養老孟司のレビュー一覧

  • 歳を取るのも悪くない

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    不安障害を持っていても言い訳せずに生きている。
    自分で考え、自分で責任をもって、自分で決めて、動いて生きる。それしかない。生きる意味を考える前に、仕事をして自分を合わせて成長していく。

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    2021年09月30日
  • 養老先生、病院へ行く

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    もうちょっと舌鋒鋭く現代医療批判になるのかなと思っていたら、実に穏やかな現代医療批判だった。

    けっこういろいろな問題が指摘されていると思うけれど、個人的には中川先生が指摘されていた「日本人のヘルスリテラシーの低さ」という話題が一番気になった(気に入った)。

    高度化する現代医療に対して、リテラシーを有することは確かに簡単ではないが、簡単ではないからこそ必要性は高いのではないだろうか。
    またそうしてリテラシーが向上すれば高齢社会における福祉や介護の問題にも一定の成果が見られるのではないか。
    そんなことを考えた。

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    2021年09月21日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    ネタバレ

    世間からはみ出してもいいという2人の主張には救われた気がした。世の中の人たちは絶妙なバランスで生きているんだなと思う。
    多様性が重要だという話で、方言も大事というのは心に刺さった。全員が標準語になれば豊かさが消えるという例は面白かったし、AIの世界がまさにそれになろうとしているという話は少し怖くもあった。

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    2021年09月20日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    世間を囲う見えない境界線の内側になんとか留まる伊集院さんと、潔く外側に出て行って内側を冷静に見つめる養老先生の対談本。一方は理論武装し、他方は自然回帰する。ふたりのズレに対する向き合い方や考え方がおもしろい。幽霊は脳の中にならいるという話もさることながら、思いつめたら猫を見るというのは個人的に大賛成である。先のことをいろいろ考えすぎて煮詰まったとき、猫を見ていると肩の力が抜けて冷静になれる。

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    2021年09月07日
  • 「自分」の壁

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    自分のことがよくわかっている人が書いた本であった

    自分に自信がない

    いろいろ挑戦してきたものが自信

    人は自分が作り出すエネルギーの40倍を使っている。40人を雇ってるのと一緒

    GDPが高くなると人と比較して不幸が出てくる。

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    2021年09月01日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    ■動機
    自分も人も追い込むような仕事をしていた若い頃を振返り、柔軟にどう合わせて行けばよいのかグラついていた為。
    NHK「100分de名著」の伊集院光氏のアシスト振りが好きで、仕事でも参考にしたい為。

    ■要旨
    「『世間』から自分がズレるのが怖く軌道修正しながら生きてきた」伊集院光氏と、「(都市の脳化された)『世間』と(本来自然の生き物である)ヒト・自分はズレているものである」養老孟司氏の対談。(※結論や結論や具体的な解決方法の提示はない)

    ■気づき
    ・「積み上げていけば、右肩上がりになるものだとどこかで思う。積み上げたものが必ず100に到達すると信じていた。」(伊集院) 「そういう学者に出

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    2021年08月16日
  • 唯脳論

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    今考えていること、哲学や社会学を通っていたが、なにか、あっけなくまとめてもらえた感覚だ。一連の終わりみたいな位置だった。少しの間、読書がライトになりそうだ。脳ね。いや体ね。社会も世論も本音と建前ではもううまく出来上がるわけがない。性も死も伏せててなにを語れるんだと。無理に決まってる。食を語って埋葬を語らず。死も体もなし。死んだら画面から消えるゲームの世界。読後にちょっと思った。言わなかったことが言いたかったことだったり、ヒトに信念があるから自然は復讐するんだと、それを理解しない風潮はより悪化していると感じさせた。

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    2021年06月12日
  • 世間とズレちゃうのはしょうがない

