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稲作民外交と遊牧民外交 日本外交が翻弄される理由
ジャーナリスト・櫻井よしこ氏絶賛!――「北朝鮮、イラク、中国……機能しない日本外交の現実が、よくわかる本!」 ●日本外交を遡ってみると外交の問題は外務省だけの問題ではなく、実は日本人という民族全体にかかわる問題であることも認識する必要がある。すなわち、大陸諸国が展開する外交と日本人の行う外交は、どうもチグハグなのである。これまでも日本は大陸国家の外交官たちが、なぜ「したたか」なのかを深く追究してこなかった。相手の資質が明確につかめなければ、外交戦略も対応も無理である。本書は、遊牧民の末裔である欧米、中近東、アフリカ、ロシア、中国、韓国、北朝鮮などの「外交方法」と、日本外交の対応を外交史や民族学などから紐解いて、大陸民族の行っている外交の本質を徹底的に分析し、これからの日本外交や大陸諸国との関係に役立てようとするものである。 ●世界の民族七千の資質は二つ ●大陸民族は遊牧民の末裔 ●人間支配と管理が巧みな遊牧民 ●受容・忍従型の稲作民 ●日本外交と遊牧民外交の特徴 ●均一化された社会と地理的事情 ●中国、韓国、北朝鮮の異常 ●諜報と工作は常識 ●歪曲したままの歴史 ●世界から戦争はなくならない -
稲妻姫の怪獣王
「私の名前はアーニャ。稲妻姫の称号を持つ吸血鬼である!」右も左もわからぬ異世界で稲妻姫の居候となった巨漢高校生、神楽。しかしアーニャのツッコミ稲妻を喰らうたびに彼の巨体は徐々に巨大化していき……!? そんな中、彼らの前に巨大な怪鳥を操るテロ組織・大鷲隊が街道を封鎖し街を襲ってきた! -
稲むらの火の男 浜口儀兵衛
【小学上級から】 ◯国語の教科書で取り上げられた「稲むらの火」。その史実を描いた「安政南海地震津波の図」をカラー口絵で紹介! ◯浜口儀兵衛が生きた時代、日本では何が起きていたのか。彼の生涯を物語で楽しみながら、巻末の年表で幕末から明治の初めの歴史も学べます。 小学5年生の国語の教科書(光村図書出版)の『百年後のふるさとを守る』で紹介された、稲むらの火のエピソードをごぞんじですか? 安政元年(1854年)に起きた大地震、それによる津波から村人たちを救うために稲むらに火を放ち、大勢の命を高台へと誘導したのが浜口儀兵衛(後に浜口梧陵と名乗る)という人物です。 授業で教わるような幕末の偉人でありながら、稲むらの火のエピソード以外、浜口儀兵衛について学習する機会はほとんどありません。この本では、現在も続いているヤマサ醤油の跡とりとして生まれながら、丁稚奉公からスタートし、経営者となってからも勝海舟や佐久間象山といった幕末の知識人たちからとの交流を深め、世界の中で日本がどのような位置づけにあるのかを学んで、村人たちに教育の場をつくろうとした姿をいきいきと描きました。そうした意欲にあふれた人物だったからこそ、稲むらの火のときのことを教訓に、百年後のふるさとを守ろうと、当時としてはとてつもない規模の防波堤を築くことができたのでしょう。 これは知られざる幕末の偉人、浜口儀兵衛について物語のかたちで、すいすい読める読み物です。 稲むらの火の舞台となった安政南海地震津波が描かれた図をカラー口絵で紹介するとともに、浜口儀兵衛が生きた時代に何が起きたのか、巻末に年表をつけました。幕末から明治の初めにかけての歴史も学べてしまう一冊です。 -
犬神奇談
「……いた。あそこです」その声に、敏生も天本も龍村も目をあげ、そして息をのんだ。星も凍るような寒夜。静まりかえった裏庭に、じっと立ちつくして。やがて、つぶやいたのは、誰だったろうか。「……あれが……」彼らの目に等しく映っていたもの――それは、首のない大きな白い犬の姿だった……。ネオ・オカルト・ノヴェル! -
犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい事典
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 犬と猫をどっちも飼っている漫画家・松本ひで吉さん。天真爛漫爛漫、明るい犬くん。ツンデレ、クールなネコさま。性格がちがいすぎる犬と猫という生きものをひとつ屋根の下に飼っている日常を題材にしたマンガ「犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい」が空前の大ヒットです。笑いあり、ほろりエピソードありで、コミックは累計発行部数は50万部を超え、犬派も猫派も世代も超えて大反響を呼んでいます。本書は、松本ひで吉さんのPalcyコミックをベースに、犬と猫のユニークな生態を見開きで比較しながら解説した新感覚「犬猫事典」です。ペットの定番である犬と猫。身近な動物なのに知らないことがいっぱい。「犬と猫ってこんな行動をするのか!」「この行動にはこういう意味があったんだ」「こんなに習性がちがう動物なのか!」などさまざまな発見があることでしょう。犬好きや猫好きはもちろん、どちらも飼っていない人にとっても面白い読み物です。『ざんねんないきもの事典』シリーズで知られる動物学者・今泉忠明先生のたのしい解説も見どころです。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
犬と厄年
一人と一匹で、どこまでも行ける。 30歳を過ぎて迎えた厄年、家族コンプレックス、大人の友達関係、書くこととAV、かけがえのない愛犬との暮らし……。 日常に小さな光をともす、待望の最新エッセイ集! 仕事がうまくいかなかった日、やるせない気持ちでひたひたになっている日、ソファで茫然としながら「つれえ~」とぼやく私のそばにきた彼女(イッヌ様)は、お尻を私の身体にくっつけて、ポゥ、と鳴いてくれる。腹を撫でているうちに彼女のあたたかいお腹の温もりが手に移ってきて、胸に湧いていた苦しさがじっくりと溶けていくように癒えてくる。彼女の存在と自分の人生が、ゆるやかに同期されていく。(本文より) -
犬はどこ?
