講談社 - 国家作品一覧

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  • スピノザの世界
    4.3
    スピノザの思想史的評価については多くのことが言われてきた。デカルト主義との関係、ユダヤ的伝統との関係。国家論におけるホッブズとの関係。初期啓蒙主義におけるスピノザの位置。ドイツ観念論とスピノザ。現代では、アルチュセール、ドゥルーズ、ネグリ、レヴィナスといった名前がスピノザの名とともに語られる。スピノザはいたるところにいる。が、すべては微妙だ。――<本書より>
  • 図解 食品衛生学 第6版 食べ物と健康,食の安全性
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 食品衛生学の定番! 栄養士・管理栄養士、食品衛生監視員、食品衛生管理者をめざす人のために、国家試験対策や資格試験の傾向を分析し、内容に反映。また、2020年4月から完全施行となった食品衛生法の大改正にも準拠。食品衛生の現場でも役立つ一冊。 第1章 食品の安全                 1.1 食品衛生学を学ぶ意義             1.2 食品衛生の目標 第2章 食品と微生物  2.1 食品中の微生物     2.2 食品微生物の由来  2.3 衛生指標菌 第3章 食品の変質  3.1 微生物による変質(腐敗)  3.2 化学的変質  3.3 変質の防止 第4章 食中毒  4.1 食中毒の概要  4.2 食中毒の発生状況  4.3 微生物による食中毒  4.4 人獣共通感染症  4.5 寄生虫症  4.6 自然毒による食中毒  4.7 化学物質による食中毒 第5章 有害物質による食品の汚染  5.1 有害物質  5.2 有害性金属  5.3 放射性物質  5.4 環境汚染物質  5.5 その他の化学物質  5.6 器具・容器包装 第6章 食品添加物  6.1 食品添加物の概要  6.2 安全性評価  6.3 保存料  6.4 防かび剤  6.5 殺菌料  6.6 酸化防止剤  6.7 漂白剤  6.8 発色剤  6.9 着色料  6.10 甘味料  6.11 調味料 第7章 農薬  7.1 農薬  7.2 動物用医薬品・飼料添加物  7.3 ポジティブリスト制度   第8章 食品の表示と規格基準  8.1 食品表示制度の概要  8.2 食品表示法による表示  8.3 保健機能食品制度および特別用途食品制度  8.4 食品の規格基準 第9章 衛生行政と関連法規  9.1 食品の安全性確保とリスク分析(リスクアナリシス)  9.2 食品衛生と行政  9.3 食品衛生関連法規 第10章 食品衛生管理  10.1 食品衛生管理とは  10.2 HACCPの普及  10.3 HACCPに沿った衛生管理とは  10.4 HACCPに基づく衛生管理 付録1 衛生法規 付録2 食中毒発生状況 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 「頭脳なき国家」の悲劇
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    自らの将来を提言できない大国・日本の危機! アメリカに長期取材を敢行し、安全保障や政策策定に影響力をもつシンクタンクの実態を記し、経済大国でありながら何の役にもたっていない打たれ弱い日本に、具体的克服策を施す! 国家に有効な頭脳を持たない「経済巨人」日本は、再生アメリカに負けてしまう!
  • 正義、法‐権利、脱‐構築 現代フランス実践思想研究
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 70年代の「正義」概念によるアメリカ政治哲学の復興、80年代からの「法-権利」概念によるフランス政治哲学の再興。さらに旧政治哲学への回帰・後退を避けるべく、20世紀哲学の成果を踏まえて両者への架橋を企てるデリダの脱-構築理論の「法-正義」論への傾斜――三者の重合に新しい実践的展開への方途を探る。 【目次】 まえがき 現代思想状況 第一部 正義と法‐権利 序 問題の所在 I 現代アメリカ政治哲学vs現代フランス政治哲学 一 正義とエピエイケイア ロールズvsリクール 二 主体は間‐主体的である ロールズvsルノー 三 反省的判断力、政治の美学化か アーレントvsリクール 四 近代合理性の批判と再生 アーレント vs ルノー&ソソエ 五 文化の価値・権利の基準は?  Ch・テイラーvs P・リクール、A・ルノー& S・ムジュール II 概念の関係図式 一 正義、法、権利、係争と抗争、世界、神意と民意、《le reel》、《♀》、真理、乗り超え難い地平 補 アメリカ独立革命 vs フランス大革命 III L・フェリー& A・ルノーの「法‐権利」思想 一 なぜ《droit》か、「正義」でなく? 二 《droit》自律化の流産 ルソー 三 《droit》自律化の確立と不全 カント 四 《droit》協律としての自律 フィヒテ 五 フェリー&ルノー思想の独自性vs近現代諸思想、J・ハーバーマス 〈cogito〉はすでに〈co-agito〉である 六 「法的ヒューマニズム」と「リベラル共和国」 IV B・クリージェルの「法‐権利」思想 一 法と自然と人間本性 定義と立脚点 二 系譜学 サラマンカ学派、ボーダン、ホッブズ、スピノザ、ロック 三 多元性 国家の権利、人間の権利、市民の権利、民族の権利 四 「共和国」と「デモクラシー」 五 クリージェルvsフェリー&ルノー 六 法の批判主義vs法の自然主義 V 真理、正義、法‐権利 一 正義と真理 ロールズとハイデガー 二 法‐権利と真理 フェリー&ルノー 三 法‐権利と真理 クリージェル 四 法と正義 デリダ 五 真理と正義 A・バディウ VI 異相変換 〈存在の真理〉から〈人‐間〉の〈法‐権利〉へ 第二部 脱‐構築と理性の再建 序 問題の所在 I デリダと「権利」の観念 そして、「権利」とハイデガー? II A・ルノーにおける《droit》と「正義」 III 理性の二つの顔 自同性&自異・自乗性 一 (実定)法と正義 二 「主権の無制約性」を脱‐構築する 三 理性の「二つの顔」 四 「自己免疫不全症候」と「オスピタリテ」 五 「決断」と「引責」 六 デリダと現代実践思想 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 中田 光雄 1939年生まれ。哲学者。筑波大学名誉教授。 東京大学教養学部教養学科フランス分科卒、同大学院人文科学研究科比較文学比較文化博士課程中退、パリ大学大学院哲学科博士課程。著書に、『抗争と遊戯』『文化・文明』『政治と哲学』『現代を哲学する』『正義、法-権利、脱-構築』『哲学とナショナリズム』『現代思想と<幾何学の起源> 』『差異と協成 』『創造力の論理 -テクノ・プラクシオロジー序論』など、 訳書に、シモーヌ・ヴェイユ『前キリスト教的直観、人格と聖なるもの(著作集第2巻)』シモーヌ・ヴェーユ『科学について』などがある。
  • 政・財 腐蝕の100年
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    尾去沢(おさりざわ)銅山払い下げ問題、西南戦争と、台湾征討をめぐる汚職、シーメンス事件――。高き志で維新を成し遂げた、伊藤博文、井上馨、大隈重信らの元勲は、なぜ汚職政治家へと堕落したのか。三菱・三井を筆頭とした政商との癒着、熾烈な藩閥闘争の真相を暴き、明治国家を築いた元勲たちの“裏の顔”に迫る歴史ノンフィクション。(講談社文庫)
  • 政治家への書簡
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 折にふれ問題となった事柄について、知友の政治家に送った書簡集、ひとり政治家のみならず国民大衆の教養識見に訴えんとする警世の書。 【目次より】 前篇 一 欠陥教育は半世紀後に民族の衰亡を 二 第二次世界大戦は何であったか その残した教訓 三 憲法を改正するには 四 アメリカ大統領制の平時と非常時 五 政党と派閥 六 「たてまえ」政治は政治というものか 七 科学的社会主義の自己矛盾 八 共産主義国の言動を理解するには 九 元首と象徴(天皇の御訪欧) 一〇  天皇の立憲的君主性(天皇の御訪米) 後篇 一一 権力の象徴と権威の象徴 一二 首相・総裁たるの資質 一三 選挙悪 一四 ”敵・味方“の政治 一五 国会の多数暴力と少数暴力 一六 軍人は軍国主義、文民は平和主義か 一七 奪うもならず捨つるもできぬ自衛権 一八 護憲論者は反革命の自由を擁護するか 一九 嘘は罪にならないのか 二〇 産業スパイと国家機密 二一 必要悪の善用 二二 秘密外交と民主主義 二三 十八歳選挙権への疑問 二四 「違憲」の乱用 二五 乱れる司法界の職域倫理 二六 冷戦とは何か、冷戦はもう終ったのか 二七 人民を人質にするストはストなのか 二八 自明なことが余りにも不明であり過ぎる あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 高山 岩男 1905~1993年。哲学者。京都帝国大学文学部哲学科卒。京都学派の全盛期に学ぶ。文学博士。京都帝国大学文学部教授ののち、神奈川大学、日本大学などで教鞭をとり、秋田経済大学学長を歴任。 著書に、『西田哲學』『ヘーゲル』『續 西田哲學』『文化類型學研究』『世界史の哲學』『日本の課題と世界史』『所の論理』『哲学と哲学的実存』『マルクシズムの超克』『場所的論理と呼応の原理』『道徳の危機と新倫理』『宗教はなぜ必要か』『二つの世界に抗して 文明の破局と人類の対決』『現代の不安と宗教』『道徳とは何か 倫理学入門』『国際的中立の研究』『現代の政治・社会思想 社会科における取扱いに関連して』『哲学とは何か』『教育と倫理』『実存哲学』『政治家への書簡 正・続』『西田哲学とは何か』『京都哲学の回想 旧師旧友の追憶とわが思索の軌跡』『高山岩男著作集』(全6巻)『西田幾多郎研究資料集成 第1・2巻 高山岩男集』など多数ある。
  • 政治と人生 中曽根康弘回顧録
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    仕事師内閣を率い、行革を断行した信念の政治家の渾身の生涯とその知られざる素顔。わが政治、わが人生、わが妻。――日本のみならず海外での活躍が光った大物政治家の国家大計の思想に触れ、広く読者が天下国家を語りあう契機となる、決定版自伝です。 政治家の場合、人生の回想を記すことは、読者を裁判官とする歴史の法廷に被告として立たされることである。……特に人生の晩年に書く『回顧録』には、得てして成功物語が多い。本当は身を刻むような挫折と失敗の連続で、成功と喜べるのは選挙で大勝した時くらいのものであるのに……。毎日、毎日は苦渋に満ちている。その失敗の記録のほうが、実は尊いのだろう。しかし、私のようなのんき者は、苦しかったことはおおむね忘れて、楽しかったことのほうが記憶に残っている。(「まえがき」より抜粋)
  • 政治の隘路 多元主義論の20世紀
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 本書は、政治学の視野から、自由民主主義体制の中心理論である多元主義論の歴史的展開を、哲学的分野から実証的分野まで広範な領域を射程に収め通史的に分析する。フィッギス、バーカー、ラスキをはじめとする20世紀初めのイギリス多元的国家論が、第二次大戦後隆盛を極めたアメリカ多元的民主主義論を経て、フーコーに代表される近年のポスト・モダンへと到る流れを克明に描写し、いまや隘路にはまりつつある20世紀の政治の成果と限界を浮かぶ上がらせ、ボーダレス化する冷戦後の世界に鋭い問いを投げ掛ける。 【目次より】 序 政治が失おうとしているもの 序章 二〇世紀末の多元主義論 一 多元主義とリベラル・デモクラシー 二 多元主義と「政治」 三 本書の構成 第一章 イギリス多元的国家論 一 伝統の形成とリベラリズムの革新 二 多元的国家論の萌芽 三 伝統の再生へ 多元的国家論の諸相 (1) ジョン・N・フィッギス (2) アーネスト・バーカー (3) ハロルド・J・ラスキ (4) G・D・H・コール 四 多元的国家論の終息 第二章 多元主義論の変転 一 アメリカにおける多元主義論の受容 (1) 「国家」と「人民」 (2) 病理から批判理論へ 二 多元的国家論への対応 (1) 初期の受容と論点の形成 (2) 選択的受容と全面的批判 三 多元主義論と「科学」 四 多元主義論と「政治」の動揺 第三章 多元的民主主義論と政治科学 一 多元主義論の定着と政治科学の台頭 (1) 多元主義論の定着 (2) 政治科学と多元主義論 二 ロバート・A・ダールと多元的民主主義論 (1) 市場社会主義からポリアーキーへ (2) ポリアーキーの定式化 (3) ポリアーキーの分析 (4) 多元的民主主義論における「政治」 三 多元的民主主義論への批判 四 多元的民主主義論の変容 (1) 問題の析出 (2) 多元的民主主義論の修正 (3) 「保守化」批判の功罪 第四章 多元主義と多元化 一 文化的多元主義論と市民社会論の射程 二 多文化主義論と「政治」の相克 (1) 多文化主義論と集団の権利 (2) 「差異の政治」と集団のアイデンティティー 三 ポスト・モダニズムと「主体」の問題 (1) 個人のアイデンティティーと集団のアイデンティティー (2) ボスト・モダニズムの「主体」批判 四 ポスト・モダン多元主義論 (1) 「リベラル・プルーラリズム」への批判 (2) ポスト・モダン多元主義論の諸要素 終章 政治の陰路と政治的想像力 註 あとがき 参考文献 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 早川 誠 早川 誠(はやかわ まこと) 1968年生まれ。政治学者。立正大学法学部教授。専門は、政治理論。 東京大学法学部卒業後、東京大学大学法学政治学研究科修了。 著書に、『政治の隘路』『代表制という思想』など、 訳書に、ロバート・ダール『政治的平等とは何か』などがある。
  • 政治のロゴス
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 政治において「ロゴス(理念)」はどうあるべきなのか。パトス(熱情)に突き動かされがちな政治を改めて問い直す。 【目次】 目次 はじめに 第一部 政治のロゴス(その一) 魂と国家 政治のロゴス(その二) 「へつらい」の構造 政治のロゴス(その三) イデオロギーの系譜 第二部 「承認」の問題 『精神現象学』をめぐって  「認識」と「承認」 「承認」の現象学のためのノート 「承認」の構造 はじめに I 「認識の終り」としての「承認」 ac-knowledgeという語の解釈学的構造分析  II 「認識の繰り返し」としての「承認」 re-cognizeという語の解釈学的構造分析  終りに あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 聖女と魔王の偽装婚約~手に手をとってホワイト国家を作ります~ 分冊版(1)
    無料あり
    3.0
    ブラック企業から異世界へ! ウソから始まる恋愛ファンタジー? ブラック企業の社員・ヒナタは『聖女』として異世界の人間の国・エクシアに召喚されます。 しかし、そこも内情は腐敗しきったブラック国家! 新しい仕事を懸命にこなそうとするも、『後輩聖女』の登場によって邪魔者として切り捨てられたヒナタ。 魔国・ドミナスの捕虜となってしまいますが、そこで出会った魔族の青年・アトラくんと仕事の愚痴で意気投合! そして、話は意外な方向へ転がって…!? 【第1話「聖女は棄てられる」を収録】
  • 聖地にはこんなに秘密がある
    4.0
    日本の宗教史の大半は、明治になって国家神道が生まれるまで、古代の神と中国大陸から新たに入って来た仏教が一体となった神仏習合時代。その独特に豊かな信仰の世界が甦ります。日本人が一つになって頑張らないといけない今だからこそ知りたい、「古代から受け継がれたもう一つの日本」。ゆっくり楽しんでお読み下さい!
