養老孟司のレビュー一覧

  • 別冊NHK100分de名著 読書の学校 養老孟司 特別授業『坊っちゃん』

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    夏目漱石は世間と自身のズレを描いた。大人になるとは、年齢や身長ではなく自分自身で考えるということ。坊っちゃんが大人になる過程を通してそれを小説に落とし込んでいる。

    新聞は当時はゴロツキの集まりでエリート集団ではなかった。仕事は10のうち6か7でよい。清が最後の数行で死ぬのもリアリティのある構成。など、タメになる要素も数多くあった。

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    2022年05月17日
  • バカの壁

    購入済み

    読んで置くべき

    何故売れたのか納得する内容。
    語り口調で脳みそに素直に吸収される。
    本書を読めば今までの自分の考えが俯瞰では無かったと思わせる。

    #タメになる #深い

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    2022年05月12日
  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

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    成熟した大人とは共感すること
    やるきを引き出すための三つの要素
    →見通し目的使命感
    ネット社会の弊害
    →無言化、孤立化、実体験の減少
    死を悟ると子供は天使のようになる
    幼少期は外に出て体を動かすこと
    転ばぬ先の杖はしない

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    2022年04月23日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    養老先生の思考を辿ることができる本のひとつ。

    あんまり小難しい内容だって身構えなくても大丈夫。

    どこにいるどのような人間に対しても一定の理解をしていているように見えます。

    長く生きることでしか到達できない答えがあるんじゃないかって思えてくる。

    この人のようなものの考え方、感じ方ができるようになってみたい…そういう、なんだか不思議な魅力があります。

    静かにこちらに語りかけてくれるような文体で、尖りを感じない。

    ご本人も仰っているように、“常識的”な価値観…。

    そういうものを獲得した上で、犯人に伝わる形にすることの、どれだけ尊いことか。

    生き方とお手本になる、マイ・ベスト・エッセイ

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    2022年04月18日
  • 遺言。(新潮新書)

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    壁シリーズの第5段です。古本屋で見つけたので購入してみました。今どきの話題にふれつつ、愛猫まるをたまに登場させつつも、『バカの壁』と同じように、けっこう集中力と頭脳労働が求められる本です。「おじいちゃんの遺言かぁ、モー娘みたいにタイトルに「。」つけちゃって可愛い〜」なんてニヤニヤしながら読むと痛い目にあいます。さすが壁シリーズ。

    自分は建築について考察する部分で、けっこう腑に落ちました。空間を共有すると簡単にいうけれど、確かにそれぞれの体験は全然別だよなと。

    たとえば実家にしても、その家にいる感覚は、親と子ではまったく違うでしょう。自ら数十年ローンを組んで、日々苦労と充実感を重ねながら自分

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    2022年04月06日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    200ページ程度とそんなに長い書籍ではないけれど、幾分読むのに時間がかかった。

    気になるところでその都度立ち止まってゆっくりと咀嚼する必要があったからだ。

    物質と反物質的な考えが全ての物事に当てはめられるように思えた。

    意識化≒都市化 もう少し時間が必要

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    2022年03月28日
  • 唯脳論

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    養老先生の本は、この本から読み始めるのがオススメです。先生の書かれる本に通底する考え方、物の捉え方が書いてあります。

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    2022年03月27日
  • ヒトの壁(新潮新書)

    購入済み

    バカの壁に続いて2冊目ですが

    昨年NewsPicksの動画に養老先生が出ていて、自分の半分くらいの年齢であるホリエモンや、その更に半分くらいの大学院生と共演されていたのだが、そんな若い人達の意見を素直に聞いている姿がとても印象的だった。
    少し厭世的な見方をしているのが思い込みや意固地にならずにいられてる理由なのかも知れない。
    この本も厭世的、というか徒然草のようで、先生独自の目線でコロナ禍の日本を眺めている。悲観も楽観もしていないのが殊更吉田兼好ぽい。連日の感染者数ニュースに憂鬱を感じている方におすすめです。

    #タメになる #深い

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    2022年03月17日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    養老孟司という人間について分かる。

    世間的に賢いとされる人間が、年老いて死期が近い今、人生を振り返りどう考えるか、死に対してどう思うか、今の世界に対して何を思うか、が記されている。

    読んでいる時、徒然草の冒頭、
    「徒然なるままにひぐらし〜」
    の一節が思い浮かんだ。

    言語化するに足りる知性、やる気を持ち合わせていないため詳細は省くが、私のこれからの人生を、どのように考え、どのように全うするか、少なからず影響すると思う。

    様々なことを考えながらも、全てに対してあえて結論を出さない感じが読みやすく、歳を重ねながらも柔軟な頭の良い人なのだろうと思わされた。

    その他壁シリーズも読みたいと思う。

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    2022年03月14日
  • 虫は人の鏡 擬態の解剖学

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    「虫は人の鏡」、このタイトルの意味が、本を読んでわかった。虫を含めた自然は学びの宝庫。私の場合は植物を通して学び続けていきたい。

    〈本から〉
    擬態は情報系内部の現象

    われわれの網膜は三色原理だが、鳥は四色原理を使う

    ピカピカ光って飛んでいるホタルは、つまり雄である。雌はジッとしていて、雄が光って飛んでくると、雄の信号に合わせて光る。

    ゴキブリを馬鹿にする人は多いが、オーストラリアのゴキブリには、子どもを養育する種類が複数ある。種によっては腹に腺があって、その分泌液を子どもがなめる。早い話が、哺乳するのである。あるいはモグラオオゴキブリは、地中に穴を掘り、そこに餌を運んで子どもを育てる。

