養老孟司のレビュー一覧
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藻谷浩介さんは、「経済成長」ありきの社会設計に疑問を呈する人。
私も同じ考えで、成熟社会の維持継続を目指す政策に切り替えるべきだと思っている。
「成長とは何だったのか」の藻谷さんの意見を聞きたかったのだが、話題が発散しすぎてよく分からなかった。
本書は藻谷浩介さんが持論を語り、養老孟司さんに問いかけるというパターンで進む。
藻谷さんの主張が養老さんに軽くいなされる場面がしばしばあって面白い。
何故か、養老さんの振りで、南海トラフ巨大地震や富士山噴火の話題になる。
コロナで今の社会の仕組みの不備が表面化しても、一部の軌道修正がなされただけで一気に改変する動きはない。
もっと壊滅的な危機に遭 -
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『バカの壁』『超バカの壁』『死の壁』と、養老さんの壁シリーズは都度読んで参りました。毎度毎度あ〜分かるぅ〜、納得ぅ〜っと言う記憶だけあって内容は全く覚えておりませんので、偶に読み返すのも必要だと思いますね。あ、『人の壁』は未読か。
特に年齢を重ねる毎に壁シリーズの面白さと言うか、筆者の捉え所の良さを実感します。
脳、人生、医療、死、情報、仕事について筆者の考えが方が相変わらず面白い、いや、そうなって欲しいと思いますが、経営者の立場としては仕事については些か賛成出来ない事もありました。
ま、昆虫好きの学者さんですから浮世離れしている所も散見できすし、それがまたいいんでしょうか。
この猛暑の -
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『動物たちは何をしゃべっているのか?』というシジュウカラの言語を研究している鈴木俊貴さんとゴリラ研究家の山極さんの共著がこの度出版されると聞き、山極さん関連でこちらの対談本を思い出し読んでみた次第。
まず、タイトルと装丁が良い。とてもシンプルでド直球。
そして出だしのプロローグから対談がいきなり始まっている。助走無しのスタートダッシュ。
それでいてストイックに生物学的な話だけが語られるかと思えば、社会論、教育論、日本人論などに話が及ぶ。タイトルに反して、人間について語ってることの方が多い。最早何でもあり。
虫やゴリラに関する知識を通して、我々人間を見つめ直す対談。ご年配のお二人だからか、「 -
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ネタバレ日本人は、具体的な生活に関係ないことは何でも言えると思っています。そんなことは生活に関係がない。だから、どういう解釈をして議論をしても構わない。これがふつうの考え方なのです。
日本にとって必要な思想は、全部、無意識のほうに入っているのです。
会社の中で、なにか新しい提案があったとします。それをつぶされる場合には、おく、こんな台詞が出てくるはずです。
「それはまずいでしょう」
それがなぜ、どういう理由で、どのへんがまずいか。その理屈は、いちいち言語化されない。誰も説明しない。でも、「まずい」のは「当たり前」なのです。それは無意識で共有されている。
思想というのは一種の理想であり、現実 -
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解剖学者であり、『唯脳論』(ちくま学芸文庫)や『バカの壁』(新潮新書)などで独創的な思索を展開してきた著者が、人間について総合的な考察をおこなっている本です。
「われわれは自分についてなにを知っているのか。それを考えてみたい。それが「人間科学」の基本である」と著者は述べています。ただし著者のいう「人間科学」は、人文科学の領域に限定されるものではなく、自然科学的な知見を大きく取り込んだものです。たとえば著者は、「われわれが知っている世界は脳のなかだけだ」といいます。とはいえ、著者の「人間科学」は、単純に脳科学に還元されるといいきることもむずかしいように思われます。なぜなら著者は、「じゃあ脳の外 -
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著者は、現代の多くの人は生者と死者を別物、同じ共同体の仲間かそれ以外であるように考えている、と主張するが、自分は特にそう考えていなかったことに気付かされた。
というか、死というものがいかんせん身近な者でないため、意識の上ることすら少ない。
これまでの半生で恩師や祖父や同級生が亡くなったこともあったし、自分は介護職をしていたことから第一発見者になったり、長年介護していた利用者様が亡くなったりしたケースも経験はしている。
が、やはり事故や災害、戦争における死は身近であるはずなのに隠蔽されていて、接することがない。
精神に対する負荷を下げるためということは分かるが、生物としての実感がどこか薄れてし -
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猫には現在しかありません。未来のことは
一切考えません。だから自分の死についても考えません。一瞬一瞬を生きているのが、猫なのです。
と、養老先生。
なんだか調子が悪い、理由もわからず体重が10キロ以上減って26年ぶりに東大病院を受診した養老先生、検査の後天ぷらでも食べようか、と話していたのに、そのまま心臓カテーテル治療からICUと痛くない心筋梗塞だった養老先生。
データばかり見ている現在医療にチクリチクリと養老先生。
教え子であり、主治医である中川先生。
ご自身もガンの治療をされているので、健康診断とガン検診は受けてほしいと、男性は3人に1人、女性は2人に1人が生涯何らかのがんにかかり