  • 西洋占星術史 科学と魔術のあいだ
    3.7
    「○○座生まれのあなたは……」などと始まる「星占い」――雑誌やテレビはもちろん、ネット上でも頻繁に見かけるおなじみの存在ですが、「○○座生まれ」というのはどういうことか、ちゃんと説明できる人は実はそう多くないでしょう。ましてや、星占いはいつ誕生したのか、はじめから今見るようなものだったのか、といった問いに答えられる人となると、もっと少ないに違いありません。本書は、科学や科学技術の歴史に詳しい専門家が誰にでも分かるように、そして面白く読めるように占星術の歴史をコンパクトにまとめた1冊です。占星術を生み出したのは、現在のバクダット南方に位置するバビロニアで紀元前9世紀頃から勢力を伸ばしたカルデア人でした。天文学に長けていたカルデア人は、日蝕や月蝕、彗星の出現などを地上に起きることの前兆として捉え、将来訪れる災厄を予言する技法として、占星術を開発したのです。この技法が、のちの紀元前4世紀に登場したアレキサンダー大王がバビロニアを征服したことをきっかけにしてギリシア世界に流入し、さらに古代ローマに継承されていくのが「西洋占星術」の発展につながっていきます。当初はもっぱら天下国家の運命を対象にしていた占星術は、やがて個人の運命を占うようになりました。個人といっても、はじめは皇帝や王だけがその恩恵にこうむることができましたが、時代が進むにつれて、一般の人たちも自分の運命を知るために占星術にアクセスするようになったのです。当代随一の占星術師である鏡リュウジ氏が解説を書き下ろしたこの文庫版を手にすれば、何気なく触れてきた「星占い」も、ぐっと深みを帯びて、まったく違う魅力的なものに見えてくること間違いなし、です![本書の内容]1 カルデアの知恵2 ギリシャ人の科学3 ホロスコープの技術4 「占星社会」ローマ5 ルネサンスの大論争6 近代科学からの脱落7 現代を生きる占星術 あとがき 解説 鏡リュウジ
  • 西洋中世国制史の研究1:教会から国家へ 古相のヨーロッパ
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 初期中世の政治秩序を比較国制史の視点から考察し、国家形成史を宗教的秩序の世俗化過程として構想する。 宗教と政治の未分化な古相ヨーロッパの秩序構造を明快につかみだし、叙任権闘争期に遂行された聖俗概念の分離とその国制史的表現を具体的に解明する。ヨーロッパ史の基本理解を本格的に問い直す、挑戦の論集。 【目次より】 目次 I 教会から国家へ 「世俗化」過程としてのョーロッパ国家形成史 II 「教会」としてのフランク帝国 西ヨーロッパ初期中世社会の特色を理解するために III  カロリンガー時代の十分の一税 IV 西ヨーロッパ初期中世の修道院蔵書 V 国王・大公・教会 カロリンガー後期からオットーネン初期の国制をめぐって VI 「ドイツ国」のはじまり レーグヌム・テウトニクム概念の出現と普及をめぐって VII 十─十二世紀ドイツにおける大公領の展開領邦国家成立史への予備的考察 VIII 「叙任権闘争」とレガリア パスカリス二世の特権状(一一一一年)を中心として あとがき 西洋中世国制史の研究II 『国家そして社会ー地域史の視点』目次 I 国家史を記述すること II 十二・十三世紀のドイツ国家 III 十二・十三世紀中東ドイツのブルクグラーフ制 IV ヒルデスハイム司教コンラート(二世)の領国形成政策 V 十三世紀中葉のヒルデスハイム司教領国 VI ヒルデスハイム司教座聖堂参事会の人的構成 VII 領邦国家とレーソ制 VIII 低地オーストリアのバンクイディングについて IX 中世末期オーストリアにおける領主制の諸問題 X 地域史研究と歴史協会 XI ドイツにおける地域史の諸相 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 山田 欣吾 1930年生まれ。歴史学者、経済学者。一橋大学名誉教授。専門、はドイツ中世史。 一橋大学経済学部卒業、同大学大学院経済学研究科博士課程修了。 著書に、『教会から国家へ 古相のヨーロッパ(西洋中世国制史の研究1)』『国家そして社会 地域史の視点 (西洋中世国制史の研究2)』『色彩の歴史と文化』(共著)『ドイツ史 1~3(世界歴史大系)』(共編)などがある。
  • 西洋中世法の理念と現実
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 生涯を通じて追究しつづけられた西洋中世法の観念と性格をめぐる全論文および書評・学会報告を集成し、「世良法史学」の歩みを辿る。 【目次より】 目次 一 西洋封建法の基本的性格 二 法の歴史 三 西洋中世法の性格 四 封建社会の法思想 五 国家権力と法 西洋封建社会を中心として 六 法と権力 七 封建社会の法・社会思想 八 中世法の理念と現実 九 オットー・ブルンナーの「ランデスヘルシャフト」観について 身分制社会研究ノート 一〇 「良き古き法」と中世的法観念 一一 西洋中世における法と倫理 一二 中世的法観念をめぐる―つの問題 K・クレッシェルの考え方の検討 一三 書評一:石川武「ドイツ中世の平和運動における『公共性の理念』」、堀米庸三「自由と保護」 一四 書評二:オットー・ブルンナー著『ヨーロッパ その歴史と精神』 一五 学会報告:成瀬論文におけるブルンナー理論 一六 書評三:堀米庸三著『ヨーロッパ中世世界の構造』 一七 書評四:吉岡昭彦 成瀬治編『近代国家形成の諸問題』 一八 書評五:西川洋一「古代末期 中世初期における流血刑 ガリア・ゲルマーニアを中心として」 世良晃志郎先生略歴 世良晃志郎先生業績目録 編者あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 世良 晃志郎 1917~1989年。歴史学者。専攻は中世西洋法制史。東京帝国大学法学部卒業。東北大学名誉教授。 著書に、『西洋中世法の理念と現実』『法と権力の史的考察』『封建制社会の法的構造』『ヨーロッパ身分制社会の歴史と構造』『封建制成立史序説』『バイエルン部族法典』『歴史学方法論の諸問題』など、 訳書に、マックス・ウェーバー『支配の社会学 1 (経済と社会)』マックス・ウェーバー『支配の諸類型』マックス・ウェーバー『古ゲルマンの社会組織』マックス・ウェーバー『法社会学 (経済と社会)』マックス・ウェーバー『都市の類型学』フリッツ・ケルン『中世の法と国制』ハインリヒ・ミッタイス『ドイツ法制史概説』ハインリヒ・ミッタイス『ドイツ私法概説』などがある。
  • 精霊の王
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    柳田國男の代表作に『石神問答』があります。石神=シャグジは四千~五千年前ほど前、この列島に国家が存在しなかった時代へと遡る「古層の神」です。国家が誕生するとこの古層の神は零落してしまいます。しかしながら、この縄文的な精霊は、芸能と技術の専門家たちの世界で、たくましく生き残っていたのです。「宿神(しゅくじん)」という名前で、能や造園といった分野では深く敬愛される存在でした。国家などの秩序を支える神に力をあたえ、秩序の世界に創造をもたらす存在は、中世には「後戸(うしろど)の神」と呼ばれていました。本書の旅は、蹴鞠の名人・藤原成通の不思議な話から始まります。そして金春禅竹の秘伝書『明宿集』と中世における宿神の奇跡を辿り、縄文的要素の残る諏訪へと向かいます。そこで出会う太古の記憶は不思議な感動を覚えずにはいられません。そこからさらにユーラシアに散在する宿神的な痕跡をおいかけることで、その人類的な普遍性へといたります。熱く力強い筆致でわたしたちの前に現出する世界に圧倒されずにはいられません。本当に世界を動かしている驚くべき力に触れる壮大な人類史を描ききった瞠目の書です。
  • 世界遺産への道標 事例研究・芸術都市フィレンツェの経営政策
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 ユネスコ世界遺産は、異文化・異文明相互理解のための格好の手引である。世界遺産を教材に地球益、人類益の共通善を学ぶ最良の入門書。特に、フィレンツェの事例を中心に世界遺産のあり方を考える。 【目次】 序 世界遺産とわれら 稲垣良典 目次構成について 松田義幸 第一部 世界遺産の背景 戦争と平和 いかに考えるか 第一章 被爆七〇年の夏に想う 松田義幸 心の中に平和の砦を築く 1 『文明の衝突』の投げかけた波紋 2 『世界憲法シカゴ草案』と『聖トマス・アクィナスと世界国家』 3 ハッチンス、アドラー、グレート・ブックス 4・5 日本のグレート・ブックス運動の受容過程 6 『ミルワード神父のシェイクスピア物語』開始 7 被爆七〇年、忘れ得ぬ人々 8 モーティマー・J・アドラー著『戦争と平和 いかに考えるか』 第二章 世界遺産のための教養講座 松田義幸 異文化・異文明の相互理解に向けて 1 今道友信先生の『実践美学原論』 2 アーウィン・パノフスキー先生の『ゴシック建築とスコラ学』 3 稲垣義典先生の『問題としての神』 4 渡部昇一先生の『言語と民族の起源について』 5 松浦晃一郎先生の『世界遺産』 6 樺山紘一先生の『ルネサンスの歴史案内』 7 田中英道先生の『ルネサンスの美術案内』 第二部 事例研究・芸術都市フィレンツェの経営政策 美の実践による「世界美化」運動モデル 第三章 フィレンツェ・ルネサンスの形成 世俗世界の現実を写しとった詩人ダンテ 講演1 ルネサンス思想の系譜 今道友信 講演2 ルネサンス時代の諸言語の饗宴 樺山紘一 講演3 ルネサンス美術の伝統と革新 田中英道 討論 永遠の芸術都市フィレンツェ 今道友信/樺山紘一/田中英道/司会・松田善幸 第四章 フィレンツェの芸術資本投資の理念と実際――美術修復の学際研究と先端技術の開発・蓄積 講演1 イタリア・ルネサンスの都市経営史 樺山紘一 講演2 芸術産業都市のモデル「フィレンツェ」 田中英道 講演3 芸術都市フィレンツェの経営政策 松田義幸 鼎談 芸術都市経営の諸相 樺山紘一/田中英道/松田義幸 第三部 ルネサンス世界遺産・心の旅 ヨーロッパ・ルネサンスの旅案内 第五章 ルネサンス研究の自分史―課題と展望 それぞれのルネサンス・ゼミ旅行 講演1 西洋中世史とルネサンスと私 樺山紘一 講演2 イタリア美術史とルネサンスと私 田中英道 講演3 グレート・ブックスとルネサンスと私 松田義幸 附論『柏の葉ルネサンス塾』報告―ダンテフォーラムに学ぶ街づくり 徳山郁夫 第六章 ロゲンドルフ先生の『和魂・洋魂』 文献案内 松田善幸 上智大学クルトゥール・ハイム・サロンの時代 あとがき 松田善幸 今道 友信 1922~2012年。美学者、中世哲学研究者。東京大学名誉教授。東京大学文学部哲学科卒業。文学博士。「エコエティカ」(生命倫理による人間学・倫理学)を提唱。 著書に、『美の位相と藝術』『解釈の位置と方位』『同一性の自己塑性』『愛について』『美について』『アリストテレス』『東洋の美学』『東西の哲学』『断章空気への手紙』『現代の思想』『新しい知性と徳を求めて』『西洋哲学史』『存在と価値 現代哲学の課題』『詩と展景『エコエティカ』『自然哲学序説』『知の光を求めて 一哲学者の歩んだ道』『ダンテ「神曲」講義』『超越への指標』『中世の哲学』 『今道友信わが哲学を語る―今、私達は何をなすべきか』『美について考えるために』などがある。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 世界史における現代
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 1988年6月7日に亡くなられた、創文社の顧問であった歴史家鈴木成高先生の、戦後に発表された評論や、折に触れて書かれた随想を編んだものである。 【目次より】 目次 一 世界史 世界の一体化 世界史における現代 世界の中の日本 二 国家 国家理由 力と正義の問題 国家的利益 国家理性と権力政治 日本におけるナショナル・インテレストの歴史的考察 三 文化 西欧の没落 ルネサンスの喪失(一) 伝統とヒューマニズム ルネサンスの喪失(二) 伝統とヒューマニズム ルネサンスの終末 伝統とヒューマニズム 日本における伝統と近代 四 歴史家たち トインビー ブルクハルト ピレンヌ ドーソン 原 勝郎 五 随想 どじょう鍋と焼餅/私のクラス会/久留和海岸の記 「読者の要求」について/雑誌というもの/書評に権威を/図書館の使命/大衆とは何か/昭和史の問題点/節操について/ある世代の減亡について/最後の言葉 年譜・著作目録 あとがき(野口洋二) ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 鈴木 成高 1907~1988年。西洋史学者。早稲田大学名誉教授。京都学派の一人。 京都帝国大学文学部西洋史学科卒業。専門は、西洋中世史。 著書に、『ランケと世界史学』『歴史的国家の理念』『世界と人間性 歴史的考察』『ヨーロッパの成立』『封建社会の研究』『世界の運命と国家の運命』『産業革命』『中世の町』『世界史における現代』『京都哲学撰書 第6巻 ヨーロッパの成立・産業革命』など、 訳書に、ランケ『世界史概観 近世史の諸時代』(共訳)などがある。
  • 世界史の中のパレスチナ問題
    3.8
    なぜ解決できないのか?難問の構造を歴史から読み解く15講。この一冊で中東問題のすべてがわかる!第1部パレスチナという場所、第2部列強の対立に翻弄されるユダヤ人とパレスチナ人、第3部「アメリカの平和」の終わりと始まり、という3部構成。パレスチナが2012年11月に国連総会で「国家」として承認されたが、イスラエルとアメリカという紛争当事国と関係国が認めていない以上、これ以上の進展は見込めないのが現状。(講談社現代新書)
  • 世界の小国 ミニ国家の生き残り戦略
    3.2
    ツバルのドメイン名ビジネス、バハマのオフショア金融センター、ルクセンブルクの欧州外交戦略……。大国ではありえない個性的でしたたかな国家運営をする小さな国々。最高の政治的贅沢か、それとも国際社会のお荷物なのか? 世界の国家数の2割強を占め、今後も増え続けるであろう小国の魅力と、小ささゆえの有利性と不利性を国際関係論のエキスパートが論考する。(講談社選書メチエ)
  • 世界文化小史
    4.0
    「宇宙戦争」「タイムマシン」などのSF小説で知られるウェルズは、その後半生には世界平和を希求し、国家主義を排した普遍的な世界史叙述に取り組んだ。第一次大戦の惨禍を経て、さらなる大戦争の恐怖を前に執筆された本書は、地球と生命の誕生に始まる人類の歩みを大きな視点で物語る。現代に通じる文明観と、人類への信頼に満ちた、世界史入門の名著。(講談社学術文庫)
  • 関口宏・保阪正康の もう一度! 近現代史 戦争の時代へ
    3.5
    1巻1,595円 (税込)
    日清・日露戦争に勝利し、朝鮮半島、南樺太、そして南満州鉄道を手に入れた日本は、強大化した軍事力を背景に一等国の仲間入りを果たした。 迎えた大正時代は、政争に始まった。山縣有朋を筆頭とする明治の元勲・藩閥勢力と、議会政治の確立を目指す勢力が激しく争い、民衆もそれに呼応して護憲運動が起こった。 まもなくヨーロッパで第一次世界大戦が勃発し、ロシア、ドイツで革命が起こって帝政が崩壊すると、日本はその間隙を縫うようにして権益を確保しようと目論む。ドイツが支配していた中国の港湾都市・中国を強引に奪い取り、シベリアにも出兵した。 日本は、「遅れてきた帝国主義国家」となった。国力の伸長を国民も支持し、陸軍の暴走を追認する形で、軍事国家への道を歩み始める。 天皇の体調が思わしくなかった大正後期には軍事行動を自重していた陸軍も、昭和に改元されると、すぐさま満州事変を起こし、さらに柳条湖事変によって中国大陸の奥深くへと侵攻していく。 傀儡国家・満州国建設のため、清朝のラストエンペラー溥儀を天津の日本租界に匿い、日本の保護下に置いた。さらに男装の麗人と言われたスパイ・川島芳子が溥儀の妻・婉容を言葉巧みに連れ出し、満州国建設の準備を進める。 一方国内では血盟団事件、五・一五事件など要人をターゲットにしたテロ事件が続発、ついには、東京に戒厳令が敷かれる二・二六事件が勃発する――。 新興国・日本が経済力と軍事力に自信を深め、欧米列強に伍する新たな一等国として成り上がろうとした、野望の時代。 目的のためには手段を選ばずあらゆる謀略を駆使し、目を覆うような残虐行為が横行する一方、華やかな大正文化が勃興した大正~昭和11年初頭までを描く、大人気シリーズ待望の第二弾。
  • 関口宏・保阪正康の もう一度! 近現代史 明治のニッポン
    3.0
    1巻1,540円 (税込)
