養老孟司のレビュー一覧

  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    ネタバレ

    世間の内側にいたい伊集院光と世間の外側にいることに抵抗がない養老孟司が、「世間」をキーワードにして対談した内容をまとめた本。世間の内と外の話から都市と自然の話に発展したり、AIの話になっていたり、あまり縛りなく様々な話をしている。

    伊集院さんのことを全然知らず、深夜ラジオで下ネタを言っているイメージしかなかった(友達からそう聞いたので・・・)。だから伊集院さんと養老先生が対談するって、何がどうなったらその二人がくっつくんだと気になって購入した。実際読んでみると、伊集院さんがとても論理的に物事を分析していることに驚いた。
    会社の研修を受けていると、世間の内に内にと閉じ込められる感があってとても息苦しい。今まで私は自分が世間から外れていると思ったことはないけれど、世間というものが狭くなったら外に出たくなるのかもしれない。耐えられなくなったら養老先生の助言の通りいったん外に出てみようと思う。そして伊集院さんのいうように、ぎりぎり世間の内側に、あるいは塀の上にでも戻れれば良し。

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    2022年04月17日
  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

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    最近新書を読んでいないな、と思い、書店に並んでいるものの中から気になるものを買ってみた。
    対談集なので、テーマが分散しているものの、幅広いジャンルでの気づきが持ててよかった。

    死期の迫った子供のエピソードは、悲しくなった。
    成熟は共感力。本来なら成長しながら少しずつ身に付けるのに、急速に「聞き分けのいい子」になってしまうというもの。

    子どもの自殺が多い理由を「幸せな瞬間が未来に回されるばかり」としているのは、そうかもしれないと思った。
    そればかりではないだろうけど、「幸せ」を実感できないと、将来に待ち受けるものに対していいイメージは持てないと思う。

    「子どもは人材ではない、人間である」の言葉は、『エッセンシャル思考』の「遊びそれ自体が本質的」を思い出した。

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    2022年04月15日
  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

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    対談の内容は興味深く、ところどころに良い発言があって面白い。
    が、それぞれが短く物足りなく感じる。
    個人的には第二章が良かった。

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    2022年04月12日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    もう少しでいいので、それぞれの人の話をテーマを絞って深掘りして欲しいなと思った。
    最後の柚木さんの話がやはり一番印象に残った。苦労されてる分、意識が高いのだなと、彼女の昨今の著書の傾向に納得。

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    2022年04月04日
  • 遺言。(新潮新書)

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    「人と動物に違いはあるのか〜医学的観点から〜」
    医学の観点から人と動物はどのように違うのか。
    今の時代に沿った、変わるもの変わらないものについても紹介されている。

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    2022年04月03日
  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

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    「ケーキの切れない非行少年たち」の著者、宮口さんとの対談で話題にのぼった非行少年の5つの特徴のうち、「融通の利かなさ」「不適切な自己評価」の2項目が既に大人になっている自分にも当てはまるなあと感じました。
    あと四章で紹介された「自由学園」のような学校が自分自身の学齢期にもしあったら学びたかったなあと思いました。

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    2022年03月30日
  • 文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す

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    対談形式の本で個人的には楽しめた。

    文系の壁というタイトルではあるが、文系と理系で人間が二分されるのではなく、個人が理解する範囲の差で性質の違った人間となるのかなと思った。

    自分は工学の人間なので物事の前提を気にしなきゃいけないんだけどもこれがなかなか難しい。それに完全に再現性がなきゃいけないと思ってたけども、生物とか複雑なものを扱っていくにつれて100%ではなく80%の再現性にどうしてもなってしまうものもあるよなあ。その場合、前提に気をつけなきゃ次にその研究結果を利用するときにうまくいかなくなってしまう。

    認識を正していくには、本書でも述べられている通り、フィールド系と実験系など新しい分け方が必要かも。

    まあ、個人的に面白かったのはこの本の評価でさえ、色々なことを感じる人もいれば理解できない人もいるということ。考える力は人それぞれだねえ。

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    2022年03月06日
  • 養老孟司の人生論

