養老孟司のレビュー一覧
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人間は『人工身体』と『自然身体』の2つのからだを持っている。
『ああすれば、こうなる』だけになった現代社会。
上記2つの講演録を読み、我が身を考えると、なるほど!と感じる点がある。
産まれて間もない子供は自然に近い存在で、ああすれば、こうなるの法則は成り立たない。
現代の子育ては、核家族でワンオペである場合もある。本の中で、都市化された世の中では、(自然は排除される。)という話がある。子育ての煩わしさの根底にはその現実があるのではないかと感じた。勿論、全ての人が煩わしく思っているとは思わないが、人工(脳)であればあるほど、それが如実に現れているように思う。
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ネタバレ意識の世界、言葉の世界、頭の世界は本質でもなんでもないことについて。
この世界に偏重している今日を冷静に指摘していて、
今の主流とは一線を画していてやっぱとても参考になります。
そして、簡単で短い言葉で、伝えられている。
__ときには言葉を止めて、世界に直面してみたらどうか。
言葉を決めれば、世界が決まる。そう思っているに違いない。そう思えるように、社会を作ってしまったのである。
言葉で世界は動かない。
__世界を意味で満たすことは、じつは恐ろしい社会を創り出すことなのである。
__頭の中すぐに煮詰まる。意識は煮詰まるものなのである。
__環境問題がおかしくなるのは、環境とい -
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アインシュタインとフロイトという、海外に亡命したユダヤ人の二人がこうやって書簡をやりとりしていたことが驚き。
1932年の出来事を調べてみる。世界恐慌の余波が残る。日本は和暦で昭和7年。五・一五事件で犬養毅が殺害される。ドイツはナチスが第一党になる。
二人のやり取り、書いてある内容は、そこまで古さを感じさせない。
アインシュタインからの、「人間を戦争というくびきから解き放つことはできるのか?」という問いかけから始まる。国連のような中立的な組織が介入して解決しなければならないだろうという持論とともに投げかける。国際連盟ウケを狙った感じもある。
フロイトからの返信は、人間は歴史的に見ても利 -
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2018年5月から2021年10月にかけて8回行われた対談集。
半分は虫の話。そこから人間の話になる。
ヤマザキマリさん、虫に詳しいから養老孟司さんと話がかみ合う。
お二人とも虫が好きなんですね。
このご両人は、頻繁に本も出している。
書かれている内容は重複していることも多い。
同じようなことを感じている人はおそらくたくさんいて、そんな人たちが読んでいるのでしょう。
言語化された思いを自分の脳に焼き付けるのに役立っている。
みんな心当たりがあって、当たり前のことだと思っていることを言っているだけだから、読者から文句や批判を受けにくい。
読者は、思っていることを上手く言葉で表してくれると「 -
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遺言。
著:養老 孟司
新潮新書 740
帯には、80になったので、言い残したことを、遺言として書いておこうとある
エッセイとして、書き綴ったものであるので、一貫性を求めるのは酷かもしれないが、
科学の匂いがしているのは、ちょっとうれしいかもしれない
2024年現在、86となっている、この知の巨人は、「当面死ぬ予定はない」なのである
あと、題に、「。」がついているのもなんだかなあ、説明はない
気になったことは、以下です
・ヒトとはなにか、生きるとはどういうことか、根本はそれが主題である
・それが正しいとか、正しくないとか、そんなことは考えていない
考えというのは、そういうもの -
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【情報偏重社会と自然】
先日『風を見た少年』を読み、もう少し読んでみたくなりました。今回は養老先生との対談。
黒姫でアファンの森を運営していたニコルさん。
今の日本の状況を否定するのではなく、可能性を信じているからこその愛のある言葉と行動の数々。
2015年に出版された本。当時はSDGsの前のMDGs時代。
今では主流メディアでも話される持続可能な発展、この対話は本質をついているように思った。#海の豊かさ #SDG14 #陸の豊かさ #SDG15 も、全てつながっていることが強調されていると思いました。
例えば、
システムに組み込むこと。
竹を伐採するという行為について、その -
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この辺りの『知』に触れると、過去に学んだ日本史や日常見るニュースは、いかに表層だけしか見ていないかがわかる。
明治維新と第二次世界大戦で、2度価値観を変えねばならなかった日本。
うまく新陳代謝したわけでは無く、それもまたやむなしと受け入れたものの歪みの上に構築さ、矛盾に満ち成熟せずに時間だけがたって、国力がどんどん落ちている。
果たして未来はあるのか⁉️
【怖い話】
ここ30年で世界の昆虫が8割減ったらしい。人口減と原因は同じ。
南海トラフ地震、首都圏直下型地震が起きて日本の経済が壊滅的にダメージを受けたら、巨額の資金わ中国に頼らざるを得なくて、属国になるしかない。 -
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この本の題名は『日本の歪み』ですが、もう少し丁寧に言うと「戦後日本の歪み」です。東さんが戦後論を提示して、養老先生に意見を聞くという内容になっています。茂木さんはときどきTwitterと同じ人とは思えないくらい、養老先生の話に上手に補助線を引いています。
この「戦後日本の歪み」を簡潔に表現するなら、日本の文化の上にアメリカ主義を継木してしまったことです。そこに無理があった。しかし、経済発展によりそれが「上手く行った」と見なされ、後戻りできなくなった。そのディレンマが歪みの正体だというわけです。
もちろん、こうしたディレンマは初めてじゃない。明治維新がそうだったし、古くは中国との関係がそうでした