    勝海舟、大久保利通、西郷隆盛、木戸孝允、伊藤博文ら数々の英雄たちが天皇を支え、築き上げた新国家・明治日本。 明治日本を知らなければ、現代の日本はわからない。 明治を形作ったひとり一人の素顔、新天皇の東京入城に沸いた庶民の姿、文明開化、岩倉使節団の珍道中に始まり、西南戦争、台湾出兵と世相は徐々に血なまぐさくなっていく。 軍部の強化に努めた新生日本は遅れてきた帝国主義国として列強の後を追い、日清戦争、日露戦争へと突入していく――。 激変に次ぐ激変、日本史のなかでもっとも面白く、生き生きとした時代の記録。
  • 旋回する人類学
    -
    文化人類学ってどんな学問? 黎明期の先駆者たちから、ラトゥール、インゴルド、グレーバーまで。 繰り返されてきたパラダイム・シフト(=転回)と研究者たちの「格闘」の跡をたどり、現在地を探る。 6つのテーマ(人間の差異、他者理解、経済行動、秩序、自然と宗教、病と医療)を取り上げ、 ぐるぐるめぐり歩きながら考える、文化人類学の新しい入門書。 【「はじめに」より】 「文化人類学ってどんな学問ですか?」そう聞かれると、いつも言葉に詰まる。「昔は未開社会といわれた民族を研究していたんですが、いまは病院とか、企業とか、軍隊とか、現代的な場所も対象になっています」。そんな言い方をして顔色をうかがう。納得いかない様子なら、「ただフィールドワークという現場に深く入り込んで調査する手法は一貫しています」などと言葉をたす。 うまくストレートに説明できないのは、文化人類学が何度も大きなパラダイム・シフト(=転回)を経験してきたからだ。研究対象が変わるだけでなく、学問の前提となる理論的枠組みがたびたび入れ替わってきた。その変化は、かならずしも連続的な「発展」ではない。むしろ「断絶」や「亀裂」でもあった。そこには、人類学者たちが先人の築いた基盤やその時代の支配的概念を批判的に乗り越えようと格闘してきた足跡が刻まれている。 (中略) 私たちはいったいどんな世界をつくりだそうとし、現実にどう世界を変えてきてしまったのか。それは、人類学という一学問に限らず、いまの時代を生きるすべての人にとって切実な問いである。人類学の一筋縄ではいかない旋回の軌跡をたどりなおす過程は、その問いへの向き合い方がいくつもありうることを確認していく作業でもある。 【目次】 1章 人間の差異との格闘 1 「差異」を問う 2 構造のとらえ方 3 未開と近代 2章 他者理解はいかに可能か 1 他者理解の方法 2 揺らぐフィールドワーク 3 存在論へ 3章 人間の本性とは? 1 社会から個人へ 2 形式主義と実体主義 3 近代への問い 4章 秩序のつくり方 1 法と政治の起源 2 国家と政治 3 国家なき社会 5章 自然と神々の力 1 宗教とアニミズム 2 神の概念 3 自然と人間 6章 病むこと、癒やすこと 1 災いの原因 2 医療人類学の地平 3 ケアの視点 7章 現在地を見極める 1 二分法の問い直す 2 変革と実践の学問へ
  • 戦後アジア秩序の模索と日本
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 戦後アジアにおいて日本とは何であったのか?―アジアへの関与が「経済進出」として語られることの多いなか、冷戦や革命、脱植民地化といった国際政治の潮流に占める日本の位置づけを探る本書は、1950年代から60年代中盤のインドネシアをめぐる攻防にその答えの鍵を見出す。巨大な国家規模と豊富な資源に加え、地政学的観点からも海域アジアの「要」であるインドネシア。そのインドネシアが、急進的ナショナリズムを掲げたスカルノ時代からスハルト体制下の開発の時代へと大きく転換した軌跡は、戦後アジアの政治潮流と国家建設模索のひとつの典型であった。ベトナム戦争へと収斂していくアメリカの冷戦政策、東南アジアにおけるイギリス帝国の解体、中国の急進化、そしてナショナリズムや革命から開発の時代へというアジアを覆った巨大な変容のなかで、日本は何を目指し、どのように振舞ったのか、各国の思惑と駆け引きが渦巻く多国間関係史を立体的に描き出す。海によって分断されているように見えて、実は何よりも海でつながれた「海のアジア」。本書は、従来の東アジア国際政治史では解明されることのなかった、いわば「海のアジア」の戦後史なのである。 【目次】 序──戦後アジアにおける日本とは何だったのか 第一章 インドネシア賠償をめぐる国際政治 一 「アジア復帰」の模索 二 インドネシア賠償交渉経緯 三 インドネシア内戦とアメリカの介  四 賠償交渉の妥結──両国の思惑 五 米英の対応 六 欧米とアジアの間で 第二章 マレーシア紛争仲介工作(一)──日本の関与の端緒 一 アジア関与の深化 二 マレーシア紛争 三 インドネシアの国内事情 四 紛争の本格化 五 池田首相の和平工作 六 和平工作の行方 第三章 マレーシア紛争仲介工作(二)──アメリカとの連携 一 ロバート・ケネディの仲介工作 二 イギリスのいらだち 三 日米の説得 四 ベトナム情勢とアメリカの強硬化 第四章 マレーシア紛争仲介工作(三)──中国との「綱引き」 一 インドネシアの国連脱退 二 川島正次郎の仲介工作 三 中国との「綱引き」 四 シンガポールの分離独立とイギリスの方向転換 第五章 九・三〇事件とスカルノ体制の崩壊 一 九・三〇事件 二重のクーデター 二 日本の対応 三 スカルノか、スハルトか 四 米英の対応 五 大量殺戮の進行 第六章 開発体制の構築と日本 一 積極的関与の検討 二 経済危機の到来と権力闘争の決着 三 イギリス主導策の模索とマレーシア紛争の終結 四 インドネシア債権国会議と開発体制の構築 終章 戦後アジアの変容と日本──冷戦・革命・脱植民地化・開発 注 あとがき 宮城 大蔵 1968年生まれ。政治学者。上智大学総合グローバル学部教授。1立教大学法学部卒業、一橋大学大学院法学研究科公法・国際関係専攻修士課程修了、同大学院法学研究科国際関係専攻博士後期課程修了。一橋大学博士(法学)。専門は、アジア国際政治史。 著書に、『バンドン会議と日本のアジア復帰』『戦後アジア秩序の模索と日本』『「海洋国家」日本の戦後史』『現代日本外交史』『橋本龍太郎外交回顧録』(五百旗頭真共編)『戦後アジアの形成と日本 歴史のなかの日本政治5』(北岡伸一監修。編著)戦後日本のアジア外交』(編著)『普天間・辺野古歪められた二〇年』(渡辺豪共著)などがある。
  • 戦国時代
    4.0
    大名はいかに戦ったか。民衆はいかに生き抜いたか。日本はいかに変容したか。戦後日本史学の巨人が、戦国時代というものの全体像を描き出した決定的論考。戦国大名たちはいかに統治し戦ったか。人々はいかにして戦乱の時代を生きたか。新技術によって木綿や鉄砲が普及し何が変わったか。後北条氏の台頭から豊臣政権まで、時代の全体像と動因を、明晰かつ生き生きと描き出す!―四つの「時代を見る目」で読み解く―第一に、群雄だけでなく全社会層の動きを構造的にとらえる。第二に、動乱のもたらす社会変動を、もっとも深奥から考える。第三に、革新と創造の時代として描く。第四に、世界史的な視野の中で見通す。解説(本郷和人・東京大学史料編纂所教授)より―永原の研究成果は、対峙する人間を選ばない。どんな立場から歴史を研究するにせよ、それが実証的であれば必ず、彼の到達に直面する必要に迫られる性質のものである。研究者は永原の提示した推論に学ぶ。それを学んで、乗り越えるべく努力を重ねていく。ある研究者は、努力の末に、永原論のある部分を乗り越えることに成功するだろう。ある研究者は懸命に挑戦しても、永原論の確かさを追認するだけにとどまるだろう。ともあれ、彼の研究業績は、後からやってくる研究者のチャレンジを静かに待っている。乗り越えられることを待っている。この意味で永原は実にフェアーで、尊敬すべき先達なのだ。中世史の良心というべき偉大な研究者、それが永原である。※2000年刊『戦国時代 16世紀、日本はどう変わったのか』(小学館ライブラリー)上下巻の合本復刊【主な内容】戦国時代の開幕惣・一揆と下克上の社会状況「世界史」の成立と新技術関東・東北の争覇戦中国・四国の戦い軍事力の構成領国経済体制都市と商人九州の情勢とキリシタン大名畿内政権と京・堺大名国家と日本国織田信長の進出一向一揆と本願寺「天下布武」
  • 先秦の社会と思想(中国学芸叢書) 中国文化の核心
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 秦に先行する夏殷周の時代(BC.2000頃~.BC220年頃)とは、中国独自の文化が形成された「原中国」であった。本書は、諸子百家の系譜を辿るという従来の手法を排し、最新の考古学的資料と伝来文献を有機的に結びつけ、原中国の社会の全体像と人びとの日常的な心のあり方を、明確なイメージをもって共感的に描き出す。彼らの強固な祖先観念と血族意識は一族や国家の長存、「天地長久」を願う熱い思いの現れであった。当時の支配層の意志決定に参与した史官は文字を独占する最高の知識人であり、天地人についての歴史の知識を蓄積する過程で万物の運行を司る天道を見出した。そして『老子』とは、天地長久の統治と処世を実現する教訓、格言、警句を、天道をも越える「道」の立場から編集整理したものに他ならなかった。豊富な史料と明快な論証により、中国文化の本質解明に一石を投じる画期作。 【目次より】 はじめに 本書の目的と立場 第一節 先秦とはいかなる時代か、いかに理解すべきか 第二節 史料について 第一部 血族社会の世界観 問題の提示 第一章 古代人と髪 第一節 髪と刑罰・兵士俑の髪型 第二節 髪の機能 第三節 髪の意味 第四節 原中国における髪の意味 まとめ 第二章 人間と植物の類比的認識 第一節 土毛・不毛 第二節 文王孫子、本支百世 第三節 『詩経』と類比的認識 まとめ  第三章 血族の長期的存続 第一節 世という文字 第二節 生命の継起的連続 第三節 舜の子孫 第四節 血縁の長期存続と祭祀 第五節 世系・世本 第六節 世の意識 第七節 不死鳥の陳国 第八節 祭祀継続の理由 まとめ 小結 戦国時代へ 第二部 『老子』思想の歴史的研究 問題の提示 第一章 『老子』思想の本質とその背景 第一節 『老子』の本質 第二節 再読「鄭伯、段に〓に克つ」 第三節 『老子』的処世の遍在 第四節 范氏一族の処世 第五節 支配層の意志決定 まとめ 第二章 歴史と『老子』 第一節 歴史とは 第二節 他族の歴史の教訓 第三節 鑑としての歴史・のっとるべき善 第四節 敬の処世 第五節 敬と『老子』 第六節 敬の具体化 第七節 歴史の事実の抽象化と『老子』思想 第八節 『老子』的思想の遍在 まとめ 第三章 天道と道 第一節 史官なるもの 第二節 道と『老子』 第三節 史官の直筆 第四節 シャーマンから史官へ 夏后啓とその子孫 まとめ おわりに あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 高木 智見 1955年生まれ。 中国哲学、中国史学者。山口大学名誉教授。名古屋大学文学部史学科卒業、同大学院文学研究科史学地理学満期退学。博士(歴史学)。専門は中国先秦文化史・中国古代思想。 著書に、『先秦の社会と思想 』『孔子 我,戦えば則ち克つ』『内藤湖南 近代人文学の原点』など、 訳書に、楊寛『中国都城の起源と発展』(共訳) 黄石林, 朱乃誠『中国考古の重要発見』鄭振鐸『伝統中国の歴史人類学 王権・民衆・心性』朱淵清『中国出土文献の世界 新発見と学術の歴史』などがある。
  • 戦前・「家」の思想(叢書・身体の思想)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 敗戦をへて日本の家・家族は大きく変貌した。戦前の「家」は解体したのか。その理念はどうなったのか。交錯する国と家の役割とは? 【目次】 はしがき 序説 家庭見直し論のなかで 1 状況の持続と変貌 2 四つの家庭見直し論 一 解体される実体と強化される理念 1 撹拌される「家」と村 2 国に吸引されてゆく「家」 3 すすむ擬制化 4 扮装をはぎとるもの 二 再編される実体と理念 1 「中流」幻想の析出と動揺 2 「家」の無化への想念 3 「美俗」の修復 4 「母」の聖化 鹿野 政直 1931年生まれ。歴史学者。早稲田大学名誉教授。早稲田大学文学部卒。同大学院修了。専門は、日本近代史、思想史。 著書に、『日本近代思想の形成』『明治の思想』『明治維新につくした人々』『資本主義形成期の秩序意識』『日本近代化の思想』『大正デモクラシーの底流-土俗的精神への回帰』『日本の歴史27 大正デモクラシー』『近代精神の道程 ナショナリズムをめぐって』『福沢諭吉』『戦前・「家」の思想』『近代日本の民間学』『戦後沖縄の思想像』『「鳥島」は入っているか』『婦人・女性・おんな 女性史の問い』『歴史の中の個性たち』『沖縄の淵 伊波普猷とその時代』『化生する歴史学 』『歴史を学ぶこと』『日本の現代 日本の歴史9』『健康観にみる近代』『兵士であること 動員と従軍の精神史』『日本の近代思想』『現代日本女性史 フェミニズムを軸として』『近代国家を構想した思想家たち』『近代社会と格闘した思想家たち』『鹿野政直 思想史論集(全7巻)』『沖縄の戦後思想を考える』などがある。
  • 戦前昭和の国家構想
    3.5
    関東大震災の三年後に始まった戦前昭和とは、震災復興=国家再建の歴史だった。社会主義、議会主義、農本主義、国家社会主義という四つの国家構想が、勃興しては次の構想に移っていく展開の過程として、戦前昭和を再構成する! (講談社選書メチエ)
  • 戦争か、平和か 「9月11日」以後の世界を考える 【小田実全集】
    -
    誰もが戦争は好ましくないという。平和的手段を用い、戦争は避けるべきだと。が、究極的には武力行使もやむをえない時には使うという「やむをえない」が拡大される。これが「戦争主義」。9.11後の世界はこの「戦争主義」が蔓延している。人を殺し合う戦争に正義はない。現代戦争の祖形は古代アテナイにあり。「民主主義」と「平和主義」が車の両輪となって築いた戦後日本の繁栄と価値を世界史的視野で捉えた平和論。「国民」より、「良心的軍事拒否国家」をめざす「市民」が大事だ。
  • 戦争放棄の思想についてなど
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 「8月6日の夜は、焼け落ちた自宅から辛うじて逃げた母とともに野宿をして、翌日早くから父を捜すために広島の市街地の焼け跡をひとりで歩き回りました……。それは、見渡す限りの焼け跡を、見るも無慚な死者たちの悲惨な顔つきをつぎつぎに覗き込んで父の死骸を探す仕事だったのです……」。厳しい原爆体験を踏まえた戦争放棄の論理など、おりにふれ書き綴られた小論12篇。 【目次より】 はしがき 《年ごとの文章》七十代 時の問題「巡査の結婚」を書いたころ 法社会学への出発 幸運だった民法典 「木二竹ヲ継イダヤウニ」なると穂積陳重が案じた一幕も 来栖先生の思い出 『モダン・タイムス』のこと 人間は出生と同時にすべて人格権の享有主体となる「私権ノ享有ハ出生二始マル」という条文の意味について 商法修正案づくりと梅謙次郎の胸の内 法典調査会一八九三~九八年 十二年を振り返る とくに”民法の体系“のこと 創価大学での最終講義 唄さんのこと 一九五四年の家制度復活論にまつわる思い出など 樋口君の報告「人間の尊厳VS人権?」について 報告に先立ち研究会の主宰者から(挨拶) 綻びた日本民法典の体系と民法学の対処 「新版民法綱要」第一巻総論の刊行ヘ 戦争放棄の思想について 憲法九条を考える視点 主として研究者を念頭に置いた公開講演 《追補》二編 I 祖川先生の思い出 【参考】論説「科学者京都会議の政策的提言に対する疑問」(一九八一年) II 私のヒロシマ体験 【参考】小説「炎の日」(一九五〇年)の一部削除とその復元に関する資料 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 広中 俊雄 1926~ 2014年。法学者。東北大学名誉教授。専門は、民法、法社会学、財産法、契約法、日本の公安警察など。東京大学法学部卒業。法学博士(東京大学)。 著書に、『日本の警察』『契約法の研究』『債権各論講義(3巻)』『法と裁判』『借地借家判例の研究』『戦後日本の警察』『市民と法と警察と』『法と裁判』『民法論集』『警備公安警察の研究』『契約とその法的保護』『法社会学論集』『農地立法史研究 上』『借地借家判例の研究 2』『物権法 第2版 増補版』『言葉の新鮮さについてなど』『民法綱要 第1巻 (総論 上 民法の意義・権利) 新版』『国家への関心と人間への関心 ある法学研究者の歩み』『ある手紙のことなど』『民法解釈方法に関する十二講』『戦争放棄の思想についてなど』など、 訳書に、ハインリッヒ・ミッタイス『ドイツ私法概説』(共訳)などがある。
  • 戦乱と民衆
    3.8
    白村江の戦い、応仁の乱、大坂の陣、禁門の変――。民衆は戦乱をいかに生き延びたのか? 戦乱は「下克上」のチャンスだった!? 民衆の被害に国家は関心を持っていたのか? 『京都ぎらい』の井上章一氏も交え、日本史研究の風雲児たちが描く、英雄中心の歴史とは異なる、民衆を主語とした日本史!