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    人間は昔から飯を食って生きてる。飯を食うことに「新しいこと」なんかない。それをいうなら、人間は昔から、生まれて、歳をとって、病気になって、死んでます。新しいことなんか、ないですよ。いつでも、どこでも、人間がすることだから。
    それについてちゃんと考えることが「重要」なんです。

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    2022年02月22日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    よそのお宅の猫を覗かしてもらえる番組
    「NHKネコメンタリー 猫も、杓子も。」の本です。

    夫が養老先生のお宅に行くと まるが居て
    邪魔だったよ。とチロじゃなかったの?
    と聞くと、ウーン?ドスンと座ってたけど?
    それに、わざと邪魔な所に居るんだよ。
    またいで、通ってたんだよ。と
    嫌われていたのかしら?

    自分の思い出になってしまった猫たちを重ねて見てしまいます。
    猫の下僕となった人間も、そうなのよねー。
    と共感してしまいます。

    テレビで、いくちゃんとたまちゃん・カグラちゃん・大ちゃんと見てその下僕化した作家さん達を見てうふふと癒されてます。

    この本が、何冊も続くと嬉しいんだけど。



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    2022年02月11日
  • 半分生きて、半分死んでいる

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    養老さんの本を読むと、アタマがほぐれてすっきりする。
    いつも刺激をくれた橋本治さんがいない現実がつらい。
    これは2018年の本だけど、コロナ禍の中、
    すでに世の中はあちこちで煮詰まっていたことが分かる。
    白か黒かの2択、あるいはゼロか1か、
    個別の現実の事例を、統計を取り平均化して、データとして扱えるくらいにまでそぎ落とす。
    一般化することで楽をして、分かったような気になっても、
    そこから漏れた一般化できないものはなくなるわけではなく、理解しがたいものとして残り、
    ときに表に出て日常を脅かす。
    人の心の暗部であったり、自然災害であったり、今のコロナもそうだ。
    コントロールできないものに出会って、分かりやすさだけで組み立てた頭には対応できない。
    戦争が終わり教科書に墨を塗った経験、
    虫を観察し多様性に向き合い変化を見つける経験、
    信じられないものと信じられるものの基準が、養老さんの本を読んでいて信頼できるところ。

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    2022年02月06日
  • がんから始まる生き方

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    がんの当事者、相談された側、治療する側の3者の随筆と対談。
    柏木さんのがん体験を中心に、実際の治療の進み方や、
    治療の在り方、人生観や死生観など、
    地に足の着いた話が続いていろいろと参考になる。
    がんは不治の病ではないが、ずっと様子を見ながら付き合っていく病。
    私が自分の乳がんを治療していた時期のこと、
    そして今現在、がんと闘っている友人のことなど思いながら読む。
    痛みを押さえるモルヒネの使用が日本ではとても少ないというのも、
    我慢することを美徳と考える気質が影響してるんだろうな。
    QOLの向上も、迷いや不安も、口に出して求めていっていいし、
    主治医やスタッフの方たちと信頼関係を作りながら、
    ゆだねるところはちゃんとゆだねていく。
    医師であっても、自分が実際にがんになればまた別というのも
    この本の中で語られていて興味深かった。

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    2022年02月06日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    期待が大きかっただけに、肩透かしをくらったような読後感。
    世間とは何か、その中で生きる違和感は何か、そこでどうサバイバルするのか。
    以前読んだ鴻上尚史さんの本を思い出した。
    とにかく伊集院さんは考える人で、理屈を見つける人で、素直な人。養老先生のマイペースさも心地よい。
    遺骨が鳴って、これは悲しんでいるのかな、笑っているのかな、という話は面白かった。
    二人のファンには楽しめるのでは。

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    2022年02月05日
  • 本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー

