養老孟司のレビュー一覧
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ネタバレ動物は等価交換を理解できない。それは、感覚所与を優先するからだ。3+3=6という数学は理解できない。イコールがわからない。
感覚所与とは、感覚器に与えられた一次情報だ。例えば、白という字を黒の鉛筆でかく。感覚所与ては黒だ。そういうことだ。
だけど人間は違う。労働がお金になると言うことが理解できるからだ。働くとお金がもらえる。そのお金で好きなものが手に入れられる。と、繋げて考える事が出来る。金がすべてだと言うわけではないが、金がすべてだと言う人は、全てのものは交換可能だといっているということになる。そういう人は、まさに、頭の中に住んでいるということ、外の違いを、感覚という違いを無視しているのだ。 -
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ネタバレ社会派、ミステリー、殺人、恋愛等々、様々なジャンルのもの書きの人達。
年代もタイプも違うのに共通していることは"猫好き"。
そして揃いも揃ってもみんな"もふもふ"の猫達。
飼い猫と一緒にくつろぐ姿や猫を見つめる優しい眼差し。
写真を見ているこちらも、つい微笑んでしまう。
各々の巻末にある猫エッセイや短編からも猫愛が真っ直ぐ伝わってくる。
生活を変えてくれた存在でもあり、昼寝仲間でもあり、相思相愛の同志でもある猫達は、顔を見ていれば、ただそこに居てくれればそれでいい、大切な存在。
もの書きの傍らにいる猫達から安らぎと癒しを貰った。 -
- カート
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試し読み
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久々に養老先生の著作を読んだ、ここ最近よく読む森博嗣先生との対談を見つけて興味が湧いた。それをきっかけに藤井直敬、鈴木健、須田桃子という3人の新しい人を知ることが出来た。中でも鈴木健さんはスマートニュースの人なのに哲学や地域通貨のことなどの幅の広い研究対象に惹きつけられた。著作もいつか読んでみたい。こういうことをきっかけに新たな知見を得られることは対談を読む醍醐味でもある。日本人にとってノーベル賞がすごい影響があるというのはとても納得いく話だなあ。言われてみればそうだ。「理系・文系」のタテ割りと「〜の壁」と書くと売れやすいのと通底してる理屈があると思う。あと日本人は性善説を信じている。というの
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たぶん養老さんの伝えていることの0.5%くらいしかわかってない。それでも面白いと思った。難しいけど、その着眼点にハッとさせられたりひやっとしたり。
もうぜんぶがぜんぶ、脳に支配されてるじゃんって思った。自分で考えたって思ってることも、嬉しいという感情も、行動も、そしてこの社会も、ぜーんぶ。脳にとって都合のいいことが快感になって、脳にとって都合のいい方向に人間が進んでいく。
唯一死ぬことだけは脳は制御できない。これが唯一の自然。どんなこともぜんぶ脳に戻されるから、なんだかもう何も信じれないというか、考え始めると学習も思考も人生もぜんぶが取るに足らないことに思えてくるんだけど、一方で、だから、自分 -
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対談の続編。
今回もまた、短いながら濃く詰まった面白い1冊。
石黒さんのアンドロイドに関する本を読んだタイミングで、
0と1との間にある永遠の話がでてきて唸る。
生きているものを研究し、突き詰めていくと
結局数値化できないものが見えてくる。
数字は整数のみではなく、その間にある無数の
小数点以下云々の数字によって埋められている。
理屈で固まった頭を、養老さんの言葉はあっけらかんとひっくり返してくれる。
このまっとうさ、気持ちよさが、
今の閉塞した状況に穴をあける方法なのだと思う。
各章のカットは南さんが描いた、仙厓の模写だけど、
いま仙厓のようにまんま描けるのは南さんしかいないんじゃないか。
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- カート
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❖ ざっくりこんな本
われわれは自分の脳に入ることしか理解できない。情報の伝達が突き当たる壁を、著者は「バカの壁」と表現する。知りたくないことは遮断し、耳を貸さないのもその一種。そうした延長線上に民族間の紛争やテロがあるという。現代人はいつの間にか、自分の周りにさまざまな「壁」を作ってしまった。情報は刻々と変化し、自分という人間は変わらないという思い込み。個性や独創性を礼賛する風潮。安易に「わかる」と思い込むことで、強固な「壁」の中に住むことになると著者は戒める。
❖ こんな人にオススメ
正直に言って「養老孟司ってどんな人だろう?」という人には、この本はオススメできない。『ノルウェイの森』を