  • 占領軍慰安婦
    -
    アメリカ占領軍に提供するため、日本政府の手で造られた占領軍セックス用慰安所と、日本政府が募集した日本人慰安婦の真実――「戦後処理の国家緊急施設の一端として、進駐軍慰安の大事業に参加する、新日本女性の率先協力を求む」……<日本婦女子の防波堤>の名の下、政府が募集した占領軍慰安婦。そこに送りこまれた7万人の性囚たちは、どのような行動を強いられたのか? その実態をさぐり、正史にない女たちの痛恨を追うルポ。
  • 〈税金逃れ〉の衝撃 国家を蝕む脱法者たち
    4.0
    タックス・ヘイブン、秘密口座・・・。グロ-バル企業や富裕層の巧妙な税金逃れは貧富の差を拡大し、今や国家の存立を脅かす規模にまでに至った。その巧妙な手口とは? 対抗策はあるのか? 地球を股に掛けた大規模な「税金逃れ」の手口を分析するとともに、公正な税の在り方とは、そして公正な社会の在り方とは何かを考える。(講談社現代新書)
  • ゼロエフ
    3.0
    1巻1,881円 (税込)
    そうか、「復興五輪」も消えるのか。 歩こう、と思った。話を聞きたい、と思った。 福島のシイタケ生産業者の家に生まれ育った著者が初めて出自を語り、18歳であとにした故郷に全身で向き合った。 生者たちに、そして死者たちに取材をするために。 中通りと浜通りを縦断した。いつしか360キロを歩き抜いた。報道からこぼれ落ちる現実を目にした。ひたすらに考えた。 NHK「目撃!にっぽん」で放送! あの日から10年。小説家が肉体と思考で挑む、初のノンフィクション 目次 福島のちいさな森 4号線と6号線と 国家・ゼロエフ・浄土 長い後書き
  • 0マン 手塚治虫文庫全集(1)
    完結
    4.3
    インドの奥地で拾われた少年リッキー。リスのようなシッポを持つ彼は、人類とは異なる進化を遂げ、知力・体力ともに人間を凌駕する超人「0マン」だった! 人間に化物扱いされるリッキーは、仲間が暮らすヒマラヤの地下に向かうが、そこで見たものは、閉鎖的な独裁国家。しかも、人類を滅ぼす恐るべき計画を進めていた。人間と0マンの間で苦悩するリッキーは、両種族と話し合い、共存の道を探るのだが……。名作SF巨編、前編! <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT21~22『0マン』第1~2巻収録 <初出掲載>1959年9月13日号~1960年3月13日号 週刊少年サンデー連載
  • 全体性と無限
    5.0
    本書は、エマニュエル・レヴィナス(1906-95年)の主著にして、20世紀を代表する哲学書(1961年)の決定版となる新訳である。 リトアニアのユダヤ人として生まれたレヴィナスは、ストラスブール大学で哲学を学び、生涯の友となるモーリス・ブランショと知り合うとともに、決定的な出会いを経験した。それがエドムント・フッサールの現象学との、そして1927年に刊行されたマルティン・ハイデガーの『存在と時間』との出会いである。翌年からフライブルクでこの二人の講義に出席し、1930年にはフランスに戻って現象学を主題とする博士論文を出版したレヴィナスはフランスに帰化した。 第二次世界大戦では通訳兵として召集されたが、ドイツ軍の捕虜として収容所で終戦を迎える。戦後は東方ユダヤ師範学校の校長として教育に携わる傍ら、講演や論文執筆などに注力した。そうして書き上げられたのが国家博士号請求論文となる本書であり、これは後年の『存在するとは別の仕方で あるいは存在の彼方へ』(1974年)と並ぶ主著として読み継がれている。 本書は、西洋を支配してきた「全体性」を標的に据えている。全体性は、個体を「自分に命令を下してくる諸力の担い手」に還元し、個体から主体性を奪う。そうして主体性を失った個体は他者に暴力をふるうだろう。レヴィナスは、このような全体性に対抗するものとして「無限」を掲げる。無限とは、本書の副題「外部性についての試論」にも示されているように「外部性」を指す。外部性とは「他者」であり、他者は「私のうちなる他者の観念をはみ出しながら現前する」とき、私の前に「顔」として現れる。その顔に現れる無限に応答すること――それこそが重要なことであり、存在論は倫理学に取って代わられねばならない。 全体性ゆえの暴力にさらされたレヴィナスの父や兄弟は、ナチスの手で殺害された。そうした暴力は、その後も、そして今も、世界の至る所でふるわれ続けている。レヴィナスの思想を多くの人が希求する時代は、よい時代とは言えないかもしれない。だが、そのような時代にピリオドを打つためにも、本書は正確さと明快さをそなえた日本語で訳される必要がある。気鋭の研究者が全身全霊を捧げて完成させたこの新訳によってこそ、本書は次の世代に受け継がれていくだろう。 [本書の内容] 第I部 〈同〉と〈他〉 第II部 内奥性と家政 第III部 顔と外部性 第IV部 顔の彼方へ 訳者解説 *お詫びと訂正 第1刷の「訳者解説」(561頁14行目)に記述の誤りがありました。心よりお詫びいたしますとともに、以下のとおり訂正させていただきます。第2刷以降は訂正いたします。 【誤】 博士論文としての審査後に 【正】 博士論文としての審査の少し前に
  • 宋元郷村制の研究
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 宋と元の時代(10世紀ー14世紀頃)の村落共同体の生活実態を明らかにする。「戸」「家業」「税」「職制」などを、丹念に解明する。当時の中国の村はどのように運営され、どのような生活を送っていたのか? 【目次】  まえがき 序にかえて 第一篇 宋元王朝の郷村支配體制 I 宋代郷村の戸等制 はじめに 一 宋以前の戸等制 二 宋代戸等制の成立 三 戸等の諸機能 四 戸等と村落秩序 おわりに II 宋代の戸等基準 はじめに 一 戸等基準について 二 丁口基準について 三 家業錢基準について 四 家業錢の一形態 おわりに III 元代郷村の戸等制 はじめに 一 鼠尾簿の類〓について 二 郷村の戸等制について 三 鼠尾簿・戸等制の系譜 四 税糧額基準制について おわりに IV 宋元郷村戸等制補論 はじめに 一 元代における戸等制の弛緩 二 宋代における戸等制の弛緩傾向 おわりに 第二篇 戸に關する各論 I 宋代郷村の下等戸について はじめに 一 郷村における下等戸の數 二 下等戸の生計 三 下等戸と大土地所有 おわりに II 宗代郷村下等戸の生計――江南の養蠶農家經營―― III 宗代郷村の客戸について はじめに 一 客戸は佃戸とは限らない 二 客戸の意義 三 佃戸及び雇傭人としての客戸 四 有田無税戸としての客戸 五 客戸と國家の賦課 おわりに IV 宋代の客戸をめぐる諸問題 はじめに 一 再び有田無税戸について 二 客戸比率の地域差と職役 三 客戸は兩税を負擔したか 四 佃戸と客戸籍 V 宋代の丁税 はじめに 一 丁税概略 二 地域別考察 おわりに VI 宋代形勢戸の構成 はじめに 一 形勢戸の規定 二 形勢戸の構成 三 職役戸と下等農民 おわりに 第三篇 郷村制の展開――宋から元へ―― I 郷村制の展開 一 郷村制への視角 二 戸等制支配の成立 三 郷村制の展開 四 元の職役と社制 II 宋代の村 あとがき 索引  柳田 節子 1921~2006年。中国史学者。元学習院大学教授。東京帝国大学文学部東洋史学科卒。専門は、宋・元時代。 著書に、『宋元郷村制の研究』『宋元社会経済史研究』『宋代庶民の女たち』などがある。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 宋元社会経済史研究
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 大土地所有形態と佃戸制のあり方に地域差の視点を導入して再検討を試み、宋代以降強大化した専制支配権力の歴史的性格を跡づけた雄篇。 【目次より】 まえがき 第一篇 宋代土地所有制と専制支配 I 宋代土地所有制にみられる二つの型 先進と辺境 II 宋代の地客 III 宋代の雇傭人と奴婢 IV 宋代農家経営と営運 V 宋代地主制と公権力 VI  宋代の官田と形勢戸 VII 宋代官僚と商業行為 VIII 宋代の県尉 土地問題に関連して IX 宋代都市の戸等制 第二篇 宋元史諸論 I 南宋期家産分割における女承分について II 宋代の女戸 III 元代女子の財産継承 IV 元朝治下中国農村社会における回民 第三篇 宋元史研究の動向 I 宮崎史学と近世論 II 周藤吉之著『唐宋社会経済史研究』 III 宋代佃戸制の再検討 最近の草野靖氏の見解をめぐって IV 草野靖著『中国の地主経済 分種制』 V 吉岡義信著『宋代黄河史研究』 VI 中国史研究会編『中国史像の再構成 国家と農民』 VII 谷川道雄著『中国中世社会と共同体』 VIII 愛宕松男著『東洋史学論集』第四巻 元朝史 IX 一九五〇年代の中国における宋代土地制度研究 華山「関于宋代的客戸問題」を中心として X  一九七〇年代の中国における王安石評価をめぐって XI 一九七〇年代の中国における宋代農民戦争研究 方臘起義を中心として ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 柳田 節子 1921~2006年。中国史学者。元学習院大学教授。東京帝国大学文学部東洋史学科卒。専門は、宋・元時代。 著書に、『宋元郷村制の研究』『宋元社会経済史研究』『宋代庶民の女たち』などがある。
  • 宗元寺隼人密命帖(一) 無流心月剣
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    伊豆下田の山里で剣の師に育てられた宗元寺隼人は、老中松平和泉守の甥。自らの剣と護衛役の甲賀の兄妹のわざで、迫り来る刺客たちに対抗している。江戸への道中、武家の娘を救ったことから、福知山藩朽木家の御家騒動に巻き込まれた。朽木家では藩主が二つの派のたすきがけで代替わりしてきた。娘の茜は国家老の娘。騒動の真相をつきとめようとする隼人だが!? 剣と人情と江戸情緒の本格痛快時代小説、新シリーズ開幕!
  • 宋代中国の国家と経済 財政・市場・貨幣
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 財政・市場・貨幣 国家の経済活動を重視する立場から、当時の貨幣流通の実態を実証的に分析し、市場と国家の関係を明らかにする。 【目次より】 図表一覧 序論 中国貨幣経済論序説 緒言 一 自然経済・貨幣経済の捉え方に関する諸学説 二 中国経済史における貨幣経済をどう捉えるか 小結 第一部 宋代の国家と市場 第一章 北宋の財政と貨幣経済 緒言 一 複合単位と北宋財政 二 北宋財政と全国的流通 三 新法期の貨幣財政 小結 付表 第二章 北宋の都市市場と国家 市易法 緒言 一 市易条文の内容 市易法の本旨 二 市易三法の成立と変遷 三 市易法の性格変化と廃止 小結 第三章 宋代の商工業者の組織化 行 緒言 一 免行法施行の前提 宋初の行役 二 免行法と行 三 南宋の行 免行銭廃止後の行 四 同業組織としての行 小結 第四章 宋元時代の牙人と国家の市場政策 緒言 一 牙人の機能 二 宋朝と牙人 三 元代の牙人 四 元朝の市場政策 小結 第二部 宋代貨幣論 第一章 唐宋時代の短陌と貨幣経済の特質 緒言 一 国家財政に関わる短陌 省陌 二 銅銭と紙幣の交換レートとしての短陌 三 商品流通と短陌 四 短陌対策の変遷 小結 第二章 唐宋時代における銅銭の私鋳 緒言 一 鋳造貨幣の生産費 二 唐五代の私鋳銭 三 宋代の私鋳銭 小結 第三章 宋代陜西・河東の鉄銭問題 緒言 一 陜西の鉄銭 二 河東の鉄銭 小結 第四章 宋代四川の鉄銭問題 緒言 一 宋初の通貨問題 二 新法期以後の鉄銭事情 三 鉄銭の私鋳問題 小結 第五章 宋代の価格と市場 緒言 一 市価の変動と地域差 二 宋代価格の特性 小結 終章 貨幣経済の時期区分 緒言 一 非統一的貨幣経済の時代 二 統一的貨幣経済の時代 結語 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 宮澤 知之 1952年生まれ。歴史学者。佛教大学歴史学部歴史学科教授。 京都大学文学部史学科卒業、同大学院文学研究科博士後期課程退学。文学博士。専門は、中国の財政史と貨幣史。 著書に、『宋代中国の国家と経済』『佛教大学鷹陵文化叢書16 中国銅銭の世界』などがある。
  • 権力の日本人 双調平家物語ノート1
    3.7
    1~2巻1,980~2,189円 (税込)
    平家は倒れた。だから悪い?平清盛は悪人?では、どう悪いのだろう。"日本のルーツ"平安時代に生きる人々は、実はあまりにも、「現代人」だった。院政、摂関政治、女帝、国家……知らないことだらけの歴史を見直してみる。「諸行無常」で片づけられない日本の歴史。古代の権力世界の住人達から、新しい歴史の広がりを見る縦横無尽の史論。
  • 蒼氓の大地
    -
    日本人であることを一枚一枚削ぎ落とされてゆく一世。多民族国家ブラジルに根を張ろうとする二世、三世。そして四世たち……。移民の野村峯夫一家が苦闘の末、やがてテーラ・ローシャの大地にゆたかな実りをもたらしてゆく足跡を、たしかな筆力で書きあげた渾身の力作。第13回講談社ノンフィクション賞受賞。明治政府によって推進された南米への移民政策の光と影を、日系4世の妻の一族の夢と挫折の軌跡を克明に追うことで解明。移民とは棄民ではないかと問う!
  • 租税の経済理論
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 国家など行政団体が、経費に充当するために、徴収する税金は経済理論的にどのような意味があるのか? 日経・経済図書文化賞受賞作。 財政学において、租税は重要なテーマである。本書では、公共経済学の視点から租税の経済分析を行う。より具体的には、租税帰着の理論と最適課税の理論が主題となる。本書は租税理論の研究者・専門家のみならず、財政問題に関心のある人々にとって必読書である。 総ページ数 330 判型 A5 【目次】 まえがき 第 I 部 租税帰着の理論 第1章 静学的租税帰着の理論 1.はじめに 2.静学的租税帰着モデル 3.モデルの因果律 4.比較静学分析 5.結び 数学付録 第2章 動学的租税帰着の理論 1.はじめに 2.動学的租税帰着モデル 3.予備的考察 4.比較動学分析 5.結び 数学付録 第3章 地域間租税帰着の理論 1.はじめに 2.地域間租税帰着モデル 3.比較静学分析 4.結び 数学付録 第4章 動学的階級間租税帰着の理論 1.はじめに 2.モデルの記述 3.長期均衡の諸性質 4.差別的帰着の評価 5.結び 数学付録 第 II 部 最適課税の理論 第5章 公共的競争均衡と租税体系 1.はじめに 2.公共的競争均衡モデル 3.一つの反例 4.公共的競争均衡と租税体系の両立可能性定理 5.両立可能性定理の証明 6.残された課題 第6章 住民の地域選択と分権的地方財政制度 1.はじめに 2.短期モデルの構造 3.住民の地域選択過程 4.ティブー的均衡の厚生上の意義 5.残された課題 第7章 ピグー的租税・補助金政策の有効性 1.はじめに 2.モデル、パレート効率性、ピグー的均衡 3.予想調整過程とその安定性 4.ピグー的料率の調整過程とその安定性 5.価格調整過程とその安定性 6.結び 第8章 通時的経済における租税政策の役割 1.はじめに 2.モデル 3.黄金律均斉成長経路の安定性 4.租税政策の役割 5.一つの応用例 年金制度 第9章 最適間接税の理論 展望 1.はじめに 2.最適課税問題の基本構造 3.最適課税ルールの相対的意義 4.最適課税問題の新展開 索引 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • ソトニ 警視庁公安部外事二課 シリーズ1 背乗り
    4.4
    中国の諜報機関・国家安全部の辣腕工作員と、警察に紛れ込んだ「潜入者」(モグラ)の罠にかかり、公安部を追われた元スパイハンター・筒見慶太郎。だが、左遷先のニューヨークで発生した外務大臣毒殺未遂事件を機に、7年の時を経て再び彼らと対決の時が――。極秘の存在とされる公安部ウラ作業班の元精鋭たちが再び立ち上がる。これが国際諜報戦の現実だ!