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 駄犬・珍犬にご注意! 路地裏の犬の魅力満載――パンダ犬、むさぼり犬、ニンジン犬、キャベツ犬、霊犬、人のいい犬、お立ち台犬、最後の銀ブラ犬……。好評既刊『猫はどこ?』に続いて、路上観察家として活躍する著者が、40年間に出会った、135匹の路地裏の犬たちを、小気味よいエッセイと写真で一挙公開。もっとも古い人間の友、犬好き必携の1冊。 -
異能力フレンズ
スマホがこわれる、電気が消える!? このメーワクな力が、人を救う? 憧れの中学に入学し、楽しく学校生活を送っていたフルナ。 ところが、ある日スマホに触れたら、動かなくなってしまった。 フルナが触れると、部屋の電気もテレビも消え、電子レンジも使えない。 「パチパチ星人」とあだなされるようになり、 学校に行けなくなってしまったフルナが飛び込んだお寺は、 異能力者が集まるフリースクールだった。 そこで同い年の直矢、優大に出会い、フリースクールに通い始めた フルナには、電気を消してしまうだけではない、とくべつな力があった。 -
命がけの青春 新選組
「新選組」は、テロが頻発する幕末の京都において、その剣の技だけを頼りに、幕府のために戦い続けた組織です。多くの攘夷派の長州藩士を討ち取り、捕縛した「池田屋事件」などで活躍しました。本作では、隊のリーダーである近藤勇や参謀の土方歳三、薄幸の天才剣士、沖田総司の活躍を通して、動乱の幕末期を描きました。*巻末に人物伝つき*小学上級から *すべての漢字にふりがなつき -
命の意味 命のしるし
NHK「SWITCHインタビュー 達人達」を書籍化! 日本で2人目の国際アンデルセン賞受賞作家・上橋菜穂子は、同賞受賞時に「さまざまなファンタジーの世界を作り出す類いまれなる才能を持ち合わせ、彼女の作品は優しさと、自然や知性ある生き物への大きな敬意を持ち合わせている」と評された。その作品の魅力に、「野生動物のお医者さん」として、つねに野生動物の厳しい現実に向きあってきた齊藤慶輔が迫る。 -
いのちのスタートライン
42歳の働き盛りにあったビジネスマン。多忙な仕事の傍ら、市民ランナーとしてマラソンに勤しんでいた彼を突然襲った睾丸ガン告知、全身転移、そして抗ガン剤の副作用による間質性肺炎の併発。生存率20%以下と言われた死の淵で、彼を奮い立たせたのは、100キロメートルウルトラマラソンに復帰するという、途方もない夢だった。子どもたちの将来、妻の明るく健気な支え、復職への不安……。涙と感動、奇跡のガン生還記。 -
命のダイアリー 小児がんを乗り越えた少年・少女たち
7人の「小児がん卒業生」たちの、命の輝き。小児がんは、それを克服した子どもたちからも「普通の生」を奪ってゆく。体に残った障害や社会の偏見に耐えて生きる7家族。歯が生えない、身長が伸びない、心臓や臓器の働きがよくないといった「晩期障害」。さらに、子どもたちは二次がんの可能性も持っている。不安に耐え、今を生きる、「小児がん卒業生」たちの姿を見守り続けている小児科医が綴る、渾身のノンフィクション。 -
命の森
東都学園大学部Jクラスに新入学した若者たちは、夢と希望にあふれていた。保守党政治家を父とする空手の名人・勝見明、元華族の娘で皇太子妃候補と騒がれたこともある美貌の冴子、日本復帰を叫ぶ沖繩青年・当麻、社長と呼ばれる謎の男・加納、なぜか彼の姿に脅える葉子、ラグビー部の乱暴者・片桐一派……。だが、明るく甘美であるはずの青年たちの、前途は困難である。当麻と冴子は許されぬ恋に苦しみ、勝見と葉子の燃えるような愛も、葉子の暗い秘密のゆえに、苛酷な運命の波に翻弄されていく……。短く華麗に花火のごとく生きて燃え尽きる若い命を、アクションドラマ・タッチで描いた青春長篇。 -
命めぐる川 カナダのベニザケ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ここには、生と死がある――。 4年に一度、大群で遡上するベニザケを、カナダ・アダムス川で25年間追った写真集。 200万匹とも言われるビッグランのようす、産卵し命尽きる瞬間を大迫力の写真で捉えています。 川の中で起こっている、奇跡的な命の循環。 淡水から海水へと生活域を変える、自分の生まれた川を探り当てる、産卵は一生に一度、生死を共にする集団行動等の複雑な生態を支えている自然環境が、どれだけ繊細なものかもよくわかります。 孵化を追いつづける撮影の過酷さ等、背景も知ると、ますますおもしろくなります。 地球温暖化によって今後より一層の過酷さが予想される、ベニザケの生態。SDGsを今こそいっしょに考えましょう。 (小学中級以上向け。魚の誕生は小学5年生で習います) ●著者紹介 岡野昭一 日本写真芸術専門学校二部報道・芸術科卒業。フォトジャーナリスト樋口健二氏に師事。 カナダの自然をテーマに、紅鮭、オーロラ、カナディアン・ロッキーなどを撮影。 ●主な内容 ベニザケの生態 撮影について ベニザケと地球環境 -
命をつなぐ麻酔のことがわかる本
手術のリスクは、臓器を切り取ることだけではない。手術で使われる麻酔のバランスが崩れると命にかかわることも。手術前の検査、手術室で行われること、眠っている間の体調管理、目覚めてからのこと……。患者さんが知らない麻酔の手順とリスクもある。患者さんやご家族だけでなく、手術にかかわるすべての人に読んでほしい麻酔の正しい知識を深める本。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
