養老孟司のレビュー一覧
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〇人生は精一杯生きることが大切
現代的な考え方「ダイパ」「コスパ」「きちんとしないといけないと思いすぎる」「余白のない/いい加減が許されない」などは、人生をつまらないものにしたり人を不安にさせたりする。
仕事や人との関わりは煩わしいもの。でもその煩わしさが、その人の人生と重みを作ってくれる。
仕事は穴を埋めること。自分で考え、チームの役に立つ仕事をすることが大切。
人より多い仕事、人間関係などは「修行」と捉える。日々を全力で生き、目の前のことに対処していくことが「修行」である。修行することで、自分の力がつく。
現代を生きる自分の凝り固まった見方や考え方をほぐしてくれるような本。少し古い -
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健康診断はとりあえず受けておくと長生きできる。現代医療は数値化された物しか見ていないから患者の個性や痛みに鈍感である。病院では不調があればどんどん医者に訴えるべし。ガンは抗がん剤治療や延命治療なとぜず緩和ケアだけならピンピンコロリとも言える。歯ブラシだけでなくフロスが大事。世界中で虫が9〜8割減った。大脳の発達により人間だけが死を怖がるようになった、などなど、養老先生と中川先生による病気と病院にまつわるお話。
いつも変わらぬ安定の養老節だった。自分の病気すらネタにして鬼のように本を出しまくる養老先生も面白いし、本を出されたらやっぱり読んでしまう読者も面白い。理屈じゃない引力でもって読んでしま -
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ネタバレこの本の主張は?
「経済成長」をめぐる幻想と実態を、解剖学者・養老孟司と地域経済の専門家・藻谷浩介が対話形式で読み解く一冊。
日本社会が盲目的に信じてきた「成長」の正体を疑い、人口減少や自然災害リスク、地方の暮らし、世界標準から見た日本の特殊性をもとに、「これからの日本に本当に必要な価値とは何か?」を問い直しています。
印象的だったポイント
「経済成長」が今やバズワード化し、実態を伴わずに使われていることへの違和感
高度経済成長の記憶がある世代とそうでない世代の価値観の断絶
アベノミクス下の株価上昇と実体経済の乖離
日本の都市人口密度がいかに高く、地方分散が進んでいないか
「空気」で -
Posted by ブクログ
ネタバレ『唯脳論』は、知識を得るための本というより、「考えるという行為そのもの」を体験する本だと思いました。
読みながら何度も立ち止まり、「なぜ筆者はこの章を置いたのか」「何が言いたいのか」と自問する機会が何度もありました。
養老孟司さんは、私たちが“常識”や“通説”として疑うことなく受け入れていることに気づかせようとしているように感じます。
ヒトが話す前提はヒト自身が作り出したものであり、それは人間の都合であるのではないかと、繰り返し伝えているように思いました。
特に印象的だったのは、“生物学的に考える”という視点です。
人間の構造は一万年前からほとんど変わっていないことや、脳が意識を持つに至っ -
Posted by ブクログ
養老先生が好きだ。といっても、そんなに著書を読んでいるわけでもなく、なぜかずっと何となく好きという感じなのだけれど。三浦友和さんも同じ感じで子どもの頃からずっと好き。
自分でもよくわからない「好き」だと思う。
養老先生の本を読んでいるといつも、あー、この方の側にいると寂しいだろうな、と感じる。関心を持ってもらえない寂しさというか、あまりの賢さに同じ世界を見られない寂しさというか…。でも、お会いすることすらできない私にとっては勝手に好きで尊敬していればいいから問題ない。
この本にも、ドキッとさせられることがいくつか書かれていた。
一つ目
今は子どもの時期について,大人になるための貯金をする