養老孟司のレビュー一覧
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2021.8.20-24税理士試験翌日から読み始めた本1冊目 嬉しい一歩。今日も取り返しのつかない日。意味あるものに。
あらゆることは回復不能
今日という一日も。死が一番それを現している
だから、今を意味あるものにして生きるしかない
仕方がない。その死を、起こった回復不能なことを、不幸にしないことが大事なのである
=現当二世だ
慌てるな、
どうせ死ぬんだから
だから今死んでも同じとはならない
「お腹が減るんだから喰うのをやめよう」
「汚れるんだから掃除をやめよう」とはならないでしょう
死=二人称の死、死体である死体
都市化、三人称の死が増えると死に対する抵抗も薄れてしまう?
一人称の -
Posted by ブクログ
タイトルから内容を想像して手に取り、果たして期待した通りの話。でも、2人の年配の男性が、自分たちが子供の頃はこうだった、あの頃はよかったが今は駄目だ、を延々と繰り返しているようにも思えて、本筋では共感しつつも、引いた目でバランスが良くないように思った。
一つ印象に残ったこと。今でこそ、森を守ろう、自然と共生しよう、といってもある程度共感される流れもできてきている。が、高度経済成長まっしぐらの日本で、森を守ろうと1人で国などを相手に闘ってきたニコルさんの日々の壮絶さは、ちょっと想像を超えていると思った。「鬼」と言われた、というのも肯ける。 -
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2020年夏に刊行された本。コロナ後の社会の変化について。 人間、生命、歴史、国家、くらしと文化をテーマに21人の知性が語る。
インタビューと寄稿された文で構成されている。コロナが蔓延し拡大していた頃の見解なので、現在の視点で読むとやや違和感がある意見もあるけれど、総じてコロナをきっかけに、今後社会が大きく変化すること、先が見通せない不安がつきまとうことで一致している。コロナ発生から1年が経って、ワクチン接種が進んでいるが、なかなか終息しないのが心配。 経済活動は悪化しているが、でもマクロレベルでの指標と実態の乖離は、それほど危機的ではないように思う。 影響が出てくるとすれば社会構造の変化、人 -
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ネタバレ心に残ったワード
「自分に合った仕事」なんかない
仕事というのは社会に空いた穴で、そのまま放っておくとみんなが転んで困るから、そこを埋めてみる
自分に合った穴が空いてるはず、とかない
最近は穴を埋めるのではなく、地面の上に余計な山を作ることが仕事だと思っている人が多い
老人が「いつまでも生き生きと働く」ことがいいことのような風潮があるが、本当は老人の良い身の引き方、楽しい老後の過ごし方について考えたほうがいい
老人は生き生きしているよりは、イライラせずにニコニコしているほうがいい
極端な言い方をすれば、年をとっても働いていいのは、個人で働いている人だ -
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ネタバレ有名な二人の対談をまとめたもの。
主題は表題の通りだったようだが、ふたを開けてみるとやはり建築の話に寄り道することが多かった。隈研吾氏の作品や、栄光学園時代のお話などは興味深いものではあるが、「日本人はどう死ぬべきか」という内容にはあまり関係のないものだった。
特に4、5章は飛ばして読んでもそれほど問題にはならないだろうし、言ってしまえば1、6章を読めば両氏の考え方は概ね理解できる。
隈研吾氏が舞台の重要性を主張していたのには共感できた。自分という存在が死んだあとでも精神的な存在として残り続けることが出来る場所の大切さ、それは都市化と共に空き家問題が顕在化している現在の日本に必要なものなの -
Posted by ブクログ
ラジオ「荻上チキセッション」が夕方に移ってから聞くようになり、荻上チキさんとはどういう人かと探していて行きあたった本。読みたいと思った人の章のみ読みました。
養老孟司:「不要不急とは」という、今回もまた若干ずれた感のある内容なのだが、この用語への同氏の違和感は、医者でありながら現場ではなく解剖をやっている自分、また現在の老人で公職にもない自分の存在は不要不急なのではという根本から生まれている。そこからさらに、人間自体不要不急なのではという話。この辺りは、前回読んだ氏のインタビューで、老人はコロナ禍を乗り切ったところで生き甲斐はあるのかという疑問と相反するようで通じるところがあり、面白いなあと -
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