命をつなげ!ドクターヘリ 日本医科大学千葉北総病院より
「ぜったいに、助ける!」そんな決意をのせて空を飛ぶのが、ドクターヘリ。一分一秒をあらそう救命救急の最前線で、医師、看護師はもちろん、オペレーター、消防隊、ヘリコプターの機長や整備士――ひとつの命を救うために、多くの人々がそれぞれのベストをつくし、奮闘する! 新米医師の目をとおして、知られざる先端医療の世界を描くノンストップ・ノンフィクション。 -
命を燃やせ いま、世界はあなたの勇気を待っている
「絶対に取り残されている人がいる!」東日本大震災直後、吉岡秀人医師はジャパンハートの若いスタッフへこう檄を飛ばした。現在でも、同NPOは震災の地にボランティア医師・スタッフを送り続けている。自らを「落ちこぼれ」という著者は、なぜ医師を志し、なぜ無報酬でミャンマーや東北で医療活動を続けるのか。吉岡医師の活動を通じて、日本人のあり方、お金よりやりがいという仕事観、人間の可能性やすばらしさを教える -
「いのち」を養う食 森のイスキア 幸せな食卓のための50のメッセージ
92歳の著者が全国で講演を続けながら伝えることは「人間の元気の源はまず食べること」。食を通して生きていくヒントが見つかる一冊 -
祈りと沈黙 キリスト教論集
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 哲学者であり、キリスト教神学者でもある著者による、新約聖書、原始キリスト教、科学、儀礼や鈴木大拙などについての論集。 【目次より】 序 第一部 一 新約聖書のキリスト論 二 コロサイ人への手紙一・一五―二〇におけるキリスト論について 三 平和の君キリスト エペソ人への手紙二・一四―一八解釈の試み 四 新約聖書における神義論 五 新約聖書における死の理解 六 原始キリスト教における黙示思想 E・ケーゼマンの提題をめぐって 第二部 七 神の知恵と人間の知恵 八 死生観 無常観と被造物感 九 祈りと沈黙 一〇 生と死の彼方へ 一一 科学とヒューマニズム 第三部 一二 日本における福音の理解の可能性 一三 日本におけるキリスト教の将来 一四 インマヌエルの原事実 一五 キリスト教の本質を求めて 石原謙博士におけるキリスト教史学の成立 一六 宗教と儀礼 第四部 一七 カール・レーヴィット先生 一八 石原謙先生の追想 一九 石津照〓博士を追想して 二〇 鈴木大拙先生とキリスト教 二一 真実を求めて歩むキリスト教 小田切信男博士 二二 前田護郎博士 『ことばと聖書』 二三 神田盾夫先生の学風 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
祈る人
父の死後、暁子は母の勧めで見合いを重ねた。行きずりの旅人に似て、暁子の前にあらわれては去る男たち。その儚く淡い触れ合いだけが、思い出の淵に澱んでいく。暁子の育った家庭には、疎開先の叔父夫妻や友人の新婚生活に見られる、強い愛の絆がなかった。学者だった冷たい父と美しい母との間をへだてる厚い壁。異性と愛し合うことへの違和感を自覚した暁子の心は、千々に乱れる。そうした彼女の耳に、忌わしい出生の秘密を告げる男の声が聞こえてくるのだった。生きる証しを求めてさまよう若い女性の心理と新しい愛のモラルを、清冽な筆に描く傑作長編。 -
茨城vs.群馬 北関東死闘編
調査会社ブランド総合研究所が実施している「都道府県魅力度ランキング」で、壮絶な最下位争いを繰りひろげている群馬県と茨城県。群馬県民が「そっちには温泉がない」と言えば、茨城県民は「そっちこそ海がない」とやり返す。はたして、この両県民が近親憎悪にも似た対立を超えて手を組むことは不可能なのか。タレントの鈴木奈々(茨城)、JOY(群馬)、磯山さやか(茨城)などのガチンコ対談も収録。 -
いばらの冠 ブラス・セッション・ラヴァーズ
「涼代さん。俺たち、付き合いませんか?」 中郷壱伊は、超一流オーディオ機器メーカー「ナカザト音響」の御曹司。 名門男子校である祠堂学院に通う彼は、完璧ともいえる美貌と、 トロンボーン奏者としての才能を併せ持つ、稀有な人物だった。 一方、兄弟校の祠堂学園を卒業後、音大へ進学した涼代律は、 友人の野沢政貴の依頼で「院」の吹奏楽部の練習を手伝うことに‥‥‥。 ※特別書き下ろし「噂になりたい!」収録 ※本作は、2020年に講談社X文庫レーベルより発売された『いばらの冠 ブラス・セッション・ラヴァーズ』を、文庫化にあたり一部改稿したものです。 ※本作には、講談社X文庫版の電子書籍に含まれているカバー・本文イラストは収録されていません。 -
茨の呪縛 ~目覚めのくちづけ~
過疎の孤島、茨島には「茨姫」伝承の祭りがある。その姫役を務めることになった加賀見涼は、祭りの途中で、竜成という男に地下洞窟へとさらわれてしまう。 涼を助けに来たという彼は、「姫は生け贄で、最後には必ず殺される」と言うのだが!? 追っ手から逃れる暗闇の中で、次々と明らかになっていく島のおぞましい真実。そして涼と竜成の間には、激しくもほのかな愛が芽生えていき……。 -
ifの世界線 改変歴史SFアンソロジー
