あらすじ
「ああすれば、こうなる」と、すぐに答えが出ることなんて、面白いはずないでしょう――。頭だけで考えたことの安易な正当化を〈たかだか千五百グラムの脳味噌が、そうだと思っているだけ〉と痛快に斬り、子どもと虫の将来を本気で心配する。今の読者に改めて伝えたい、「養老節」が炸裂する22篇を厳選した、ベストエッセイ集。巻末に語り下ろし「二十年後のQ&A」を収録した、好評『なるようになる。』の姉妹編。
【目次】
Ⅰ 身体を考える……脳はそんなにエライのか
Ⅱ 学びを考える……知識だけでは身につかない
Ⅲ 個性を考える……オリジナリティーよりも大切なこと
Ⅳ 社会を考える……たった一人の戦争
二十年後のQ&A
※本書は『毒にも薬にもなる話』『まともな人』『こまった人』『ぼちぼち結論』の収録作品から精選したものです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
20年ほども前に書かれた養老先生の著述を編集してまとめた本。今までに目にした内容もあるけど改めて今読んでもやはり心に響く。
社会時評は様々な人による本が出ているが、養老先生世代の、実体験に基づく言葉は説得力や重みが違う。科学者らしい醒めた客観的な部分と先生の極めて実直で主観的なご意見、語りが、なんとも言えず魅力的で、先生の本はどれも大好きである。
世の中ではそりゃないだろと思うようなことだらけだし、これからどうなっちゃうのかと思うこともあるが、なるようにしかならないし、社会がどうあろうと泰然としていられたらと思う。
Posted by ブクログ
本書は、1996〜2007年に連載されたエッセイから抜粋されたものであるため、取り上げられている話題が些か古いが、思考にフォーカスすれば、それも関係ないということか。
と思ったら、あとがきで養老先生は「この連載が終わってから、私の考え方はかなり変わったと思う」と言っちゃってる。
どうしても難しく、理解が困難なところはあるものの、いくつかのフレーズには刺さるものもあった。