養老孟司のレビュー一覧

  • 「自分」の壁

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    解剖学者として培ってきた養老孟司さんなりの意見なので、評価自体は読む人の生き方や信念、思想に左右されてしまうんだろうけど、一つ一つの単元に対する考えを知ることができるというのは、一つの価値だし、そういう点で素晴らしい本だと思った。
    特に、自殺者が増えている日本、自分は自分だけのものではないという共有思想の人格教育における重要性、師を徹底的に真似る本当の真意、人生の負荷をどこまで自分の胃袋は消化できるのか?

    また、現在の日本の姿、効率や成果主義、個人主義など1990年からIT業界を握ることのできた欧米の勝ち筋を真似るやり方に疑問を抱いていたのが言語化されていた。
    日本には日本独自の強さや良さが

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    2022年10月10日
  • 科学のカタチ

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    「猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見」の著者である宮崎徹さん。
    気軽に読める本ではないと諦めていたところ、この本が出た。
    対談テーマを「ネコの進化や寿命について」として、養老孟司さんから宮崎徹さんのAIM研究の評価を引き出そうという企画だった。
    ところが、「生物の仕組みには、ほかにも不思議なものがある。」と言って、養老先生が昆虫の「完全変態」の話を持ち出した。

    私も子供の頃から神秘的だと感じていて、今でもわけが分からないことの1つが「完全変態」。
    オタマジャクシに足が生えて、手が生えて、尾が吸収され、カエルに姿を変えるのも凄いが、
    蝶という昆虫が、幼

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    2022年10月06日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    伊集院光と養老孟司の対談で、世間とのズレや折り合いを付けて行く生き方、空気を読むなどがテーマの本です。
    対談なので、とても読みやすい文体です。
    世間とズレている生き方を怖がっている伊集院さんが、養老先生から昆虫や脳の話、解剖学の話、都市化の話などを上手に引き出していて、面白いです。

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    2022年09月13日
  • 唯脳論

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    唯脳論とは何か。その定義に先ず惹きつけられる。ヒトの歴史は、「自然の世界」に対する、「脳の世界」の浸潤の歴史。ヒトが人である所以は、言語、芸術、科学、宗教等のシンボル機能により、物財の交換、創造が為されること。また、差異を説明しようと、言わば神学論争のような決着のつかぬ、相互の説得を為すこと。ユヴァルノアハラリを彷彿させる論であり、寧ろ、これがオリジナルではとも感じさせられた。

    都会が脳の産物であり、それを別著ではデジタル化とも表現していたが、確かに、最早、都市には自然は略残されいないのだろう。制度や建築物、あらゆる人間の営為は、確かに全て人工物だ。数少ない自然は、天候や災害、それと著者の愛

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    2022年09月03日
  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

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    子供の教育をテーマにした養老先生と4人の碩学の対談集。
    4人は心理学や脳神経学の権威であったり、画期的な教育方針で知られる学園の学園長であったりさまざま。それぞれの視座から今の子供が置かれている環境の問題点を考察しているのだが、その見解はかなり近いところに着地している。

    サブタイトルの「三つの力」とは、「認知機能」「共感する力」「自分の頭で考える人になる」。デジタルネイティブとして育ち、情報の洪水に受け身一方になりがちな現代っ子がこの三つの力を手に入れるには、自然や人との交わりの中でナマの体験をすることがやはり何よりも大切なようだ。もっと早く読みたかったなあ。

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    2022年06月24日
  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

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    第1章の方は著作を読んだことがありましたが、他の方はこの本で知る人たちでしたがどの方もお話が興味深く、読み応えありました。
    養老さんが、知識豊富なだけでなく問題意識を抱く着眼点が素晴らしく、対談の意義がある本でしたが小難しくなく読みやかったです。
    日々流されて生きているといういか、毎日に必死にしがみついていると茹でガエルの法則のように危機感を抱くセンサーが鈍くなり見過ごしていたのだなと思わされました。

    「脳化社会」ということは大変共感できましたし、『スマホ脳』で読んだ問題に対しても、同様に危機感を抱いているということがわかる、個人的に点と点が繋がった気がしました。

    自分が子供だった頃と、今

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    2022年06月14日
  • 死の壁

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    死は観念ではなく、日々トイレでひねり出さねばならないウンコと同じく、有機的でどうにもならないものなのだという養老節に、毎度のごとく唸らされました。

    都市化と共に生活の場から死も消えたというのは納得です。都市というのはクリーンで支配できるものに満ちています。汚らしいもの、秩序を乱すものは許されず、周辺に追いやられます。当然、臨終は病室においやられ、すぐに匂いを発する死体などもさっさと焼却処分される。野生動物の死骸すら、その日のうちに処理されて目につきません。

    こうして本物の死はかくされ、無味乾燥かつ抽象的な数字におきかえられる一方で、フィクションの世界では残酷で派手な死が跳梁跋扈する。それで

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    2022年06月23日
  • 「他人」の壁

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    題名は「他人の壁」ですが精神科医の名越先生と養老先生が日本社会から家族から夫婦からSNSから子育から動物から国際問題など幅広く対談されています。養老先生が大学生に「お迎えが来ましたよ」と言われサラッと流した場面は爆笑しました。下手なビジネス書を読むより楽しい対談でした。

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    2022年06月05日
  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    養老孟司さんが、ゾウムシから幼少時代、現代のSNSから限界集落、世間や国、愛猫のまるちゃん、病院や病気などさまざまな話をしていてまるで大学の講義を聞いているような面白さでした。

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    2022年06月02日
  • 別冊NHK100分de名著 読書の学校 養老孟司 特別授業『坊っちゃん』

