あらすじ
生きていくうえで壁にぶつからない人はいない。それをどう乗り越えるか。どう上手にかわすか。「子どもは大人の予備軍ではない」「嫌なことをやってわかることがある」「人の気持ちは論理だけでは変わらない」「居心地の良い場所を見つけることが大切」「生きる意味を過剰に考えすぎてはいけない」――自身の幼年期から今日までを振り返りつつ、誰にとっても厄介な「人生の壁」を越える知恵を正面から語る。
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Posted by ブクログ
今の社会はメンタルを病むという人がふえています。社会システムにどこか無理がある、あるいは社会が人に無理をさせている結果なのでしょう。物事を杓子定規に考えすぎることで、遊びがなくなっているのでしょう。共感しました。
仕事中にお茶を飲みながら雑談する時間も与えない職場でがむしゃらに働き、会社に認められたい、後になにがのこるのでしょうか。会社に洗脳され、疑問に感じる日々を送ってます。いい加減が大事だと思います。
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養老孟司先生の本は難しいと思い、読んでいませんでしたが、初めて人生の壁を読み他の本も読みたくなりました。
わかりやすい内容で、共感できることがたくさん書かれており、繰り返し読みたい本です。
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養老孟司さんの『人生の壁』は、一見すると難解なテーマを扱っているようで、実は驚くほど私たちの日常に寄り添った本だと感じます。「人生に意味を求めるな」「自然の一部として生きよ」という一貫したメッセージは、生きづらさを感じやすい現代社会において、私たちを縛り付けている「〜ねばならない」という固定観念から解放してくれます。難解な哲学書とは異なり、著者の軽妙な語り口と、昆虫学者としての豊かな経験に裏打ちされた具体例が、読者に深い納得感をもたらします。
この本で特に印象的なのは、養老さんが「人生の壁」を、乗り越えるべき障害ではなく、「そこにただ存在する事実」として捉えている点です。多くの場合、私たちは「壁」を前にすると、どうにかして突破しようとします。しかし、養老さんは「壁があるなら、そこに道をつくればいい」「壁の向こう側に行かなくても、壁の手前でも生きていける」と説きます。これは、社会が求める成功や価値観に無理に合わせるのではなく、自分自身の「居場所」を自然に見つけていくことの重要性を示唆しているのでしょう。
また、「意味」への執着を捨てるというテーマも深く心に残ります。人間は「なぜ生きるのか」「自分の役割は何か」といった意味を求める傾向がありますが、養老さんはそれは脳が作り出した幻影に過ぎないと言います。昆虫がただひたすらに生きるように、人間もまた、意味や目的を探すこと自体を放棄し、目の前の現象をありのままに受け入れること。その中にこそ、無理のない、穏やかな生き方があると教えてくれます。
養老さんの思想から得られる最大の洞察は、「個人の限界を受け入れ、自然の流れに身を任せることの重要性」です。現代は、誰もが「特別な存在」であろうとし、過剰な自己実現を求めがちです。しかし、養老さんは、そうした自己中心的な考えが、かえって私たちを苦しめていると指摘します。
私たちは、壮大な人生の物語の主人公であると同時に、広大な自然の一部に過ぎません。仕事で困難に直面したとき、それは「乗り越えるべき壁」ではなく、「自分に合わない環境かもしれない」というサインとして受け取ることもできます。
無理に自分を変えようとするのではなく、自分自身にとって最も心地よい生き方を探すこと。そして、その過程で、仕事や人間関係の悩みは、案外取るに足らないものだったと気づかされるのかもしれません。この本は、私たちに、より肩の力を抜いて生きるヒントを与えてくれているのです。
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養老先生がさまざまな分野の話題について縦横無尽に語り尽くす! いつもの養老節でバサバサ切ってくれて気持ちが良い。そして、なるほどそんな見方もできるのかと、視野を広げてくれる。
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養老先生の壁シリーズ。
以下は気になった文の引用です。
「仕事の本質は、目の前の穴を埋めることです。穴が空いていたら、困る人がいるだろう。だから埋める。その延長線上に偉業があるかもしれないし、ないかもしれない。(略)まず存在しているのは「穴」のほうです。需要といってもいいでしょう。自分のやりたいことが先にあるのではなく、求められることが先にある。」
「準備できないこと、予期しないことが次々と目の前に現れて、それに対処せざるをえなくなる。人生はその繰り返しなのです。他人の物差しで評価される「スキル」は案外、役に立ちません。」
