【感想・ネタバレ】猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年06月02日

養老孟司さんが、ゾウムシから幼少時代、現代のSNSから限界集落、世間や国、愛猫のまるちゃん、病院や病気などさまざまな話をしていてまるで大学の講義を聞いているような面白さでした。

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Posted by ブクログ 2022年02月07日

この達観した感じがすごく好きです。
まるとの付き合いや世の中の色んなことを、違う角度から見せてもらった気分です。
「個性を伸ばせとおっしゃいますが」「役立たずでいいじゃない」が特に面白かったです。

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Posted by ブクログ 2020年07月07日

『ヒトの欲にはキリがない。かたや、猫に限らず、動物は足ることを知っています』―『吾輩はまるである』

「唯脳論」を読んだのは何時のことだったか。全ては脳の機能に帰結するという考えかと思いきや、あくまで脳を意識などに直結する機能を持つ身体として捉え、ホムンクルス的なものとして位置付けないというのが新鮮...続きを読むだったように思う。その後の著作も含めて著者には「考える」ということはどういうことなのかを随分と示唆されたように勝手に思っている。

『今は極端で、なんでも言葉にしようとする世の中ですよね。言葉にすると変わらないものになるから。情報化社会ってそういうことです。変わらないもので埋め尽くしていく。そうすると意外にわからなくなるのは、生きているとはどういうことかということなんですね』―『日本語は「悪魔のコトバ」』

時に養老孟司の言葉は紋切り型に響き、結論に辿り着くまでの細かな論理展開を省略するあまり乱暴に聞こえることもある。しかしその背景にあるのは、自分の頭で試行する手数を踏まないで解った気になることへの批判であろうと思う。頭で試行するとは身体の鍛錬と同じこと。自分の思考だと思っていることが単に記憶という脳の機能の一部に保存された情報であることに気付いていますか、と常に問われている。

『脳は、非常に適応性が高い。だから、変わるんです。でも、人間はそれに気づいていない。感覚を通して変わっても、自分が変わったとは思っていないんです。それは意識が騙しているんですね』―『脳みそを変える』

もちろん、養老先生の言うことが全て正しいと考える必要はない。しかし人の意識や思考を脳という臓器の機能を通して捉え、何故そうなっているのかを考え続けてきた先人の知恵は傾聴に値する。

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Posted by ブクログ 2024年02月18日

”人間は意識に強く依存して生きてきて、イコールの社会をつくりました。...確かに進歩です。...そうした進歩した社会が感覚を麻痺させるという欠点は誰も指摘してくれません。”
飼い猫のことをたらたら書いている軽いエッセイと思い読んでいたが、やはり随所に鋭い養老節が効いていて良かった。猫を単にペットとし...続きを読むて楽しんでいるだけではなく、養老先生が随時主張している”意識、言葉の世界から離れる”ために動物を飼っているということであり、深い意味もあるようである。

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Posted by ブクログ 2023年02月17日

サクサク読めました。
サクサク読めたので、内容も頭の中を通り過ぎてしまった、感じです。もったいない。なんども繰り返し読んでかみしめたいです。ゾウムシは知りませんでした。気をつけてみます。

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Posted by ブクログ 2023年04月27日

養老孟司さんの作品で初めて読んだ本。内容の把握が難しいところもあったけど、面白いところもあった。動物からみる「感覚的」な話が良かった。
例えば、a=b、b=aというと、人間は当然aとbは全く同じという「意味付け」をする。しかし、動物は視覚的に捉えるので、両者を全く別のものに見ている。もっとわかりやす...続きを読むくいうと、リンゴが100個あったとすると、人間はリンゴという一つのカテゴリーに入れるが、動物からみると1個1個違うものと認識する。

猫ちゃんの「まる」がとにかく可愛いかった。癒された。

印象に残った言葉
●違いがわかるようになること、それは発見。同時に「自分が変わる」ということ。
●自分が変わると世界が違ってみえるから、退屈しない。よく若い人たちが退屈だとボヤいているのは、自分が変わっていないから。それでいつも世界が同じに見えている。

