養老孟司のレビュー一覧

  • 人生の壁(新潮新書)

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    久しぶりに読む養老孟司さんの本。
    20代の半ばで出会い、他の著者とは違う特別な存在だったけれど、今回もやはり面白くて一気に読み進めた。
    彼の本を読むと、今まで読んできた本や様々な経験が結びついて整理されていく、この感覚が心地よい。
    サラッと読みやすく、でも「なるほどそうかも」と思わせる核心をついた文章がいいですね。
    また読み返したいと思います。

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    2025年04月14日
  • ひとはなぜ戦争をするのか

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    1932年、国際連盟はアインシュタインに依頼した。「今の文明において最も大切と思う問いについて、誰でも好きな方を選び、公開で意見交換して下さい」彼が選んだ相手は精神分析の創始者・フロイト。「人類を戦争というくびきから解き放つことはできるのか?人間と人間の争いが最も露骨な形であらわれる国家間の戦争を避けるにはどうすればよいのかを見出すため、フロイトの最新の知見を知りたい」アインシュタインからの問いに、フロイトが答えた。人間の破壊欲動を「他者との争い」という形で表に出さないようにするには?フロイトの提案に希望が少し見える。

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    2025年04月13日
  • 虫坊主と心坊主が説く 生きる仕組み

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    養老さんと、シューイチでおなじみの名越さんと対談とのことで興味深く読む。養老さんはいつものとおりご顕在。自由に生きていらっしゃる。ご苦労もあると思うけれど、養老さんの考え方が羨ましい。名越さんはテレビで思っていたのと多少イメージが違って、「やりたい仕事がなかったから精神科医になった」「最初のころテレビに出るのはしんどかった」みたいな言葉は以外で新鮮に思えた。お二人の対談は他にもあるようなので、また、名越さんの著書は読んだことがないので、読んでみたい。

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    2025年03月24日
  • バカの壁

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    一言要約:我、他人、共同体の認識こそ壁を除く術

    「話せば分かる」がないこと、他人は他人であり真には分かり合えない、だが人は一人では生きられず共同体をつくる、というのが人間である
    この時に立ちはだかる壁は「(分かってくれない)アイツを打ち負かせ」ではなく、「他人を受け入れない自分を負かす」ことが出来るか否か、だろう
    自分以外のものが存在することを受け入れ、世界は一つにならないことを認めれば(一元論からの脱却)その上で成り立つ世界があり、その過程では「孤独感、恐怖、不快さ」を感じ不安がひろがるが、常に自責で「他者という"ちがうもの"を認める」ことが出来れば、バカの壁を超えた本

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    2025年03月12日
  • 人生の壁(新潮新書)

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    生きるときに考えすぎてるのかもしれないなと感じた。流れるようにすぎるのも悪いことじゃないんだよ、と自分に言ってあげたい。
    過去に囚われたり、未来の心配をしたり
    それ以前にもっと今を味わったほうがいい。

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    2025年03月09日
  • 人生の壁(新潮新書)

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    養老孟司の言葉は理解しやすく説得力もあり共感できることがほとんど。生き物として当然だけど大事なことを思い出させてくれる。色々と問題があったり違和感を拭えないこともある世の中だけれど、養老ファンが大勢いるなら、きっと日本は大丈夫な気がする。なるべく長生きして私たちのために発信を続けて欲しい。

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    2025年03月03日
  • 脳は耳で感動する

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    話は四方八方へ行き来するが、散りばめられてる2人の言葉、思考は本当に面白い。しかし、感覚的に語る部分もあり2人の言いたいことを、まだ理解できないな〜とも思いながら読み進めた。

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    2025年02月01日
  • ものがわかるということ

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     都市化、現代化とは脳化の社会である。究極の脳化ともいえるSNSを代表として、言語が中心となり、身体がおざなりにされている。「ああすれば、こうなる」という合理性、必要十分条件が明確な社会において、曖昧さ、不確実性はもはや悪となっている。
     しかし、人間は身体をもち、脳との調和によって生きている生物である。自然と共にある意識を欠いて、パソコンに代用されるような存在で良いのだろうか。
     明確な答えはないが、自然を受け入れ、自分や環境を手入れして、生活していくしか無いのでは無いだろうか。
     都市は人間の人間による人間のための空間である。そこに居続けることは、自分を交換可能な部品に貶める行為に思えてな

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    2025年01月30日
  • 孟司と誠の 健康生活委員会

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    確乎たる世界観、人生観をお持ちで、医者という観点から広く世の中の動きを客観し、俯瞰されているお二人の対談、実に愉快で、楽しく読むことが出来ました。
    近藤誠氏の、人生の大先輩である養老孟司さんへのリスペクトは言葉の端々に感じられました。
    中身を念のため列記しておきます。
    第1章 さて、健康とはなにだったか?
     間違いだらけの健康情報にご用心
     健康診断が人びとを不幸にする
     長生きは医療のおかげ、じゃなかった!?
     ここで、病気とは何か、を考えてみよう
    第2章 はて、医療とは何だったか?
     かつて、名医がいた
     余命宣告に律儀に従う必要なし
     「脳化社会」は、まず医療から始まった
     戦後の保険制

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    2024年12月30日
  • ひとはなぜ戦争をするのか