「「すでに世の中にあるものには、何らかの理由があって存在している」ということでは納得しない人がいる。自分たちが正しいと思う論理を優先させる。そういう人は自分よりも社会が先に存在している、ということが理解できていません。」
「契約書を整える、決めごとを言語化するといえば、何となくきちんと仕事をしている感じがするでしょうが、実際にはすごく無駄なことをしているのかもしれないのです。不信はコストを生みます。」
「日本の場合は、常にこのように空気が物事を決めていく傾向が強い。(略)日本の場合、物事を良い方向に進めるには、空気を読んだうえで、上手に利用するように頭を使うほうが現実的ではないでしょうか。理屈を並べて正面からぶつかるよりも、空気に流されないようにしながら、なおかつ良い方向に持っていく。」
「本当に「失われた三〇年」で片づけていいのか、と思う方もいるのではないでしょうか。良い面も十分にあったのではないか、むしろ日本が身の丈に合う大きさになる期間だったのかもしれない、と。」
「今はあべこべになっている気がします。つまり、個人は先を見よう、考えようとして、若い時から老後の心配をしている。数十年後のことを考えている。ところが、国のほうは近いうちに来る大地震にすら正面から向き合っていない。その時々のトピック、政局のことばかりが関心事になっています。」
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〇人生は精一杯生きることが大切
現代的な考え方「ダイパ」「コスパ」「きちんとしないといけないと思いすぎる」「余白のない/いい加減が許されない」などは、人生をつまらないものにしたり人を不安にさせたりする。
仕事や人との関わりは煩わしいもの。でもその煩わしさが、その人の人生と重みを作ってくれる。
仕事は穴を埋めること。自分で考え、チームの役に立つ仕事をすることが大切。
人より多い仕事、人間関係などは「修行」と捉える。日々を全力で生き、目の前のことに対処していくことが「修行」である。修行することで、自分の力がつく。
現代を生きる自分の凝り固まった見方や考え方をほぐしてくれるような本。少し古いのかなと感じる内容もあるが、ほとんどの内容が「なるほどなぁ」と思い、心が軽くなる考え方だった。「仕事は穴を埋めること」「煩わしいことを楽しむことで(修行する)経験をつめる」ということは常に考えておいてほしいこと。
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タイトル買い
今の私は第2章で救われる気がする
ありがとう養老先生
メモ
・準備できないこと、予期しないことが次々目の前に現れて、それを対処せざるを得なくなる。人生は、その繰り返しなのです。
・他人のことに関心を持たない人は、苦難の人生を歩まねばならず、他人に対してもおおきな迷惑をかける。人間のあらゆる失敗はそういう人たちの間から生まれる。
・自分とは中身のないトンネルのようなもの
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養老先生の考え方、とても好きです。時代が〜って思う事もあったし、自分の身の環境が良くないって何度も思ったけど、そんなことは意味ない。きたものをこなしていけばいいんだなあ、と元気をもらえました。
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養老先生が好きだ。といっても、そんなに著書を読んでいるわけでもなく、なぜかずっと何となく好きという感じなのだけれど。三浦友和さんも同じ感じで子どもの頃からずっと好き。
自分でもよくわからない「好き」だと思う。
養老先生の本を読んでいるといつも、あー、この方の側にいると寂しいだろうな、と感じる。関心を持ってもらえない寂しさというか、あまりの賢さに同じ世界を見られない寂しさというか…。でも、お会いすることすらできない私にとっては勝手に好きで尊敬していればいいから問題ない。
この本にも、ドキッとさせられることがいくつか書かれていた。
一つ目
今は子どもの時期について,大人になるための貯金をする時期のように考えている。全ては将来のための投資、という考え方。子供をおとなの予備軍としかみていない。
子どもには子どもの人生があり、その毎日がとても大切なものだと考える、これが子供を大切にする基本。
二つ目
仕事の本質は、目の前の穴を埋めること。穴が空いていたら困る人がいるだろう。だから埋める。自分のやりたい方ことが先にあるのではなく、求められることが先にある。35
三つ目
煩わしいことにかかるのは大切。人としての筋力をつける。
他人と接点を持つことは煩わしいことだが、そのおかげで自然と自分の重みを感じることができる。66
四つ目
もっと国の存亡に関わる問題に目を向けた方が良い。エネルギーや食料確保する方法を真面目に考えた方が良い。それこそが愛国的な姿勢と言えるのではないでしょうか。148