歴史は変えられる――物語ならば。色とりどりの“if”の世界に飛び込む、珠玉のSFアンソロジー。 ★収録作品★ 石川宗生「うたう蜘蛛」 死ぬまで踊り続ける奇病が蔓延したイタリア。 頭を抱える総督の前に、「この流行り病を収束させてみせましょう」と嘯く錬金術師が現れる。テオフラトゥス・フォン・ホーエンハイムと名乗るその男が披露したのは、奇天烈な治療法だった。 宮内悠介「パニック――一九六五年のSNS」 一九六五年の日本。そこには「ピーガー」というSNSが存在した。 ベトナム戦争の取材で一時行方不明となった作家・開高健。帰国した彼を待ち受けていたのは、「ジコセキニン」という非難の嵐。世界初の炎上事件の謎を紐解いた先に待っていた真実とは。 斜線堂有紀「一一六二年のlovin' life」 和歌を“詠訳”する平安時代。 “詠語”ができないけれど詠む歌は一級品の歌人・式子内親王の前に現れた一人の女房によって、世界が一変する。 小川一水「大江戸石廓突破仕留(おおえどいしのくるわをつきやぶりしとめる)」 南北四里、丈百尺、厚さは二間。その江戸には巨大な石壁「大廓」が横たわっていた。 一体、その石壁は“何”から江戸を守っているのか――? 明暦三年一月。燃え上がるあの日の真実が紐解かれる。 伴名 練 「二〇〇〇一周目のジャンヌ」 一四三一年五月三十日、フランスの英雄ジャンヌ・ダルクは今まさに火刑に処されたーーはずだった。 しかし目を覚ますと、処刑の朝に時間が巻き戻る。彼女にもたらされた「奇跡」の正体と代償とは。 ★絶賛の声続々!★ 石川宗生「うたう蜘蛛」 読後きっとあなたも現実と虚構の間で踊ることになるだろう。 ――三宅香帆(書評家) 宮内悠介「パニック――一九六五年のSNS」 ifによる歴史改変ではなく、タイムラインを遡り、生き証人たちにSNSの闇と真実改変の仕組みをRT(回顧)させ、“真実”というif(畏怖)の匂いを解き放つ! ――小島秀夫(ゲームクリエイター) 斜線堂有紀「一一六二年のLovin’Life」 読むごとに打ちのめされる。斜線堂有紀には、底も果てもないのか。 ――池澤春菜(書評家) 小川一水「大江戸石廓突破仕留」 明朗時代劇と歴史改変SFの完璧なマリアージュ。 ――大森望(書評家) 伴名 練「二〇〇〇一周目のジャンヌ」 「あなたは神を信じますか」いやぼくがいるから神もいるんだが。 心から神を疑わない人間はいるのだろうか? ――でびでび・でびる(VTuber) -
イブン・ジュバイルの旅行記
本書は通称「イブン・ジュバイルの旅行記」、原題「旅路での出来事に関する情報覚え書き」の全訳です。才智あふれるジュバイルが美文で綴ったこの「旅行記」は、12~13世紀にあっては優れたメッカ巡礼案内として広く読まれ、また後にはイブン・バットゥータ(14世紀)などの旅行記のお手本とされ、多くの旅行記編者が都市の記述を「借用」してきました。そして現在、中世イスラム社会の事情を知る上では欠かせない、貴重な文献となっています。 敬虔なイスラム教徒で、ムワッヒド朝のグラナダ太守に書記として仕えていたジュバイルは、太守が戯れに「酒盃七杯飲むべし」と下した厳命に抗えず、禁を犯してしまいます。それを悔いた太守が盃七杯に金貨を満たして与えると、ジュバイルは罪を償うためにその金貨を元手にメッカ巡礼に旅立ちました。キリスト教徒の巡礼者と同船してアレクサンドリアへ。メッカでは大モスクやカアバ神殿の威容に触れ、メディナからバグダッドへ。そして「東方の真珠」ダマスクスでウマイヤ大モスクに圧倒され、十字軍支配下にあったエルサレムでは、かのサラーフ・アッディーン(サラディン)の勝利の目撃談に触れる……。ベドウィンの襲撃、船の難破に遭うなど、艱難辛苦の旅を詳述した「旅行記」ですが、十字軍時代の地中海東方事情を知るための基本図書でもあります。 〈原本:『旅行記』関西大学出版部、1992年〉 【目次より】 まえがき(監訳者による) 1 グラナダ~エジプト 2 メッカ巡礼 3 聖都メッカ 4 メディナ~バグダード 5 マウシル~アレッポ 6 ダマスクス 7 アッカ 8 シチリア~アンダルス -
異聞 太平洋戦記
太平洋戦争は今なお謎に満ちている! 東京大空襲にも真珠湾攻撃にも、史実ならざる「真相」があった。『下山事件 最後の証言』の著者にして大藪春彦賞受賞作家が長年の取材に基づき「あの戦争の闇」を照射する、驚愕のノンフィクションノベル。(講談社文庫) -
異変助太刀記
下野国の家老と奥役の争いが引き起こした「異変助太刀記」、塚原卜伝の逸話「一の太刀」、赤穂藩主の世襲問題に端を発した仇討ち「乱闘・高野街道」、安南国へ旅をした船の乗組員の記「異説おらんだ文」、天正遣欧少年使節・中浦ジュリアンの生涯「美しい日本の少年」、美濃の蝮の奸計と出世「斎藤道三残虐譚」、浪士組結成以前の若き日々「清河八郎」。代表作「眠狂四郎」の連載開始と同時期に書かれた柴錬初期の鮮烈な時代小説集。 -
異邦の香り ネルヴァル『東方紀行』論
ウィーン、カイロ、シリアを経てコンスタンチノープルへ。『東方紀行』は異国への憧憬と幻想に彩られながら、オリエンタリズムの批判者サイードにさえ愛された、遊歩者(フラヌール)ネルヴァルの面目躍如たる旅行記であった。四十代で縊死、時を経てプルースト、ブルトンらにより再評価された十九世紀ロマン派詩人ネルヴァルの魅力をみずみずしい筆致で描く傑作評論。読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞作。巻末に、東京大学文学部での最終講義「ネルヴァルと夢の書物」を収録。 -
いまいみさのおりがみ手紙 毎日楽しめ まごころ伝わる ハッピー・クラフト