  • スリーパー 浸透工作員 警視庁公安部外事二課 ソトニ
    4.2
    1~2巻1,100~1,430円 (税込)
    東京で暮らす就活中の青年・倉本龍哉。だが彼の名前や戸籍は「ある国家」に与えられたものだった。エリート工作員として日本社会に「浸透」(チムツ)する日々。だが故郷の母に頼まれたひとつの願いが運命を変えていく。一方、上層部に巣食う潜入者を追い、警察組織を追われた外事二課の元エース・筒見慶太郎は、バングラデシュのスラムで罠にかかり殺人の嫌疑をかけられる。交錯する二人の運命。激闘の果てに知る驚愕の真実とは。
  • ソビエト憲法理論の研究
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 1917~91年まで社会主義国家として存在したソビエト連邦の憲法がどのような理念ででき、どのような特質を持っていたのかを解明する。 【目次】 序論 対象と問題状況 一 対象とその問題性格 二 近代憲法からソビエト憲法へ 三 過渡期憲法から法の死滅へ 四 ソビエト憲法の成立 第一章 ソビエト的憲法概念の展開 第一節 ソビエト憲法の形態的特質 一 ラッサールの憲法論 二 「実質的意味における憲法」論 三 「憲法=記録」説 四 軟性憲法論含 五 憲法改正論 六 憲法違反論争 七 ソビエト憲法と最高法規性 八 「憲法=行動計画」説 第二節 ソビエト憲法の内容的特質 一 憲法と基本法・国家法 二 「憲法=権力への組織的参加」説 三 階級憲法論 四 集団主義憲法論 第二章 ソビエト憲法と基本権概念 第一節 過渡期国家と基本権 一 過渡期基本権の論理構造 二 レイスネルの基本権不要論 三 階級的権利論 第二節 一九一八年憲法の権利規定 一 「勤労・被搾取人民の権利宜言」と憲法総則の成立過程 二 ソビエト憲法における基本権体系 三 基本権体系のその後の展開 第三節 基本権をめぐる諸理論 一 人権から勤労者の権利へ 二 主観的権利から国家の機能へ 三 自由権の「現実的保障」論 四 社会権批判論 第四節 自由権論の展開 一 良心の自由 二 言論の自由 三 結社の自由・集会の自由 第三章 ソビエト国家機構の構成原理 第一節 主権概念を中心として 一 主権概念の死滅 二 権力主体を示す諸概念 三 国号について 第二節 ソビエト的代表概念 一 利益代表概念 二 階級代表概念(1)制限選挙論 三 階級代表概念(2)不平等選挙論 四 直接民主主義への接近と後退(1)命令委任その他 五 直接民主主義への接近と後退(2)選挙概念 六 集団代表概念 第三節 ソビエト的連邦概念 一 ソビエト的連邦概念の二重性 二 中央集権か地方分権か 三 「諸ソビエトの連邦」論 四 「社会経済団体の連邦」論 五 「民族原則に基づく連邦」論 第四節 権力分立論批判の展開 一 権力分立論批判の諸相 二 機能配分論と「権力代行」論 三 立法権と行政権の融合 四 代議体と合議制原則の形骸化 五 コミューン型か公安委員会型か 終章 プロレタリア独裁とソビエト憲法 一 「司法権の独立」論批判 二 司法の機能と独裁の論理 三 プロレタリア独裁とソビエト憲法 森下 敏男 法学者。神戸大学教授。法学博士(東京大学)。専門は、ロシアの法。 著書に、『ポスト社会主義社会における私的所有の復活』『現代ロシア憲法体制の展開』『社会主義と婚姻形態』『ソビエト憲法理論の研究』などがある。
  • ソビエト連邦史 1917-1991
    3.8
    プロレタリアート革命が、農民国家ロシアで勃発したのはなぜか? 党が国家を所有するという転倒した関係はソ連に何を引き起こしたのか? 「古儀式派」という宗教と党中枢との知られざる関係とは?1917年の革命~1991年の崩壊。この74年間に失われた人命は、数千万以上。ソ連・ロシア政治研究の第一人者が、ソ連崩壊後明るみ出た数多の資料を読み解いて、人類史上最大の「社会主義国家」の全貌を解き明かす。
  • 素朴と文明の歴史学 精選・東洋史論集
    4.0
    日本の東洋史学が生んだ20世紀の巨人、宮崎市定(1901-95年)。広範な領域にわたる魅力的な著作の数々から、全集未収録作品を含め、これまで文庫に収録されてこなかったものを中心に精選したアンソロジー。長年の愛読者はもちろん、宮崎史学初めの一歩にも。 「歴史は須(すべか)らく世界史でなければならぬ。事実、私の研究は常に世界史を予想して考察して居り、世界史の体系を離れて孤立して個々の事実を考えたことは一度もない」(『アジア史研究』第一、「はしがき」より)。出発点となった宋代史研究をはるかに超えて、中国史のあらゆる時代、さらに西アジア史や古代日本史にまで及ぶ優れた業績は、いずれも偉大な歴史家の理念に力強く裏打ちされている。 鋭く細やかな洞察、時間・空間ともに壮大な展望を予感させるスケールの大きさと独創性、生き生きとした人物描写、これらを可能にする文章力……。枚挙に暇がない魅力ゆえに、宮崎の作品は、専門家にとどまらず長きにわたって多くの読者を得てきた。専門とする時代・領域ともに異なりながらも、宮崎への思い入れが嵩じて評伝を著し話題になった西洋古代史研究者の井上文則氏もその一人である。その井上氏が、歴史家としての宮崎市定、とりわけその人となりがわかるような作品を厳選、解説では宮崎の人生のなかにそれらの作品を位置づける。 中国の歴史は中国周辺の民族に代表される素朴主義と、中国社会そのものである文明主義の入れ替わりの歴史であったと喝破し、素朴主義に共感を寄せる「素朴主義と文明主義再論」。本作品をはじめとする宮崎独自の雄大な歴史観、そして古代・中世・近世史、さらに文化史についての各論を通して、巨峰宮崎市定の威容に迫る決定版セレクション! 【本書の内容】  1 歴史の見方 世界史序説 素朴主義と文明主義再論 歴史と塩 『宋詩概説』吉川幸次郎著〔書評〕  2 歴史学各論   ・古 代 中国上代の都市国家とその墓地――商邑は何処にあったか 条支と大秦と西海   ・中 世 晋武帝の戸調式に就て 六朝時代江南の貴族 清 談   ・近 世 五代宋初の通貨問題梗概 王安石の黄河治水策 雍正時代地方政治の実情――シュ批諭旨と鹿洲公案   ・文化史  シナの鉄について 江戸時代におけるシナ趣味  3 全集未収録作品 大きな静けさ はしがき〔『地獄の決闘』〕 中国漢代の都市 中国における易占の発達 付録 宮崎市定と青木木米(リチャード・ピアソン&一枝?・ピアソン) 解 説(井上文則)
  • 大国・日本の「正体」
    -
    繁栄のさきに行きつく日本の未来はあるか? いま日本は、政治も経済もそして社会も、歪みが極限に達している。その歪みの正体を捉えることが、日本の未来像を描くために、最も重要である。現代は否応なく、個人が国家の命運に縛られざるを得ない。いや、世界がわれわれを直撃する。碩学が時代を喝破し、処方箋を提示する! 「精神的鎖国の民」に未来はあるのか……海図なき日本の真の姿が見えてくる!
  • 大清帝国への道
    4.0
    従来、「異民族の征服王朝」もしくは「最後の中華王朝」とのみ捉えられてきた清は、満・漢・藩の「三つの貌」を持つ帝国だった。ヌルハチが統合した北方の一小国は、やがて長城を越えて北京に入城し、さらに中央アジアを制圧、康熙・雍正・乾隆という三帝のもとで最盛期を迎える。満洲語史料を読み解き、現代に続く多民族国家の形成過程を解明する。(講談社学術文庫)
  • 大政翼賛会への道 近衛新体制
    4.0
    打倒財閥、既成政党、そして軍閥、宮廷官僚を一掃して、すべての国家機構が一つの党の指導下に置かれる独裁を目指した近衛新体制運動。憲法改正と解釈改憲で、党の指導者が天皇に対する唯一の輔弼者となる構想は、どのようにして生まれたのか。開戦前夜、近衛文麿を担いだ様々な「革新派」の行動と実態を明らかにする名著。(講談社学術文庫)
  • 高橋誠一郎経済学史著作集4:古版西洋経済書解題
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 【目次】 刊行の辞 凡例 序 一 1581年版ダブルユー・エス・ヂェントルマン著『種々なる人々の有する目下の不平の簡略なる検討』 二 英国地金主義的諸文献、特に1601年版ヂェラール・ヅ・マリーン著『イギリス国家の癰』 三 1615年版ロバート・キール著『トレーヅ・インクリース』 四 1615年版サー・ダッドリィ・ディッグズ著『貿易の擁護』 五 1641年版ルイス・ロバーツ著『外国貿易論』 六 1641年版サー・トマス・コールペッパァ著『高利排斥論』 七 1648年版ジョン・クック著『唯一緊要事、一名、貧民の訴訟』 八 1669年版ウィリアム・カーター著『自国貨物の改良、特に又羊毛の加工に由るイギリスの利益主張』 九 1674年版リチャード・ヘインヅ著『防貧論』 十 1682年版神学博士ギルバート・バーネット著『英国王座裁判所長サー・マシュー・ヘールの生涯』 十一 1684年版ヴィルヘルム・フォン・ホルニック著『唯だ意図すれば、オーストリアは万国に優越するを得可きである』 十二 1695年版チャールズ・ダヴェナント著『戦費調達の手段方法に関する一試論』 十三 1701年版ウィリアム・パターサン著『商務院設立の提案及び理由』 十四 1707年版「貿易の繁昌を祈る者」著『貨幣及び為替概論』 十五 1713年版サー・スィオドーア・ジャンセン著『特に大ブリテン及びフランス間の通商に適用せられたる貿易の一般準則』 十六 1734版ジェーカッブ・ヴァンダーリント著『銀子は何事にも応ずる』 十七 1744年版サー・マシュー・デッカー著『外国貿易衰頽の原因に関する試論』 十八 1750年版アンドルー・フック著『国債論』 十九 1753年版ロバート・ウォレス著『古代及び現代に於ける人類の数に関する論述』 二十 1757年版マラッカイ・ポストルスウェイト著『大ブリテンの真体制』 二十一 1775年版ジャック・ネッケル著『穀物立法及び穀物商業論』 二十二 第十八世紀に於ける効用価値学説文献、特に1776年版エチィエンヌ・ボンノー・ヅ・コンディヤック著『相互的関係に於いて考察せられた商業と政治』 二十三 1785年版サー・ジョン・シンクレア著『英帝国公収入史』 二十四 フランス共和国第三年版マリー・ジャン・アントアンヌ・コンドルセー遺著『人類精神進歩の歴史画下図』 など附録をふくめ 全37点 高橋 誠一郎 1884~1982年。慶應義塾大学政治学科卒業。経済学者、教育者、政治家、慶應義塾大学名誉博士。日本藝術院院長、帝国学士院会員、日本舞踊協会会長、国立劇場会長、東京国立博物館長、文部大臣等を歴任。経済の専門は、アダム・スミス以前の重商主義経済学説。 著書に、『高橋誠一郎コレクション・浮世絵』〈全七巻〉『回想九十年』『春日随想』『春信』『浮世絵随想』『江戸の浮世絵師』『新浮世絵二百五十年』『浮世絵と経済学』『経済学、わが師わが友』『正統派経済学説研究』(共著)『続経済思想史随筆』『浮世絵講話』『西洋経済学史』『経済学史略』『西洋経済古書漫筆』『古版西洋経済書解題』『改訂重商主義経済学説研究』『経済思想史随筆』『浮世絵二百五十年』『経済学史(上)』『経済原論』『アリストテレース』『経済学史』(共著)『福澤先生伝』『重商主義経済学説研究』『経済学史』『経済学前史』『経済学史研究』などがある。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • タコを揚げる 【小田実全集】 ある私小説
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    亡命者やヒッピーはどこかに「目的地」をもつ「途中者」。国家で充満している地球世界にあって「無国人」には「目的地」がない。空と大地の間で浮揚する凧のようだ。秩序からはみだし、「らしさ」からはみだす心優しき者たちのタメ息と感動がうめき声となって聞こえてくる小説の展開に、人はなぜ凧を揚げようとするのかを知ることができる。うまく揚がらず地上にはいずりまわる凧に「途中」と「途中者」を見、それでも「生きつづける」ことの大切さを再び語りかける、滋味深い私小説。
  • 闘う社説 朝日新聞論説委員室 2000日の記録
    3.7
    朝日新聞の名物記者が社説作りの内幕を詳細にレポート! 『朝日』の社説はこうして作られる!――イラク戦争、靖国参拝、小泉郵政解散、安倍氏との大バトル、対『読売』・『産経』社説ウォーズ、憲法改正議論……。ニッポンを動かした言論戦のインサイド・ストーリー! ■目次より 第1章 論説主幹となって嵐の船出 「PKO」で変わる「朝日」 9.17小泉訪朝の衝撃 第2章 「千と千尋」で攻防開始 アニメが社説の見出しになった 拉致問題のインパクト 第3章 イラク戦争に反対する 読売の「勝利宣言」 「個説」という毎日新聞の試み 第4章 国旗・国家で社説の大バトルへ 「甲子園」をめぐる論戦 第5章 「靖国」で読売が変わった ナベツネさんとの共闘 第6章 小泉氏の郵政解散に苦悶 「希望社会への提言」シリーズ 第7章 安陪政権が登場した 朝日に傷跡残したNHK問題 第8章 社説21で新たな護憲提言 護憲的改憲論の台頭
  • 食べ物と健康,食品と衛生 食品衛生学 第4版
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    これまでの学問的基礎内容の充実に加え、学校給食や福祉施設給食、配食サービス、食品企業での衛生管理の実際も見えるよう加筆して改訂。フルカラーでわかりやすい。管理栄養士国家試験ガイドライン、コアカリ準拠。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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  • 食べ物と健康,食品と衛生 食品学各論 第4版
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本食品標準成分表2020年版(八訂)準拠。献立作成、調理に活かせるよう記述。管理栄養士国家試験、栄養士実力認定試験対応。フルカラーのイラストで親しみやすい好評教科書の改訂版。 目次 1. 序 1.1 人間と食料 1.2 日本人の食生活の変化 1.3 食品学各論で何を学ぶか 2. 植物性食品 2.1 穀類 2.2 雑穀類 2.3 いも類 2.4 豆類 2.5 種実類 2.6 野菜類 2.7 果実類 2.8 キノコ類 2.9 藻類 3. 動物性食品 3.1 食肉類 3.2 乳類 3.3 卵類 3.4 魚介類 4. 調味料・香辛料・嗜好飲料 4.1 調味料 4.2 香辛料 4.3 嗜好飲料 5. 油脂食品 5.1 油脂食品の特徴と種類 5.2 植物油脂 5.3 動物油脂 5.4 加工油脂 6. 発酵食品(微生物利用食品) 6.1 微生物と人間の協同作業で生み出される発酵食品 6.2 発酵食品の有用性 6.3 発酵食品の製造にかかわる微生物 6.4 アルコール飲料 6.5 発酵調味料 6.6 発酵乳製品 6.7 その他の発酵食品 6.8 発酵食品の将来 7. 調理加工食品 7.1 現代人の食生活と調理加工食品 7.2 調理加工食品にはどのような種類のものがあるか 8. 食品の表示 8.1 食品表示制度 8.2 特別用途食品 8.3 健康食品の形状 8.4 健康食品の安全性の管理と有効性などの情報 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 食べ物と健康,食品と衛生 食品学総論 第4版
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本食品標準成分表2020年版(八訂)準拠。献立作成に食品成分表を活かせない学生のために成分表の活用も充実。化学を苦手と感じる学生のために化学の基礎知識をさりげなく盛り込みながら、わかりやすい記述となっている。フルカラーで楽しく学べて、構造式も確認できる好評テキストの改訂版。管理栄養士国家試験や栄養士実力認定試験に対応。 【目次】 1. 序論 1.1 食品とは 1.2 食品学の役割 1.3 食料自給率 1.4 食料と環境 2. 食品の分類 2.1 食品の分類方法 3. 食品成分表 3.1 食品成分表の変遷 3.2 日本食品標準成分表2020年版(八訂)の内容と特徴 3.3 食品成分の分析方法 3.4 エネルギー値の算定方法 3.5 食品成分表の使い方 3.6 食品成分表利用上の注意すべき事項 4. 食品成分 4.1 水分 4.2 タンパク質 4.3 炭水化物 4.4 脂質 4.5 ビタミン 4.6 無機質 4.7 嗜好成分および有害成分 5. 食品物性と官能評価 5.1 食品物性 5.2 官能評価 6. 食品成分間反応 6.1 酸化 6.2 加熱変化 6.3 糖・デンプンの加熱変化 6.4 酵素反応 6.5 成分間反応 7. 食品の機能性 7.1 三次機能に関与する生体調節因子 7.2 機能性を表示できる食品(保健機能食品) 7.3 食品の機能性成分とその働き 8. バイオテクノロジーと新しい食品 8.1 バイオテクノロジーとは何か 8.2 バイオテクノロジーによりつくられた新食品 8.3 新食品の安全性 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 大怪獣のあとしまつ 映画ノベライズ
    3.0
    誰もが知る”巨大怪獣”の、誰も知らない、死んだ後の物語――。 人類を未曽有の恐怖に陥れた巨大怪獣が、ある日突然、死んだ。 国民が歓喜に沸き、安堵に浸る一方で、残された巨大な死体は徐々に腐敗・膨張を進めていた。 爆発すれば国家崩壊――。終焉へのカウントダウンがはじまった。 絶望的な時間との闘いのなか、国民の運命を懸けて死体処理を任されたのは、 警察でも軍人でもなく、3年前に姿を消した過去をもつ男……。 その名は、帯刀(おびなた)アラタ。 アラタに託された使命とは? 果たして、爆発を阻止することができるのか――!? 前代未聞の緊急事態を前に立ちあがった、ある男の”極秘ミッション”を巡る 空想特撮エンターテイメント映画をノベライズ。 帯刀アラタを演じる、山田涼介場面写真を口絵収録。 2022年2月4日公開予定の映画出演キャストは、 山田涼介、土屋太鳳、濱田岳、オダギリジョー、西田敏行。
  • 大学医学部 命をあずかる巨大組織の内幕
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    1~2巻660円 (税込)
    東京大学医学部を頂点として巨大な「権力集団」の隠された全実態。元気なうちに知っておく医学ガイド――国民の命をあずかる医学集団である大学医学部では、いま何が起こっているのか? 医学界に君臨する東京大学医学部を頂点に、全国80大学の医学部・医科大学で行なわれている医療教育の歴史、組織と人脈などの実態を取材して総点検する。病気のとき、どう医者にかかるべきか、医学の実状を知っておくための必須レポート。
  • 大学医学部の危機
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    その姿はまさにこの国の縮図だ! いまなお「白い巨塔」なのか? それとももはや「バベルの塔」か? 構造改革の時代! ――世界に冠たる日本の医療環境。平均余命は高く、薬は豊富。しかしその一方で……。倫理からかけ離れて暴走しかねない先端治療は、国民の不信を買い、際限なく膨脹する医療費は、国家財政を揺るがす。構造改革の時代に、大学医学部は、新しい秀れた人材を社会に送り出せるのか? 豊富な取材で実像をえぐり出す。
  • 大学の理念 系譜と問題
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 【目次より】 序文 第一章 新らしい大学の理念の探究 第一節 リンゼイとキールの実験 第二節 フンボルト的理念の復活 第三節 ハッチンスによるアメリカ大学批判 第四節 コナントの提言その他 第二章 大学の誕生とその系譜 第一節 大学の誕生 第二節 ドイツ大学の歴史とベルリン大学 第三節 アメリカのカレッジと大学 第三章 大学の本質と大学の自治 第一節 大学の使命と大学の四つの類型 第二節 国家と大学 政治優位の危険性とドイツの大学 第三節 社会と大学 社会的圧力の危険性とアメリカの大学 第四節 教授の自由と学生の自由 第五節 大学自治の根本問題 第四章 大学の使命と大学教育 第一節 大学の位置と大学の目的 第二節 大学における教育と研究の特殊性 第三節 科学・技術的大学と一般教育 第五章 今日の大学の問題点 第一節 大学生活 第二節 大学の機能と国家および社会の関係 第三節 大学の理念 付録 教育的情熱について ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 高坂 正顕 1900~1969年。哲学者。文学博士。専門は、カント哲学。京都学派の一人。西谷啓治、高山岩男、鈴木成高と共に「京都学派四天王」と呼ばれる。著書に、『高坂正顕著作集』(全8巻)『西洋哲学史』『哲学は何のために』『西田幾多郎先生の追憶』など多数。
  • 大攻者ナギ(1)
    完結
    -
    適性者たる女性は、重度の超重粒子を照射されることにより、急激な細胞変異を引き起こす。全長30m超に巨大化した彼女たちは、核兵器を含むあらゆる武器を無効化し、世界の軍事バランスを崩壊させた。兵器に代わる新たな国家の"力"の象徴として、国家間紛争の解決手段となった彼女たちを、人々は畏敬の念をこめてこう呼ぶ──"大攻者"と! そして今、八甲流小林拳本家の娘・夕夜 凪が、大攻者としての初陣を飾る!!
