作品一覧 2023/04/27更新 軍人皇帝のローマ 変貌する元老院と帝国の衰亡 試し読み フォロー 軍と兵士のローマ帝国 試し読み フォロー シルクロードとローマ帝国の興亡 試し読み フォロー 素朴と文明の歴史学 精選・東洋史論集 試し読み フォロー 1~4件目 / 4件<<<1・・・・・・・・・>>> 井上文則の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 軍と兵士のローマ帝国 井上文則 ローマ帝国については色々な視点から出版されているが、この本は軍と兵士を中心として書かれており、視点が違うだけで新しい発見があるものだと気付かされる。 歴代の皇帝はどうやって兵隊を集めたか、その給金はどうしたか、給金を捻出するためにどんなことをしたかなど、ちょっと普通には知れなかったことがあり面白い...続きを読む。 兵士にとっては命懸。兵士をまとめるリーダー的隊長も大変だっただろう。読んでいてなるほどと思うことがたくさんあった。 Posted by ブクログ シルクロードとローマ帝国の興亡 井上文則 シルクロード交易の盛衰とローマ帝国の興亡を関連付けて論じた本。 筆者の井上先生は本書を「試論」とし、議論の、あるいは読者の探究の機会になればと仰っていた(あとがきより) 西ローマ帝国の滅亡を、シルクロード交易という長く広い視点が興味深かった。 教科書的な理解では「ゲルマン人大移動」が原因とされて...続きを読むいるけど、それは本当に直接的な原因に過ぎず、既に西ローマ帝国は虫の息だったのだなあと。 Posted by ブクログ 軍と兵士のローマ帝国 井上文則 素直に面白かった。こういう視点でローマ史を眺めると物事が違って見えてくるし、現代にも示唆がありそう。 強さを誇ったローマ市民らの国民軍の中でまず所得制限が次第に緩和され、後にプロの軍人に徐々に移行し始める。それを強力に推し進めたアウグストゥスであっても元老院に遠慮してローマには側近の近衛兵のような...続きを読むものは置かなかった。それが次第に変容し、皇帝選びにも介入を許すようになってくる。 そして、蛮族とみなしていたゲルマン人やフン族の力を借りるようになり、最後は彼らに主導権を握られて西ローマ帝国は滅びる。結果論では時の皇帝らの判断に対していかようにも批判できそうだが、構造として徐々に変容していた面は重要だ。誰が皇帝であっても似た結果になっていた可能性はある。 さらに寒冷化が進まなければ、疫病は広がらず、ゲルマン人も西進、南下してこなかった可能性もある。 なお、東ローマ帝国はゲルマン人の進出がそれほど激しくなく、さらにシルクロード交易の恩恵を受けやすかったという。この点は筆者の別の本からの延長だろうか。 最後に、この本は軍事史ではない、自分には戦争も軍隊訓練の経験はない、訓練を受けたギボンとも違う、と最後まで断る筆者の真摯な姿勢は考えさせられる。 Posted by ブクログ シルクロードとローマ帝国の興亡 井上文則 一般的にはシルクロードといえばNHKの番組などからユーラシア大陸を横断する陸路をイメージする。しかし古代のシルクロードは海路が主流だった。ゆえにペルシャ湾、紅海がいかに重要だったということは驚きで、ローマがパルティアやササン朝と死闘を繰り広げた意味が理解できた。そして国の存亡は軍事やリーダーの資質の...続きを読む前に確固たる経済力が何より必要だと学んだ。 初めて知った知識がディオクレティアヌスが始めた人頭税、地租のカピタティオとユガという制度。ここで思い出さされたのが、後年マホメットが制定したジズヤとハラージュ。マホメットはディオクレティアヌスを参考にしたのか? Posted by ブクログ シルクロードとローマ帝国の興亡 井上文則 シルクロード交易が帝国の繁栄に大きく寄与した点を明らかにし、政治的混乱による交易への悪影響が、いかにローマの基盤を揺るがしたかを論ずる試み。当時の交易実態の紹介も興味深い内容。 Posted by ブクログ 井上文則のレビューをもっと見る