養老孟司のレビュー一覧

  • がんから始まる生き方

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    癌は今やごく普通の病気に格下げつつあるから、あんまり難しく考えなさんなという考えが80過ぎた養老先生の指摘かな。

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    2019年10月26日
  • 孟司と誠の 健康生活委員会

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    養老孟司氏はなんとなくとっつきにくかったのだが、対談だと多少はその人となりを理解しやすくなるのか(それでもフィットしきれないものがあるが)、近藤氏と価値観、問題意識を共有していることが見て取れた。医療、製薬業界の問題は、人のQOLに直結する。ある意味では公共工事よりも始末に負えないかもしれない。

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    2019年06月26日
  • 唯脳論

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    昔、ヒトは洞窟に住んだり、森で獣を捕まえたり、自然の中で生きていたが、文明が進むにつれ、建築物や道路、街路樹に囲まれた社会を作っていった。この社会は脳の大脳皮質が生み出した幻想。都会に住んでると、周囲のあらゆるモノゴトは単なる記号や情報にしか見えなくなってくる。自然から切り離されたデジタル世界に生きてる錯覚になる。でも、ネットとかで生々しい死体の写真や「九相詩絵巻」を見ると、「あぁ、ヒトも自然の一部なんだ」「あらゆる意識を生み出すのは脳という身体の器官なんだ」と気づいて背筋がゾッとする。心地よい幻想から目が覚めて、生々しい自然の中にいることに愕然とする。隠されるものは、一皮剥いだ死体、すなわち

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    2024年12月13日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    NHKのネコメンタリー、チェックして見てました。
    でも保坂さんの回は見逃してました。
    その時を思い出してとても読みやすかったです。
    写真も多めで癒されました。
    作家さんも素敵な表情ばかりでした。

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    2019年05月19日
  • 超バカの壁

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    この人の本は正直さに惹かれる部分がある。嫌な感じもしない。文章が心に入るのは自分自身も似たような意識をどこかで持っているからか。戦争を経験している人の言葉は、大事にしたい。

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    2019年03月29日
  • 文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す

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    古本屋でたまたま手に取り衝動買いした本だったが、なかなか面白かった。文系と理系の考え方の違いから同じ理系でも物の見方や価値観が多様であることを論じ、今後の社会の可能性を対談している。 私自身は世間一般で言う'理系'だが、この本を読んでもっと多角的にものごとを捉え、文系理系などという狭いメガネを通じて世の中を見るのはやめようとも思う一冊。

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    2019年02月20日
  • 遺言。(新潮新書)

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    じじい特有の色々もうわかりあおうとするのは面倒だ、という態度が、うっせーじゃあ書くなよ本なんか、と思ってイライラする。そういう不徹底がだらしない。わかりあうのが面倒ならコミュニケーションやめればいい。
    要するにただ歳とって色々面倒になっただけで、でも書きたいことや言いたいことはある。
    それはそれでいいんだから、それで認めて普通に書けばいい。余計なことを言うから、いけない。余計なことを我慢するのが面倒なくらいじじいになってるんだろう。
    それが老いかね。まぁ、遺言と自ら言ってるのだからそんなとこ追求しなくても?って思うかもしれないけど、そこの態度は醜悪だ。
    1つ前が方丈記だったからかもしれない。方

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    2019年02月03日
  • 文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す

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    すごく面白かったし、わかりやすかった。


    識字障害(ディスクレシア)
    文字を音声に変換する部分に問題がある。
    英語は綴りと発音の関係が複雑なので、それが識字障害が多い原因と言われている


    文系は物事を言葉で割り切るからデジタル、理系は論理で解明しようとするからアナログ


    哲学的な議論はどこまで突き詰めていっても、普遍的な法則は導き出せないのでは。
    →脳は人によって違うわけだから、ある人の考えはその人の脳でなければ納得できないのかもしれない

    人と人との会話は9割9分「どう思いますか?」で成り立っている
    世の中の人が「どう思いますか?」と尋ねるのは、疑問をぶつけて相手から答えを聞き出したい

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    2019年01月31日
  • 自分を生ききる -日本のがん治療と死生観-

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    これを読んだのは、だいぶ若いときだった。だから、がんについてあまり考えたことがなかったし、非常につらい病気だと思っていた。でも、本書を読んで、考え方が変わった。
    まず、日本にはモルヒネに対する強い偏見がある。モルヒネは血液中に入ると危険だが、口から飲む分には安全である。これでがんの苦しみのほとんどは軽減されるという。
    また、がんは死ぬまでに時間がかかる病気である。だから、人生の整理ができる。がんで亡くなった樹木希林さんもこう語っている。
    「ガンになって死ぬのが一番幸せだと思います。畳の上で死ねるし、用意ができます。片付けしてその準備ができるのは最高だと思っています。」
    つまり、これからの課題は

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    2019年01月30日
  • 無思想の発見

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    遠い国の物語やことばを読んでゐて、その隔たりを感じることがあつた。あるひは、遠い国であつても同じ様な精神の人間に出会つた時、もつと身近に知つてゐたのなら、話してみたいことがたくさんあつた、そんな風に感じることもあつた。それは時に限らず、時間も同じで。遠い忘れてしまふくらい昔のひとに感じる隔たりと、引き合ふ寄り添ふ力。
    どこかで感じてゐただけで、このやうに考へ、ひとつの形にしないできてしまつた。考へ続け、それを何ものかで表現し続けるといふことに耳を塞ぎ、またもや与へられるだけで流され続けてきてしまつた。知りたくて知りたくてたまらない。もつとことばがほしい。
    養老先生はいつも考へ続け、生きてゐるひ

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    2018年11月17日
  • 本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー

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    石油、温暖化、少子化、水に農業の問題。事の起こりを知ってから自分の頭でしっかり考えることをしなくては「だめ」ですなぁ!

