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Posted by ブクログ
理詰めで経済合理性から面倒な社員を異動させても、隣は困る、会社全体は何も変わらない
むやみに「個の尊重」をしないことが、出光興産の「大家族主義」の本質
あいまいなことは悪いことではない、むしろあいまいさを許さない社会は厄介だし、GDP等数字に惑わされたり、タイパやコスパといった価値観を追求することに流されてしまい、「今日」の大切さや精一杯生きることへの真剣さを見失わないように
人生はそもそも厄介なものであり、学習の場
生きる意味を過剰に考えすぎず、自分にとっての居心地いい状態を知っておき、
とらわれない、偏らない、こだわらない
他人にわかってもらうことを期待せず、軽く生きてることを心がけてみる
「体が資本」、体がもつエネルギー全般に意識を向け体力をつけること
Posted by ブクログ
養老孟司さんの『人生の壁』は、一見すると難解なテーマを扱っているようで、実は驚くほど私たちの日常に寄り添った本だと感じます。「人生に意味を求めるな」「自然の一部として生きよ」という一貫したメッセージは、生きづらさを感じやすい現代社会において、私たちを縛り付けている「〜ねばならない」という固定観念から解放してくれます。難解な哲学書とは異なり、著者の軽妙な語り口と、昆虫学者としての豊かな経験に裏打ちされた具体例が、読者に深い納得感をもたらします。
この本で特に印象的なのは、養老さんが「人生の壁」を、乗り越えるべき障害ではなく、「そこにただ存在する事実」として捉えている点です。多くの場合、私たちは「壁」を前にすると、どうにかして突破しようとします。しかし、養老さんは「壁があるなら、そこに道をつくればいい」「壁の向こう側に行かなくても、壁の手前でも生きていける」と説きます。これは、社会が求める成功や価値観に無理に合わせるのではなく、自分自身の「居場所」を自然に見つけていくことの重要性を示唆しているのでしょう。
また、「意味」への執着を捨てるというテーマも深く心に残ります。人間は「なぜ生きるのか」「自分の役割は何か」といった意味を求める傾向がありますが、養老さんはそれは脳が作り出した幻影に過ぎないと言います。昆虫がただひたすらに生きるように、人間もまた、意味や目的を探すこと自体を放棄し、目の前の現象をありのままに受け入れること。その中にこそ、無理のない、穏やかな生き方があると教えてくれます。
養老さんの思想から得られる最大の洞察は、「個人の限界を受け入れ、自然の流れに身を任せることの重要性」です。現代は、誰もが「特別な存在」であろうとし、過剰な自己実現を求めがちです。しかし、養老さんは、そうした自己中心的な考えが、かえって私たちを苦しめていると指摘します。
私たちは、壮大な人生の物語の主人公であると同時に、広大な自然の一部に過ぎません。仕事で困難に直面したとき、それは「乗り越えるべき壁」ではなく、「自分に合わない環境かもしれない」というサインとして受け取ることもできます。
無理に自分を変えようとするのではなく、自分自身にとって最も心地よい生き方を探すこと。そして、その過程で、仕事や人間関係の悩みは、案外取るに足らないものだったと気づかされるのかもしれません。この本は、私たちに、より肩の力を抜いて生きるヒントを与えてくれているのです。
Posted by ブクログ
〇人生は精一杯生きることが大切
現代的な考え方「ダイパ」「コスパ」「きちんとしないといけないと思いすぎる」「余白のない/いい加減が許されない」などは、人生をつまらないものにしたり人を不安にさせたりする。
仕事や人との関わりは煩わしいもの。でもその煩わしさが、その人の人生と重みを作ってくれる。
仕事は穴を埋めること。自分で考え、チームの役に立つ仕事をすることが大切。
人より多い仕事、人間関係などは「修行」と捉える。日々を全力で生き、目の前のことに対処していくことが「修行」である。修行することで、自分の力がつく。
現代を生きる自分の凝り固まった見方や考え方をほぐしてくれるような本。少し古いのかなと感じる内容もあるが、ほとんどの内容が「なるほどなぁ」と思い、心が軽くなる考え方だった。「仕事は穴を埋めること」「煩わしいことを楽しむことで(修行する)経験をつめる」ということは常に考えておいてほしいこと。
Posted by ブクログ
養老先生が好きだ。といっても、そんなに著書を読んでいるわけでもなく、なぜかずっと何となく好きという感じなのだけれど。三浦友和さんも同じ感じで子どもの頃からずっと好き。
自分でもよくわからない「好き」だと思う。
養老先生の本を読んでいるといつも、あー、この方の側にいると寂しいだろうな、と感じる。関心を持ってもらえない寂しさというか、あまりの賢さに同じ世界を見られない寂しさというか…。でも、お会いすることすらできない私にとっては勝手に好きで尊敬していればいいから問題ない。
この本にも、ドキッとさせられることがいくつか書かれていた。
一つ目
今は子どもの時期について,大人になるための貯金をする時期のように考えている。全ては将来のための投資、という考え方。子供をおとなの予備軍としかみていない。
子どもには子どもの人生があり、その毎日がとても大切なものだと考える、これが子供を大切にする基本。
二つ目
仕事の本質は、目の前の穴を埋めること。穴が空いていたら困る人がいるだろう。だから埋める。自分のやりたい方ことが先にあるのではなく、求められることが先にある。35
三つ目
煩わしいことにかかるのは大切。人としての筋力をつける。
他人と接点を持つことは煩わしいことだが、そのおかげで自然と自分の重みを感じることができる。66
四つ目
もっと国の存亡に関わる問題に目を向けた方が良い。エネルギーや食料確保する方法を真面目に考えた方が良い。それこそが愛国的な姿勢と言えるのではないでしょうか。148
混沌とした世の中、先の見えない不安、周りは外国人だらけ、人々が壊れていくような感覚さえ感じる今日この頃。
養老先生の落ち着いて物事の根本を見る姿勢に、そうだ、ただただ不安がっていないで、腰を据えて冷静に物事を見なければ…という思いにさせられる。日本の思想を整えてくれる、宝のような方だと思う。
以下、備忘録
意識はそんなにえらくない。自分が(意識して)こうやったからこそ、こういう成果が得られたと、勘違い、思い上がりをしない。37
場当たり的な対応を繰り返し、なんとなくなんとかなっているように見えても、ベースのところで人心の荒廃が進んでいるように思います『日本の歪み』東浩紀115
自分たちが正しいと思う論理を優先させる。そういう人は自分よりも社会が先に存在している、ということが理解できていません116
料理家土井善治さんの言葉、
暮らしにおいて大切な事は、自分自身の心の置き場、心地よい場所に帰ってくる生活のリズムを作ることだと思います。その柱となるのが食事です。169
とらわれない、偏らない、こだわらない184
言葉が感情ではなくて、論理を述べる道具にどんどんなっていくと、結果として悩みを上手に吐き出せなくなる。184
少々の苦労は修行と思えばいいのに、それを自分で「生きづらさ」に変換してしまう人もいるようです。修行と捉えることで、楽になれる面もあるはずですが、なかなかそう割り切れない。199
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