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    2022年03月16日
  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    この達観した感じがすごく好きです。
    まるとの付き合いや世の中の色んなことを、違う角度から見せてもらった気分です。
    「個性を伸ばせとおっしゃいますが」「役立たずでいいじゃない」が特に面白かったです。

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    2022年02月07日
  • 超バカの壁

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    養老先生の考え方が書かれています。
    下記記憶に残ったものを抜粋しています。

    自分の好きな事を見つけようとするのは無理がある。社会で働くというのは、山を作るのではなく、空いている穴を埋める事だ。

    I≠私
    privacy(私情) とindividual(個人)
    という全く別の言葉が

    という漢字で表されている。

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    2022年01月12日
  • バカの壁

    購入済み

    コロナ禍で見えるバカの壁

    この本をコロナ禍で読むと興味深い。片や感染者数と現場の声を最優先とし、とにかく感染者数を抑えることを第一に考える医療業界(の業界団体)。片や社会や経済へのインパクトと天秤にとって対策を取れと主張する人たちもいる。
    私はどちらかというと後者だが、どっちのオピニオンリーダー達も『何でこんなことがわからないんだ?バカだな』と言いあっているのは正にバカの壁。後者は精緻なデータや分析を出すので確かに正しい、とは思うものの、それをフックに前者を理解不足と揶揄するのは壁を強固に塗りたくるようなもの。

    #タメになる

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    2022年01月07日
  • 無思想の発見

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    読書開始日:2021年12月28日
    読書終了日:2021年12月30日
    要約
    日本は世界に珍しい「無思想という思想」がある国。世間、風土、思想は補完関係にあり、従来の日本は世間、風土が大きく、思想は小さくてもうまく回っていたが、西欧思想介入による個性尊重、意識尊重傾向が強まり、軋轢が生まれている。
    今こそ無思想という思想を自覚し、その思想を大衆と照らし合わせどう生かすかが重要である。
    その重要なポイントである大衆に対して、今一度感覚世界尊重を訴える必要がある。
    「同じ」を追い求めていく概念世界では、意味あるもの不変なものが重要視される。なにかに意味づけしたく、最悪は全ての出来事を人為にする。最

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    2021年12月30日
  • 虫とゴリラ

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    動物としての人間、日本人を考えたときに、当たり前だけど現代社会はとても不自然で、その不自然が歪みを生んでいるのは、誰しも感じるところはあると思う。そして、そんなときに自然の中にいる動物や虫たちのような生き物、或いは田舎の生活などから学ぶことがたくさんあるのだなあ、と思わされる対談。学んだからといって、すぐに変えられるわけではないのだけど、それでも不自然さに気がつくだけでも価値があるのではないか。

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    2021年12月08日
  • 遺言。(新潮新書)

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    読書開始日:2021年11月27日
    読書終了日:2021年12月4日
    要約
    ①感覚所与を意味のあるものに限定し、世界を意味で満たす。それがヒトの世界、文明世界、都市社会。
    ②都市社会の弊害は全てに意味があることを強い、意味ないものを徹底的に排除する。それにより人間本来の死生観との乖離が起きている。人生についても意味あることへの強迫観念が強いられる。
    ③意識と感覚の違い自体を意識することが重要。
    所感
    養老孟司さんの本は本当に面白い。
    都市社会を、説明によって理解することができた。
    意味の強要。
    自分も経験してきた。
    自分はSNSから距離を置いた。
    この意味の強迫がとても居心地悪かった。
    残され

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    2021年12月05日
  • 別冊NHK100分de名著 読書の学校 養老孟司 特別授業『坊っちゃん』

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    めちゃくちゃ面白かった。
    『坊ちゃん』に限らず、読者の楽しみ方を学べるテキスト。でも全然テキスト感はなくめ、養老孟司先生のエッセイを読んでいる感じ。口語調だから、自分に話しかけてくれているような感覚になる。

    夏目漱石の魅力も存分に紹介されていて、漱石の本を読破したくなった。

    漱石にしろ、養老先生にしろ、知的な人の頭の中をのぞくのは面白い。

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    2021年11月21日
  • バカの壁

    購入済み

    昔読めばよかった

    流行った当時、タイトルの意味も分からず、何の興味も覚えなかったが、今読んだら面白い。
    それな!という共感しかない。
    本当に頭の良い人は頭が柔らかいなと、そう思いました。

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    2021年11月13日
  • 養老先生、病院へ行く

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    思わず随所でにやりと笑ってしまう
    養老先生、育児⁉︎の講演会で、人の子育てなんか知ったこっちゃない!と言われてから、大好きに
    「都市の中には意味のあるものしかない
    意味のない存在を許せなくなってしまう」
    この言葉が、心に響く

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    2021年10月21日
  • 養老先生、病院へ行く

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    ・読みたい『ライフスパン追いなき世界』
    ・一般に5年たって再発がなければ治癒したとみなされる
    ・死というのは、自分の問題ではありません。よく死を自分の問題と錯覚している人が多いのですが、自分は死んでしまうのだから、問題になりようがありません。
    ・市区町村のがん検診は低額で受けられます。自治体によって金額は異なりますが、500円~100円くらいの自己負担で済みます。
    ・(前立腺がんは)過剰な治療を避けるため、早期の前立腺がんに対しては「監視療法」が国際的な標準治療になっています。具体的には3~6か月ごとの直腸からの触診とPSA検査、および1~3年ごとの前立腺生検を行い、悪化していなければ経過観察

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    2021年10月02日