養老孟司のレビュー一覧
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購入済み
話を聞きたい
世の中が何かおかしくなっていると思うこの頃。格差社会はもはや経済面だけじゃない、現代日本の厳しい現実。自分と他人、人間の本質と自分の煩雑な生活について考えてみる。人生の大先輩の思考に触れる一冊。
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新しい本と思ったが、以前出ていたものの復刊らしい。
最初の方は、「死」のとらえ方など、
すでに読んだ感のある内容だったけど、
学生運動にまつわる話が出てきたあたりから、
いろいろ刺激を受けつつ読んだ。
「変わらないもの」「変わるもの」の言葉の意味合いが、
文章の中で入れ替わっていくのに注意しつつ読み進む。
変わっていくのは自分。時勢によって変わっていく社会。
その中で変わらないものを追求するのが学問。
学問は役に立つ、結果がすぐ出る、個人の業績に繋がる、
ようなものではない。
問題の根本を考え反省しないでいるから、
戦時中と同じことが学生紛争の中で亡霊のようによみがえる。
「原理主義」な頭の人 -
Posted by ブクログ
昆虫を追って暮らす解剖学者と、黒姫の自然と共に生きる作家。現代の日本人が失ってしまった「身体感覚」の大切さを語る。
そもそも人間は体内にだって無数の細菌を飼っていて共存しているように、常に自然環境や他の生物と密接に生きているはずであるのに、そのつながりを否定してしまう「都会」という生活環境が、さまざまな問題を生んでいる。もちろんそのくらしは快適で、人間は危険や苦しみを避けてここに至ったのも事実なんだけれど、行き過ぎた都市化はやはり問題を生じている。
養老先生が提唱しているように「参勤交代」〜都市と田舎を強制的に行き来させるような施策も、意外に面白いのかも知れない。私自身、田舎暮らしにはおお -
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竹村公太郎氏との対談集で、久々に養老孟司氏の言説に触れ、読もうと思ったのがこの本。以前、読んでいたが、レビューを書いていなかったので、読みなおした。
内容は、
第1章 私的な私、公的な私
第2章 だれが自分を創るのか
第3章 われわれに思想はあるのか
第4章 無思想という思想
第5章 ゼロの発見
第6章 無思想の由来
第7章 モノと思想
第8章 気持ちはじかに伝わる
第9章 じゃあどうするのか
となっている。
解剖学者として、モノとしての人間の「脳」を観察してきた理系の思想分析のアプローチである。
しかしながら、古今東西の思想家・哲学家の造詣も深い。
そんな養老氏の論理的な「無思想の発見」。 -
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試し読み
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ネタバレ非常に面白かった。
養老氏が若手理系識者4人と対談している本。
「理系と文系」と対比させて対談しているのはしょっぱなの森博嗣氏の対談。
あ~なるほどな~と思ったのは文系の方が理屈っぽい、それは言葉で割り切るからだという表現。氏が意図している所を完全に理解しているかどうかわからないが、理系の人が数字に拘るのはざっくり映像的にイメージしたいからイメージを共有させないと成り立たないというのが理系同士の会話。
続く藤井直敬氏はVRをやっている人。養老氏は多重構造で成り立っているこの世界を認知するためにはVR,SRというのは間違いなく人を進化させると語る。
次の鈴木健氏は複雑系の科学の専門家でありなが -
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ネタバレ「バカの壁」の作者 養老孟司さんと、
ご存知、宮崎アニメや「おくりびと」の作曲をした 久石譲さんが
耳、音、聴覚をキーワードに、語り合う対談です。
考えただけで、わくわくする方同士の対談!
いや~、一気に読んでしまいました。
「なぜ人は音楽で感動するのか」など
人間が音楽を美しいと感じるメカニズムについて徹底的に語り合っています。
久石さんが音楽について感じていることを語ると、それは人間の脳がこんな風に働くから
音に対してそう感じるんだね~と養老さんがメカニズムを解説する。
そして、最終的には聴覚の持つ神秘の力を問い正す。
面白くないわけがない!というのが感想です(笑)
例えば、映 -
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猫飼いの養老孟司さん、犬飼いの近藤誠さん、2人の医学博士による対談本。
きっと親バカトーク満載なんだろうなーと軽い気持ちで読み始めたのですが、後半は人間やペットの老後医療、介護などを語っています。考えさせられる重厚な内容でした。ペットと暮らしている人には是非、是非お勧めしたい。
私は10才の双子猫と暮らしています。彼らの様子に不調が見えるとものすごく不安になります。将来のことも不安。でも、この本に出逢えて、指針となりえる考え方の方向が見えた気がしています。私の大事な2匹が安心して楽しい毎日を過ごせるよう、2匹にとって良いと思えることを選んでいこうと思います。
以下は、お2人の言葉で特に -
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試し読み
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「理系は言葉ではなく、論理で通じ合う」「他者の認識を実体験する技術で、人間の認知は進化する。」「細胞や脳のしくみから政治経済を考える」「STAP細胞研究は生物学ではない」……。解剖学者養老孟司が、言葉、現実、社会、科学研究において、多くの文系の意識外にあるような概念を、理系の知性と語り合う。
『すべてがFになる』などの小説で知られる工学博士森博嗣、手軽にバーチャルリアリティが体験できるデバイス(段ボール製)を考案した脳科学者藤井直敬、話題作『なめらかな社会とその敵』の著者で、「スマートニュース」の運営者でもある鈴木健、『捏造の科学者 STAP細胞事件』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した毎 -
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読書録「本質を見抜く力」5
著者 養老孟司、竹村公太郎
出版 PHP新書
p144より引用
“いまの人はいらいらしがちで、すぐ全か無
かと考えますけれども、生態系を扱うにはほ
どほどという考え方が必要です。”
目次から抜粋引用
“人類史は、エネルギー争奪史
温暖化対策に金をかけるな
少子化万歳!ー小さいことが好きな日本人
「水争い」をする必要がない日本の役割
農業・漁業・林業百年の計”
解剖学者と元官僚の二人による、世の中の
問題について語り合った対談集。
人類の歴史の見方から世の中を支える業務
についてまで、それぞれの歩んできた分野の
経験を活かして語り合われています。
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Posted by ブクログ
タイトルからは分からなかったが、実質的な内容としては日本人論。本書で使用される無思想という言葉は一見すると把握しづらい。恐らく世間という言葉を用いながら、我々の生活の直感に訴えるような使い方をしているからだと思う。
無思想の一つの理解として、原理原則とそこから派生する規範意識の希薄さと認識をした。もし原理原則論が日本史において希薄だというのであれば、明治維新も戦後の社会変化も説明しやすい。考えてみれば普遍性が高いと思っていた天皇の地位についても江戸期、明治憲法下、現行憲法下と一貫性に欠ける。また本書でもしばしば登場する司馬遼太郎が、くどい程に奇態だ奇態だと呼んだ戦前の特殊性も説明できる。
本来