あらすじ
養老先生、大いに語る! 旅と脳の深い関係から虫捕りの効能まで、“養老哲学”が1分でわかる、ワンショット・エッセイ集。人はなぜ旅に出るのか、“嫌う人は嫌われる”の真実、“自分に合った仕事”など幻想である、勝ったほうが生き残るとは限らない、お金とは、所詮は脳がつくり出した約束事、“参勤交代”という業務命令復活の提案、君子“音楽”に近寄らず、“虫捕る体質の魂”百まで……など。こんな時代だから読みたい、軽妙かつ深イイ話64編。JALグループ機内誌『SKYWARD』掲載の人気連載を電子化!
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Posted by ブクログ
非常に教養が身につく文章だと感じました。
音楽と数学の関連性についての話が面白かった、難しくてよくわかんなかったけど。
自分に合った仕事を探すのではなく、社会のニーズを把握して、そこに合った自分にしていく。
そして学生と教授の立場の違い…
あの養老孟司先生も一人の人間として一歩一歩前進してきた普通の人間なのだと感じた。
虫に対する並々ならぬ情熱も伝わってきて面白かった。
Posted by ブクログ
JALの機内誌の連載とのことで、それぞれ2-3ページずつの軽く読めるエッセイ集だが、やはり養老先生のエッセイは深く楽しい。あっという間に読んだ。ちなみに執筆したのではなく喋ったことを編集プロダクションの人が書き起こしたものであるとのこと。
Posted by ブクログ
JALグループの機内誌「スカイワード」に掲載されていたというだけあって、旅に関する話が面白かった。
「名物に旨いものなし」は、その土地で食する土地のものだから美味しいので、お土産にしてしまうと鮮度が落ちるとか、話題が豊富で興味深い。虫取りで世界を飛び回っている感じがして、スケールの大きさを感じた。移動中に読書していて、ファンタジー小説を原書で読むなんて、すごく面白そうだと思った。
私も英語を勉強したり、興味のあるところへ旅してみたりして、脳を活性化させて、人生を充実させたいと思った。
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いろいろな切り口が、それぞれにわかるなあと感じる短いエッセイ集。
特に共感したのは、異国で感じる旨い料理とうまい酒。
異国ですごく美味しくても家に帰ると美味しいんだけど前ほどの感動がないことはよくある。
その場所も含めてなんだなあ。
Posted by ブクログ
JAL「スカイワールド」に連載されたもの。「養老孟司の旅する脳」、2009.3発行。①人間の身体能力。30代半ば以降で上がるものはない ②十分な睡眠は身体よりも脳のために必要不可欠 ③脳は寝ている時も起きている時と同じ量のエネルギーを消費する。意識がある間の秩序活動で生まれた無秩序を処理するのにエネルギーがいるから ④旅での道中は本を読み、町歩きの楽しみは本屋(古本屋)さん ⑤著者の好きな2本柱は、読書と虫。そして、やっぱり猫が好きと。労働意欲はなくなるけどw。
Posted by ブクログ
養老孟司は大好き。バカの壁とか、逆さメガネは正直、考えが永遠とループしているような感覚がして、すんごくしんどくなるんですが。。。ただ優れている、という点でいつも学ばせていただいている。こちらはとても読みやすく、好きな旅関連のエッセイなので楽しめました。しかもたくさんの知識を発揮されるので、読むたび新たな発見と驚き。そうかーと納得する歴史などw とても勉強になります。というか、これを取っ掛かりにして勉強しなさいって感じですが。漢語や中国のこと、奈良の手付かずの自然、日本人はなぜ記念写真が好き?っていうのも、そんな理由!って。日本人がいつも写真を撮りまくってるのを見てフシギだったんですが(自分含め)視覚に強い民族というわけだ。退屈知らずは本と虫、っていうのも良い。退屈してしまうのは夢中になれるものがないし、忙しくなれないから。やはり趣味・好きなものは多角的に持っていたほうがいい。これからの時代特に。こっちとあっち、そっちとこっち、というように強くなれるし。
Posted by ブクログ
"定住だの定職だの定年だのに窮屈さを覚えるときがあれば、旅に出ることは脳への癒しかもしれない"
たびたび旅に出たくなる自分を振り返ると、それは脳が癒しを求めているからだと気がついた。これからも広い世界を見ていきたい。
Posted by ブクログ
JALの機上誌で連載を重ねたものをまとめたもの。
雑学をより理論的に解説しているという感じ。
埋葬法でその地の文化が見えてくる、の項目は興味深く面白かった。
日本は小さな島国なのに、全世界の二割の大地震と噴火の一割が起きているとのこと。今の情報社会、調べれば何事もすぐにわかってしまい与えられ過ぎて見るべきものは見てしまった感覚に陥るとは納得。子供には自信の手足で獲得して欲しいと感じた。
仕事というものはその人のためにあるものではなく、世の中がたち行くように動かしていくもの、とあって少し心が軽くなる。
様々な物事への興味への入口のような本。
Posted by ブクログ
養老さんの本は、発表する媒体の掲載スペースにもよるのだろうが
「あともうちょっと突っ込んだところまで読みたい」
という直前で終わってしまうものがある。
示唆に富むネタがあるのに使いきらずに次のモノに移ってしまい
読んでいて物足りなさを感じてしまう。
そこからは自分で考えなさいということなのかもしれない。
地に足のついた養老さんの言葉は、いつ読んでも気持が良い。
身体を変えるのは難しいけど、頭や気持なんてすぐに変えられる。
Posted by ブクログ
養老さんが喋った内容を、編集の方が書き起こしたショート・エッセイ集。
元々はJALの機内誌に連載されていたもの。
1テーマが2,3ページなのでさくっと読める。
内容は「昆虫」「旅」「仕事」「都会と田舎」等。養老さんの得意分野が満載。
特に昆虫話は楽しく喋ってたんだろうな、というのが文面から滲み出ている。
養老さんの人柄だけでなく、基本的な物の考え方が分かりやすく伝わってくるので、他のちょっとカタい著書とこちらの併読は、理解を深めるという意味でなかなか有効だと思う。
個人的に、猫好きというのが意外だった。
Posted by ブクログ
『自分を変えることには、弱い人ほど頑なである。』
エッセイの短篇集。思想の断片をテーマ毎に思考として書き記している。命題はありふれたものであっても、脳という一文字を発端に位置づけることで、どうしてかくも議論性のある話題になるのか。
個人的に、音楽と理系の話、漫画と日本語の話が、興味深かった。
Posted by ブクログ
氏の考え・生き方を徒然と綴った本。
読んでいて愉快になる。
氏がファンタジー好きな点には驚いた。
ファンタジーとミステリーが好きで、ジェイン・オースティンを気に入っているところが(恐縮ながら)私と似ているなと思った。
変わった人を自認している彼の考えに共感する部分がある私も変わった人の部類に入るのかも。
本文中で挙げていたスザンナ・クラークの本(ファンタジー。ジェイン・オースティンのように愉快なユーモアある作品らしい。)を読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
2010.06. 大変読みやすいエッセイ。実は、「バカの壁」挫折していたので、ここにきてまたトライするのもいいかもと思った。やわらかな頭になりたい。養老さんの虫のように、私も夢中になれるものほしいなあ。