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    しょうがない話

    タイトル通り、ずれてしまうのはしょうがないねと、先生と伊集院さんが話してくれるお話です
    先生達にカウンセリングしてもらってるような感じ
    自分以外のずれてる人も折り合いをつけながら生きてるんだな、少なくとも二人は確実にと思わせてくれます
    明日が劇的に変わることは無いけど、しょうがないねと自分を励ませるかもしれない気持ちになりました

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    2021年04月19日
  • 絵になる子育てなんかない

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    子育てに真剣に向き合っている印象の小島さんと、全ては「自然」からの視点で捉える養老先生の子育て対談という、噛み合っているんだかズレているのだかよくわからない対談で面白かった。

    「変質する世界」に収録されていた、ぶっ飛んでいた養老節を思い出す。他のジャーナリストや学者さんが微に入り細に入りコロナ問題を議論する中で、養老先生は人間という生物の生き方そのものとは、みたいな高見からの意見で、印象に残っているのは養老先生のエッセーだけだ。

    第一パンチは「哺乳類の子育てが始まったのは6000万年前。人間はせいぜい25万年でそこに意識を持ち込んで、自然である子供をコントロールしようとしている」という話。

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    2021年03月04日
  • 虫とゴリラ

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    お二人とも大学で教育に携わっていらっしゃったフィールドワーカーなので、やっぱり、教育に関する言葉がズシズシ響く。
    以外、一部引用。

    --心地よいものばかり求めていったら、ダメになると思います。……AIが分析したら、心地のいいものばかりつくる可能性がありますよね。(山極先生)
    --今のような環境に子どもを放り込んじゃうと……ようするにもう、「受け付けない人」ができちゃう。(養老先生)
    --学校って、何かを教わる場所だと、皆さん思っていませんかね。学習というのはようするに「自習」なんですよ。……自分が学ぶ以外に、学びはないんです。(養老先生)
    --学習というのは「自習」と「対話」だと思います。(

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    2021年02月14日
  • 絵になる子育てなんかない

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    まずタイトルにどきっとする。絵になる子育てにしてることってたくさんあるぞ私、と。

    「子育ては自然である。」という養老さんの説に沿って繰り広げられる対談本。

    面白かったのはテレビでホームドラマが流れるようになって、一個のカメラが撮っている画像を全視聴者が見るという非常事態が続いているという話。目は普通共有してなくて皆違うものをみてるのにそれを忘れてしまっていると。母親が見ているものと子供が見ているものは違うのだということ。

    そしてわるい叔父さんの意義。その人の器なりの人生。社会でどうやって人の役に立つか。二地域居住制。どん底に落ちたら掘れ。

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    2020年12月25日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    ネタバレ

    1人めの養老先生の「私の人生は「不要不急」なのか?」という問いでガツンと来る。数に限りがある人工呼吸器を若い患者、高齢の患者どちらに使うかで、現実にトロッコ問題が発生しているとは。「トライアル・アンド・エラー」ではなく「トライ・アンド・エラー」という表現は相変わらず気になる。伊藤隆敏さんのページにもあるように現金給付は一律じゃなくてもよかったんじゃないかと思う。ブレイディみかこさんのページにあるように普段質問しなかった子がオンラインだと質問するようになったみたいな予想していなかった変化は今後も起こるだろう。

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    2020年09月22日
  • 超バカの壁

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    思考を固定化し、ラクをすると壁(『バカの壁』)の外が見えなくなる。
    自分は変わらない、というのは、一見楽なこと(一元論)。でも、壁の向こう側は見えてこない。自分が変わることができれば、自分と違う立場のことは見えてくる。
    自分の思い込みを捨てることが学びにつながる。

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    2020年09月12日
  • からだを読む

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    口から肛門までを解剖学者が一つ一つ説明した本。
    口から肛門までは一つの管であり、解剖学的に分けてももともとは一つのものともいえる点が面白い。すなわち、解剖学の歴史は、解剖するごとに器官に名前を付けてきた点で、分節の歴史といえる。

