【感想・ネタバレ】京都の壁のレビュー

あらすじ

千年の都・京都にはいくつかの壁が存在する。言葉の壁、老舗の壁、地形の壁、京料理の壁、京都人の壁、文化の壁……良くも悪くも京都らしさ、日本らしさを体現したこれらの壁の正体は? 【目次より】●第1章 城郭のない街……日本人の「うち」と「そと」意識 ●第2章 京都人のいけず……「ぶぶ漬けでも」は都市伝説か? ●第3章 「美人」東西物語……江戸の侍文化と京の町衆文化 ●第4章 都市論と京都……古都になるには千年かかる? ●第5章 私の好きな京都……木屋町の思い出 ●第6章 京都、東京、大阪――新三都物語……住むなら京都がいちばん! ●第7章 京都は日本文化の中心か?……祇園祭は文化財の宝庫 ●第8章 共通言語と地方……言葉こそ文化である ●第9章 京都とサブカルチャー……世界がマンガを必要としている ●第10章 京都と自然……鴨川と方丈記

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

著者の目から見た京都のいろいろについて書かれています。京都国際マンガミュージアムの館長という仕事を通じて、外からの京都人を見る学者の視点という面白い見方で読むことができます。京都は長らく日本の中心だったのですから、日本の文化の良いところも悪いところも、そこから生まれたものが多くあるということ。京都に対して感じることは、実は日本人というものに当てはまるというここと。そりゃそうだと感じながら読ませていただきました。タイトルの壁がそうです。京都以外にも壁のある都市はありますよ。東京がちょっと例外ですが。
学者の視点で、日本人の鏡として京都を見ることで、自分を知ることができる一冊なのではないかと思います。

0
2017年06月23日

Posted by ブクログ

養老孟司の文章は分かりにくい。
話が飛ぶ。関連話、あるいは例として出てくるのだろうが、間にもう一つクッションがないと、つながりが分かりにくいのだ。自分の頭の中ではつながりの理屈がちゃんとあるのだろうけど。本当に適切な例なのかということもある。また、取り上げている他の人の言葉や本に一見賛成しているように見えて、実はそうではなく皮肉ではないかと思われることもある。結局、分かる奴だけ分かればいいということだね。
今回は、気楽に書かれた京都論なので、すごく分かりにくいということはない。さて、わたしなりに内容をまとめよう。
京都は都市化、合理化されているようでいて、古い共同体が残っていて、隙間がある。それがいい。グローバル化、情報化に置いて行かれる感覚的なもの、身体的なもの、地域の個性などを失くしてはいけない。それが、京都であり、方言であり、マンガであるという。
漢字仮名混じり文、音訓読みといった日本独特の文字体系が完成した京都は、日本の伝統や特異性を表した街であり、言葉から感覚を取り戻すためのサブカルチャーとしてのマンガと通じるものがある。
京都に都が移ったのは、水資源を確保するためであった。
さて、詳しくは読んでのお楽しみ。

0
2019年09月28日

Posted by ブクログ

京都というよりは、日本の”都市”論がふさわしいかもしれません。

気に入った節は、

ノーベル賞や世界遺産などで大騒ぎするのはやめましょうということです。もうそろそろ日本人は自分たちで良いもの、たいせつなものを決めるくせをつけるべき

0
2019年03月10日

Posted by ブクログ

20170610 京都論というよりは日本論のような気がした。これからの日本がどうなっていったら良いかの参考になるのでは。でも、養老さんは京都が好きだという事は良くわかります。

0
2017年06月10日

「雑学・エンタメ」ランキング