分が国に対してどう貢献できるかだ。ジョン・F・ケネディ
社会的コストを下げて、仕事の能率を上げるためにはお互いに信用するのが一番手っ取り早い。
共同体に取ってデキの悪い人間も大切。都会も田舎も必要。/共同体と機能体(体のバリアフリーと頭のバリア) -
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東日本大震災から1年4ヶ月が経った。震災直後は、関東に住む人間も、東北の痛みを分かち合い、譲り合って生きているように見えた。しかし、いまその風潮はなくなり、震災前と同じような風潮になっているのではないか。そんな疑問からこの本を読んだ。
この本は震災から3ヶ月後に出版された。茂木健一郎、養老孟司など9人が、当時の気持ちと復興に必要な精神性を述べている。
共通しているのは、私たち日本人が今までの概念を変えなければならないと主張している点だ。今まで、私たちは利便性を求め、経済を最優先し、進んできた。その結果が福島原発の事故につながっている。
未曾有の大震災を粛々と受け止め、譲り合い、分かち合う日本人の精神は素晴らしい。しかし、贅沢を望み、豊かな暮らしを望み続けてきた煩悩を転換することが求められている。 -
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ネタバレ日本の建築士がサラリーマンで占められていることの問題点を指摘されていたが、現代日本人の志向が全般的にそういう方向にあるということの結果が就業の形式をサラリーマンにしているのではないかと思っている。サラリーマンという形式によって面白みが無くなる傾向は否めないが、決して皆が自己を殺して表現しているということもなかろうし、面白みよりも「安く」かつ高い品質を求める需要先を考えれば、資材等の集中購買化等も避けて通れない選択なのだと思う。また、何よりサラリーマン建築士でも個性的な良い建物の設計を追究していることは間違いなく、成果があげられたときにはそういった建築物にも正当な評価を与えて欲しいと願っている。