養老孟司のレビュー一覧

  • 養老先生、がんになる

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    現場からは以上です、みたいな内容でした(^.^)
    養老孟司さんは東大病院に30年間も勤めていたのに、当時の権威主義に嫌気がさしていて、行かなかったのだが、2020年に心筋梗塞を発症させて入院した。その時のことは『養老先生、病院へ行く』に、その後の様子を『養老先生、再び病院に行く』として著されている。そして、今回は娘さんのマッサージにより肺がんが見つかった。
    この本はがんになった本人だけでなく娘さんや担当医の先生たちによるエッセイ?報告?も入っていて、あっさりと読めた。養老さんの老いやがんに対する考え方もさらりと織り込まれていて、死に直結する病ではあるが、淡々と過ごしているように見える。また、リ

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    2025年05月23日
  • 脳は耳で感動する

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    本書は2009年に刊行された『耳で考える——脳は名曲を欲する』を底本に、新装版として新たに2024年の対談を加えたものである。久石譲氏が自身のクリエイティブにおける認識や不思議に思うことなどを、養老孟司氏が読み解いていく。専門性が高い内容でありながら、養老氏の柔和な語り口と、久石氏の誠実な言葉によって読みやすく、和やかな対談となっている。

     養老氏は著書も多くyoutubeでも講演などを観ることができるが、久石譲氏は世界的に有名だがメディアの露出は少なく、その人となりにも興味があった。音楽に対する姿勢や、ちょっとした裏話も多く語られていて、まだまだ読み足りないくらい楽しめた。作品制作について

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    2025年05月22日
  • 昆虫はもっとすごい

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    虫は大の苦手なので気が進まなかったのですが、大学のレポート作成のために仕方なく読み始めたところ、案外楽しく読めました。なんなら本書で紹介されている関連書籍も読んでみたいと思ったくらいです。世代の異なるお三人の鼎談のバランスが絶妙で、昆虫の生態以上に、虫屋の皆さんの奮闘ぶりや豊富な知識を伺えるようなお話が面白かったです。

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    2025年05月18日
  • バカの壁

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    自分が一元論者だと、バカの壁にまんまと嵌っていると認めることは怖いことだ。生き物は身の危険を感じると怒りだす。

    科学や医学、メディアの他にも、バズっているツイートの言うことを「考えもせず鵜呑みにしている」こともバカの壁に嵌っていることに他ならない。エコーチェンバーの効果で、バカの壁がさらに厚く高くなっている気さえする。
    本当にこの本が平成で最も売れた本なのか疑問に思えるくらいには、自分と異なる意見の人間に怒り狂う人間が最近多いように思う。

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    2025年05月18日
  • 虫は人の鏡 擬態の解剖学

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    かしこがすぎて、ときどきちょっと何言ってるかわからないけど、まぁ養老先生がそうおっしゃるならそうなんでしょう

    (ヨーロッパと比べて)うちの、つまり日本の宝物は、なんだか貧乏くさいなあ。
    とかいってwwたしかしwwタマムシvs宝石じゃ勝ち目ねーわwそれもまた日本っちゅーのもまた理解ww

    写真が素晴らしすぎてえげつないのよ
    海野和男さんの写真がもうこの本の半分いや6割と言ってもいいぐらい、養老先生に勝らずとも劣らない説得力!天才!

    ハナカマキリきれいすぎる!
    ボルネオテングビワハゴロモくそかわ!ほしい!

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    2025年05月17日
  • 耳で考える ――脳は名曲を欲する

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    久石譲さんが音楽を担当された映画は何作も観てきたし、養老孟司さんの本もずいぶん読んできたけれど、おふたりの対談をこうして読むのは初めてかも!本が出たのは2009年。東日本大震災の前だったけれど、「第五章 共感性と創造」時代の共鳴のあたりのおもしろさや新しさにはゾクゾクするし、なるほどなぁ!と何度もひざを打つ。この先何が起こるかはわからないけれども、自分の一生は、その人ならではの作品。深い。

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    2025年05月17日
  • 人生の壁(新潮新書)

