養老孟司のレビュー一覧

  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    文筆業の方々と一緒に暮らす猫たちのドキュメント。

    それぞれの方と猫サマにそれぞれの深いストーリーがある。
    その猫に対する目線が書き手により変わるのだが、深い愛情がある事だけは変わらない。

    最後の養老孟司さんの「まる」のエッセイが気に入っている。明け方、飼い猫に起こされてしまうところが、養老先生も私と一緒なんだなぁ…とほっこりした。2019.10.26

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    2019年10月26日
  • ねこバカ いぬバカ

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    タイトルどおり、ネコばかイヌばかが読んで楽しい本。
    ペットの延命処置は経験者にしかその苦労は分からない。ペット自然死は、ある意味良いことだ思う。

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    2019年10月01日
  • 遺言。(新潮新書)

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    随筆のような自由な文章のせいかもしれないが、自分の知識や興味の在り方に問題があるのだろう。平易な言葉だけど難しい本だった。でもまたいつか読み返してみたい。

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    2019年09月21日
  • 遺言。(新潮新書)

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    ネタバレ

    動物は等価交換を理解できない。それは、感覚所与を優先するからだ。3+3=6という数学は理解できない。イコールがわからない。
    感覚所与とは、感覚器に与えられた一次情報だ。例えば、白という字を黒の鉛筆でかく。感覚所与ては黒だ。そういうことだ。
    だけど人間は違う。労働がお金になると言うことが理解できるからだ。働くとお金がもらえる。そのお金で好きなものが手に入れられる。と、繋げて考える事が出来る。金がすべてだと言うわけではないが、金がすべてだと言う人は、全てのものは交換可能だといっているということになる。そういう人は、まさに、頭の中に住んでいるということ、外の違いを、感覚という違いを無視しているのだ。

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    2019年08月18日
  • まともな人

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    2001年から2003年にわたって書かれた、著者の時評を収録した本です。

    歴史教科諸問題や9・11の同時多発テロなどの事件が扱われているのですが、同時代に書かれたとは思えないほど、冷静な視線で問題の本質を指摘しています。

    解剖学という、死体と向き合う仕事に長年従事してきた著者が、こうした社会を冷静に分析する視点を獲得したということが、興味深く思えます。

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    2019年08月09日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    可愛かった~。猫たちの顔が姿形が表情が(写真ね)
    作家と猫ってきっと相性が合うんだね。
    特に角田光代の”トト” 村山由佳の”もみじ” 吉田修一の”金ちゃん”と”銀ちゃん”がめちゃ可愛かった。

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    2019年07月07日
  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    ところどころに挿入された飼い猫「まる」の写真に癒される。徒然なるままに綴ったエッセイ。ひとついいなと思ったところは、養老さんの恩師が語った言葉の箇所。教養とはいろんな知識をたくさん知っていることではなく、「人の心がわかること」という一節。

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    2019年07月06日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    ネタバレ

    社会派、ミステリー、殺人、恋愛等々、様々なジャンルのもの書きの人達。
    年代もタイプも違うのに共通していることは"猫好き"。
    そして揃いも揃ってもみんな"もふもふ"の猫達。
    飼い猫と一緒にくつろぐ姿や猫を見つめる優しい眼差し。
    写真を見ているこちらも、つい微笑んでしまう。
    各々の巻末にある猫エッセイや短編からも猫愛が真っ直ぐ伝わってくる。

    生活を変えてくれた存在でもあり、昼寝仲間でもあり、相思相愛の同志でもある猫達は、顔を見ていれば、ただそこに居てくれればそれでいい、大切な存在。
    もの書きの傍らにいる猫達から安らぎと癒しを貰った。

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    2019年05月30日
  • 文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す

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    久々に養老先生の著作を読んだ、ここ最近よく読む森博嗣先生との対談を見つけて興味が湧いた。それをきっかけに藤井直敬、鈴木健、須田桃子という3人の新しい人を知ることが出来た。中でも鈴木健さんはスマートニュースの人なのに哲学や地域通貨のことなどの幅の広い研究対象に惹きつけられた。著作もいつか読んでみたい。こういうことをきっかけに新たな知見を得られることは対談を読む醍醐味でもある。日本人にとってノーベル賞がすごい影響があるというのはとても納得いく話だなあ。言われてみればそうだ。「理系・文系」のタテ割りと「〜の壁」と書くと売れやすいのと通底してる理屈があると思う。あと日本人は性善説を信じている。というの

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    2019年05月19日
  • 無思想の発見

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    日本人は自分自身で無宗教、無思想であると思っているが、本当のところは「無思想、無宗教」であることを思想、宗教としているという話であった。
    無を信仰しているということはすなわち仏教のことではないかという話があったので仏教について興味がわいた。

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    2019年05月10日
  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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     ああっと、これって、いわゆる「猫本」じゃありません。養老節炸裂で、お好きな方は、読みはじめると一気なので、もの足りません。ぼくは、何気に久しぶりで、お出かけのバスの中で終わりました。
     テレビのインタビューらしくて、いいたい放題で、スッキリ。なにせ、なにせ、もう、葬式も済ませている死んだ人は強い。
     でも、ネコの「まる」の写真が、涙がでそうになるほどいい。うーん、やっぱり「猫本」か?

