養老孟司のレビュー一覧

  • 地球、この複雑なる惑星に暮らすこと

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    面白そうな話をしそうな人が実際に面白い話をしている。
    それを喫茶店なり飲み屋なりで、ごく近い席で聞き耳立て楽しませてもらってる。
    対談集を手に取ると、いつも大体そんな感じ。そして紹介される著書が興味深いのでエア積読が増える。

    昆虫好きな二人が、昆虫について、昆虫から広がる話について、しばらく話し続けます。虫があまり得意でないなら少し辛抱が要るかも。でも中盤からはほとんど虫は出てきません。
    他の動物について、人間の歴史、文化、知性、民族性、死生観、政治経済、環境問題について。それはもう多岐に渡って話してます。
    どのトピックも、うんうん、なるほどと頷けるところだらけ。とりわけ、

    『だって自分は

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    2025年03月22日
  • ものがわかるということ

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    読みやすくあっという間に200ページ読めてしまった。概ね養老先生の書物の意見にはいつも同意見で「同世代でこのような考え方の人に出会えたら」と思うのだが、最後の章にある「共鳴」という言葉はこれまで自分の中で言語化されていなかった感情にラベル付けがされたような思いだ。
    ただ同意見だからといって盲信せず、まだまだ多くの事象を疑い続けていきたい。そう思える本だった。

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    2025年03月18日
  • 日本が心配

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    養老孟司が地震学など様々な分野の識者と、南海トラフ地震や関東大震災が起きた時に、起こりうるであろうことを憂いながら、対談する内容。
    大地震が起きた時のことを考えるきっかけになる。全体的に政府、日本人、ひいては自分が無能に思える内容なので、暗澹たる気持ちになる。何か、巻き戻せない歯車に巻き込まれているように感じる。我々はどうすればいいんだ?
    対談形式なので、サラッと読める。

    以下、備忘録

    ・南海トラフが起きるのは2038年
    ・シルクロードは活断層。地震によってできた亀裂。地震によって地中の岩が砕かれ水が噴き出しオアシスに。
    ・都心にいた時に被災した場合は、その場から3日は動かない方が良い。帰

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    2025年03月08日
  • 人生の壁(新潮新書)

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    色々な場面で壁はあるけど、考え過ぎて、良いことはないのだなと感じた。いい意味で、流れに任せる、ケ・セラ・セラ

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    2025年03月08日
  • バカの壁

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    脳内の係数と情報不変という捉え方は大切だなぁ流石養老さんだなぁと思った
    諸問題への向き合い方も参考になり、また読みたい

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    2025年03月05日
  • AIの壁 人間の知性を問いなおす

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    めも
    ・AIによって業務の効率化が進めば、人の作業を代替できるため、理性的に使える時間が増える。
    → その空いた時間を、自分はどう活用しようか?
    ・そもそもIT産業はそれほど多くの雇用を生み出していない。
    → 基本的にテクノロジーは人の助けになるものだから、IT化が進むほど労働者の必要性は減っていく。
    しかし、それにもかかわらず、なぜIT系の求人は頻繁に出ているのか?
    ・世界には46億もの人がいるのに、なぜ新たに人工知能を作る必要があるのか?
    → 確かに、人工知能を開発するよりも、人々が生き生きと暮らし、人間のポテンシャルを最大限に発揮できる社会をつくることのほうが重要ではないかと思った。

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    2025年03月04日
  • なるようになる。 僕はこんなふうに生きてきた

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    幼少期からのエピソードがまとめられた自伝本。
    解剖学者として死体と向き合ったエピソードが特に面白かった。
    また、自分が経験したことのない空襲や大学紛争の時代について知ることができ、とても興味深かった。

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    2025年03月01日
  • 超バカの壁

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    今まで考えたことのない視点にハッとさせられた。
    特に仕事に対する考え方は、心に留めておきたいと思う。

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    2025年03月01日
  • 人生の壁(新潮新書)

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    「第5章 人生の壁」が一番よかった。
    人生相談に対する答えは、「とらわれない、偏らない、こだわらない」。
    これは結構普遍的なことだと思った。

    社会にバッファー(余白)がなくなってきていて、「真剣さ」と深刻さを混同しがち」とか、ちょっとしたことが大問題になってるというところもそうだが、「理解してくれないことが基本だからわかってくれたときは嬉しい」とか、やっぱりいつも通りよく考え抜いてはるなと思う。

    面倒なことから逃げると、後々その人のためにはならないから引き受けるべきというのは、やっと何となく感覚で分かってきたところなので、納得。

    「努力と成果を安易に結びつけない方がいい」と思うし、「空気

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    2025年02月24日
  • 養老先生、病院へ行く

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    病院嫌いの養老先生と、教え子で東京大学でがんの専門医でもある中川先生、虫仲間のヤマザキマリさんの共著。
    最近の、エビデンスを元に医療を行うことに対して疑問を持つ養老先生が、ご自身の「体の声」を聴くことで体調不良を感じ病院に行くことを選択します。
    3章の、なぜ「医療」と距離をとるのか?に、養老先生の考え方が記されています。
    エビデンスを元に行う医療は、各々の患者の状態をデータとして扱い、統計学的に処理しています。しかし、ヒトはそれぞれ色々な部分が異なっています。
    中川先生は、養老先生の主治医のような関係になられたことから、養老先生が最近の医療に対する考え方について変化があったのではないかと期待し

