養老孟司のレビュー一覧

  • 超バカの壁

    Posted by ブクログ

    ああなればこうなる理論が満映しているが、実際の世界はもっと複雑で、理論立て切ることはできない。
    何にでも因果関係を求めるのはいかがなものかといったような考えは、今読んでいるドラグマグラに通じて面白い。

    仕事は社会の穴を埋めるという考えはとても納得した。

    0
    2025年09月25日
  • 人生の壁(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    「壁」シリーズはこの「人生の壁」が初めて。
    私にはとても読みやすく、共感する部分も多かったので、他の「壁」シリーズも読みたいと思った。
    全体を通して感じたのは、何でもかんでも意義を見出そうとする世の中、個人になりすぎているのかなと。
    世の中が情報も多くルールもどんどん複雑になっていくに連れ、人間の頭も考え過ぎな傾向なのかもしれない。仕事の意義、生きる意味、自分なりの答えや目標を見出してそこに向かっていくことも大事かもしれないが、流れに身を任せてその場その場でベストを尽くす…というスタンスも必要だなと。
    白黒どちらか正解を付けたがるのではなく、そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない、といろ

    0
    2025年09月18日
  • 読まない力

    Posted by ブクログ

    「言葉はタダで元手はいらない。その程度のもの。」
    ・言葉をどこまで信じるか。言葉の内容ではなく言葉そのものの重みについて。人が言葉を信用しているかは、振り込め詐欺の流行を見ればわかる。口でいうのはタダで元手がいらない。元手がいらない商品は実態がないので、普通は信用出来ない。
    ・河合隼雄の"私はウソしかいいません"という口癖。典型的な自己言及の矛盾。「ウソしかいわない」のが本当なら、本当のことを言ってるのでこの叙述はそもそも成立しない。言葉なんてその程度のものということ。
    ・昔は本を読むなという教育を受けた。本を読むと考えなくなるという。古くはソクラテスもそういったらしい。現

    0
    2025年09月16日
  • バカの壁

    Posted by ブクログ

    ある種説教に近く感じた。また少し脱線というか教養なのか、本論とは関係がないと思える話が入ってくるが、それを飛ばしても問題はない。
    第8章は考えさせられる事が多かった。8章だけでも読む価値はあるかと思う。

    0
    2025年09月15日
  • 脳は耳で感動する

    Posted by ブクログ

    とても難しいけど面白い話しで、私の理解力ではかなり難解なんだけど、こんな本こそ活性化になって、どんどん読みたくなる。

    0
    2025年09月14日
  • 人生の壁(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    大事なのは日常生活の維持を意識しておくこと。
    自分の心の置き場、心地よい場所に帰ってくる生活リズム。
    食事をする、運動する、普通に仕事をする


    家とは人間および人間社会について学ぶ最小単位
    共同体の中での役割

    厄介なことは「学習の場」である

    「生きづらい...」ではなく「少々の苦労は修行」と思う

    0
    2025年09月11日
  • 人生の壁(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    著者は自然の中にいる人なので、「人間はそう大して賢くない」ということを良くご存知。その点で、最近の「間違った保守主義」ではなく、本当の意味での「保守主義」の方だと思います。そして、「厄介なことは『学習の場』である」みたいな、本当にそうだなぁ、ってことも書いてある。「とらわれない、偏らない、こだわらない」、それを身につけたいです。

    0
    2025年09月10日
  • 日本の歪み

    Posted by ブクログ

    日本の独特さ、を幅広い知識を元に対談。
    豪華な3人が、歴史も紐解きながら話し込む内容は濃密。また読みたい。

    0
    2025年09月06日
  • 脳は耳で感動する

    Posted by ブクログ

    本著は、養老孟司氏と久石譲氏との対談をまとめた一冊であり、読み手も対談を聴講しているような感覚に没入できる良書である。
    さて、音と記憶や体験は密接に脳内で聴覚を通じて結びつき感情に影響すると説く。「言葉」では表現しきれない感動や情動を、音楽や音が扱う点が強調されており、その通りだと思う。合わせて、創造性についても言及しており、耳(聴覚)は、単に情報を受け取るのではなく、脳のなかで様々な意味やイメージと結びつき「新しい世界」を作り出す働きを持っており、その過程を知ることで、音楽や音がもつ力、感じることの素晴らしさを再認識できると示唆している。
    創作をする、作家や音楽家についても、創作においては「

    0
    2025年09月06日
  • ものがわかるということ

    Posted by ブクログ

    養老孟司という人が、どのような人なのかが
    "わかる"一冊。読んでも読んでも分からないのですが、何となく、言わんとしていることが分かる気がする、というと程度ですが。笑

    理性を外したところに、"分かる"がある。

    ああすればこうなる、という、理性的な方程式の外にあるものと過ごし、観察していくうちに、共鳴していく。

    現代に生きる私たちは、つい、数字で片付けて、生身の現実を見るのを忘れてしまうけれど、それを思い出させてくれるのは、子どもと自然。


    ふぅー。と、ひと息つきたい時に、読むと良い本です。数字で凝り固まり、疲れた私の心が、そこから解き放たれて、改め

    0
    2025年09月05日
  • 遺言。(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    目が覚めると、意識が戻る。
    でも、目が覚めたのに、身体が動かない。
    それが金縛りだ。高校時代、何度か金縛りにあった。初めてなった時は怖くてパニックになった。
    意識のスイッチは入っているが、運動系のスイッチが入っていない、そんなズレから起こるらしい。
    養老孟司さんの本を読んでいると、脳のメカニズムに興味がわいてくる。
    現代の都会生活が、意味に直結する感覚所与だけを残して意識中心になっていることに警鐘を鳴らしている。都会と田舎の参勤交代生活を提唱している理由がやっとわかってきた。
    効率や経済で計れば、下位に置かれる感覚。デジタル化がさらに感覚を下に下に追いやっている。田んぼや森、山に行けば感覚が働