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    2018年10月12日
  • 遺言。(新潮新書)

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    現代の世の中で起きている様々な問題に対し、一つの補助線として意識(脳化、都市化、情報化)への過度な偏重を提示。


    ・人間と動物の違い。人間は意識、動物は感覚を重視する。ここから人間は感覚から入力に対し、意味を見出すようになった。
    →意味のないものを排除する傾向が強まった(自然の排除。都市化)
    ・意識によって「同じ」を理解できるようになった。お金や数式、相手の心の理解などを生み出した。他方、感覚は「違い」を重視する。
    ・意識には科学的な定義はなく、脳によって支配されている。なのに意識は「自分が偉い!」と思ってしまう。
    ・少しでも意識から離れ、感覚に近いものを求める向きもあり、それが音楽やアート

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    2018年04月26日
  • 遺言。(新潮新書)

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    学校でムスリムの女子がビジャブを被るのを、認めると特別待遇になるから差別的だというのか、禁止するとその子達の自由を害することになり、其方が差別だというのかの問題。これを、意識と感覚の違いから、すなわち同一性と差異の問題として考えたらどうですかという提案ですね。都市(化)は意識の世界、意味のないものを許さない同一性の世界ということになりますね。この視点は新鮮でした。平面的に見えた、同等の利益の対立が立面で見えてくる感じです。

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    2018年02月21日
  • 耳で考える ――脳は名曲を欲する

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     脳に関する多数の著作を持つ解剖学者、養老氏と宮崎アニメなどの映画音楽を中心として知られる作曲家、久石氏の対談。
     音楽が人々をとらえる仕組みを、人類や生物の起源までさかのぼる。視覚や触覚と比較しながら聴覚が脳に対して優位に働く様子が説明される。
     お互いの立場で「いい音楽とは何か」に言及される。バッハやモーツァルトが多作だった理由。「意識」を取り巻く情報化と情報処理に、言葉の働き。
     作曲にはオリジナリティだけでなく、根本に共感性が必要だという。多々あるロックやジャズの名演即興はそうなのかと、フッと理解したような気になるのである。

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    2018年02月20日
  • 遺言。(新潮新書)

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    話を聞きたい

    世の中が何かおかしくなっていると思うこの頃。格差社会はもはや経済面だけじゃない、現代日本の厳しい現実。自分と他人、人間の本質と自分の煩雑な生活について考えてみる。人生の大先輩の思考に触れる一冊。

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    2017年12月14日
  • 耳で考える ――脳は名曲を欲する

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    物事の真理というものは、言葉だけでは説明しきれない。

    芸術も言葉にできないものがあるからこそ、芸術として表現する。

    オリジナルティとは、新しい共感を発見すること。
    そして、良い音楽とは長く聴かれ、色褪せない。

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    2017年09月12日
  • ひとはなぜ戦争をするのか

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    このような書は出版すべき

    ナチズムの中で埋もれていた、アインシュタインとフロイトの対話集。再発掘してくださったことに感謝。出版してくれてありがとう。

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    2017年08月10日
  • 赤塚不二夫生誕80年企画 バカ田大学講義録なのだ!

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    内容はいたって真面目(と思える)。もっと凄まじい内容を想像したが、これかこれでよいと思う。バカを語っていることには間違いはないのだけれど。

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    2017年06月08日
  • 養老孟司の人生論

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    新しい本と思ったが、以前出ていたものの復刊らしい。
    最初の方は、「死」のとらえ方など、
    すでに読んだ感のある内容だったけど、
    学生運動にまつわる話が出てきたあたりから、
    いろいろ刺激を受けつつ読んだ。
    「変わらないもの」「変わるもの」の言葉の意味合いが、
    文章の中で入れ替わっていくのに注意しつつ読み進む。
    変わっていくのは自分。時勢によって変わっていく社会。
    その中で変わらないものを追求するのが学問。
    学問は役に立つ、結果がすぐ出る、個人の業績に繋がる、
    ようなものではない。
    問題の根本を考え反省しないでいるから、
    戦時中と同じことが学生紛争の中で亡霊のようによみがえる。
    「原理主義」な頭の人

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    2017年05月24日
  • 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE, AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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    良書!
    自分は都会暮らしを一時した経験していないので書いている内容のことはよくわかる。
    しかし現在都会に住んでいる人や経験が長い人にとってはあまりピンと来ないのだろうと思う。
    そうした所で見方や感じ方が変わるのも含めて面白いと感じる。

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    2016年10月23日