混沌とした世の中、先の見えない不安、周りは外国人だらけ、人々が壊れていくような感覚さえ感じる今日この頃。
養老先生の落ち着いて物事の根本を見る姿勢に、そうだ、ただただ不安がっていないで、腰を据えて冷静に物事を見なければ…という思いにさせられる。日本の思想を整えてくれる、宝のような方だと思う。
以下、備忘録
意識はそんなにえらくない。自分が(意識して)こうやったからこそ、こういう成果が得られたと、勘違い、思い上がりをしない。37
場当たり的な対応を繰り返し、なんとなくなんとかなっているように見えても、ベースのところで人心の荒廃が進んでいるように思います『日本の歪み』東浩紀115
自分たちが正しいと思う論理を優先させる。そういう人は自分よりも社会が先に存在している、ということが理解できていません116
料理家土井善治さんの言葉、
暮らしにおいて大切な事は、自分自身の心の置き場、心地よい場所に帰ってくる生活のリズムを作ることだと思います。その柱となるのが食事です。169
とらわれない、偏らない、こだわらない184
言葉が感情ではなくて、論理を述べる道具にどんどんなっていくと、結果として悩みを上手に吐き出せなくなる。184
少々の苦労は修行と思えばいいのに、それを自分で「生きづらさ」に変換してしまう人もいるようです。修行と捉えることで、楽になれる面もあるはずですが、なかなかそう割り切れない。199
Posted by ブクログ
やはり養老さんの本、好きだなあ。あまのじゃくでもあるけど、不思議とスッと入ってくる。精一杯本気で生きる。忙しいけど退屈しなくていいじゃないか。あとは、自分の心地よい状態を知るのは大事だと思った。
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久しぶりに読む養老孟司さんの本。
20代の半ばで出会い、他の著者とは違う特別な存在だったけれど、今回もやはり面白くて一気に読み進めた。
彼の本を読むと、今まで読んできた本や様々な経験が結びついて整理されていく、この感覚が心地よい。
サラッと読みやすく、でも「なるほどそうかも」と思わせる核心をついた文章がいいですね。
また読み返したいと思います。
Posted by ブクログ
生きるときに考えすぎてるのかもしれないなと感じた。流れるようにすぎるのも悪いことじゃないんだよ、と自分に言ってあげたい。
過去に囚われたり、未来の心配をしたり
それ以前にもっと今を味わったほうがいい。
Posted by ブクログ
養老孟司の言葉は理解しやすく説得力もあり共感できることがほとんど。生き物として当然だけど大事なことを思い出させてくれる。色々と問題があったり違和感を拭えないこともある世の中だけれど、養老ファンが大勢いるなら、きっと日本は大丈夫な気がする。なるべく長生きして私たちのために発信を続けて欲しい。
Posted by ブクログ
とらわれない、偏らない、こだわらない、印象に残った言葉ですが、様々な知恵が語られていました。
興味深かったのは武士道、日本の知恵である基本の武士道がかつてあった、力のコントロールをしていたということでした。そして大災害が日本を変える、という懸念は読んでいて不安になりました。
Posted by ブクログ
「バカの壁」を読んでいませんが、こちらが書店で目に留まり気になって読みました。
養老孟司さんの今までの人生を経て、今感じられることがまとめられています。どれも達観している印象ですが、上から目線ではなく、淡々とご自身の経験や考え方をまとめられた一冊です。
言葉も小難しい言い回しなど使わずに、わかりやすく読みやすかったです。
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「壁」シリーズはこの「人生の壁」が初めて。
私にはとても読みやすく、共感する部分も多かったので、他の「壁」シリーズも読みたいと思った。
全体を通して感じたのは、何でもかんでも意義を見出そうとする世の中、個人になりすぎているのかなと。
世の中が情報も多くルールもどんどん複雑になっていくに連れ、人間の頭も考え過ぎな傾向なのかもしれない。仕事の意義、生きる意味、自分なりの答えや目標を見出してそこに向かっていくことも大事かもしれないが、流れに身を任せてその場その場でベストを尽くす…というスタンスも必要だなと。
白黒どちらか正解を付けたがるのではなく、そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない、といろんな視点・意見があるという前提を忘れずにいようと思った。
〈その他共感した部分〉
・合理的、論理的でないものを排除しすぎた世の中→繋がりが薄くなった
・グローバリゼーション→キレイにスッキリ統一(西洋化)しようとしてもできるもんではない、無理が出てくる→内容を噛み砕き自国用に合わせてしていく必要がある?