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    ネタバレ

    夏目漱石は世間と自身のズレを描いた。大人になるとは、年齢や身長ではなく自分自身で考えるということ。坊っちゃんが大人になる過程を通してそれを小説に落とし込んでいる。

    新聞は当時はゴロツキの集まりでエリート集団ではなかった。仕事は10のうち6か7でよい。清が最後の数行で死ぬのもリアリティのある構成。など、タメになる要素も数多くあった。

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    2022年05月17日
  • バカの壁

    購入済み

    読んで置くべき

    何故売れたのか納得する内容。
    語り口調で脳みそに素直に吸収される。
    本書を読めば今までの自分の考えが俯瞰では無かったと思わせる。

    #深い #タメになる

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    2022年05月12日
  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

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    ネタバレ

    成熟した大人とは共感すること
    やるきを引き出すための三つの要素
    →見通し目的使命感
    ネット社会の弊害
    →無言化、孤立化、実体験の減少
    死を悟ると子供は天使のようになる
    幼少期は外に出て体を動かすこと
    転ばぬ先の杖はしない

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    2022年04月23日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    養老先生の思考を辿ることができる本のひとつ。

    あんまり小難しい内容だって身構えなくても大丈夫。

    どこにいるどのような人間に対しても一定の理解をしていているように見えます。

    長く生きることでしか到達できない答えがあるんじゃないかって思えてくる。

    この人のようなものの考え方、感じ方ができるようになってみたい…そういう、なんだか不思議な魅力があります。

    静かにこちらに語りかけてくれるような文体で、尖りを感じない。

    ご本人も仰っているように、“常識的”な価値観…。

    そういうものを獲得した上で、犯人に伝わる形にすることの、どれだけ尊いことか。

    生き方とお手本になる、マイ・ベスト・エッセイ

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    2022年04月18日
  • 遺言。(新潮新書)

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    壁シリーズの第5段です。古本屋で見つけたので購入してみました。今どきの話題にふれつつ、愛猫まるをたまに登場させつつも、『バカの壁』と同じように、けっこう集中力と頭脳労働が求められる本です。「おじいちゃんの遺言かぁ、モー娘みたいにタイトルに「。」つけちゃって可愛い〜」なんてニヤニヤしながら読むと痛い目にあいます。さすが壁シリーズ。

    自分は建築について考察する部分で、けっこう腑に落ちました。空間を共有すると簡単にいうけれど、確かにそれぞれの体験は全然別だよなと。

    たとえば実家にしても、その家にいる感覚は、親と子ではまったく違うでしょう。自ら数十年ローンを組んで、日々苦労と充実感を重ねながら自分

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    2022年04月06日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    200ページ程度とそんなに長い書籍ではないけれど、幾分読むのに時間がかかった。

    気になるところでその都度立ち止まってゆっくりと咀嚼する必要があったからだ。

    物質と反物質的な考えが全ての物事に当てはめられるように思えた。

    意識化≒都市化 もう少し時間が必要

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    2022年03月28日
  • 唯脳論

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    養老先生の本は、この本から読み始めるのがオススメです。先生の書かれる本に通底する考え方、物の捉え方が書いてあります。

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    2022年03月27日
  • ヒトの壁(新潮新書)

    購入済み

    バカの壁に続いて2冊目ですが

    昨年NewsPicksの動画に養老先生が出ていて、自分の半分くらいの年齢であるホリエモンや、その更に半分くらいの大学院生と共演されていたのだが、そんな若い人達の意見を素直に聞いている姿がとても印象的だった。
    少し厭世的な見方をしているのが思い込みや意固地にならずにいられてる理由なのかも知れない。
    この本も厭世的、というか徒然草のようで、先生独自の目線でコロナ禍の日本を眺めている。悲観も楽観もしていないのが殊更吉田兼好ぽい。連日の感染者数ニュースに憂鬱を感じている方におすすめです。

    #深い #タメになる

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    2022年03月17日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    養老孟司という人間について分かる。

    世間的に賢いとされる人間が、年老いて死期が近い今、人生を振り返りどう考えるか、死に対してどう思うか、今の世界に対して何を思うか、が記されている。

    読んでいる時、徒然草の冒頭、
    「徒然なるままにひぐらし〜」
    の一節が思い浮かんだ。

    言語化するに足りる知性、やる気を持ち合わせていないため詳細は省くが、私のこれからの人生を、どのように考え、どのように全うするか、少なからず影響すると思う。

    様々なことを考えながらも、全てに対してあえて結論を出さない感じが読みやすく、歳を重ねながらも柔軟な頭の良い人なのだろうと思わされた。

    その他壁シリーズも読みたいと思う。

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    2022年03月14日
  • 虫は人の鏡 擬態の解剖学

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    「虫は人の鏡」、このタイトルの意味が、本を読んでわかった。虫を含めた自然は学びの宝庫。私の場合は植物を通して学び続けていきたい。

    〈本から〉
    擬態は情報系内部の現象

    われわれの網膜は三色原理だが、鳥は四色原理を使う

    ピカピカ光って飛んでいるホタルは、つまり雄である。雌はジッとしていて、雄が光って飛んでくると、雄の信号に合わせて光る。

    ゴキブリを馬鹿にする人は多いが、オーストラリアのゴキブリには、子どもを養育する種類が複数ある。種によっては腹に腺があって、その分泌液を子どもがなめる。早い話が、哺乳するのである。あるいはモグラオオゴキブリは、地中に穴を掘り、そこに餌を運んで子どもを育てる。

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    2022年03月16日
  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    この達観した感じがすごく好きです。
    まるとの付き合いや世の中の色んなことを、違う角度から見せてもらった気分です。
    「個性を伸ばせとおっしゃいますが」「役立たずでいいじゃない」が特に面白かったです。

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    2022年02月07日