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    2019年02月08日
  • 唯脳論

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    たぶん養老さんの伝えていることの0.5%くらいしかわかってない。それでも面白いと思った。難しいけど、その着眼点にハッとさせられたりひやっとしたり。
    もうぜんぶがぜんぶ、脳に支配されてるじゃんって思った。自分で考えたって思ってることも、嬉しいという感情も、行動も、そしてこの社会も、ぜーんぶ。脳にとって都合のいいことが快感になって、脳にとって都合のいい方向に人間が進んでいく。
    唯一死ぬことだけは脳は制御できない。これが唯一の自然。どんなこともぜんぶ脳に戻されるから、なんだかもう何も信じれないというか、考え始めると学習も思考も人生もぜんぶが取るに足らないことに思えてくるんだけど、一方で、だから、自分

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    2019年02月01日
  • 超バカの壁

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    「バカの壁」シリーズ第3弾。
    だいぶこの著者である養老孟司氏の考え方が分かってきた。大多数の事例で共感。
    表現が少し過激と感じる人もいるかもしれないが、1つの『人間に関する考え方』として、みんな読んでも良いんじゃないかと思う。
    矛盾もないし、一貫している。一言では言い表しにくいが。

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    2019年01月14日
  • 超老人の壁

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    対談の続編。
    今回もまた、短いながら濃く詰まった面白い1冊。
    石黒さんのアンドロイドに関する本を読んだタイミングで、
    0と1との間にある永遠の話がでてきて唸る。
    生きているものを研究し、突き詰めていくと
    結局数値化できないものが見えてくる。
    数字は整数のみではなく、その間にある無数の
    小数点以下云々の数字によって埋められている。
    理屈で固まった頭を、養老さんの言葉はあっけらかんとひっくり返してくれる。
    このまっとうさ、気持ちよさが、
    今の閉塞した状況に穴をあける方法なのだと思う。
    各章のカットは南さんが描いた、仙厓の模写だけど、
    いま仙厓のようにまんま描けるのは南さんしかいないんじゃないか。

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    2019年01月12日
  • 唯脳論

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    シンプルにもう一回読みたい。難しかったが、脳の存在意義について、自分にはない考えを取り込むことができた。

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    2019年01月07日
  • 半分生きて、半分死んでいる

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    色々多方面のエッセー…に近い?

    冷静と淡々とテレビでは話している印象がある養老先生ですが、若い時はなかなか湯沸かし器だったようですね。
    普段腹を立てている自分がおかしいのか?と悩む場面もありましたがちょっと安心しました。

    この書のおかげで、竹村光太郎さんをしれたのが良かったです。竹村光太郎さんの書籍を読み、とても面白かったです。

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    2019年01月06日
  • 文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す

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    知識の畑が耕されている人たちの会話は眺めていても楽しい。
    そしてストレスを溜め過ぎて死ぬことがないようにしなくては!

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    2019年01月04日
  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    もう過激な言葉は載せない、そののんびりとした語り口の中に密やかな抵抗がある。寝る、食う、遊ぶ、ときどき邪魔をする、そんな猫の生活に私も憧れを持つ。いいじゃない、そこにセレブもロハスも関係ないよ。幸せはこっちだよ。

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    2018年12月19日
  • バカの壁

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    ❖ ざっくりこんな本
    われわれは自分の脳に入ることしか理解できない。情報の伝達が突き当たる壁を、著者は「バカの壁」と表現する。知りたくないことは遮断し、耳を貸さないのもその一種。そうした延長線上に民族間の紛争やテロがあるという。現代人はいつの間にか、自分の周りにさまざまな「壁」を作ってしまった。情報は刻々と変化し、自分という人間は変わらないという思い込み。個性や独創性を礼賛する風潮。安易に「わかる」と思い込むことで、強固な「壁」の中に住むことになると著者は戒める。

    ❖ こんな人にオススメ
    正直に言って「養老孟司ってどんな人だろう?」という人には、この本はオススメできない。『ノルウェイの森』を

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    2025年06月22日
  • 遺言。(新潮新書)

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    ネタバレ

    とりあえず感覚器に与えられた第一印象を感覚所与という。感覚所与は「違う」けれどわれわれは頭の中でそれを「同じにする」。動物はイコールがわからない。等価交換ができない。動物は絶対音感がある。人間は忘れていくのだ。現代の若者が実際にヒトに接するよりSNSを好むのは生身のヒトは雑音を含みすぎている。都市は意識の世界であり、意識は自然を排除する。人工的な世界はまさに不自然なのである。子どもは自然である。とりあえず心に残った養老さんのつぶやきを書いておく。まあ考えてみればと言うこと。むずかしいけどおもしろかった。

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    2018年11月15日