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    この対談本が面白いのは、上から目線の養老先生は本質を見失ったことも言っているのに、対談相手の竹村さんは本質を見抜いたコメントをされていることだ。

    例えば、60ページで養老さんは、「自給率を高めることとフードマイレージを低く抑えることは必ずしもイコールではない」と述べている。環境・エネルギーの観点からは全く正しい。ところが、EUがそういう発想で各国で分担しているというのは、論理の飛躍だ。EUは幾重もの陸路と海路で繋がっているから、食糧安全保障の観点からも分担は正しい。しかし、日本は輸入=海路なので、コロナ禍のコンテナ不足のようにリダンダンシーの点で危うく、日本はEUとは違い、単独での自給率はやはり不可欠な指標だ。

    第四章には、「水争い」をする必要がない日本の役割というタイトルがついているが、竹村さんは、東大の沖教授のバーチャルウォーターを取り上げて、日本が間接的には水の大輸入国であることや、水問題が地球温暖化の影響の目に見える事象であることを伝えている。つまり、日本は食料や材木の輸入という形で水争いに巻き込まれていることを示している。これは、まさに本質を見抜いている。

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    2022年01月03日
  • 「他人」の壁

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    # 現代の誤解
    人の脳は無意識が大部分で、意識は氷山の一角
    やってみる前に、ダメだという時代
    子供は自然、管理ではなく、手入れをする
    世の中の仕事の8割は、全体像が見えると面白い

    # 同じになる世界
    民主主義は、同じという意識で成り立っている
    お金はものを同じにする道具
    AIは、滅びない世界を一神教で作ろうとしている

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    2021年12月31日
  • 死の壁

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    読書開始日:2021年11月14日
    読書終了日:2021年11月19日
    要約
    ①殺生はなぜいけないか、命は二度と元に戻せないから
    ②一人称の死は想像上のものなので、重要なのは二人称の死。周りにとって自分も二人称の死
    ③死とは自然の摂理。淘汰。死をどう活かすかに尽きる。

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    2021年11月22日
  • 死の壁

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    日本人の死に対する感覚が村八分からきているものである考察は世界の基準からずれているような気ぐした。一人称の死は存在しない。二人称、三人称の死を意識することで命の大切さを感じることができるだろう。

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    2021年10月29日
  • 遺言。(新潮新書)

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    まるが逝き、養老センセも「知の引き継ぎ」兼ねてまじめに遺言書く気になったかと手にしたが、初版の発売日見て勘違いに気づく。まるが登場する件は楽しめるが、全体的には…。「雑草は大事」同感。「都市は意識の世界であり、意識は自然を排除する」「感覚入力を一定に限ってしまい、意味しか扱わず、意識の世界に住み着いている」のは誤り。

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    2021年10月19日
  • 死の壁

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    日本の共同体のルール、暗黙の了解。現代にも受け継がれており、私達の意識しないところで働いていることに気付いた。
    死刑制度や安楽死、仕事として請け負う死なせる側の立場について考えされられる。
    バカの壁、こちらの方が私的に面白かった。

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    2021年09月10日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    タイトルから内容を想像して手に取り、果たして期待した通りの話。でも、2人の年配の男性が、自分たちが子供の頃はこうだった、あの頃はよかったが今は駄目だ、を延々と繰り返しているようにも思えて、本筋では共感しつつも、引いた目でバランスが良くないように思った。

    一つ印象に残ったこと。今でこそ、森を守ろう、自然と共生しよう、といってもある程度共感される流れもできてきている。が、高度経済成長まっしぐらの日本で、森を守ろうと1人で国などを相手に闘ってきたニコルさんの日々の壮絶さは、ちょっと想像を超えていると思った。「鬼」と言われた、というのも肯ける。

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    2021年08月25日
  • 超バカの壁

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    ※2006.2.13購入@上野駅の書店
     2006.3.11読書開始
     2010.8.20売却済み

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    2021年09月04日