◆伝えるものは、「感謝・喜び・愛・励まし・ご挨拶」、 折り紙と言葉のベストマッチ◆オリジナル51種、146作品掲載、オールプロセスカットつき!part1 毎日使える おりがみ手紙花束/プレゼント/ケーキ/動物/日用品・・・など。part2 季節も伝える おりがみ手紙こいのぼり/かぶと/カーネーション/ハロウィーン/クリスマス・・・など。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
いま、ここにある神話
神話は過去の遺物ではない。神話的思考は死んでいない、それどころか、今もそこにあって、現代人の心の奥で活発な活動を続けている。 ポケモンパレードが開く人生の深淵、デパートの物産展が喚起する贈与への誘惑、ブッダの化身かもしれないアンパンマン…… 日常の奥にひそむ、世界の秘密へダイブせよ。 「神話はインポッシベーグルと同じような2・5次元の世界を生み出す能力を持ったナラティブである。私たちは驚異にみちたそのナラティブを、おもしろおかしく聴きながら、そこに含意されている教訓や世界観について考えたり、他の人たちとそれを共有することによって、共同幻想をつくりだす。私たちが現実と呼んでいるものの少なからぬ部分は、このような現実には存在しない2・5次元の不可能物体によってかたちづくられている。私たちの世界はじつは、インポッシベーグルの構造をした神話によって取り囲まれている。」(「プロローグ」より) 【目次】 プロローグ I 女王の虹 デパートの物産展 量子もつれ メタバースの夢 新しい「百姓」 聖地巡礼 人生のバグ 新年を迎える 地霊を食らう旅の友 坂本龍一との巡礼 II ふたつの心 ガルガンチュアの末裔たち 神話とセカイ系 毒舌芸 渚の秘数3 岡山の時代 博物館推し 所ジョージという謎 人生はパレードだ III 「アレ」について 量子論の濫用 神宮外苑の再開発 よみがえる昭和歌謡 両性具有の新次元 ストック型勇者 辰年を開く 箱根駅伝というミトロジー 月面に遊び心を IV アンパンマンと熊 まれびと再来 手のひらのエルサレム ゴジラ、日本人の分身 ミニマリズム・コミック 二〇二四年並行宇宙の旅 栃木の底力 神話マニア 水戸黄門 騒々しいお通夜 V アナーキズムは新しい 法医学が人気 イコンとなった写真 「諏訪」を探す 魔法からアニミズムへ おむすびの思想 渋谷へのレクイエム よみがえれ、時代劇 カーゴカルトと世界の右傾化 -
今こそ経済学を問い直す 切実な「必要」の声を聴くために
GDPが増えればほんとうに幸せになれるのか? 経済学が見落としてきたものとは? 「働かざる者、食うべからず」、「豊かな生産と消費を達成すれば誰もが得をする」―― アダム・スミス以来、私たちを支配してきた価値観。 経済成長を追求し、市場経済を駆動させるだけでは見えてこない、ほんとうに求められていること=「必要」に注目をし、経済思想史を捉えなおす。成長なき時代の豊かさを考えるための必読書! 【本書の主な内容】 ●「働かざる者、食うべからず」という価値観 ●通常の経済学には「必要」という言葉は出てこない ●お金の価値を疑う都留重人「制度派経済学」 ●経済学を切り拓いたスミスの二つの著作 ●マルクスが描いた理想と資本主義の現実 ●J・S・ミルの「漸進主義」 ●マーシャルが重視した「組織」への投資 ●市場が与える評価は正しいのか――ケインズ ●福祉国家体制の躓きの石 ●カール・ポランニーが見た地域コミュニティの破壊 ●構造的不正義を是正するために ●市場経済とは異なるしくみ ●単一中心的思考と多中心的思考 -
いまこそ、本物のサステナビリティ経営の話をしよう
「資本主義のハック」を提唱し、企業のこれからについて独自の立場から提言を続ける独立研究者・山口周、 2000年代はじめからサステナビリティ経営・ESG投資に関わり、SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)推進に尽力してきた磯貝友紀。 二人がタッグを組み、先進地域である欧州企業の事例を参照しながら、日本企業にこれから必須の戦略、日本ならではの生き残り策を深く探っていく。 SDGsに冷淡なトランプ政権再登場で、近年の「サステナビリティ・バブル」は崩壊、いよいよ本物のサステナビリティ経営の時代が始まる。 一国の政権の思惑など関係なく、世界の大きな流れはすでに見えている。「他社がやるから自分のところもやらなくちゃ」「流行だからその流れについていこう」といった企業は、いまの一瞬だけは良くても、5年後、10年後には間違いなく市場から淘汰される。目の肥えた消費者、世界の取引先に選ばれるのは、環境、人権、格差問題解決といった大きな社会課題の解決を自社の経営課題と捉え、さらにそれをチャンスとしてとらえられる企業だけ。 そのためにいま取り組むべきことはなにか? 二人のスリリングな対話から見えてくる企業の近未来。 -
いまさら入門 太宰治
ダザイは「お笑い芸人」だった! 没後数十年を経てなお脚光を浴びる太宰文学の新解釈を、新鮮な視点とわかりやすい解説で綴る!――太宰治といえば、どんなイメージを持っていますか。破滅志向、酒好き・女好き、精神病院、自殺未遂、心中……。作中に綴られた孤独や堕落、不信感はまぎれもなく太宰治ならではの世界ですが、人の温もりを知っているからこそ孤独を語れるのです。ユーモアに富み、サービス精神旺盛で、人を愉しませるのが大好きだったお笑い芸人・太宰治。いまなお読者を魅了し続ける太宰文学の真骨頂を、かつてない斬新な切り口で徹底紹介! ●アニメ「エヴァンゲリオン」は、「人間失格」のリメイク ●女心を鷲掴み、ネカマなダザイ ●ブログにはびこる、似非ダザイ ●ダザイの素顔はこんなにキュート ●入水自殺で死んだのは、かなづちだったから -
いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい
堀江貴文氏推薦! 累計20万部の前作から5年、この間、中小企業の後継者不足問題を解消したい国の後押しもあり、サラリーマンが会社を買う環境は格段に整った。新たにできた公的支援制度を利用して1円も出さすに町工場を買って経営を立て直したサラリーマン、副業としてパーソナルジムを買ったサラリーマンなど、数々の成功例も登場している。しかし、こうした買い手市場はいつまでも続かない。いい会社を安く手に入れ、老後資金を盤石にするには「いますぐ」動き出すしかない。サラリーマンが最短距離で資本家になる方法を教えよう。 ●著者紹介 三戸政和(みと・まさかず) 株式会社日本創生投資 代表取締役社長。1978年兵庫県生まれ。同志社大学卒業後、2005年ソフトバンク・インベストメント(現SBIインベストメント)入社。2011年兵庫県議会議員を経て、2016年日本創生投資を創設。2018年4月に上梓した『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』のシリーズが累計20万部超のベストセラーとなり、読者を中心としたDMMオンラインサロン(経営塾)「サラリーマンが300万円で小さな会社を買うサロン」の累計参加者は1000名を超える。著書に『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』(講談社+α新書)、『資本家マインドセット』(NewsPicks Book)、『営業はいらない』(SB新書)、『サラリーマンがオーナー社長になるための企業買収完全ガイド』(ダイヤモンド社)など。Twitterアカウントは「@310JPN」 ●主な内容 はじめに 会社が格段に買いやすくなった 第1章 資本家の仲間入りをする近道 第2章 なぜ、「いますぐ」なのか 第3章 自信を失ったサラリーマンたちへ 第4章 サラリーマンだけが持つ「社長の能力」 第5章 どんな会社を買えばいいのか 第6章 ここを見れば会社の実力がわかる 第7章 会社を買った人たちが語る -
今、空に翼広げて
目次/一 原田真紀五年 つばさ係/二 岡崎圭太四年 ハニキヌキセヌ男/三 原田真紀五年 万年四位/四 更科里奈六年 通学班班長/五 原田真紀 口は災いの元/六 ダ・シルバ・パウロ六年 クールなヒーロー/七 原田真紀 好きの魔法にかかってる/八 岡崎圭太四年 知らないほうがよかったのに/九 更科里奈六年 「お手本さん」の本当の姿/十 原田真紀五年 言葉の力 小一のつばさは台風の日に家族が留守で家に帰れず、同じ通学班で小五の真希の家で遊んでもらって以来、真希に子犬のように懐いている。だがある日真希はつばさが同級生に「どろぼう」とよばれて仲間はずれにされているところを見て・・・。野間児童文芸賞受賞作家、山本悦子氏待望の新作長編!一年から六年までの個性豊かな六人の通学班の物語。わたしたちの通学班は双葉町三班。全員で六人。六年の里奈ちゃんが班長。里奈ちゃんは、六年で一番頭がいいらしい。同じく六年のパウロくんが副班長。パウロくんは、ブラジル人。大きな目とチョコレート色のはだは、まさに異国の人だけど、中身は超日本人。最近、俳句にはまってる。一年ボウズのつばさは、「さ」行がいえない。自分のことを「つばしゃ」という。二年生のティアラちゃんは、純粋な日本人。名前を漢字で書くと美愛姫。漢字と読みがなは、別物としか思えない。空気を読まない男、圭太は四年。そして、五年のわたし、原田真紀。 この六人が一列になって歩く。わたしが一年のころは、二人ずつで手をつないで歩いていた。でも、小学生が二列で歩くとじゃまになるし、歩道からはみ出るところもあるので、今は一列。班長が先頭、副班長が一番最後。あいだに低学年をはさむようにしてならぶ。うちだと、里奈ちゃん、つばさ、わたし、ティアラちゃん、圭太、パウロくんの順。 だから、わたしの視界には、いつもつばさの黄色いぼうしがある。─本文より。 -
いまの音 むかしの音
卓抜な論理と感覚が、20世紀芸術の本質を明らかにする。幸福な音楽とは何か? 幸福な音とは何か? ――ピカソは、芸術とは何かをさがしまわることではなくて、何かに出会うことだといった。そうして出会った音が何か自分にとって特別なもの、特別な意味を持っているものと感じた時、その人は音楽家になるのである。決してその逆ではない。音楽についての情報を頭につめこんだ音楽家には、その出会いが困難なものになる。……昔の音をなつかしく思うのは事実である。私が音楽を選んだのはその音によってである。それがいま失われようとしているのは何故か。……私はただ昔をなつかしんでいるわけにはゆかないのである。 -
「いまの世の中どうなってるの」〈社会時評集〉 本田靖春全作品集
『ダ・カーポ』に連載(1984年~)された時事評論集。そのテーマは新聞の報道姿勢から傑作恋愛映画まで幅広いが、スタンスのブレは感じられない。『週刊新潮』の記事「選挙民も知らなかった帰化『韓国人』の『代議士』当選」について、「新井(将敬)氏の政治家としての資格を、とどのつまり、その出自によって否定した。この種の独りよがりや傲慢さが、ジャーナリズムの名を借りてまかり通る日本は、世界の田舎である」と切る 【解説:後藤正治】 -