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    人生の壁
    著者:養老孟司

    **あらすじ**:
    シリーズ累計690万部を突破した「壁」シリーズの最新作。「人生」に焦点を当て、誰しもがぶつかる「人生の壁」をどう乗り越えるか、あるいはどう受け流すかを、養老孟司が自身の人生を振り返りながら語る。子ども観や人間関係、生きる意味に対する考察など、多岐にわたるトピックが平易な言葉で綴られ、読む者に安心とヒントを与えてくれる一冊。

    **感想**:
    『バカの壁』の存在は知りながらも、これまで養老孟司さんの著作に触れる機会がありませんでした。今回、特に理由もなく手に取った『人生の壁』ですが、その偶然の出会いがとても心に残るものとなりました。

    養老さんの言

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    2025年05月17日
  • 「自分」の壁

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    私は自分に自信を持てずにまごついてしまうことが多い。そんな中、『バカの壁』を読み、次にどの本を読もうか検討していた時に、同著者の本で自信を養うことに関して記されている点に気づいたことがこの本を読むに至った経緯である。

    この本を読んで学んだことは、「周りに流されたり楽をしようとしたりせずに、多くの人との出会いや挑戦が真の自信に繋がる」ということである。
    今まで行ったことがない環境に足を一歩踏み入れて新しい人と出会い人脈や自分の視野を広げて、どんどん挑戦し続けていくことが自分の成長に結びつくと解釈した。

    私は、「新しい経験に一歩踏み出す勇気が欲しい時」にこの本を再度読むだろうと思った。

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    2025年05月05日
  • ものがわかるということ

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    ネタバレ

    分かるような気がするけど、説明しろと言われたら説明できる気がしない。
    でもどこかで自分の中で繋がる時がきそうな感じがする、というような内容がたくさん書かれていました。

    特に「個性」という言葉に対しての内容はとっても新鮮でした!
    「個性」という言葉を聞く時、人の心のような意識だと思っていたのですが、個性とは身体であり、逆に心は共通性を持っているから個性とはまた違う、と。

    なぜこれまでこんなにも身体への感覚へ意識を向けてきたことがなかったのだろうか、身体への感覚を大切にしてきてこなかったんだろうと、不思議に思うほどです。

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    2025年05月04日
  • ヒトの壁(新潮新書)

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    私なんかが言うのは大変厚かましいですが、養老孟司さんは「めちゃくちゃ優秀でとんでもなく頭のいい人」らしく、私個人もそう思いました。
    もう一度言うけどこんな素晴らしい方の評価などすることがそもそも論外ですよね。書くけど。
    戦争時代からの84年間…長い年月で本当にいろんなことに直面されてきた人の感性など、
    平和ぼけぼけ平成世代じゃ到底共感はできませんが、
    何度かどきっとさせられたり、少し止まって考えさせられたりしました。

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    2025年05月03日
  • 養老孟司の旅する脳

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    JALグループの機内誌「スカイワード」に掲載されていたというだけあって、旅に関する話が面白かった。
    「名物に旨いものなし」は、その土地で食する土地のものだから美味しいので、お土産にしてしまうと鮮度が落ちるとか、話題が豊富で興味深い。虫取りで世界を飛び回っている感じがして、スケールの大きさを感じた。移動中に読書していて、ファンタジー小説を原書で読むなんて、すごく面白そうだと思った。
    私も英語を勉強したり、興味のあるところへ旅してみたりして、脳を活性化させて、人生を充実させたいと思った。

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    2025年04月30日
  • バカの壁

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    養老先生の別の著作を読んでいる途中であったが、思い切って代表作ともいえる『バカの壁』を手に取ることにした。
    養老先生の声は非常に穏やかで優しく、その語り口がそのまま文章に反映されているように感じた。実に読みやすく、気がつけば数十ページを一気に読み進めていた。内容はまさに養老先生らしい鋭い視点から社会の事象を切り取っており、その多くに強く納得させられるものがあった。
    中でも特に興味を惹かれたのは、「犯罪者の脳を調べるべきである」とする主張である。筆者自身、法律を専門的に学んできたこともあり、この点について深く考えさせられた。この主張に対しては、リベラルな法学者の立場からは人権侵害であるとの批判が

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    2025年04月30日
  • ものがわかるということ