    0
    2025年08月31日
  • 脳は耳で感動する

    Posted by ブクログ

    アポロン的なものも大切だが、
    時にはディオニソス的なものに身を任せるのもいい。
    大学の先生の言葉がよみがえる。
    科学者、哲学者、社会学者という肩書きや枠組みを超越している養老孟司さんと芸術家久石譲さんの対談。
    面白くないわけがない。
    言葉で表現できない感覚「クオリア」を忘れがちな生活。現実よりも言葉を優先してしまっていた自分にも気づいた。
    言葉で表現できないものを表現するのが音楽であり、情報化と情報処理が決定的にちがうことが、認識できた。
    CDを聴き込んでチケット買って演奏会に行って、音楽と出会う。映画も然り。
    サブスク生活になれてしまって自分の気分でコントロールして、切れ切れデジタル生活して

    0
    2025年08月30日
  • 養老孟司の人生論

    Posted by ブクログ

    日本人は異文化から見ると生きていないように見えるのか。
    世間に生きている、という表現は腑に落ちました。自分がどうしたいかよりも、周りからどう見えるかを優先してしまうことってありますよね。

    心に個性はなく個性は身体性に宿る、という話も印象に残りました。

    0
    2025年08月28日
  • 昆虫はもっとすごい

    Posted by ブクログ

    昆虫学者さんが座談会形式で虫について語っています。帯に「昆虫を知れば知るほど人間がよくわかる」とありますが、まさに昆虫の世界にも社会があり、生態も人間くさいところも多々あります。人間も生き物なので相通ずるところも多くあったと思います。
    全体的に年代も違う、専門分野も違う昆虫オタク達が少年のように語り合ってるようで微笑ましくもありました。

    0
    2025年08月24日
  • 耳で考える ――脳は名曲を欲する

    Posted by ブクログ


    「情報化は現物を見て言葉にする作業」
    ・ものの特徴を説明するには違いを知る必要がある。何が情報化に値することなのか分かること。そのためにはたくさん見ておく必要がある。一匹の虫を見てどこを説明するか。何が他と違うのか。どこが他と同じなのか。どのような特徴があると言えるのか。他との違いを知らないと説明の要点が絞れない。
    ・情報化とは現物を見て情報に落とし込むこと。情報処理は情報を整理してまとめること。情報処理は2次情報を加工してるだけで現物は見ていない。クリエティブなのは情報化の領域で情報処理はつまらない作業になりがち。

    0
    2025年08月23日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

    Posted by ブクログ

    伊集院光さんは、テレビでしか見たことがありませんでした。しかしこの本で幼少期から周りからズレないように、という考え方が自分と同じだったので親近感を覚えました。
    養老先生は、好きなことに向かって我が道を行くという自分の理想像なので2人の対談から前向きな気持ちになりました。

    0
    2025年08月23日
  • 脳は耳で感動する

    Posted by ブクログ

    養老孟司氏と久石譲氏が交わす知の饗宴。解剖学者と音楽家が織り成すこの一冊には計り知れない発見が隠れていた。

    まず、書店で本書の表紙に目を惹かれて迷わず購入。今でもこの出会いは奇跡だと感じている。科学、哲学、社会学など多岐に渡りその知を発してきた養老孟司氏と音楽家として世界を感動の世界に導いてきた久石譲氏の対談。これ以上に面白い対談はないのではないか?

    冒頭から両者の知がぶつかり合い、新しい「知る」を目の当たりにした。現代社会にメスを入れる御二方の言葉には重みがあり、自分の奥深くに響いてくる。一度読んだだけでは到底、全てを受け止めるのは難しい。
    普段の生活の中で、何か些細なきっかけからまた御

    0
    2025年08月21日
  • 脳は耳で感動する

    Posted by ブクログ

    音楽が好き!久石さんが好きという理由だけで手に取ったが音楽に限らず多岐に渡る対談が非常におもしろかった。

    底本も読んでみたいなあと。 音楽と感動の話や日本人の特性、構築力について、螺旋活動など。

    特に、現実を豊かにするために言葉がある。には、ハッとさせられた。

    0
    2025年08月17日
  • 養老先生、がんになる

    Posted by ブクログ

    養老先生の死生観の変化が垣間見ることができた。
    また、あとがきの最後、『生きることは厄介なこと』という言葉が、深井。

    0
    2025年08月16日
  • 人生の壁(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    論理的排除や個の尊重は社会共同体の側面を弱体化させる。共同体がしっかりしていれば人間関係が信頼に基づいているので、結果安心や信頼を元に無駄なコストがかからないのでは。
    理論武装であいまいさを許さないことは、確かに個別では一理あるが、政治や国民など、集団という目線で見たときに、ある程度の曖昧さは必要。
    GDP停滞や、「失われた30年」が本当に大事なことか?数字やお金が基準になりがちだが、自分が幸せならいいのでは?
    未来が見えて、未来のことを考えてしまうので息苦しさが生まれる。自分が心地よいときを理解して、今を生きれば良い。
    「とらわれない」「偏らない」「こだわらない」がコツ。

    養老孟司さんの本

    0
    2025年08月12日