  • だいにっほん、おんたこめいわく史
    4.0
    1巻1,672円 (税込)
    時代を転覆せしめる超国家的、超近代小説、ついに発射 投石! 用意。戦い続ける前衛のさらなる奇書! ロリコンで成り上がり、憲法を地上げ! 美少女を官軍化し遊廓を復活! 反権力を自称。その名は、おんたこ! 世相の病的心性を近未来に託して描く、前衛の奇書。 「おんたこ」シリーズ第一弾。●特別収録 本書取説!! 「言語にとって、ブスとはなにか」
  • だいにっほん、ろんちくおげれつ記
    3.7
    1巻1,672円 (税込)
    さらなる闘争の書、発射!! 孤高の作家・笙野頼子の戦いはさらにヒートアップ! ロリリベ、国家に加え二次元評論家まで! 熾烈なバトルを強烈なイメージで描出した闘争の書。グレードアップした第2弾、待望の発射! 無恥のネオリベよ、無策の「左翼」よ、呪われた市場経済に向けて放つ最終兵器「俺」。メタの女王にして純文学の問題児のさらなる十字架!
  • 脱法企業 闇の連鎖
    3.7
    株式市場はいまや国家公認の賭博場。億単位のカネが短時間で手に入る証券取引は、暴力団にとって実入りの大きい"シノギ"だ。粉飾決算、インサイダー取引、裏口上場、仮装増資、相場操縦。真っ当な投資家を装い、ブラックマネーを巧みに操り、莫大なカネ儲けを実現するヤクザの手法とはいかなるものなのか。闇のネットワークが網の目のように前後左右、縦横無尽に張りめぐらされた日本経済の地下迷宮へとご案内しよう。
  • 地中海の十字路=シチリアの歴史
    3.7
    長靴の形をしたイタリア半島に蹴り上げられるように、地中海に浮かぶ最大の島、シチリア島。マフィアの故郷として知られ、人気の観光地でもあるこの島は、現在はイタリア共和国の一部となっているが、しかし、古くからここは「イタリア」だったわけではない。文明の先進地域・地中海とヨーロッパの歴史を常に色濃く映し出し、多様な文化と宗教に彩られてきたシチリア島。その3000年に及ぶ歴史を描き出し、シチリア島から世界史を照射する。シチリアの覇権をめぐって最初に争ったのは、古代ギリシア人とフェニキア人だった。その後、ローマの「最初の属州」となり、ローマ帝国の穀倉となった。中世にはイスラーム勢力が柑橘類の栽培や灌漑技術を導入し、当時の先端文明と通商ネットワークをもたらしたが、北フランス出身のノルマン人たちがこれを屈服させて「シチリア王国」を建て、栄光の時代が訪れる。さらにドイツのホーエンシュタウフェン家、フランスのアンジュー家の支配が続き、ヴェルディのオペラで知られる「シチリアの晩祷事件」を境に、アラゴン・スペインによる「長く、暗い時代」に入る。フランス革命期にはイギリスの保護下に置かれるが、19世紀にはイタリアの統一運動、すなわちリソルジメントに巻き込まれ、イタリアに併合されていく。絶え間なく侵入した「よそ者」と、宗教・文化の交錯の過程で、シチリア人の誇り高いアイデンティティは形成された。そして今、北アフリカから小さなボートで「新たなよそ者」が押し寄せているシチリアは、まさにグローバル化した世界の台風の目となっている。〈目次〉序章 シチリア島から世界史をみる/第一章 地中海世界と神々の島/第二章 イスラームの支配と王国の栄光/第三章 長くて、深い眠り/第四章 独立国家の熱望と失望/第五章 ファシズムと独立運動/終章 「シチリア人」の自画像/あとがき/参考文献/関連年表/シチリア王の系譜
  • 中華を生んだ遊牧民 鮮卑拓跋の歴史
    4.0
    中国の歴史は、統一王朝時代と分裂時代の繰り返しである。そして、漢族と北方遊牧民との対立と融合の歴史でもある。なかでも、秦漢帝国が滅亡した後の「魏晋南北朝時代」は、それまでの「中華」が崩壊し、「新たな中華」へと拡大・再編された大分裂時代だった。この「中国史の分水嶺」で主役を演じたのが、本書の主人公、拓跋部である。 拓跋部は、モンゴル高原の騎馬遊牧集団・鮮卑に属する一部族だった。3世紀、部族国家を築いて歴史に登場し、386年には拓跋珪が北魏王朝を開いて、五胡十六国の混乱を治めた。 北魏では、皇太子の母が死を賜る「子貴母死」や、亡き父の妃を息子が娶るレビレート婚など、遊牧社会の伝統を残しつつ、雲崗・龍門の石窟寺院で知られる仏教文化や、名君・孝文帝の漢化政策により文化の融合が進み、「新たな中華」が形成された。北魏の首都・洛陽の平面プランは、唐の都・長安に受け継がれ、さらに奈良・平城京へともたらされるのである。 北魏は6世紀に東西に分裂するが、その後、中国を統一した隋王朝、さらに大唐帝国の支配層でも拓跋部の人々は活躍し、「誇るべき家柄」となっていた。「夷狄」「胡族」と呼ばれた北方遊牧民の子孫たちは中国社会に溶け込みつつも彼らの伝統を持ち込み、「中華文明」を担っていったのである。 目次 はじめに――分裂と夷狄・胡族の中国史 第一章 拓跋部の故郷――遊牧と伝説                             第二章 部族を集めろ――「代国」の時代 第三章 部族を再編せよ――北魏の成立 第四章 中華の半分を手に――胡漢二重体制 第五章 中華の中心へ――孝文帝の「漢化」 第六章 胡漢融合への模索――繁栄と分裂 第七章 誕生! 新たな中華――隋唐帝国の拓跋 おわりに――なぜ中華文明は滅びないのか あとがき 参考文献 索引
  • 中・近世ドイツ統治構造史論
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 中・近世ドイツ統治構造史の前提となる枠組と理論的見通しを論じた書である。第一篇では、皇帝の支配権域から領邦国家分立体制的組織へと展開していく神聖ローマ帝国に関しての重要論点たる、皇帝権-教皇権の二元的関係と諸侯、世界システム論、官僚・将校と中間権力を媒介とする絶対主義的領邦国家の統治構造、君主立法と在地法との関連、国家機能論が論究され、進むべき今後の研究方向が示される。第二編では、それらの視点を補強する八編の書評論文を収載する。 【目次より】 序 第一篇 論考 第一章 教会権力と国家権力 神聖ローマ帝国 序 第一節 皇帝権と「オットー諸帝 ザーリアー朝帝国教会体制」 第二節 グレゴリウス改革とヴォルムス協約 第三節 二元主義体制の展開過程 結 宗教改革と領邦国家体制 第二章 ヨーロッパ旧体制下における領邦国家体制 序 第一節 旧帝国の構成要素、世界システム及びヨーロッパ諸国家体系におけるドイツ 第二節 領邦国家体制(一) 領邦君主 第三節 領邦国家体制(二) 貴族と農民 第三章 絶対主義時代の法形態と立法目的 多様性と秩序化、全体化と個人化 序 第一節 重層的な権力構造と法生活の学問化 第二節 法形態 多様性と秩序化 第三節 立法目的 全体化と個人化 結 問題と考察 絶対主義時代の法形態と立法目的 第四章 近世ドイツ領邦絶対主義をめぐる諸問題 拙著『近世ドイツ絶対主義の構造』(創文社、一九九四年)への書評批判に答えて 序 第一節 拙著の概略 第二節 近世ドイツ領邦絶対主義をめぐる諸問題 結 第五章 新たな近世国制史の構築に向けて 序 第一節 「社会史」の台頭 第二節 「近代国民国家」の動揺 第三節 「近世ドイツ国制史」の諸テーマ 結 第二篇 書評 第一章 西川洋一著「一三世紀の君主立法権概念に関するノート 教皇権を素材として」(一)~(三・完) 第二章 服部良久著『ドイツ中世の領邦と貴族』 第三章 池谷文夫著『ドイツ中世後期の政治と政治思想 大空位時代から『金印勅害』の制定まで』 第四章 佐久間弘展著『若者職人の社会と文化 一四~一七世紀ドイツ』 第五章 皆川卓著『等族制国家から国家連合へ 近世ドイツ国家の設計図「シュヴァーベン同盟」』 第六章 山本文彦著『近世ドイツ国制史研究 皇帝・帝国クライス・諸侯』 第七章 渋谷聡著『近世ドイツ帝国国制史研究 等族制集会と帝国クライス』 第八章 山崎彰著『ドイツ近世的権力と土地貴族』 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 神寶 秀夫 1948年生まれ。西洋史学者。九州大学名誉教授。専門は、ドイツ史。 東北大学文学部卒、同大学院博士課程満期退学。文学博士。 著書、『近世ドイツ絶対主義の構造』『中・近世ドイツ都市の統治構造と変質 』『中・近世ドイツ統治構造史論』などがある。
  • 中国家族法の原理
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 秦漢時代から清末までの家族のあり方を法理論的・体系的に把握し、中国家族法について明晰、堅実かつ全体的なイメージを提供する労作。日本学士院賞受賞。 【目次より】 目次 省略記号 序説 第一章 基本的諸概念 第一節 親族について 一 宗族と外姻 二 同姓不婚、異姓不養 第二節 家について 一 「家」の語義 二 中国の家と日本の家 三 同居共財と家産分割(分家) 第三節 相続について 一 承継 二 承受 三 父子一体、夫妻一体 第二章 家の法律的構造 第一節 家父長型の家 直系親の同居共財 一問題の所在 二家産の処分をめぐる父の権能 三 家産の分割をめぐる父の権能 四 父の権能の制約 五 理論的総括 第二節 複合型の家 傍系親の同居共財 一 兄弟同居の家における家産の処分 二 兄弟同居の家における家産の分割 三 おじおい・いとこ同居の家 第三節 生前に家産分割を行った父と子の関係 一 法律関係 二 日常生活の様式 第四節 家務の管理 「家長」と「当家」 第三章 実子なき者をめぐる諸問題 第一節 擬制による承継人 「嗣子」 一 嗣子となりうる適格者 二 嗣子の選定 立嗣 三 嗣子の地位 第二節 未成年死亡者 第三節 承継人の不存在 「戸絶」 第四章 婦女の地位 第一節 妻 一 子なき寡妻の地位 二 寡婦の改嫁 三 母子同居の家 第二節 未婚女子 第三節 宗への所属関係 一 女性と祭祀 二 結婚と離婚 第五章 家族員の特有財産 一 官俸その他格別な動労所得 二 妻の持参財産その他無償で取得せられた財産 三 婦女の個人財産 四 まとめ 特有財産の相続 第六章 不正規な家族員 第一節 妾 第二節 義子 一 乞養 二 随母改嫁 第三節 招壻と招夫 一 招壻(贅壻) 二 招夫(接脚夫) 主要な参考文献 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 滋賀 秀三 1921~2008年。法学者(東洋法制史)。東京大学名誉教授。東京帝国大学卒。法学博士。 著書に、『中国家族法論』『中国家族法の原理』『清代中国の法と裁判』『中国法制史』(編著)『中国法制史論集』『続・清代中国の法と裁判』など、 訳書に、国際社会問題研究協会編『社会綱領』(共訳)などがある。
  • 中国経済「1100兆円破綻」の衝撃
    3.6
    「中国経済は、いったいどうなってしまうのか?」実はこうした質問に対する「回答」を、2015年の「国慶節」(10月1日の建国記念日)の直前に、中国政府自身が作っている。国務院(中央官庁)で財政分野と投資分野をそれぞれ統括する、財政部と国家発展改革委員会の官僚たちが、共同でまとめたとされる〈中国経済の近未来予測〉なるものの内容が漏れ伝わってきている。それは一言で言えば、悲観的な未来予測だった。
  • 中國古代王朝の形成(東洋学叢書)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 殷(BC17世紀~BC1046)と周(BC1046~BC256)の王朝成立の過程を、出土資史料から考古学的に解明を試みる。 【目次】 まえがき 第一部 殷代史の研究 序論 第一章 祖霊観念の変遷 第二章 宗教の政治的意義 第三章 祖先祭祀と貞人集団 結語 第二部 西周史の研究 序論 第一章 西周王権の消長 第二章 邑の構造とその支配 第三章 西周「封建制度」考 第四章 姫姓諸侯封建の歴史地理的意義 結語 附録 一 甲骨文字研究の現状 二 新出金文資料のもつ意義 三 参有〓資料 四 西周文化の起源と宗周 五 饕餮文の彼方 あとがき 伊藤 道治 1925年生まれ。古代中国考古学者。関西外国語大学名誉教授。京都大学文学部史学科卒業。文学博士。 著書に、『古代殷王朝の謎』『中国古代王朝の形成 出土資料を中心とする殷周史の研究』『図説中国の歴史 1 よみがえる古代』『新書東洋史 1 中国の歴史 1 中国社会の成立 原始-秦・前漢』『中国古代国家の支配構造 西周封建制度と金文』『中国の歴史 1 原始から春秋戦国』(共著)『中国の群雄 1 覇者への道』(共著)などがある。
  • 中国古代思想史における自然認識(東洋学叢書)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 荀子から董仲舒に至る自然認識の変遷を分析することにより、古代専制国家の成立過程に於る社会・政治思想の展開を見事に解明する。 【目次より】 第一章 序説 一 基本的視座 自然認識とは何か 二 具體的構想 第二章 荀子以前 儒家 一 『論語』 二 孟子 附 告子 第三章 荀子以前 道家 一 『荘子』内篇 二 『管子』四篇 第四章 荀子 一 自然認識の構造 二 社會・政治思想への繋がり 三 歴史的意味 附 荀子後學 第五章 韓非と『呂氏春秋』 一 韓非 二 『呂氏春秋』 第六章 「中庸」新経と「繋辞傳」その他 一 「中庸」新経 二 「繋辞傳」その他 附 『孝経』 第七章 秦~漢初の道家と法家 一 荘子學派 二 黄老の學と黄帝・老子の書 三 韓非學派 附 『淮南子』 第八章 漢初の儒家 一 陸賈と『新語』 二 賈誼と『新書』 三 韓嬰と『韓詩外傳』 第九章 董仲舒 一 はじめに 二 天と陰陽 三 天人相関 四 性 五 おわりに 第十章 總括 附論 一 荀子の名実論 二 「経法」「十六経」「称」「道原」小考 三 仲長統 後漢 知識人の思想と行動 四 『氣の思想』(書評) あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 内山 俊彦 1933-2020年。中国哲学者。京都大学名誉教授。東京大学文学部中国哲学科卒、同大学院人文科学研究科中国哲学博士課程満期退学。文学博士。 著書、『荀子 古代思想家の肖像』『中国古代思想史における自然認識』など、 訳書に、『中国の古典 9 韓非子』などがある。
  • 中国古代中世史研究(東洋学叢書)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 古代から唐代に及ぶ四十年余の研究業績を厳密な分析による個別研究と古代中世史の基本構図を展開した通史を軸に集成した基本文献。 【目次より】 目次 第一章 中國古代中世史把握のための一視覚 一 古代専制支配の一側面 二 専制支配の対極とその秩序原理 三 古代帝國に内在する矛盾とその展開形態 四 「門閥ないし豪族」体制の成立 五 胡漢の複合社会と隋唐帝國 第二章 古代中國の史的展望 第三章 詩経國風の農民詩 第四章 孔子學団 第五章 管子弟子職篇によせて 第六章 管子問篇試論 第一部 第七章 孝経庶人章によせて 第八章 秦漢政治史 第九章 漢代豪族研究 第一部 漢代豪族論 第二部 漢代の豪族 第十章 漢代史研究偶感 第一部 書評陞 (イ) 陳嘯江氏「魏晉時代之『族』」楊聯陞氏「東漢的豪族」 (ロ) 増淵龍夫氏著『中國古代の社会と國家』 第二部 断片 (イ) 『史記』と『漢書』 (ロ) 王應麟の漢代政術観(訳) 第十一章 南朝と北朝 第十二章 顔之推研究 第一部 顔之推 第二部 北齊書文苑博内顔之推伝の一節について 第三部 顔氏家訓帰心篇覺書き 第四部 関中生活を送る顔之推 第五部 顔之推のタクチクス 第六部 顔氏家訓解題 第七部 顔氏家訓目録と分段・分段題名・付図 第十三章 慈恩傳の成立について 第十四章 明板冊府元龜について 第十五章 唐代貴人についての一考察 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 宇都宮 清吉 1905-1998年。東洋史学者。名古屋大学名誉教授。 京都帝国大学文学部東洋史学科卒。 著書に、『漢代社会経済史研究』『中国古代中世史研究』『古代帝国の成立 改訂版』(共著)、 訳書に、『冊府元亀奉使部外臣部索引』(共編) 武仙卿『魏晋南北朝経済史』(共訳)『大唐大慈恩寺三蔵法師伝』(校訂)顔之推『顔氏家訓』などがある。
