養老孟司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『唯脳論』は、知識を得るための本というより、「考えるという行為そのもの」を体験する本だと思いました。
読みながら何度も立ち止まり、「なぜ筆者はこの章を置いたのか」「何が言いたいのか」と自問する機会が何度もありました。
養老孟司さんは、私たちが“常識”や“通説”として疑うことなく受け入れていることに気づかせようとしているように感じます。
ヒトが話す前提はヒト自身が作り出したものであり、それは人間の都合であるのではないかと、繰り返し伝えているように思いました。
特に印象的だったのは、“生物学的に考える”という視点です。
人間の構造は一万年前からほとんど変わっていないことや、脳が意識を持つに至っ -
Posted by ブクログ
養老先生が好きだ。といっても、そんなに著書を読んでいるわけでもなく、なぜかずっと何となく好きという感じなのだけれど。三浦友和さんも同じ感じで子どもの頃からずっと好き。
自分でもよくわからない「好き」だと思う。
養老先生の本を読んでいるといつも、あー、この方の側にいると寂しいだろうな、と感じる。関心を持ってもらえない寂しさというか、あまりの賢さに同じ世界を見られない寂しさというか…。でも、お会いすることすらできない私にとっては勝手に好きで尊敬していればいいから問題ない。
この本にも、ドキッとさせられることがいくつか書かれていた。
一つ目
今は子どもの時期について,大人になるための貯金をする -
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Posted by ブクログ
都市化、現代化とは脳化の社会である。究極の脳化ともいえるSNSを代表として、言語が中心となり、身体がおざなりにされている。「ああすれば、こうなる」という合理性、必要十分条件が明確な社会において、曖昧さ、不確実性はもはや悪となっている。
しかし、人間は身体をもち、脳との調和によって生きている生物である。自然と共にある意識を欠いて、パソコンに代用されるような存在で良いのだろうか。
明確な答えはないが、自然を受け入れ、自分や環境を手入れして、生活していくしか無いのでは無いだろうか。
都市は人間の人間による人間のための空間である。そこに居続けることは、自分を交換可能な部品に貶める行為に思えてな -
Posted by ブクログ
確乎たる世界観、人生観をお持ちで、医者という観点から広く世の中の動きを客観し、俯瞰されているお二人の対談、実に愉快で、楽しく読むことが出来ました。
近藤誠氏の、人生の大先輩である養老孟司さんへのリスペクトは言葉の端々に感じられました。
中身を念のため列記しておきます。
第1章 さて、健康とはなにだったか?
間違いだらけの健康情報にご用心
健康診断が人びとを不幸にする
長生きは医療のおかげ、じゃなかった!?
ここで、病気とは何か、を考えてみよう
第2章 はて、医療とは何だったか?
かつて、名医がいた
余命宣告に律儀に従う必要なし
「脳化社会」は、まず医療から始まった
戦後の保険制 -
Posted by ブクログ
最初に想い出したのは「ガリア戦記」というタイトルだった。大和の歴史では「壬申の乱」という史実の名が記憶にある。人間の歴史で「争い事」はその初めからあるようだ。軍事の歴史で武装集団をそれまでと違った形にした人物として織田信長があげらろよう。彼は女性につきまとってる兵を自ら処分した話が残っている。
それにしても人々が忌み嫌っている戦争がないという時代はほとんどないのは何故だろう?
物理のパイオニアであるアインシュタイン博士が人間を学としたフロイト博士に問題提起をし、その解決を試みたのが本書であろう。
そして新たな創造の為に破壊が必要とは言え戦争という攻撃性はやり過ぎだとこの本から私は思う。