養老孟司のレビュー一覧

  • 養老先生、病院へ行く

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    ネタバレ

    ・以前の医療は経験に頼らざるを得なかったが、情報化された医療では、患者の生き物としての身体よりも、医療データの方が重視される。統計的データを重視する医療は、病名を特定するとき、より確率の高いものから調べ、治療法もより確率の高い治療法を選ぶ。確率の低いケースをないものとみなすことにもつながる。
    ・いったん医療システム組み込まれたら抜けられない。(いわば野良猫から家猫に変化させられること。)医療システムに取り込まれると、出された薬を飲まないわけにはいかなくなる。医者はガイドラインに従わない医療はできない。
    ・無症状のがん治療というのは、痛い思いをして先の時間を手に入れようとする行為。
    ・身体がある

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    2022年05月28日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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     NHKの「ネコメンタリー 猫も、杓子も」を単行本化したもの。先日、SF作家の神林長平さんとビタニャ編を見て、読んでみることにした。

     猫好きの「物書きさん」6名が猫との暮らしを語っている。村山由佳さんともみじ、養老孟司さんとまるなどは、本も出ているし有名だな。自分も猫と暮らしているので、うんうんと頷くことしきりでした。
     あと登場した6名の皆さんの短編やエッセイが載っています。

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    2022年05月24日
  • 超バカの壁

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    著者の考え方が腑に落ちる。
    ・仕事とは社会に空いた穴であり、そのまま放っておくとみんなが転んで困るから、そこを埋めてみる。それが仕事というものであって、自分に合った穴が空いているはずだなんてことはない。
    ・社会システムすら「ああすればこうなる」式のいわゆる科学的な論理で割り切れるというふうにどこかで思ってしまう。

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    2022年05月18日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    戦争前後で、それまで習っていたことが全部間違っていました、となった。戦争を体験している人は、そういうガラガラポンが起こることを体験している。自分が積み上げたものが必ずしも100に到達するという思いがない。
    何だって起こるし、完全になることはないってことか。

    年は人間の意識で考えられたことに基づいて作られた場所。都会に住む現代人は、感覚を通して世界を受け入れない。意味があるものしか理解しようとしない。意味のないものを排除する。

    思い詰めない。猫を見る。

    幽霊はいる。いなきゃ言葉にならないから。頭の中にいる。

    不便は半分楽しみなはずだと。便利にするのを世間が創造的だと思っているなら、趣味の

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    2022年05月17日
  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

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    養老孟司さんと著名人の方々の対談集。

    「褒められ慣れはよくない」「どんなタイミングで誰に褒められるかが重要」とあった。

    うーん、仰る通り….かしら?疑問_(:3 」∠)_
    試してみようっと。

    文部科学省の成り立ちや保育と学校教育の管轄の違いなど書き始めたらネタバレになりそう(TT)やっぱり星を増やすことにしたのは、批判よりも許容と理解を獲得したいからかなぁと自分に言い聞かせます♪異なる意見は貴重です…反省しました

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    2022年05月10日
  • 涼しい脳味噌

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    半分ほど、読んでほうっていた。読んだ半分は、気になるところに付箋がはってある。脳とか、たぶん、その分野の人の知識や視点から。前半は、メモを起こそうと思っていたからだけれども、残り半分を読み終わって、いつの間にか、読みながら、残り半分のメモを手帳にとっていて、読み終わる頃には、それが6ページほどになった。これは、書籍について述べられていて、それが面白かったからだ。身体と心(精神なのか、認識がはいっているから)についてどう考えられてきたか、意外なことが多い。江戸時代をさかいに、日本人は身体性についてもつ感覚を大きく変えたようだ。翻訳ものの小説を読みながら、感じていた違和感て、これかなあ、と思う。挙

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    2022年05月10日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    養老孟司さんの壁シリーズを読んでみようと二冊目として読んだ本である
    内容は自伝的な小説に近い印象を受けた
    私が求めていた脳科学や解剖学の知見による目新しい議論などは書かれていなかったため、氏の立場から書かれた専門的な見解が読みたい人にとっては不満が残る本かも知れない
    だが専門的な知識を持つ人間から綴られる日常的で比較的平凡な文章というものもたまには面白いもので、読後の満足感としてはそこそこ悪くないと感じた

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    2022年04月26日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    いつもの養老先生が歳とったせいか、そこまで小難しい話をしなくなった感じがしました。猫の「まる」との所だけ読んでも良いかも…と思います。猫好きな方にはそこだけでも!