・立派な標語を並べているのはやる気のない証拠。SDGsとか。
・★言葉はすべてを同じにする、統一するから。
生物的多様性の例
多様性は自然の中で感じるもので、多様性というひとつの単語でまとめてしまえるものではない。
感覚を言葉に簡単に置き換えられると思っているのが、現代人の大きな勘違い。
Posted by ブクログ
大事なのは日常生活の維持を意識しておくこと。
自分の心の置き場、心地よい場所に帰ってくる生活リズム。
食事をする、運動する、普通に仕事をする
家とは人間および人間社会について学ぶ最小単位
共同体の中での役割
厄介なことは「学習の場」である
「生きづらい...」ではなく「少々の苦労は修行」と思う
Posted by ブクログ
著者は自然の中にいる人なので、「人間はそう大して賢くない」ということを良くご存知。その点で、最近の「間違った保守主義」ではなく、本当の意味での「保守主義」の方だと思います。そして、「厄介なことは『学習の場』である」みたいな、本当にそうだなぁ、ってことも書いてある。「とらわれない、偏らない、こだわらない」、それを身につけたいです。
Posted by ブクログ
論理的排除や個の尊重は社会共同体の側面を弱体化させる。共同体がしっかりしていれば人間関係が信頼に基づいているので、結果安心や信頼を元に無駄なコストがかからないのでは。
理論武装であいまいさを許さないことは、確かに個別では一理あるが、政治や国民など、集団という目線で見たときに、ある程度の曖昧さは必要。
GDP停滞や、「失われた30年」が本当に大事なことか?数字やお金が基準になりがちだが、自分が幸せならいいのでは?
未来が見えて、未来のことを考えてしまうので息苦しさが生まれる。自分が心地よいときを理解して、今を生きれば良い。
「とらわれない」「偏らない」「こだわらない」がコツ。
養老孟司さんの本を初めて読んだが、何か強い想いや悟っているのというものではなく、いい意味で関心がない。だからこそ先入観や思い込みに縛られずに物事をフラットに見ることができるのではないか。
人生に力が入りすぎて生きづらくなったときに読みたい一冊でした。
Posted by ブクログ
•保守よりの内容だったが、それなりに共感できる
•後ろめたさと付き合っていくのが大人
Ex)憲法と自衛隊
•とらわれない•偏らない•こだわらない
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Carpe diem
無為自然
肩肘張らずゆるっと生きるのがいいのかもなと思えた
養老孟司氏の本はまだ2冊目だけど、この著書の考え方にはなかなか共感できた
私も自然が大好き
結局人間は自然の生き物なんだなぁ
Posted by ブクログ
人生を生きていく中でぶつかる問題や悩みという「壁」に対して、筆者なりの考え方や対処方法を示してくれる本。
最終章で、人生相談に対する答えとして、「とらわれない、偏らない、こだわらない」という考え方を示しているが、各章でも、一つの考え方に固執せず、柔軟に物事を考え、生きていくことの大切さを示す内容が多いと感じる本だった。
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人生の壁
著者:養老孟司
**あらすじ**:
シリーズ累計690万部を突破した「壁」シリーズの最新作。「人生」に焦点を当て、誰しもがぶつかる「人生の壁」をどう乗り越えるか、あるいはどう受け流すかを、養老孟司が自身の人生を振り返りながら語る。子ども観や人間関係、生きる意味に対する考察など、多岐にわたるトピックが平易な言葉で綴られ、読む者に安心とヒントを与えてくれる一冊。
**感想**:
『バカの壁』の存在は知りながらも、これまで養老孟司さんの著作に触れる機会がありませんでした。今回、特に理由もなく手に取った『人生の壁』ですが、その偶然の出会いがとても心に残るものとなりました。