    また、著者の思想が一般的なものの見方に別の切り口を投げかけている様子が随所にみられる。フィールドサイエンスとしての解剖学がディテールにこだわること、つまり単純化して物事を理解することはできないということ、などの考え方がその思想背景にある。

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    2021年03月10日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    栄光学園出身の2人が、現場主義、もしくは身体性といったことを基本にしながら、都市、建築、そして住まい方について論じる。
    東日本大震災の後の対談だったようだが、水害が頻発する今読むと、大事なのは建物ではなく、立地であることなど、メッセージがより際立つ。
    マイホームがファンタジーであるとの言い切り、だましだまし賃貸に住むことなど、励まされる。
    今後の住まいを考える出発点になる一冊。

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    2020年08月15日
  • 猫も老人も、役立たずでけっこう NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    『ヒトの欲にはキリがない。かたや、猫に限らず、動物は足ることを知っています』―『吾輩はまるである』

    「唯脳論」を読んだのは何時のことだったか。全ては脳の機能に帰結するという考えかと思いきや、あくまで脳を意識などに直結する機能を持つ身体として捉え、ホムンクルス的なものとして位置付けないというのが新鮮だったように思う。その後の著作も含めて著者には「考える」ということはどういうことなのかを随分と示唆されたように勝手に思っている。

    『今は極端で、なんでも言葉にしようとする世の中ですよね。言葉にすると変わらないものになるから。情報化社会ってそういうことです。変わらないもので埋め尽くしていく。そうする

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    2020年07月07日
  • 文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す

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    森博嗣さんとの対談が…

    あまりに首肯出来るので、二度読みしてしまった。
    特に、元は安全装置を含めた設備系機械の開発設計者だった小生としては、「絶対」や「完璧」を振りかざすのは「絶対」と「実現性」の意味を知らない愚か者だと考えるので、「55%賛成」「絶対安全は言葉だけ」には、唸った。
    「前提を問う」のくだりも含めて、「自分は文系でアナログだ」というヒトには、是非読んでもらいたい本である。
    「文系の方がデジタルだ」は、誤解する文系もいそうなので、解説すると、このくだりでの「デジタル」は、「アナログ」の対義語ではなく、「ファジー」の対義語として語られている。工学者や科学者は、「現状」厳密に定義出来ない曖昧な概念は、曖昧なま

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    2020年05月28日
  • 養老孟司の〈逆さメガネ〉

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    和風「FACTFULNESS」

    題名の通り、逆さめがねをかけた視点をたくさん学べた。筆者からすると、世間が逆さめがねで見てるだけで私が裸眼だとも言っている。確かにそうかも知れない。
    特に印象に残った内容を自分の解釈で

    ・空き地って空き地じゃなくない?木も鳥も虫もいるじゃん!
    ・現実はひとそれぞれ。公平とか真実とか無理に求めるな!
    ・「ああすればこうなる」ばっかり求めるな!教育は特にそういう風潮あるよね!
    ・身体を使わなくなってきている、核兵器発射もボタン1つだもんね!
    ・学問、読書をすること→自分が変わること
    ・起きたことばっか注目されるけど、努力の末起きなかったことも大事!
    ・説明できな

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    2020年03月14日
  • 文系の壁 理系の対話で人間社会をとらえ直す

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     本当の「理系」とは、数学と哲学である。
     なるほどなぁ。「理系」は真理を追い求めるが、それ以外はとりあえずどうすればどうなるか、を取り扱う学問だから「文系」ということか。工学や医学も原理は置いといてどう改良するか、どう治療するかに重きを置くからね。自分は農学だけど文系脳だなと思っていたが、それは間違いではなかったか。

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    2019年11月22日
  • こまった人

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    結構古い時事ものエッセイでも、なぜか今と通じているような。世の中(国際含め)変化ないっていうか。下手に吐き出したら炎上しかねない、言いにくいもやもやをスカッと言って下さるエッセイは、ホント大好きです。虫の話も大好きですが。

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    2019年11月11日