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    2025年02月13日
  • ヒトの幸福とはなにか

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    養老孟司先生の語りは明瞭で
    好きだ。
    聡明な方はブレない。

    坦々と、私はこう感じて、考えて、こうやって生きてきたよ、と、さらりと語る。
    決して押し付けることがない。

    養老先生といえば、
    愛猫まるとの暮らしぶりも
    人気があった。(過去形なのは
    まるちゃんが虹の
    橋を渡ってしまったから)

    虫や動物に対する向き合い方が、
    潔いのだ。ベタベタした愛情ではなく、
    当たり前にあるがままを愛でる。

    迷ったり、ぐずぐず悩んだりしている自分がバカらしくなってくる。
    サバサバと
    え?悩むことに意味あるわけ?
    って先生に言われそうで。

    タイトルが
    人ではなく
    ヒトの幸福、となっているところ。
    養老先生の考

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    2025年02月05日
  • がんから始まる生き方

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    立場の違う3人(患者、医師からの患者、とりあえずの第三者)としての鼎談と、各々の考えを伝えた本。
    やっぱり、養老孟司先生はすごいなぁ
    ぶれない^ ^

    がんになって、多分今治療法に不安迷いがあるであろう友の力になれるかなと読んでみた。

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    2025年01月18日
  • 地球、この複雑なる惑星に暮らすこと

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    面白かった。虫の話から政治思想、社会の話まで。
    ヤマザキマリさんはパワーの余っているヒトらしい。日本は窮屈でしょうね。
    虫がいつから苦手になったのかなあ、と改めて思った。

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    2025年01月03日
  • 養老先生、がんになる

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    心筋梗塞とガン治療の話でしたが、まるの亡くなった後の活躍がすごくてびっくりしました。このまるのTシャツ欲しかったなぁ~と思いました。

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    2025年01月01日
  • 地球、この複雑なる惑星に暮らすこと

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    特に日本人は誰かに言語化してほしい、納得。直接伝えるのが苦手で、意見を言うと協調性がない、強いと思われる。誰かに整理してもらうことで自分の考えを昇華させる。でも目の前の問題は解決できてないかも。

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    2024年12月07日
  • まともバカ~そもそも始まりは頭の中

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    短編を詰め合わせた様な感じ。
    養老先生はほんとうに自然を愛されているのだな。

    都市化は人間の脳を取り出したもの。
    言われてみればそうだなと感じることばかり。
    私自身もど田舎から進学、就職でどんどん発展した都市に住むことになり、得体の知れない気持ち悪さを感じていたがそういうことなのかもしれない。
    理想だけで完結するものなんてない。
    言語化が難しい無意味なことこそが生き甲斐になるし楽しさを生むのだと思う。

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    2024年12月02日
  • バカの壁

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    思考を一段階深くしてくれる本。ある一つのことを盲目的に信じて、それ以外の事象に対しては全く考えないことは確かに楽である。なぜなら、余計なことを考えなくて済むから。しかし、それではバカに近づいていく一方である。この本は多元的な考え方の大切さを教えてくれる。

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    2024年11月27日
  • バカの壁

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    この本は新書と呼ばれる類の本なのだが、平成の新書の中で最も売れたそうだ。それになぞらえて当時の小泉内閣をバカの壁内閣なんて揶揄する風潮があったそうだが、まあ売れに売れたわけだ。著者の養老氏は解剖学に精通していて、東京大学名誉教授を歴任。遺体と向き合うにあたって数々の気づきを得たそうだ。この本で語られるバカの壁とは、自分の気に入らない情報をことごとく遮断し、都合のいいようにのみ解釈してしまう、いわば一元論の壁である。それしかないと思い込むことが、結果的に思考を妨げると著者は語る。ここでいう思考とは、哲学であり判断であり、倫理観でもある。倫理観の統一というのは、我々が人間らしく生きていくために必要

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    2024年11月27日
  • ものがわかるということ

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    養老さんの考えかたは「そうだな」と受け入れてしまうことが多い。

    「知っている」と「わかっている」は違う。
    「あいつなら知っている」と「あいつのことならわかっている」はずいぶん違う。
    人生を振り返ってみると、わかろうわかろうとしながら「結局はわからなかった」という結論に至るそうだ。

    脳への入力は五感。
    見る、聞く、触る、嗅ぐ、味わう。
    対して出力は筋肉の運動だけ。
    だから「体育」というものがある。

    とか

    技法を勉強しても教養にはならない。
    知識が増えても、行動に影響がなければ、それは現実にならない。

    など、哲学的なつぶやきが書かれている。

    養老さんは自身の本に対して「なんか、ぶつぶつ

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    2024年11月17日
  • 老人の知恵

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    めっちゃ朝生やん…
    機関銃のような田原さんに対して、養老先生の柳のような受け止め方は安定感バツグン。
    田原さんは心配性な探究者で、養老先生は頑固な自由人に見えたかな。なかなか面白いよ、この対談。

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    2024年11月17日