養老さんの言葉はどれも押しつけがましくなく、それでいて人生を長く生きてきた方だからこその重みがあり、自分自身の悩みや迷いも受け止めてもらえたような感覚になります。「ぶつかっても大丈夫ですよ」という帯の言葉通り、肩の力を抜いて人生の壁と向き合っていいのだと思わせてくれる、優しさに満ちた一冊でした。
特に印象的だったのは、「生きる意味を過剰に考えすぎてはいけない」という言葉。現代では何かしら意味や成果を求めがちですが、もっと自然に、気負わずに生きることもまた大切なのだと改めて感じさせられました。
「とらわれない・偏らない・こだわらない」という姿勢を持ち続けることが、人生の壁に柔軟に向き合う鍵なのかもしれません。壁にぶつかった時はもちろん、何気ない日常の中でもそっと背中を押してくれるような本です。
「壁シリーズ」には他にも様々なテーマの本があるようなので、今後も少しずつ手に取り、養老さんの思索の旅をたどっていきたいと思います。
Posted by ブクログ
「第5章 人生の壁」が一番よかった。
人生相談に対する答えは、「とらわれない、偏らない、こだわらない」。
これは結構普遍的なことだと思った。
社会にバッファー(余白)がなくなってきていて、「真剣さ」と深刻さを混同しがち」とか、ちょっとしたことが大問題になってるというところもそうだが、「理解してくれないことが基本だからわかってくれたときは嬉しい」とか、やっぱりいつも通りよく考え抜いてはるなと思う。
面倒なことから逃げると、後々その人のためにはならないから引き受けるべきというのは、やっと何となく感覚で分かってきたところなので、納得。
「努力と成果を安易に結びつけない方がいい」と思うし、「空気は簡単に変えられない」し、「議論は一番極端なことを言う変な人に引きずられがち」だし、「生きる意味を過剰に考え過ぎない」のも本当にその通りだなと思わされる。
自然の全てに意味があるなんてありえないというところはその通りだなぁと思った。
目の前のことに精一杯生きることとはどういうことなのか、コスパ・タイパって何か変じゃない? と思った時に見るにはいい本だと思う。
ただ、「修身斉家治国平天下」もそうだが、この家制度がその人に役割を与えたからその人も生きられると言う話があったが、これはちょっと家制度によって自殺している人もいるし、マイノリティの人たちにとってはかなりの悲劇があったと思うので、(擬似共同体はそういうものでなくても良いと言うようなことも書かれていたが)なかなかに難しいことだと思う。 擬似共同体っていうのは簡単やし、それがあれば今の社会状況はだいぶ改善されると思うけど、それが出来てたら苦労しませんよねぇ、と思いながら読んでた。
でも、全体的にはやはり学ぶところが多く、なるほどなぁと思いながら読める良書。
『バカの壁』からもう15年以上経ってるけど、養老先生、いつまでもすごいですね。
Posted by ブクログ
気になった言葉
棚からぼた餅 なるようになる
将来のことを念頭に詰め込む教育よりも今の子供時代を大切にする
過剰に人の顔色をうかがわない
国境は頼りないもの
国境が確固としたものだと考えてない人は世界中にたくさんいる
その場所は自分たちの領土の一部だとしか思っていなくて、戦争や紛争が起こっている
先を見て計画どおり進めるのがいいとは限らない。常に不確定要素がある。目の前にあることにその都度対応する、目標をたてず状況に依存するのもよい。
辛い体験に向き合う義務はない
誤魔化して忘れることで気分よくして暮らせるならそれでいい
Posted by ブクログ
養老先生のは話はいくつ読んでも面白い。
生きづらさについても書かれていたが、
生きづらいってなんだろうって思った。
食事があり、安全が保障されて、
当たり前のようになっているからこそ
無駄なことを考えてしまうのかなぁ〜。
Posted by ブクログ
壁シリーズがまたでたかと思って読んだ
養老先生の本は正直私にはビンビンとはこない
なぜかな
有名な人のだから手に取る
ちょっとミーハーか
新聞の情報で売れてる 皆が読んでる
読まなきゃ
こんな感じかな
生まれた以上生きていくしかない
あれこれ考えずただ懸命に働く
それが大事
なんだダラダラとしながら
生きている今をそのままでいいか
読んでそんなことを思った