今村昌平の製作現場
巨匠の底知れぬ創作意欲と完璧を求める緻密な執念! 話題の大作映画『女衒(ぜげん)』の全製作過程に密着取材し、感動を創り出す演出手法の真髄に迫る。 役者・スタッフを完全燃焼させる今村式魔術。常に話題作をつくり、営業的にも必ず成功させる巨匠はいかに映画をつくるのか。一家言もつベテラン、まったくかけ出しの新人、創作意欲は一点に集約され爆発する。 ●「カット!」「OK!」 午後二時だった。今村監督のかすれた声が、九ふんの広場に響いた。 緒形拳が出番の終わった小道具のカバンを空中高く放り投げ、そのカバンが青空のなかでクルクルッと小気味よく回転して、地上に落ちた。それが合図のように、全員がいっせいにワーッと歓声を上げながら、大きな拍手をした。どの顔も気持ちよく疲れた顔で、めいっぱい笑っていた。 胸の奥から何かが込み上げてきて、僕もいっしょに拍手した。映画を作ることは、集団でものを作ることは、素晴らしいと思った。苦しい戦いだから、それだけうれしさが大きいに違いない。 映画の撮影現場には何度も行ったことがあるが、こんなにスタッフや俳優といっしょになってあつい気持ちになったのは初めてだった。ーー本文83ページより抜粋 -
今を生きる思想 宇沢弘文 新たなる資本主義の道を求めて
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今を生きる思想 福沢諭吉 最後の蘭学者
一九世紀後半、西洋は近代文明のモデルである一方で、独立を阻む脅威でもあった。この文明と独立の矛盾を乗り越えるために、福沢が重視したのが学問であった。グローバル化の始まりを目撃した蘭学者の軌跡。 【本書の内容】 当たり前の常識を疑い、意見の異なる他者と討議する。それこそが自由な空間であり、社会は前進する――。 学問と政治のあるべき姿を求めた福沢の思索を辿る。 ●演説・討論を生んだ徳川期の知的共同体 ●大坂の片隅でグローバル化の原理を探る ●攘夷思想とは異なる福沢の「兵学論」 ●自由と専制の戦いだった明治維新 ●自由は不自由のなかに生まれる? ●統計学ブームの火付け役 ●トクヴィルを援用した「地方分権」論 ●メディアの発展が情念をかりたてる ●蘭学者の「脱亜論」 福沢自身、明治八(一八七五)年公刊の『文明論之概略』のなかで、儒学が主流であった徳川時代と、西洋文明が洪水のように押し寄せる明治日本とは大きく異なると指摘し、まるで一つの身体で二つの人生を生きているようだとして、「一身にして二生を経るがごとく」と評した。政治社会は、「革命」的に変わった。では、この大きな動乱のなか、なぜ福沢はそうした鋭く冷静な洞察を提示できたのか。それは、福沢が徳川期から「蘭学」を通じていち早く西洋学術に触れていたからに他ならない。歴史は重層的であり、江戸と明治を架橋する文化的鉱脈の持続と変容に光を当てる必要がある。 徳川日本は、文化的な成熟を背景に、部分的とはいえ世界に開かれていた。その際、当時の学者たちが世界の情勢や学問を知るための手がかりとしたのが、蘭学であった。西洋世界との出会いについても、開国期からではなく、江戸期の西洋学である蘭学に遡って考えなければならない。――「はじめに」より ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ -
今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる
『忘れられた日本人』で知られる民俗学者・宮本常一とは何者だったのか。その民俗学の底流にある「思想」とは? 「大きな歴史」から零れ落ちる「庶民の歴史」。日本列島のすみずみまで歩き、聞き集めた小さな歴史の束から、世間や民主主義、多様な価値、さらには「日本」という国のかたちをも問いなおす。傍流として、主流が見落としてきた無名の人びとの「語りの力」を信じて――。 【本書のおもな内容】 ●「庶民」が主役の歴史を構想 ●盲目の「」乞食の自分語りに見出した意味 ●村をよくするために尽くした「世間師」 ●釣り糸を変えると豊かになる ●「寄り合い民主主義」の可能性 ●日常生活に潜む「深い心のかげり」に着目 ●「ふるさと」を起点として広い世界を見る ●旅に学ぶ――父の10ヵ条 ●男性による女性支配の「東西での違い」 ●人が人を信じることで人間全体が幸福になる 「宮本の民俗学は、私たちの生活が『大きな歴史』に絡みとられようとしている現在、見直されるべき重要な仕事だと私は考える。これほど生活に密着し、生活の変遷を追った仕事は、日本の近代でほかにはみられないからだ。宮本は庶民の歴史を探求するなかで、村落共同体が決して共同性に囚われてきただけではなく、『世間』という外側と絶えず行き来し流動的な生活文化をつくってきたことも明らかにする。そしてそれは、公共性への道が開かれていたと解釈することができるのだ。また近代を基準にみたとき、さまざまな面で遅れているとされてきた共同体の生活、あるいは慣習のなかに、民主主義的な取り決めをはじめ、民俗的な合理性があったことも裏づける」――「はじめに」より ■■■■■■■■■■ 100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■ -
意味・真理・場所 ハイデガーの思惟の道
