養老孟司のレビュー一覧
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現場からは以上です、みたいな内容でした(^.^)
養老孟司さんは東大病院に30年間も勤めていたのに、当時の権威主義に嫌気がさしていて、行かなかったのだが、2020年に心筋梗塞を発症させて入院した。その時のことは『養老先生、病院へ行く』に、その後の様子を『養老先生、再び病院に行く』として著されている。そして、今回は娘さんのマッサージにより肺がんが見つかった。
この本はがんになった本人だけでなく娘さんや担当医の先生たちによるエッセイ?報告?も入っていて、あっさりと読めた。養老さんの老いやがんに対する考え方もさらりと織り込まれていて、死に直結する病ではあるが、淡々と過ごしているように見える。また、リ -
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本書は2009年に刊行された『耳で考える——脳は名曲を欲する』を底本に、新装版として新たに2024年の対談を加えたものである。久石譲氏が自身のクリエイティブにおける認識や不思議に思うことなどを、養老孟司氏が読み解いていく。専門性が高い内容でありながら、養老氏の柔和な語り口と、久石氏の誠実な言葉によって読みやすく、和やかな対談となっている。
養老氏は著書も多くyoutubeでも講演などを観ることができるが、久石譲氏は世界的に有名だがメディアの露出は少なく、その人となりにも興味があった。音楽に対する姿勢や、ちょっとした裏話も多く語られていて、まだまだ読み足りないくらい楽しめた。作品制作について -
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人生の壁
著者:養老孟司
**あらすじ**:
シリーズ累計690万部を突破した「壁」シリーズの最新作。「人生」に焦点を当て、誰しもがぶつかる「人生の壁」をどう乗り越えるか、あるいはどう受け流すかを、養老孟司が自身の人生を振り返りながら語る。子ども観や人間関係、生きる意味に対する考察など、多岐にわたるトピックが平易な言葉で綴られ、読む者に安心とヒントを与えてくれる一冊。
**感想**:
『バカの壁』の存在は知りながらも、これまで養老孟司さんの著作に触れる機会がありませんでした。今回、特に理由もなく手に取った『人生の壁』ですが、その偶然の出会いがとても心に残るものとなりました。
養老さんの言 -
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私は自分に自信を持てずにまごついてしまうことが多い。そんな中、『バカの壁』を読み、次にどの本を読もうか検討していた時に、同著者の本で自信を養うことに関して記されている点に気づいたことがこの本を読むに至った経緯である。
この本を読んで学んだことは、「周りに流されたり楽をしようとしたりせずに、多くの人との出会いや挑戦が真の自信に繋がる」ということである。
今まで行ったことがない環境に足を一歩踏み入れて新しい人と出会い人脈や自分の視野を広げて、どんどん挑戦し続けていくことが自分の成長に結びつくと解釈した。
私は、「新しい経験に一歩踏み出す勇気が欲しい時」にこの本を再度読むだろうと思った。 -
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養老先生の別の著作を読んでいる途中であったが、思い切って代表作ともいえる『バカの壁』を手に取ることにした。
養老先生の声は非常に穏やかで優しく、その語り口がそのまま文章に反映されているように感じた。実に読みやすく、気がつけば数十ページを一気に読み進めていた。内容はまさに養老先生らしい鋭い視点から社会の事象を切り取っており、その多くに強く納得させられるものがあった。
中でも特に興味を惹かれたのは、「犯罪者の脳を調べるべきである」とする主張である。筆者自身、法律を専門的に学んできたこともあり、この点について深く考えさせられた。この主張に対しては、リベラルな法学者の立場からは人権侵害であるとの批判が -
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ネタバレ90ページあたりからがいい。その前で読むのやめようかと思ったけど読んでよかった。
手帳にメモる。
「私」は変わるんだから本当に好きなことなんてわからない。
「自分」は探すのではなく創るもの。自分を創りたかったら自分で自分を変えればいい。外国に行かなくても新しい自分と出会って楽しむことができる。
根底から覆されるってほどじゃないんだけど、凝り固まった自分の考えにすこーし風穴があいて、楽になるんだな、なんでもありさと思えるというか、そもそも無理なんだよ無駄なんだよと気付かされるというか…
虫には全然興味はないけど、虫が大好きな養老孟司とヤマザキマリには惹かれるんだよな〜 -
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6冊目
「自分」を主軸にいろんな話(ミトコンドリア、原発、デモ、昔の日本の登用制度)が展開されていく
途中で見失う、、、
けどひとつひとつの話がおもしろい
じぶんの考えはどこにあるのかとインプットしてるだけだと思うけど、
読んでいるときっと他の人種に比べると日本人は
自分の考えを様々な場面でしっかりとアウトプットしているんだなと感じた。その場所を弁えているだけで
自分ってなにものかと考えたことがないという養老孟司さん。
最初の脳科学者が脳卒中を起こしたとき
壁との境が認識が出来ずに流動的になったようと表現したこと、
地図の中で矢印がないと自分を認識できなくなってしまうこと、
意外にもか -
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人と自然との距離は、どんどん広がっています。
自分が生きる場所の風景、風土を大切にする。
それを意識して生きていきたいと思います。
私は星野道夫さんの写真や本が大好きで度々読んでいます。
この本でも紹介されている「遠くの自然、近くの自然」という星野道夫さんの言葉があります。
自分が都会で忙しく暮らしているこの瞬間にも、アラスカではクジラが海面からジャンプしているかもしれない、そうして自然を感じることで、少し気持ちが落ち着きます。
私は山が好きでよく行きますが、春山さんがこの本で仰っている「いのちが外に開かれる」「地続きでいる感覚」というのが、何となく理解できます。
自然に触れて、自分に見えてい