養老孟司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
# わかる・わからないの狭間で、人間に戻る
## 面白かったところ
* 「人間」はという漢字は人と人の間に世間がある。というような明文化されていない哲学チックな話が散りばめられていて面白かった
* 「わかる」と「わからない」の世界を紐解き、自然と人口、人と物のような対比で考え方を組み替える展開はよかった
## 微妙だったところ
* 環境破壊の話など、無理やり付け加えた感がある話があり残念だった
## 感想
人間が記号になり、眼の前に人間がいるのに記号が求められるワークフローが多くなった。
機会の判断のほうが正確になっていっていることは、自分たち人間の感性・感覚が衰えていることを補う -
Posted by ブクログ
私たちの社会生活の中の実例を取り上げ、一元的で一つのことのみに寄って立っている状態やそれによる思考停止に対して警鐘を鳴らす本。
「自分はわかっている」と無意識に思い込んでいる人を「バカ」とし、外の世界や他者と話し合い分かり合おうとしない状況を「壁」がある状態と捉えている。
やや周りくどい言い方や様々な事象の説明を経由して主張を導いているためやや分かりにくい部分もあるが、それすらもこの本の主題に重なる気がする。
常識、身体、情報、共同体、無意識、脳、宗教、犯罪、教育などの機能や仕組みを細かく検討・分析して私見を述べている。
恐らく言いたいことがありすぎてとっ散らかった内容になっているとも感 -
Posted by ブクログ
自分たちが物を知らない、ということを疑う人がどんどんいなくなってしまった。
知ろうと思えば知ることができるのだと思ってしまっている。
脳の中の入出力
y=ax
aが0だと何も生まれない。0よりはマイナスの方が良い
人間の脳はできるだけ多くの人に共通の了解事項を広げていく方向性をもって進歩を続けてきた。
共通了解が多くの人と分かり合えるための手段。
今は求められる個性を発揮しろという矛盾した要求
個性は脳でなく身体に宿っている?!
知るというのは、自分がガラッと変わること
絶えず過去の自分というのは消されて、新しい物が生まれている
無意識を軽んじている。
悩むことを悪いことと考える -
Posted by ブクログ
「壁」シリーズはこの「人生の壁」が初めて。
私にはとても読みやすく、共感する部分も多かったので、他の「壁」シリーズも読みたいと思った。
全体を通して感じたのは、何でもかんでも意義を見出そうとする世の中、個人になりすぎているのかなと。
世の中が情報も多くルールもどんどん複雑になっていくに連れ、人間の頭も考え過ぎな傾向なのかもしれない。仕事の意義、生きる意味、自分なりの答えや目標を見出してそこに向かっていくことも大事かもしれないが、流れに身を任せてその場その場でベストを尽くす…というスタンスも必要だなと。
白黒どちらか正解を付けたがるのではなく、そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない、といろ -
Posted by ブクログ
「言葉はタダで元手はいらない。その程度のもの。」
・言葉をどこまで信じるか。言葉の内容ではなく言葉そのものの重みについて。人が言葉を信用しているかは、振り込め詐欺の流行を見ればわかる。口でいうのはタダで元手がいらない。元手がいらない商品は実態がないので、普通は信用出来ない。
・河合隼雄の"私はウソしかいいません"という口癖。典型的な自己言及の矛盾。「ウソしかいわない」のが本当なら、本当のことを言ってるのでこの叙述はそもそも成立しない。言葉なんてその程度のものということ。
・昔は本を読むなという教育を受けた。本を読むと考えなくなるという。古くはソクラテスもそういったらしい。現 -
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本著は、養老孟司氏と久石譲氏との対談をまとめた一冊であり、読み手も対談を聴講しているような感覚に没入できる良書である。
さて、音と記憶や体験は密接に脳内で聴覚を通じて結びつき感情に影響すると説く。「言葉」では表現しきれない感動や情動を、音楽や音が扱う点が強調されており、その通りだと思う。合わせて、創造性についても言及しており、耳(聴覚)は、単に情報を受け取るのではなく、脳のなかで様々な意味やイメージと結びつき「新しい世界」を作り出す働きを持っており、その過程を知ることで、音楽や音がもつ力、感じることの素晴らしさを再認識できると示唆している。
創作をする、作家や音楽家についても、創作においては「 -
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養老孟司という人が、どのような人なのかが
"わかる"一冊。読んでも読んでも分からないのですが、何となく、言わんとしていることが分かる気がする、というと程度ですが。笑
理性を外したところに、"分かる"がある。
ああすればこうなる、という、理性的な方程式の外にあるものと過ごし、観察していくうちに、共鳴していく。
現代に生きる私たちは、つい、数字で片付けて、生身の現実を見るのを忘れてしまうけれど、それを思い出させてくれるのは、子どもと自然。
ふぅー。と、ひと息つきたい時に、読むと良い本です。数字で凝り固まり、疲れた私の心が、そこから解き放たれて、改め