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Posted by ブクログ 2021年10月31日

養老先生、猫の ‘まる‘ (最近、亡くなりなりましたが)を見ながら、あれこれと。 腹が減ったら飯を食い、気が向けば一緒に散歩する、眠くなったら寝てしまう。それでいいじゃないか、役立たず、けっこう、と。良いですね、養老節全開であります。曰く、マイナンバーは、情報に置き換えられた、皆さん自身ですよ、本人...続きを読むはノイズ、なんですから、とも。そうかそうかと納得感多々あり、★四つかな。

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Posted by ブクログ 2021年08月21日

読みやすさ★★★★★
学べる★★★★★
紹介したい★★★★
一気読み★★★
読み返したい★★★

虚無。諸行無常。
まるの日常と養老先生の視点が凝り固まった脳を解きほぐしてくれます。
あー、私、脳が凝ってたんだなー、と気づかされます。
やっぱり今の世は何でも行き過ぎなのだと。
死ぬまでには養老先生の...続きを読む境地に至りたい。

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Posted by ブクログ 2021年03月15日

 まるの世界から、人間の世界のおかしなところを指摘していく養老先生。
 固定観念から脱却したいと思う人には、また一つ別の考えを得られる本だと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年06月28日

こちらもまるという猫がかなり登場する。まるは「ものさし」なんだそうだ。『もっと成長を、もっと効率を。そんなものを必死に追い求めた結果、世の中はわけのわからないものになつてしまいました。しかも、誰もがそれを進歩だと信じ込んでいる。ヒトのよくはキリがない。かたや、猫に限らず、動物は足ることを知っています...続きを読む。どちらが馬鹿で、どちらが幸せなんでしょうね。』

無用なものも必要であるなど、養老さんらしい意見が随所。まるの存在が大きいですね。猫ずきはこうして生き方の参考にしているのかもしれない。少し高いところから小馬鹿にしている感じが少しクセがある。

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Posted by ブクログ 2019年07月06日

ところどころに挿入された飼い猫「まる」の写真に癒される。徒然なるままに綴ったエッセイ。ひとついいなと思ったところは、養老さんの恩師が語った言葉の箇所。教養とはいろんな知識をたくさん知っていることではなく、「人の心がわかること」という一節。

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Posted by ブクログ 2019年02月08日

 ああっと、これって、いわゆる「猫本」じゃありません。養老節炸裂で、お好きな方は、読みはじめると一気なので、もの足りません。ぼくは、何気に久しぶりで、お出かけのバスの中で終わりました。
 テレビのインタビューらしくて、いいたい放題で、スッキリ。なにせ、なにせ、もう、葬式も済ませている死んだ人は強い。...続きを読む
 でも、ネコの「まる」の写真が、涙がでそうになるほどいい。うーん、やっぱり「猫本」か?

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Posted by ブクログ 2018年12月19日

もう過激な言葉は載せない、そののんびりとした語り口の中に密やかな抵抗がある。寝る、食う、遊ぶ、ときどき邪魔をする、そんな猫の生活に私も憧れを持つ。いいじゃない、そこにセレブもロハスも関係ないよ。幸せはこっちだよ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年01月29日

  私は80歳、何を言っても遺言、写真を撮れば遺影。まる(スコティッシュフォールド)も15歳過ぎ。お互い立派な老後。役立たず? それでけっこう。養老孟司さん、よく聴くのは「青年日本の歌」(昭和維新の歌)だそうです。私と同じですw。「猫も老人も、役立たずでけっこう」、2018.11発行。日本の犬と猫の...続きを読む数は人口の六分の一。猫は犬と違って社会性がないので、自分と他者を比較することがない。私は、人の生き様は参考にしますが、猫と同じく、他人との比較はあまりしないので、社会性に欠けてるかもしれませんw。

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Posted by ブクログ 2019年06月05日

 NHKネコメンタリー猫も、杓子も。で養老孟司氏が話されていたとりとめのない話がまとめられている一冊。
なので、話し言葉で語るように書かれており、するすると読めた。学説的なお話も、経験談も持論も、深い感銘を受けたかと思えば、ちょいちょい挟まれるまるの写真にほっこりしてしまい、最後まで読み終えてみれば...続きを読む、言葉よりもまるの自由で自然な姿ばかりが思い出されてしまう。
これは紛れもなく猫本であると思った。

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Posted by ブクログ 2019年02月15日

猫ってうらやましいでしょ
これでいいんですよ
生きていくの
どっちみち大して
変わらないんだから
養老先生その通りです。人間は必ず死ぬ事を確認させて頂きました。

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