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    ネタバレ

    90ページあたりからがいい。その前で読むのやめようかと思ったけど読んでよかった。
    手帳にメモる。

    「私」は変わるんだから本当に好きなことなんてわからない。
    「自分」は探すのではなく創るもの。自分を創りたかったら自分で自分を変えればいい。外国に行かなくても新しい自分と出会って楽しむことができる。

    根底から覆されるってほどじゃないんだけど、凝り固まった自分の考えにすこーし風穴があいて、楽になるんだな、なんでもありさと思えるというか、そもそも無理なんだよ無駄なんだよと気付かされるというか…

    虫には全然興味はないけど、虫が大好きな養老孟司とヤマザキマリには惹かれるんだよな〜

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    2025年04月23日
  • 脳は耳で感動する

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    文体は読みやすい。だけど内容としては、久石さんなのでもちろん音楽の話が出てくる。ピアノを弾く私は一応理解できたが楽譜に全く馴染みがない人にはピンとこない部分もありそう。
    クリエイティビティとは、言葉とは、今の時代の参勤交代のススメなどは興味深かった。
    また、久石さんが論理的に音楽を作っているというのが意外だった。(知ってる人からすれば当たり前かも…?)

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    2025年04月21日
  • 「自分」の壁

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    6冊目

    「自分」を主軸にいろんな話(ミトコンドリア、原発、デモ、昔の日本の登用制度)が展開されていく
    途中で見失う、、、
    けどひとつひとつの話がおもしろい


    じぶんの考えはどこにあるのかとインプットしてるだけだと思うけど、
    読んでいるときっと他の人種に比べると日本人は
    自分の考えを様々な場面でしっかりとアウトプットしているんだなと感じた。その場所を弁えているだけで

    自分ってなにものかと考えたことがないという養老孟司さん。
    最初の脳科学者が脳卒中を起こしたとき
    壁との境が認識が出来ずに流動的になったようと表現したこと、
    地図の中で矢印がないと自分を認識できなくなってしまうこと、
    意外にもか

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    2025年04月21日
  • 老い方、死に方

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    南直哉さんとの仏教、仏教的な生き方、死に方の第一章が面白かった。
    その中で養老孟司が「生きづらいのは社会を受け入れない自分であって社会のせいではなかったと気づいたのは80過ぎてからだった」と書かれていて本当に驚いた。

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    2025年04月20日
  • ものがわかるということ

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    ちょっと何度も読まないと分からないところもありましたってことで、星4つ。
    養老孟子さんの本を初めて読みました。
    自然に触れることって大事なんだなと。。
    スマホばっかり見ないで。たまには外出て自然にふれなくては。。
    他の本もまた読んでみたい。

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    2025年04月16日
  • 脳は耳で感動する

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    大好きな久石譲さんが、養老先生と何を語るのかに興味があって読んだが、養老先生の知識量に圧倒されっぱなしだった。
    二人ともチャーミングで、教養に富んだ内容なのに堅苦しくなくて読みやすい。

    「人間の一生は、一つの作品」という言葉が印象的だった。自分にとっての損得で考えるのではなく、何が起きても、何を選択しても、それが自分であり、一つの作品だと胸を張って言えたらかっこいい。

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    2025年04月15日
  • こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方

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    人と自然との距離は、どんどん広がっています。
    自分が生きる場所の風景、風土を大切にする。
    それを意識して生きていきたいと思います。
    私は星野道夫さんの写真や本が大好きで度々読んでいます。
    この本でも紹介されている「遠くの自然、近くの自然」という星野道夫さんの言葉があります。
    自分が都会で忙しく暮らしているこの瞬間にも、アラスカではクジラが海面からジャンプしているかもしれない、そうして自然を感じることで、少し気持ちが落ち着きます。
    私は山が好きでよく行きますが、春山さんがこの本で仰っている「いのちが外に開かれる」「地続きでいる感覚」というのが、何となく理解できます。
    自然に触れて、自分に見えてい

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    2025年04月15日
  • 養老孟司の旅する脳

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    いろいろな切り口が、それぞれにわかるなあと感じる短いエッセイ集。
    特に共感したのは、異国で感じる旨い料理とうまい酒。
    異国ですごく美味しくても家に帰ると美味しいんだけど前ほどの感動がないことはよくある。
    その場所も含めてなんだなあ。

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    2025年04月14日