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    最初に想い出したのは「ガリア戦記」というタイトルだった。大和の歴史では「壬申の乱」という史実の名が記憶にある。人間の歴史で「争い事」はその初めからあるようだ。軍事の歴史で武装集団をそれまでと違った形にした人物として織田信長があげらろよう。彼は女性につきまとってる兵を自ら処分した話が残っている。
     それにしても人々が忌み嫌っている戦争がないという時代はほとんどないのは何故だろう?
     物理のパイオニアであるアインシュタイン博士が人間を学としたフロイト博士に問題提起をし、その解決を試みたのが本書であろう。
     そして新たな創造の為に破壊が必要とは言え戦争という攻撃性はやり過ぎだとこの本から私は思う。

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    2025年01月04日
  • AIの壁 人間の知性を問いなおす

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    4人専門家と養老さんの対談集。いつもの養老さんのスタンスで深くまで切り込んでいてとても興味深い。賛否いろいろな意見について書かれているけれど、トゲトゲしい感じがしないのは養老さんのお人柄なんだろうなあ。

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    2024年11月05日
  • こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方

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    最近山が楽しすぎるのとyamapに超お世話になってるのがあり春山さんはどんな考えを持った方なんだろうと気になっていた本です

    あと世の中がもっと“生きやすく”なればいいなと思うことがあり、でも“生きやすい”ってなんだろう?とも思っていて、個人的にそれをテーマに読み進めました

    生きやすくなるためにはこうするとよさそう

    ①自分もまた自然であり生き物であることを知る
    自然経験を通じ、自分もまた自然であり生き物であるので、存在としてここにいていいこと、に気付く

    ②自分の命の尊さに気づく
    山に行けば、転ばないように歩いたり、お腹が空いて何かを食べたいと思ったり、気付かないうちに生きることに集中して

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    2024年11月02日
  • 超バカの壁

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    はじめて大人になった気がしたのです、という終盤の一言に痺れた。かっこいい老人の、一言に救われる人もいるんじゃないかな

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    2024年10月30日
  • こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方

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     YAMAPの創設者、春山さんは、なかなか優秀な方だなあと思った。自然に触れ合うことの少ない現代生活において、山に登ることは、自然と向き合う良い機会となるそうだ。
     今、子育て中の親御さんに是非読んで欲しい一冊である。

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    2024年10月28日
  • 科学のカタチ

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    欧米の大学では、研究者どうしが廊下で立ち話する光景がよく見られるという。そこから研究のヒントが見つかることも少なくないだろう。しかし、日本ではこれがほとんど見られない。自分の専門領域に踏み入られるのが気に食わないのだ。
    本書はまさに、2人の科学者がお互いの分野を超えて自由闊達に語り合うといった雰囲気で、読んでいてとても面白い。とくに、養老さんが「蝶などの完全変態する昆虫は、進化の過程で別の生き物が混ざってしまった結果ではないか」という仮説を展開する。それにとても興味を持った宮崎さんが、実際に実験をするのだ。もし幼虫と成虫で違う生き物由来だとすれば、両者のゲノムが異なるのではないか。
    対談は3回

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    2024年10月18日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    人は「見た目」で共同体から外される、という点に気付かされた点がある。こちらが大多数で見た目で嫌に感じたこと、逆に自分がマイノリティで外されたことがあったこと、自分は多様性を受け入れていきたいと感じた。

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    2024年10月14日
  • ヤマケイ文庫 養老先生と虫 ~役立たずでいいじゃない~

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    養老孟司のこういうところが好きだなーと改めて思った。彼の思考も言動も共感できるし尊敬する一方で、子供みたいで微笑ましくもあるところがなんとも言えず人間として魅力的な方だと思う。
    いわゆる科学者である先生が、理屈ではないんだ、と言っていることに安心感を覚える。コスパやタイパを追い求める世の中への違和感や嫌悪感を抱えている自分のような人は多分大勢いると思うが、そういう人々に養老先生のような姿勢や思考は支持され歓迎されるだろう。

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    2024年10月06日
  • ひとはなぜ戦争をするのか

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    アインシュタインは国際連盟からの「今の文明(1932年時点)でもっとも大切な問い」について、好きな相手を選び手紙を書く、という依頼に対して、ヒトはなぜ戦争をするのか。を主題にフロイトに手紙を出し、フロイトからの返事を書いた本書。

    アインシュタインは、「すべての国家が一致協力して、一つの機関をつくりあげ、この機関に解決を委ねる」そのためには「各国が主権の一部を完全に放棄し、自らの活動に一定の枠をはめる」という解決策を提案している。ほかの方法では、国際的な平和は望めないのでは?と添えて。
    そして、人を戦争に駆り立てる要因として、「人間には本能的な欲求が潜んでいる。憎悪に駆られ、相手を絶滅させよう

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    2024年09月23日
  • ひとはなぜ戦争をするのか

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    アインシュタインとフロイトという、二人の天才の、人類は戦争をやめられるのか?に対する答えを読んでみたかった。
    結果、同意できるところが多く、読んでよかった。
    この問題は、解決が難しいが、現代の天才も参加して解決していってほしい。
    私のような一般庶民もよくよく考え、まずは自分の周りから揉め事を起こさないようにしなければならない。

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    2024年09月10日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    伊集院さんが想像する養老さんとは実態が異なっていて、伊集院さんが驚く場面というのが多いように思った。「世間からのズレ」がテーマなので、それはそれで面白い。それでいて波長の合う二人の対談は読んでいてとても心地よく感じた。お二人の対談はもっと読んでいたい。

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    2024年09月02日