  • 中国五千年(上)
    3.0
    1~2巻712円 (税込)
    歴史の要点は、政権(王朝)の興亡にある。どのような人物が王朝をたて、どう政治をしたか。有徳と暴虐の交替、文化の差が政権を変える有様を、明快平易に語る史書。三皇五帝の神話時代から、祭政一致の神意国家、地方分権の封建制社会、秦の始皇帝による天下統一。再びの動乱、隋による再統一まで。<上下巻>
  • 中国五千年 上下巻合本版
    -
    歴史の要点は、政権(王朝)の興亡にある。どのような人物が王朝をたて、どう政治をしたか。有徳と暴虐の交替、文化の差が政権を変える有様を、明快平易に語る史書。三皇五帝の神話時代から、祭政一致の神意国家、地方分権の封建制社会、秦の始皇帝による天下統一。再びの動乱、隋による再統一まで。 『中国五千年(上)』『中国五千年(下)』上下巻合本版
  • 儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇
    3.8
    日本人に「自虐史観のアホらしさ」を気づかせてくれたのはアメリカ人だった……ベストセラー連発、日本人より日本文化を深く知っているケント・ギルバートの新境地! 中国や韓国と上手に付き合うには、まず「自己中心主義」の大本たる儒教の本質を知り、そして日本は儒教国家でないことを認識すべし!!
  • カトリック政治思想とファシズム
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 本書は、保守的で急進的な変革を求めたカトリック系政治思想家たちがローマ教皇の社会回勅をもとに形成した社会観・経済観・国家観を解明、なかでも強い影響力をもったシュパンの身分制国家論を包括的に分析する。さらに、カトリック的普遍性とドイツ・ナショナリズムの狭間で揺れつつ存立した彼らの思想的営みを、反ユダヤ主義との関係も踏まえて明らかにする。 【目次より】 まえがき 第一章 保守的で急進的な変革「保守」と「革命」の結合の論理 第二章 カトリック政治思想と資本主義国家の諸問題 第一節 二つの社会回勅『レールム・ノヴァールム』(一八九一年)と『クアドラゼジモ・アンノ』(一九三一年) 第二節 社会改革と社会政策 第三節 社会問題とはなにか 第四節 資本主義経済論 第五節 国家の課題 第三章 オトマル・シュパンの身分制国家論とファシズム はじめに 第一節 普遍主義の政治原理 政治的不平等と権威主義 第二節 身分制国家論 第三節 シュパン理論とオーストリア・ファシズム 第四節 シュパン身分制国家論とナチズム 第四章 カトリック政治思想とナショナリズム はじめに 第一節 民族と国民と国家 第二節 「オーストリア・イデオロギー」の論理構造 戦間期オーストリアにおけるドイツ国民意識とオーストリア国家意識 第三節 カトリック政治思想と反ユダヤ主義 宗教的反ユダヤ主義と人種論的反ユダヤ主義の間 第四節 「オーストリア国民」意識の成立 ナショナルな価値と普遍的価値 第五章 職能身分制秩序の実験 ドルフス・シュシュニク体制の政治思想 第一節 カトリックの身分制秩序論 第二節 ドルフス・シュシュニク体制 むすび あとがき 注 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 村松 惠二 1948年生まれ。東北大学法学部卒業。弘前大学人文学部教授。専門は、政治学、政治思想史、オーストリア研究。
  • 中国パンダ外交史
    3.8
    ちょうど50年前の1972年10月、日中友好の証として、上野動物園に2頭のパンダがやってきた。しかし、中国がパンダの外交的価値に気づいたのは、1930年代にさかのぼる。戦争と革命、経済成長の激動の歴史のなかで、パンダはいかに世界を魅了し、政治利用されてきたか。パンダを主人公にこの100年あまりを読み直す、異色の中国近代外交史。 19世紀の半ば、パンダはあるフランス人宣教師によって「発見」され、世界に紹介された。欧米人探検家が初めてパンダを射止めたのは1929年。日中戦争下の1941年には、蒋介石の妻・宋美齢が懐柔策としてアメリカにパンダを贈る。1949年に成立した中国共産党政権も、この珍獣の価値を見逃さなかった。人民の愛国思想を育むために北京動物園で展示を始めたほか、モスクワや北朝鮮に贈呈され、ロンドンでも大歓迎される。 日本でのパンダブームは、1972年のランラン・カンカンの来日以前に始まっていた。1970年創刊の『anan』ですでにマスコットとなり、1971年10月にはロンドン動物園でパンダと対面した昭和天皇が満面の笑顔をみせるさまが報道された。 中国はその後も、国際政治、地球環境などさまざまな問題と絡ませながら、近代国家の自己像をパンダを通して国際社会にアピールし、近年では、一帯一路構想下でのパンダの送り先や、二度の北京五輪で採用されたパンダのキャラクターなど、その利用はますます巧みになっている。 2011年刊の『パンダ外交』(メディアファクトリー新書)を全面改訂し、新章を加筆。 目次 はじめに 第一章 パンダ、世界に発見される 第二章 パンダ、他国に贈られる 第三章 パンダ、冷戦に巻き込まれる 第四章 パンダ、日本にやってくる 第五章 パンダ、外貨を稼ぐ 第六章 パンダ、大国を代表する おわりに 主要参考資料 索引
  • 中世イングランドにおける諸社会の構造と展開
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 イギリス封建社会の実態はいかなるものであったのか? 教会、貴族、修道院、農業、国家、州、法と裁判など、具体的に検証する。 【目次より】 凡例 まえがき 第I部 経済と社会 第一章 イギリス封建制社会の特質に関する若干の問題 第二章 一一世紀イギリス領主制の構造分析 イースト・アングリアの一教会所領の土地台帳を中心として 第三章 イギリスにおける自由農民層《分解》の歴史的性格について その予備的考察 第四章 一二・一三世紀イギリスにおける修道院のインムニテートの構造 修道院の所領経営と国家権力の関係についての序論 第五章 中世修道院所領の経営者サムソン 第六章 イギリスにおける封建地代の生成について 主として田中正義教授の諸研究をめぐって 第II部 封建制社会の構造 第七章 イギリス封建社会における「貴族」の存在構造 第八章 イギリス封建制の発達過程における政治的権力構造 第一部《属領的支配体制》段階の基本的特徴 第九章 貴族による「政治的改革」運動の構造 「封建制確立」の歴史的把握のための一試論 第一〇章 一二・一三世紀の西ヨーロッパ諸国 イギリス 第一一章 集権的統治の構造 一二世紀前半のイングランド 第一二章 後期サクソン=イングランド研究の課題 第一三章 前期プランタジネット朝の歴史的地位 「イングランド国民国家」形成史論覚え書 第III部 教会と国家 第一四章 イングランドにおける財務府の成立について 第一五章 カンタベリー大司教トマス・ベケットの闘い 一二世紀の国制と教会の一側面 第一六章 イングランド中世における法と裁判 グランヴィルの『法と慣習』分析 第一七章 中世イングランドにおける州共同体 裁判集会民および審判員の学説史的検討 第一八章 中世中期イングランドの「教会」と王権 転換期としての一二世紀 第一九章 一三世紀イングランドにおける教会と国家 裁判管轄権をめぐって ヨーロッパ構造史研究会会員一覧 佐藤伊久男先生 著作一覧 佐藤伊久男先生 略年譜 註 引用文献一覧 略語表 佐藤 伊久男 1930~2010年。西洋史学者。東北大学名誉教授。東北大学卒業、同大学院西洋史博士課程中退。 著書に、『中世イングランドにおける諸社会の構造と展開』『歴史における宗教と国家 ローマ世界からヨーロッパ世界へ』(共編)『ヨーロッパにおける統合的諸権力の構造と展開』、 訳書に、ポスタン『イギリス封建社会の展開 』ポスタン『中世の経済と社会』(共訳)などがある。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 中世哲学史
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 コプルストンの主著「哲学史」は、古代ギリシャから現代に至る西洋哲学の通史で、欧米では定評がある。本書はその中世の部分を訳出したもの。個々の哲学者の輪郭を辞典風に描き、中世哲学思想の展開経路を明快に論述する最も信頼できる本格的通史。 【目次より】 第一章 序論 第一部 中世以前の諸学派 第二章 教父時代 第三章 聖アウグスティヌス(1) ~ 第八章 聖アウグスティヌス(6) 国家 第九章 偽ディオニシウス 第十章 ボエティウス、カシオドルス、イシドルス 第二部 カロリング・ルネサンス 第十一章 カロリング・ルネサンス 第十二章 ヨハネス・スコトゥス・エリウゲナ(1) 生涯と著作 第十三章 ヨハネス・スコトゥス・エリウゲナ(2)  第三部 十・十一・十二世紀 第十四章 普遍の問題 第十五章 カンタベリの聖アンセルムス 第十六章 シャルトル学派 第十七章 サン・ヴィクトル学派 第十八章 二元論者と汎神論者 第四部 イスラムおよびユダヤの哲学、翻訳 第十九章 イスラム哲学 第二十章 ユダヤ哲学 第二十一章 翻訳 第五部 十三世紀 第二十二章 序論 第二十三章 オーヴェルニュのギョム 第二十四章 ロバート・グロステストとヘールズのアレキサンダー 第二十五章 聖ボナヴェントゥラ(1) ~ 第二十九章 聖ボナヴェントゥラ(5) 人間の霊魂 第三十章 聖アルベルトゥス・マグヌス 第三十一章 聖トマス・アクィナス(1) ~ 第四十章 聖トマス・アクィナス(10) 政治理論  第四十一章 聖トマスとアリストテレス、論争 第四十二章 ラテン・アヴェロエス主義、ブラバンのシゲルス 第四十三章 フランシスコ会の思想家 第四十四章 ニギディウス・ロマヌスとガンのヘンリクス 第四十五章 スコトゥス(1) ~ 第五十章 スコトゥス(6) 倫理学 第五十一章 回顧 第六部 十四世紀 第五十二章 デュランドゥスとペトルス・アウレオリ 第五十三章 オッカム(1)~ 第五十八章 オッカム(6) 第五十九章 オッカム主義の動向 第六十章 科学の動向 第六十一章 ハドヴァのマルシリウス 第六十二章 思弁的神秘主義 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 コプルストン,F 1907-1994.イギリスの哲学者。ローマ・カトリックのイエズス会士。本書A History of Philosophy (1946-66) でよく知られている。
  • 中世ドイツの領邦国家と城塞
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 中世ドイツには一万以上もの城塞が遍在した。それは村落や都市と並ぶ第三の定住形態として、教会と共に中世の決定的要素をなした。人格的結合関係たるレーエン制国家から官僚制国家への移行期にあたる一四世紀前半という中世後期にあって、城塞レーエン制は領邦支配権の拡大と強化を促す機能を果たす。領邦の生成と発展の上で城塞がいかなる法制史的国制史的意義を有したのか、本書はトリール大司教領を対象として原史料に基づき論じた我が国初の城塞史研究。 【目次より】 序 目次 第一章 一四世紀トリール大司教領における城塞とランデスヘルシャフト 城塞レーエン政策の視角から 一 はしがき 二 築城高権と自由所有城塞 三 城塞レーエン政策とランデスヘルシャフト 四 むすび 第二章 トリール大司教バルドゥイーンの城塞政策と領邦国家 レーエン制の視角から 一 はしがき 二 城塞レーエン政策 1 マイエン城塞 2 マールベルク城塞 3 キルブルク城塞 4 モンタバウアー城塞 三 レーエン城塞 1 ビショフシュタイン城塞 2 フェーレン城塞 3 エルレンバッハ城塞とデールバッハ城塞 四 むすび 第三章 トリール大司教領国における城塞と領域政策 一 はしがき 二 大司教バルドゥイーンと文書主義 三 第一次シュミットブルガー・フェーデ 1 はじめに 2 前史 3 経過 四 第二次シュミットブルガー・フェーデ 五 第三次シュミットブルガー・フェーデ 六 むすび 第四章 トリール大司教領国における城塞とアムト制 大司教バルドゥイーンの治世(一三〇七ー五四年)を中心として 一 はしがき 二 アムト制 三 アムトの中心としての城塞区 (i) 大司教の自由所有城塞 (ii) 大司教が質権に基づいて専有する城塞 (iii) 大司教が授封したレーエン城塞 (iv) 大司教と同盟した城塞(都市) 四 むすび 引用史料・文献一覧 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 櫻井 利夫 法学研究者。元金沢大学教授。東北大学法学部卒業、同大学院郷学研究科博士課程修了。法学博士。専門は西洋中世の法学史。 著書に、『ドイツ封建社会の城塞支配権』 『ドイツ封建社会の構造』 『中世ドイツの領邦国家と城塞』などがある。
  • 超解読! はじめてのヘーゲル『法の哲学』
    3.0
    『精神現象学』と並ぶヘーゲルの代表作、超解読ついに完成。難解な「ヘーゲル語」をかみ砕き、近代社会の「原理」の書として読み直す。 予備知識なしに、重要哲学書がわかる「超解読」シリーズ! 所有、契約、責任、犯罪と刑罰――社会の基礎をなすさまざまなルールは、どのような根拠があれば「正しい」と言えるのか? そして「よき」社会、「よき」国家とは? まさにわたしたちが今生きている世界の「原理」を考える。 ヨーロッパ哲学史上、最も重要にして最も難解なヘーゲルの主著を、おなじみのコンビがわかりやすく読み砕く。
  • 町村合併から生まれた日本近代 明治の経験
    4.0
    明治七年の町村七万八〇〇〇、明治二二年の町村一万六〇〇〇弱。明治の大合併、それは新たな境界線を社会に引く試みだった。あいつぐ町村からの異議申し立て、合併後も紛争を抱える自治体……。近世の地縁的・身分的共同体というモザイク状の世界から、近代の大字-市町村-府県-国家という同心円状の世界へ。府藩県三治制、大区小区制、そして明治二二年の大合併にいたる「地方制度」の変遷をたどりながら、近代社会を問い直す。(講談社選書メチエ)
  • 「超日本」宣言―わが政権構想
    -
    1巻1,320円 (税込)
    「異端児」河野太郎は、自民党もこれまでの日本も超えてゆこうと本気です。もう総理になって変えるしかない! これがその政策です! ●わかりやすい政治を国民に取り戻す。これが私が実現する政治です。それは一言でいえば……「超日本」ということになると思います。 戦前のわが国の多くの人びとは近代化を進めると同時に、石橋湛山などの一部の例外を除いて「大日本」を目指してひた走り、ついには無謀な大戦争を引き起こして国家を瓦解させてしまいました。その反省に立った私たちの先輩たちは「新日本」を築くべく必死に働き、世界を驚かせる復興をなしとげたわけですが、いま私たちはそれを超えた新しい地平を切り拓くべきところにきているのではないでしょうか。 「超」という漢字には“乗り越える”“克服する”“その先へ行く”といった動詞的意味があります。英語だとsupersedeでしょうか。これまでの日本を改造するのではなく乗り越えてゆく勇気、浮き足立って「脱日本」などとは言わぬ気概が必要です。 いっぽうで「超」には“極度の”“最高の”“かけ離れた”といった接頭辞の役割、英語でいうsuperの意味があります。この場合、「日本らしさを極めつくして世界をリードする」という方向性が見えてくるではありませんか。 大日本から新日本、そして超日本へ……。以下、六章にわたって私の考えを記します。(「はじめに」より)
  • 超人間要塞 ヒロシ戦記(1)
    完結
    4.0
    新進気鋭タッグが贈る期待大の新連載、ついに単行本化!! この宇宙には解明されていない謎が多くある。私たちは何も知らず日々を生きており、その無知が時として大きな危機を生む…。例えば、ひとりの女子大生が同じ店でアルバイトをしているフリーターに恋をすることが、とある国家の存亡をもかけた大事件に発展することもあるのだ。これは、熱き国民たちによって繰り広げられた、長年にわたる闘いのサーガである…!!
