【感想・ネタバレ】孟司と誠の 健康生活委員会のレビュー

あらすじ

「日本人は世界一、健康だ!」

OECDの調査で、「自分を健康だと思う人」の数が世界一少ない日本。世界に冠たる長寿国でなぜ? 医の賢人二人が、そのカラクリを説き明かす。

・長生きは医療のおかげ、ではなかった!
・血圧を下げると死亡率は3割上がる
・血糖値をコントロールすると早死にする
・腸内フローラはコントロールできない
・サプリメントの成分は胃でバラバラに溶ける
・ピロリ菌の除去で総死亡率は上がる
・女性の長生きは水道水の消毒から
・がんが「病気」とは限らない
・患者が死ぬのを見たことがない医者
・放っておけば治るものと老化現象に薬を使う
・医者が「このままでは死ぬよ」とウソをついて脅す
・一粒で長い間効く薬は危ない

深刻なのは健康状態ではなく、医療の劣化だ。

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Posted by ブクログ

確乎たる世界観、人生観をお持ちで、医者という観点から広く世の中の動きを客観し、俯瞰されているお二人の対談、実に愉快で、楽しく読むことが出来ました。
近藤誠氏の、人生の大先輩である養老孟司さんへのリスペクトは言葉の端々に感じられました。
中身を念のため列記しておきます。
第1章 さて、健康とはなにだったか?
 間違いだらけの健康情報にご用心
 健康診断が人びとを不幸にする
 長生きは医療のおかげ、じゃなかった!?
 ここで、病気とは何か、を考えてみよう
第2章 はて、医療とは何だったか?
 かつて、名医がいた
 余命宣告に律儀に従う必要なし
 「脳化社会」は、まず医療から始まった
 戦後の保険制度が「医を算術」にした
第3章 私たちが医者を目指したころ
 生きものは「情報」になっていく
 身体の成り立ちはあまりにも複雑だ
第4章 日本人はどこへ行く
 狭いところで窮屈に暮らす日本人
 無理して嫌なことばかり思う国民性
 天下りと利権のため法律はできる
 本当は自立できる日本人
第5章 結論 医療に何を期待する?
 事故や怪我、やけどの治療はすばらしい
 健康診断をどう切り抜ける?
 どうしても何かしたいなら、身体に害のないことをしよう
 嫌なことはしない、健康診断は受けない

最後に一言
メメントモリ、カルペディエム でした(笑)。

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2024年12月30日

Posted by ブクログ

養老孟司氏はなんとなくとっつきにくかったのだが、対談だと多少はその人となりを理解しやすくなるのか(それでもフィットしきれないものがあるが)、近藤氏と価値観、問題意識を共有していることが見て取れた。医療、製薬業界の問題は、人のQOLに直結する。ある意味では公共工事よりも始末に負えないかもしれない。

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2019年06月26日

Posted by ブクログ

健康にまつわる話が時候のあいさつ代わりになっているのは、まんまと医療・製薬団体の罠にハマっているのか。何かとストレスや体の疲れ、飲み過ぎ食べ過ぎ、食物繊維やビタミン不足、いちいちうるさいわ、と窘めたくなるけど、心の弱さにつけ込まれて洗脳される人々もいるのだろう。同様にこれは便利と吹聴して消費を促す類いも不必要なモノを必需と惑わせてくる。"健康促進" と "便利"。これらは本当に大切なものなのだろうか。フツーに生活すりゃ健康だし、これ以上便利なモノって実はストレスの素かもしれぬ。おや、"便利" を消費してストレス溜め込んで元気になるために "薬" を飲むって、何やってるんだか。

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2022年01月24日

Posted by ブクログ

健康とは何かを考えさせられる本である。とても興味深い本ではある。2人共医者であり専門的知識を持っているから言える部分があり、賛同できるところ出来ないところもある。日本人論を二人で述べているところもあり、なるほどと納得するところもある。医学界では個性的な二人の対談は面白く読める。

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2020年09月11日

Posted by ブクログ

老人が二人して言いたい放題という感じ。そこが面白いんだけど。生兵法は怪我の元。注意して読む必要がある。もっとも、現代医療も同じくらい疑ってかかった方がよい。例えば、薬を飲んで、副作用で胃が痛いと言ったら、胃薬を出される。そうすると今度は胃薬の副作用が出て、それを抑えるためにまた別の薬を飲まされる。そうやってどんどん薬の量が増えていく。病院と製薬会社の利益で動いてる。そういう例はいくらでもあると思う。医療業界もほかの業界と同じ。あと、テレビでやってる健康法とか、かなりいい加減だと思う。そういう視点で読む分には、役に立つ本だと思う。

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2019年09月09日

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