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 ハイデッガー全集をもとに三つの道しるべの視点より彼の思惟の全体像を提示する本格的研究。「存在と時間」への道、形而上学、存在の真理など「意味-真理-場所」という道しるべに従って、ハイデガーの思想の道を歩み返す。 【目次より】 序 凡例 目次 序章 意味・真理・場所 第一章 ハイデガーの思惟の道 第一節 思惟の道 第二節 転回 第三節 意味ー真理ー場所 第二章 『存在と時間』ヘの道 第四節 存在の問いの始元と展開 第五節 現象学 (a) ハイデガーのフッサールとの対決 (b) フッサールのハイデガーとの対決 第六節 時間への問い 第三章 存在の意味 第七節 基礎的存在論 第八節 存在の意味への問い (a) 解釈学からの由来 (b) 「存在の意味への問い」の意味と射程 第九節 時間と存在 (a) 存在と真理 (b) 三つの差異 (c) 未完 第四章 形而上学 第十節 形而上学構想の成立 第十一節 三部作 (a) 現存在の形而上学 (b) 人間、自然、神 (c) 不安の喚起 第十二節 全体としての存在者 第五章 形而上学と神の死 第十三節 神の死 第十四節 ナチズム 第十五節 ニーチェと形而上学の終末 (a) 永遠回帰 (b) 神の到来への準備 (c) 形而上学 第六章 存在の真理 第十六節 ニーチェ解釈の途上性 第十七節 存在の真理への問い (a) 存在の真理 (b) 性起と転回 第十八節 存在の歴史 第七章 存在の場所 第十九節 存在の場所への問い (a) 存在の場所 (b) 存在の家 第二十節 性起への道 (a) 立て集め (b) 言葉 第二十一節 思惟の道 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 細川 亮一 1947年生まれ。哲学者。九州大学名誉教授。東京大学文学部卒業、同大学院博士課程満期退学。文学博士。 著書に、『意味・真理・場所』『ハイデガー哲学の射程』 『ハイデガー入門』『形而上学者ウィトゲンシュタイン』『ヘーゲル現象学の理念』『アインシュタイン物理学と形而上学』『純化の思想家ルソー』『道化師ツァラトゥストラの黙示録』『要請としてのカント倫理学』など、 訳書に、『ハイデッガー全集 第34巻』(共訳)などがある。 -
意味世界のマクロ経済学
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 ナイトやケインズが主張した<真の不確実性>の問題は、確率現象としてのリスクの問題に還元され、本来の創造的な意味を失った。本書は、<真の不確実性>の意味論的な再定式化を試み、ケインズ経済学を再構成する。市場と組織の相互依存的ダイナミズムや非営利組織と国家のもつ公共性を分析して、新しいマクロ経済学を展開。 【目次より】 はじめに 序章 第I部 マクロ経済学の再構成をめざして 第1章 ケインズの世界:再考 第2章 ケインズ認識論を超えて 第3章 マクロ経済学の批判的展望 第II部 意味世界における人間像 第4章 人間の認識論的基礎 第5章 多元性と整合性 第6章 不可逆性のなかの人間 第III部 意味世界における市場と組織 第7章 組織の意味論的アプローチ 第8章 意味論的組織の多様化と革新 第9章 市場の意味論的特殊性 第IV部 市場経済のダイナミズムと意味の革新 第10章 意味体系の崩壊 第11章 意味体系の復活 第12章 意味と経済活動 第13章 文化の貧困化と人間の疎外 第V部 公共性の意味論的分析 第14章 公共性の認識論的基礎 第15章 公共財と非営利組織の意味論 第16章 新古典派的国家論を超えて 第17章 公共性の意味論的分析 付論 経済哲学としての意味論的マクロ経済学 オーストリア学派との比較 結びとして 参考文献 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 中込 正樹 1950年生まれ。経済学者。青山学院大学経済学部教授。東京大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士(東京大学)。専門は、行動経済学。 著書に、『意味と人間知性の民俗認知経済学』『経済学の新しい認知科学的基礎』 『事業再生のマクロ経済学』 『意味世界のマクロ経済学』 『フラクタル社会の経済学』 『都市と地域の経済理論』『不均衡理論と経済政策』などがある。 -
イミタチオ・クリスティ キリストにならいて
著者のトマス・ア・ケンピスは14世紀終盤ドイツで生まれ15世紀後半まで生きた修道士。神秘思想家として数々の著作を残している。その著作は文章のわかりやすさ、章節の短さなどから普通の庶民にとって読みやすいこと、また救いに繋がる安らぎと瞑想を誘う深みを与えてくれることから、中世以降現代まで『聖書』に次ぐ多くの読者を獲得したと言われている。 内容構成は全四巻、章としては114章を数えるが、それぞれの章は数ページからなるものが多く、どの章も深い味わいを持っている。「キリストにならい、世の空しいものを軽んずべきこと」「自身について謙遜であるべきこと」「過度の親しみを避けるべきこと」「艱難の効用について」「心配ごとはすべて神にゆだねるべきこと」「自愛が、最高善からとりわけ人を引き離すこと」「誰がいっているのかということよりも、何がいわれているかに心を用いよ」など、生き方の知恵としてキリスト教徒でない日本人の心にもひびき、参照すべき項目が多い。
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