養老孟司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
養老孟司という人間について分かる。
世間的に賢いとされる人間が、年老いて死期が近い今、人生を振り返りどう考えるか、死に対してどう思うか、今の世界に対して何を思うか、が記されている。
読んでいる時、徒然草の冒頭、
「徒然なるままにひぐらし〜」
の一節が思い浮かんだ。
言語化するに足りる知性、やる気を持ち合わせていないため詳細は省くが、私のこれからの人生を、どのように考え、どのように全うするか、少なからず影響すると思う。
様々なことを考えながらも、全てに対してあえて結論を出さない感じが読みやすく、歳を重ねながらも柔軟な頭の良い人なのだろうと思わされた。
その他壁シリーズも読みたいと思う。 -
Posted by ブクログ
「虫は人の鏡」、このタイトルの意味が、本を読んでわかった。虫を含めた自然は学びの宝庫。私の場合は植物を通して学び続けていきたい。
〈本から〉
擬態は情報系内部の現象
われわれの網膜は三色原理だが、鳥は四色原理を使う
ピカピカ光って飛んでいるホタルは、つまり雄である。雌はジッとしていて、雄が光って飛んでくると、雄の信号に合わせて光る。
ゴキブリを馬鹿にする人は多いが、オーストラリアのゴキブリには、子どもを養育する種類が複数ある。種によっては腹に腺があって、その分泌液を子どもがなめる。早い話が、哺乳するのである。あるいはモグラオオゴキブリは、地中に穴を掘り、そこに餌を運んで子どもを育てる。 -
Posted by ブクログ
読書開始日:2021年12月28日
読書終了日:2021年12月30日
要約
日本は世界に珍しい「無思想という思想」がある国。世間、風土、思想は補完関係にあり、従来の日本は世間、風土が大きく、思想は小さくてもうまく回っていたが、西欧思想介入による個性尊重、意識尊重傾向が強まり、軋轢が生まれている。
今こそ無思想という思想を自覚し、その思想を大衆と照らし合わせどう生かすかが重要である。
その重要なポイントである大衆に対して、今一度感覚世界尊重を訴える必要がある。
「同じ」を追い求めていく概念世界では、意味あるもの不変なものが重要視される。なにかに意味づけしたく、最悪は全ての出来事を人為にする。最 -
Posted by ブクログ
読書開始日:2021年11月27日
読書終了日:2021年12月4日
要約
①感覚所与を意味のあるものに限定し、世界を意味で満たす。それがヒトの世界、文明世界、都市社会。
②都市社会の弊害は全てに意味があることを強い、意味ないものを徹底的に排除する。それにより人間本来の死生観との乖離が起きている。人生についても意味あることへの強迫観念が強いられる。
③意識と感覚の違い自体を意識することが重要。
所感
養老孟司さんの本は本当に面白い。
都市社会を、説明によって理解することができた。
意味の強要。
自分も経験してきた。
自分はSNSから距離を置いた。
この意味の強迫がとても居心地悪かった。
残され -
購入済み
昔読めばよかった
流行った当時、タイトルの意味も分からず、何の興味も覚えなかったが、今読んだら面白い。
それな!という共感しかない。
本当に頭の良い人は頭が柔らかいなと、そう思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・読みたい『ライフスパン追いなき世界』
・一般に5年たって再発がなければ治癒したとみなされる
・死というのは、自分の問題ではありません。よく死を自分の問題と錯覚している人が多いのですが、自分は死んでしまうのだから、問題になりようがありません。
・市区町村のがん検診は低額で受けられます。自治体によって金額は異なりますが、500円~100円くらいの自己負担で済みます。
・(前立腺がんは)過剰な治療を避けるため、早期の前立腺がんに対しては「監視療法」が国際的な標準治療になっています。具体的には3~6か月ごとの直腸からの触診とPSA検査、および1~3年ごとの前立腺生検を行い、悪化していなければ経過観察 -
Posted by ブクログ
■動機
自分も人も追い込むような仕事をしていた若い頃を振返り、柔軟にどう合わせて行けばよいのかグラついていた為。
NHK「100分de名著」の伊集院光氏のアシスト振りが好きで、仕事でも参考にしたい為。
■要旨
「『世間』から自分がズレるのが怖く軌道修正しながら生きてきた」伊集院光氏と、「(都市の脳化された)『世間』と(本来自然の生き物である)ヒト・自分はズレているものである」養老孟司氏の対談。(※結論や結論や具体的な解決方法の提示はない)
■気づき
・「積み上げていけば、右肩上がりになるものだとどこかで思う。積み上げたものが必ず100に到達すると信じていた。」(伊集院) 「そういう学者に出 -
購入済み
しょうがない話
タイトル通り、ずれてしまうのはしょうがないねと、先生と伊集院さんが話してくれるお話です
先生達にカウンセリングしてもらってるような感じ
自分以外のずれてる人も折り合いをつけながら生きてるんだな、少なくとも二人は確実にと思わせてくれます
明日が劇的に変わることは無いけど、しょうがないねと自分を励ませるかもしれない気持ちになりました -
Posted by ブクログ
子育てに真剣に向き合っている印象の小島さんと、全ては「自然」からの視点で捉える養老先生の子育て対談という、噛み合っているんだかズレているのだかよくわからない対談で面白かった。
「変質する世界」に収録されていた、ぶっ飛んでいた養老節を思い出す。他のジャーナリストや学者さんが微に入り細に入りコロナ問題を議論する中で、養老先生は人間という生物の生き方そのものとは、みたいな高見からの意見で、印象に残っているのは養老先生のエッセーだけだ。
第一パンチは「哺乳類の子育てが始まったのは6000万年前。人間はせいぜい25万年でそこに意識を持ち込んで、自然である子供をコントロールしようとしている」という話。 -
Posted by ブクログ
お二人とも大学で教育に携わっていらっしゃったフィールドワーカーなので、やっぱり、教育に関する言葉がズシズシ響く。
以外、一部引用。
--心地よいものばかり求めていったら、ダメになると思います。……AIが分析したら、心地のいいものばかりつくる可能性がありますよね。(山極先生)
--今のような環境に子どもを放り込んじゃうと……ようするにもう、「受け付けない人」ができちゃう。(養老先生)
--学校って、何かを教わる場所だと、皆さん思っていませんかね。学習というのはようするに「自習」なんですよ。……自分が学ぶ以外に、学びはないんです。(養老先生)
--学習というのは「自習」と「対話」だと思います。(