  • 九十九くんの愛はまちがっている(1)
    完結
    4.2
    「そんな恥ずかしいこと…できません!」弟と2人暮らし、夢は国家公務員の超真面目人間・未魚。名門高校の入学式で、突然見知らぬ男子から謎のプロポーズをうけてしまう。相手は、飛び級で大卒&大財閥の跡取りという超ハイスペックイケメン・九十九くん。彼と100日限定で「新婚ごっこ」をしなければならないことになって…!? そんな要求…こたえられません! 超究極の"愛され"ラブ、開幕!
  • 九十九くんの愛はまちがっている 分冊版(1)
    完結
    4.0
    「そんな恥ずかしいこと…できません!」弟と2人暮らし、国家公務員を目指す超マジメ人間・未魚。高校の入学式で、突然見知らぬ男子から謎のプロポーズをうけてしまう。相手は、飛び級で大卒&大財閥の跡取りという超ハイスペックイケメン・九十九くん。彼の家で、彼と100日限定の「新婚ごっこ」をしなければならないことになったけど…!? 甘々"愛され"ラブ、開幕! 第1話を収録。
  • 津田梅子  女子教育のとびらを開く
    -
    1巻1,320円 (税込)
    新紙幣の顔のひとり、津田梅子は1864年生まれの日本の女子教育者で、津田塾大学の創設者。わずか6歳で岩倉使節団とともに官費留学生として、渡米。明治の日本は近代国家になりつつあったものの、女性の教育環境は貧しいまま留め置かれていた。17歳で帰国後、梅子は女子が高等教育を受けられる学校を開校。女子教育の発展に生涯を捧げた津田梅子の仕事と人生とは――。 第一章   小さな留学生     望まれない女の子/黒船がやってきた/ちょんまげを落として/幼いころの梅子/女子の留学生募集 第二章   旅立ち        出発の準備/大にぎわいの横浜港/苦しい船の旅/サンフランシスコ到着/ワシントンへ/ランマン夫妻の家へ 第三章   アメリカでの勉強   黄金の日々/小学校へ/日常生活/女学校へ/ザ・トリオ/期待と不安 第四章 十一年ぶりの帰国 津田家の人びと/なつかしい我が家へ/忘れてしまった日本語/繁子と捨松の結婚/伊藤博文との再会/華族女学校の教師に 第五章  再びアメリカへ    アリス・ベーコンの来日/もう一度学びたい/ブリンマー大学/アナ・ハーツホンとの再会/デンバーでの講演/偉人たちとの面会/ 第六章  女子英学塾の開校  新しい学校/梅子の教え/休養とアメリカ旅行/開校十周年/全国で活躍する卒業生/関東大震災/嵐の後に        <小学校中級から すべての漢字にふりがなつき>
  • テオクラシー(歴史学叢書)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 ある特定の宗教組織が国家を統治する機構と同一の神権政治とは、国家の政体の一形態である。古代~近代にいたるまでの歴史を概観する。 【目次】 日本の読者のために 序文 第一章 基本的諸概念 一 古代の遺産 A ローマ帝国治下の教会と国家 B 聖アウグスティヌス C ゲラシウスの教説 二 蛮族王国の道徳的指導(六~七世紀) A 新しい時代 B 大グレゴリウス C 教説の完成 第二章 九世紀と十世紀における教皇と皇帝。できごとと理念 一 帝国によるキリスト教秩序 A できごと B 背後にある諸理念 C 権力の起源 二 教会権威の強化 A 流れの逆転 B 霊的権威の高揚 C 九世紀後半における聖俗両権の関係 三 帝国の再来 第三章 グレゴリウス的テオクラシー 一 グレゴリウス改革 A 十一世紀前半における帝国と教会 B 教会の危機 C 闘争 二 グレゴリウスの教説 A 基本的諸要素 B 聖俗両権の関係 C 源泉と論拠 三 反グレゴリウス主義的教説 第四章 十二世紀における逸巡 一 グレゴリウス主義的立場の維持 A これまでの理論体系の強化 B 聖ベルナルドゥス もろもろの不備と変化 A 聖俗の職務の区別 B 世俗諸権力の発展 C 霊的領域の拡張 三 新しい理論の模索 A ライヘルスベルクのゲルホー B 教会法学者の運動 第五章 十三世紀における綜合 一 インノケンチウス三世 A インノケンチウスの幸運と不運 B 新しき議論 二 偉大なる綜合 A イソノケンチウス三世時代の教会法学者たちB 教皇政とフリードリヒ二世──インノケンチウス四世の教説 C 十三世紀後半の偉大な業績 D 反対の立場 第六章 ボニファチウス八世の時代。 厳しい戦い、時代遅れの思想 一 ボニファチウス八世とフィリップ・ル・ベルとの争い A 闘争の局面 B 時代に適応できぬ教説 二 テオクラシーの著作 A 展開された主張 B もろもろの論拠 三 批判者たちの暴威 A 王権の上昇 B 自然的有機体としての国家 C 帝国の命題の復活 第七章 衰退 一 国家理念の強化 A バイエルン公・ルードヴィヒ四世と教皇庁 B 国家の理論家マルシリウス・パドヴァ C テオクラシーの反発とその挫折 二 オッカム主義 A 教皇政に対する批判 B ウィリアム・オッカムの諸命題 三 十四世紀以後のテオクラシーの運命 A 反テオクラシー的勢力の発展 B 諸思想の発展 結論 訳注 史料 訳者あとがき パコー,M 1920~2002年。フランスの歴史家。専門は、キリスト教の歴史、特に中世における権力と制度。
  • 哲学者たちのワンダーランド 様相の十七世紀
    -
    デカルト、スピノザ、ホッブズ、ライプニッツ。この大哲学者たちには教科書ではとうていわからないアブなさと魅力がある。2+3=5なのは、神がそうしたからであって、2+3=6の世界だって神は創造できるのだ、と、デカルトは本気で考えた。この世の現実はぜーんぶ神でできている、とスピノザはいう。何かを行為したら、後からそのつもり(意志)はなかったとは言わせない、というのがホッブズの国家論。神と国家の哲学とは。
  • テロルの昭和史
    5.0
    青年たちの「義挙」に民衆は拍手したーー。 血盟団事件、五・一五事件、神兵隊事件、死なう団事件、そして二・二六事件……。 なぜ暴力は連鎖し、破局へと至ったのか? 昭和史研究の第一人者による「現代への警世」。 【本書の内容】 ・「安倍晋三銃撃事件」と昭和テロの共通点 ・「正義を守るための暴力」という矛盾 ・現代の特徴は「テロの事務化」 ・ピストルではなく短刀にこだわった将兵 ・「三月事件」と橋本欣五郎 ・「血盟団」井上日召の暗殺哲学 ・五・一五事件の「涙の法廷」 ・昭和テロリズムの「動機至純論」 ・愛郷塾の存在と「西田税襲撃事件」 ・言論人・桐生悠々の怒り ・大規模クーデター計画「神兵隊事件」 ・罪の意識がまったくない相沢一郎 ・血染めの軍服に誓った東條英機 ・「死のう団」のあまりに異様な集団割腹 ・二・二六事件が生んだ「遺族の怒り」 ・一貫してクーデターに反対した昭和天皇  ……ほか 【本書の目次】 序章:昭和テロリズムから見た安倍元首相銃撃事件 第一章:残虐のプロローグ――三月事件から血盟団事件へ 第二章:昭和ファシズムの形成――五・一五事件が歴史を変えた 第三章:暴力の季節への抵抗者たち――ジャーナリスト・桐生悠々と政治家・斎藤隆夫 第四章:「血なまぐさい渇望」のクロニクル――神兵隊事件から永田鉄山刺殺事件まで 第五章:国家暴力というテロリズム――死のう団事件の異観 第六章:テロから戦争への転換――二・二六事件の残虐さが意味すること 不気味な時代の再来を拒むためにーーあとがきにかえて
  • 天使のいる場所 Dr.ぴよこの研修ノート(1)
    完結
    5.0
    全7巻550円 (税込)
    私は病院で一番使えない女! 6年間の医大の勉強も、国家資格も現場じゃ何の意味もない! 研修医・ぴよこは過酷な新生児救急の現実に打ちのめされる。しかし懸命な小さな命と必死の母の姿が大切なことを教えてくれた――。NICU(新生児集中治療室)で闘う小さな命のために、泣き虫の新米医師ぴよこ、がんばります!「新生児集中治療室」編を収録。
  • 天智と持統
    3.3
    持統天皇はなぜ夫・天武天皇よりも亡父・天智天皇を称揚したのか? 『日本書紀』は大化の改新、壬申の乱をどう描いたのか? 蘇我親子を滅ぼした英雄。律令制の創設者。武と文の二つの天智天皇像はなぜ生まれたか? 激動する七世紀、古代律令制国家誕生までの道を検証し、従来の古代史像を塗り替える一冊。
  • 「天皇家」誕生の謎
    値引きあり
    3.5
    『日本書紀』が抹殺したかった歴史――なぜ「天皇」という不思議な王が必要とされたのか。皇位はいつ、どのように築かれたのか。謎を解くカギはヤマト建国から8世紀の、凄惨な権力抗争の中にあった。天の羽衣伝説、出雲神話、竹取物語に隠された真実。「正史」が恐れ抹殺した系譜。自ら天皇家を滅ぼそうとした天皇の存在……。古代史の暗部から国家が姿を現し、「万世一系」の近代天皇制に至る一本の道が見えてくる。スリリングな展開で古代史読書の指針となる1冊! ●なぜ、雄略は特別視されたのか ●「東」からやってきた天皇 ●聖徳太子礼賛のカラクリ ●天武が「神」と称えられたわけ ●藤原千年の基礎を築いたトリック
  • 天皇と和歌 国見と儀礼の一五〇〇年
    5.0
    1500年に及ぶ天皇と和歌の「多彩で強固な関係」を通観する。『万葉集』の巻頭、少女への恋心を歌う雄略天皇の作に読み取れる、敵対者との抗争。平安時代から編まれた21もの勅撰集。戦国乱世の「古今伝授」。幕末の尊王運動への影響。明治天皇は、厖大な数の歌を詠むことで「国民国家の元首」となり、日米開戦を目前にした昭和天皇は御前会議で祖父の御製を読み上げた。「和歌」という視点から描く、異色の「天皇の歴史」。
  • 天皇の歴史1 神話から歴史へ
    3.3
    1~10巻1,265~1,595円 (税込)
    三輪山の麓、大和に生まれた王権はどのように古代国家を形成したのか。古事記、日本書紀に描かれた神話の解読や考古学の最新成果などから、神武以降の天皇の実像を解明。群臣に擁立された天皇中心の畿内政権が、全国を統一していく過程を検証する。また東アジア情勢の緊張により、大化の改新が引き起こされ、律令国家形成が促進された背景も明らかに。天皇号と日本の国号の誕生も解析し、日本の歴史の原点を究明する。
  • 天風の彩王(上)藤原不比等
    4.0
    不遇から甦った男の知謀と野望! 天皇に疎(うと)まれながらも不屈に生きる、中臣鎌足の子・不比等の凄烈な生涯――天智天皇と中臣鎌足(なかとみのかまたり)が築いた近江朝は、壬申の乱により大海人皇子(おおあまのみこ、後の天武天皇)に倒される。鎌足の子・不比等(ふひと)は山科で戦乱を逃れたが、中臣氏を疎む天武天皇は、不比等に出世の機会を与えなかった。だが彼は、知謀と強運を武器に昇進をとげ、律令国家の基礎を作っていく。古代史小説の第一人者が描く、凄烈な男の実像。<上下巻>
  • デカルト、ホッブズ、スピノザ 哲学する十七世紀
    4.0
    近代哲学の祖とされ、「心身二元論」に拠ったデカルト。国家契約説をとなえ、「万人の万人に対する戦争」で知られるホッブズ。「神即自然」を主張したスピノザ。十七世紀の哲学シーンを彩る三人の思索は、動乱期のヨーロッパを生きたゆえの魅力にあふれている。神、国家、物体と精神……、根本問題をめぐる三様の思索を、鮮やかに浮き彫りにする。(講談社学術文庫)
  • デガウザー(1)
    完結
    5.0
    全6巻759円 (税込)
    『三億円事件奇譚 モンタージュ』の渡辺潤が描く新境地!借金を返済するため、貨物船の臨時作業員として船に乗り込んだ矢口求。しかしそれは、壮大な人体実験の幕開けだった。突如船が大きく揺れ、猛烈な頭痛とともに目の前の光景が歪み始める。状況を把握するべく動き出した求の前には、想像を絶する凄惨な光景が広がっており…。世界最大の都市伝説「フィラデルフィア計画」と現代社会が絡み合う、驚愕の国家転覆サスペンス!!
  • でもくらてぃあ 【小田実全集】
    -
    1巻1,980円 (税込)
    「難死の思想」、「法人資本主義」、「殺すな」、「異質の価値の共生」、「人間は殺されてはならない」などの言葉は、「近代天皇制国家」から「近代民主主義国家」へと移行した戦後日本の思想的座標軸を示す概念でもある。本書は、1992~94年の米国滞在中から阪神大震災直後まで書きつがれた「される」側の人間のあり様、意志に基本をおいた「される」側の思想書。今、「殺す」文明のかたちが世界にはびこる中、著者の「非暴力・平和主義」の原理を再考する必要がある。

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