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    2022年04月20日
  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

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    子どもを電気自動車にたとえると、親は充電器。
    充電器がこわらていたり、機能しないと上手く充電出来ず動けなくなる。
    その通りですよねり

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    2022年04月18日
  • 骸骨巡礼―イタリア・ポルトガル・フランス編―(新潮文庫)

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    いいです。西欧特有のもの、万民に通じること、渾然一体となって、我々に迫ってくる。養老さんの守備範囲の広さには、関心するばかり。虫と解剖をやるとこうなるのか。多分違うのだろう。彼の思考は、楽しい。難しいことをわかりやすく、わかりやすいことを楽しくである。

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    2022年04月16日
  • 「他人」の壁

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    最近、相手が分からない、そもそも自分は何なのか、今何をしたいのか、どんな気持ちなのかもよくわからなくて悩んでいたのですが、
    『人はそうやって育っていくんです。だからおもしろいんだよ。僕はよく言うんだけど、人生にはわからないことが山のようにある。そのうえで辛抱強く努力を続ける根性が必要なんです。』
    という言葉を読んで、はっとなりました。
    色んな固定概念とか他人の価値観がすぐ見れちゃう中で、自分の人生についてもっと自由に悩みも含めて楽しめるようになりたいです。

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    2022年03月29日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    著者の人気の「壁」シリーズです。「ヒト」を題材に、様々なテーマと「ヒト」の関係について、著者の考えを気負いなく述べられています。時期的にコロナが大きく影響を(著者だけでなく)与えているのが感じられます。その中で、コロナ後はどうなってしまうのだろうかということを考えるきっかけになる一冊かと思います。「不要不急」、必要なものだけ、そうでないものは本当になくなって大丈夫なのか。AI化していくということは、ヒトにどのような影響を与えるものなのか。答えよりも、その経緯よりも、どうしてそうしようと考えたのかも重要であること。普段あまり考えない別の視点に気付かされること多々ありました。

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    2022年03月27日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    心筋梗塞を患った著者をたまたまyoutubeで見かけたら、本書に書いてある通り瘦せてしまっていた。老いと病というものを目の当たりにした。病院に行ったときの状況が本書では書かれていて、著者が元気な頃に書いた文章と本書は少し趣が違うように感じた。

    「自分のやることなんだから、すべては自分で考えるしかないんだな。」(P18)「やろうと思うことをするだけである。」(P19)
    行動原理で尤もな事なので引用させてもらった。

    「人生は本来、不要不急ではないか。」(P22)
    人生は本来不要不急かもしれないが、諸所の事情で急になりがちで、不要ではないと思うが、本質的には不急かもしれない。サボったりすると急に

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    2022年03月11日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    84歳の養老孟司さんに、「人生はこんなもの」と言われれば、難しく考えすぎたり変に悩んだりしなくてもいいか、と思える。
    ・社会システムに寄りかかるなら、そのシステムと共倒れの覚悟が必要
    ・日本人は反応ばかりしている
    ・「洵に已を得ざるものあり、豈朕が志ならんや」
    ・文化とは癒しで、政治経済に代表される実社会の裏面

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    2022年03月06日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    AIに似てきている。

    確かにAIに答えを求めると、AIに人が寄っていくことになりますよね。

    わからないことは、Google先生に直ぐ聞いてしまう。。

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    2022年03月03日
  • 死の壁

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    ネタバレ

    大変読みやすい本でした。

    *人間中心主義
    人間が特別だと勘違いしている。人間の力で思い通り出来ると思っている。自分自身でさえ思い通りにならないのに…
    *絶対の正義を信じる者は絶対の正義を振りかざす
    *安楽死の責任
    死を望む人の希望を叶えてあげればいいと安易に考えていないか?
    医師の気持ちを忘れてはいないか?
    *寿命が迫ったときの生きる意味
    自身の生きる意味を問うのではなく、運命を受け入れそれに対してどう立ち向かうのか…ということが周囲に大きな影響を与える。そこに大きな意味がある。

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    2022年02月21日
  • 孟司と誠の 健康生活委員会

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    健康にまつわる話が時候のあいさつ代わりになっているのは、まんまと医療・製薬団体の罠にハマっているのか。何かとストレスや体の疲れ、飲み過ぎ食べ過ぎ、食物繊維やビタミン不足、いちいちうるさいわ、と窘めたくなるけど、心の弱さにつけ込まれて洗脳される人々もいるのだろう。同様にこれは便利と吹聴して消費を促す類いも不必要なモノを必需と惑わせてくる。"健康促進" と "便利"。これらは本当に大切なものなのだろうか。フツーに生活すりゃ健康だし、これ以上便利なモノって実はストレスの素かもしれぬ。おや、"便利" を消費してストレス溜め込んで元気になるため

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    2022年01月24日
  • 遺言。(新潮新書)

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    養老孟司さんの「壁シリーズ」です。
    「意味があるとは」「イコールとは」「意識とは」などの側面から、都市化した社会について考察された本です。
    ぜひぜひ読んでみてください。

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    2022年01月20日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    立花隆の知の旅は終わらないを読み終わったら
    読むために購入。

    まいにち養老先生、ときどき…
    まるを思い出す

    の番組のファンなので、番組でも紹介されていた本書を購読しない手はない。

    月刊新潮で先行して読んでいたのと、番組でまるの状況を知っていたのとで、事前にある程度の内容は予測できていたけど、養老孟司ファンとしては、購読すべき。

    最後の一行で、まだまだ新作が期待できるので、自作も鶴首して待っています。

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    2022年03月02日
  • 「自分」の壁

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    本書は、養老孟司さんの「壁シリーズ」の一冊です。
    「自分」というモノサシから、社会、政治、情報、自信について、などなど幅広く考察をされています。
    色々な物の見方があり、参考になりました。

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    2022年01月11日