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秘書とボスの心得
収入が必要になったエマは、どうにか社長秘書の職を手に入れた。面接の手応えは悪かったけれど、それは若く魅力的なエマが、プレイボーイの社長の餌食になって辞めることを懸念されたためらしい。父と兄三人を見て育ち、否応なく男性の本質を学んだわたしが、いくら魅力的でも甘い言葉に惑わされるわけがないのに。社長のルカは初対面でこそ大胆にパリでの一夜を誘ってきたものの、彼女の堅いガードと働きぶりを知ると、それきり言い寄らなくなった。それを物足りなく感じるのは、どうしてだろう?だが、一線を越えれば、いずれ彼も仕事も失うとわかっている。そんなとき、ルカに恋人のふりをして帰省に同行するよう命令された。■『砂漠の王に愛を捧げ』で好評を博したC・マリネッリが、今作では初めて躊躇するプレイボーイの心情を丹念に描いています。魅力たっぷりのヒーローをご堪能ください。 -
週末だけの愛人
ある夏の日、リンディは暑さに耐えかねて、由緒ある邸宅の敷地を流れる川に生まれたままの姿で飛び込んだ。至福のひとときを味わったのもつかの間、彼女は凍りつく。「ここで何をしている?」それは邸宅の所有者でギリシア海運業界の雄、アトレウス・ディオニデスの鋭い叱責の声だった。「ぼくを誘惑する目的で私有地に侵入したのか?」恥ずかしい姿を見られたばかりか、あらぬ疑いをかけられ、リンディは怒りに燃える。なんて傲慢な人なの!だがそのひと月後、二人は思わぬ形で再会する。■『予期せぬ結婚』の最終話は、ギリシアの海運王とのゴージャスなラブストーリーです! -
幸せを演じて
新進気鋭の女優クロエは、華やかな舞台の裏で孤独を抱えていた。ステージママとして有名な彼女の母親は、娘よりもお金を愛し、脚本家の夫はクロエに関心すらなく、秘書との情事に忙しい。ある日、パーティ会場で夫の浮気相手から暴言を受け、突然クロエの中で何かが音をたてて崩れた。だがその瞬間、力強い手が彼女を支えた。プロデューサーのマックスだ。彼はクロエを介抱しつつ、見事な早技で問題の処理にあたると、当面の間、クロエの生活を援助したいと申し出た。業界でも有名なプレイボーイの彼が、なぜ私にそこまで?クロエは疑問を感じながらも、わき上がる甘い興奮を抑えきれなかった。■大人気作家エマ・ダーシーの最新作です! 支配的な母親や薄情な夫の呪縛に苦しめられているクロエ。そんな彼女に救いの手を差し延べてきたマックスは、真の勇敢な“白騎士”なのでしょうか? -
砂漠の王に愛を捧げ
エフィーはひどく緊張してヘリコプターに乗りこんだ。これから砂漠に向かい、ザカリ王のお世話をしなければならない。王に仕える侍女が失踪したため、急遽彼女が選ばれたのだ。身分の低い召使いのエフィーにとって、これ以上の名誉はない。けれど、ザカリ王は私を気に入ってくださるだろうか?エフィーはザカリ王を初めて見たとき、その朝日のようにまぶしい笑顔にすっかり心を奪われてしまった。何があっても敬愛する王に懸命に尽くし、カリスタの人々の役にたちたい―かつて、アイゲウス王の侍女だった母のように。エフィーの胸元では、母の形見のペンダントが光り輝いていた。■作家競作8部作〈ダイヤモンドの迷宮〉もついに最終話です!伝説のステファニ・ダイヤモンドの秘密がついに明らかに……。C・マリネッリ渾身の情感豊かなロマンスをお楽しみください。 -
ハネムーンは終わらない
メガンが自宅のアトリエに引きこもるようになって、もう三カ月になる。流産の傷はとうに癒えたが、心の傷は治るどころかますます深くなるばかりだ。これまで優しく見守ってくれていた夫のジェイムズも、いよいよ焦りを感じ始めているらしい。ある朝、ジェイムズはメガンに意外な提案をしてきた。「きみを二度目のハネムーンに連れていく」一瞬心を躍らせたメガンだったが、はっと思いとどまった。夫は何かをたくらんでいるのかもしれない。だって、ジェイムズは私のことなど愛していないのだから……。■「復讐のための結婚」、「ボスに捧げた夜」の関連作をお届けします。周囲の誰もが不安視していたジェイムズとメガン夫妻の微妙な関係が揺らぎ始めて……。 -
初めてのプロポーズ
インテリアデザイナーとして多忙な日々を送るキャンディダは、決して消えることのない傷を心の奥に抱えていた。ある日、彼女はリフォームを手がけた屋敷のパーティに招待され、億万長者のプレイボーイ、マックスと出会う。彼の不遜な態度にいらだちを感じながらも、キャンディダはなぜか無関心ではいられなかった。だが、ほどなくしてそのマックスこそが、彼女の心に痛手を負わせた張本人だと気づく。キャンディダの胸に激しい怒りがこみあげてきたとき、マックスが信じられないことを口にした。■サブリナ・フィリップスやナタリー・リバースに続く期待の新作家がハーレクイン・ロマンスに仲間入りしました。ヒロインの揺れる心が繊細な筆致で描かれた物語をどうぞお楽しみください。 -
嘘はロマンスの始まり
ホテルの廊下を進んでくるトレントの姿を目にした瞬間、思いがけぬ再会にペイジの足取りは鈍り、背筋にいやな汗が流れた。一年前、従業員のペイジは仕事で滞在中のトレントと出会い、誘われるまま、彼のスイートルームに行くという過ちを犯したのだ。甘美とは程遠く、惨めな思いだけが残ったひととき――あの夜に与えられた屈辱はいまも忘れていないが、それでも礼儀を貫こうと、ペイジはぎこちなく挨拶した。あろうことか一方のトレントは彼女の顔すら覚えておらず、ペイジはさらに傷つき、これ以上はかかわるまいと心に決める。後日、トレントが態度を変えてデートに誘ってくるまでは。■名家ハイタワー家の確執と絆を描く三部作〈空翔る一族〉もついに最終話。前作で異母妹をいじめていた、長男トレントの物語です。仕事で訪れた先で、突然見知らぬ女性に声をかけられた彼は……。 -
フライトは恋の予感
名門ハイタワー家の女主人と、その愛人のもとに生まれたローレン。二カ月前に父親が飛行機事故によって亡くなり、その死の真相を母から聞き出すため、ローレンは故郷を離れ、ハイタワー航空管理会社でパイロットとして勤めはじめた。社長である異父兄は、当然のごとくローレンを忌み嫌い、ありとあらゆる手を使って会社から追い出そうと画策する。そしてある日、異父兄はいつもと趣向の違う手段をこうじてきた。彼の親友、ゲイジの専属パイロットを務めるようローレンに命じたのだ。ゲイジは洗練された、とてもハンサムな実業家だ。これはいったいどんな罠? 私を彼の虜にさせて服従させるつもり?警戒しつつも、ローレンは魅力的なクライアントから目を離せずにいた。■〈空翔る一族〉二話目をお届けします。本作はハイタワー家と根深い確執を持つ、ローレンのお話。 -
虹色の誘惑
太めでシャイでまじめな女子校教師のソフィーがあるパーティで女友達に恥をかかされているところへ、白馬に乗った王子様のようにゴージャスな男性が現れた。彼はソフィーとダンスを踊り、バルコニーへといざなった。だが会話が進むうち、彼は愛を信じない離婚弁護士で、妻の条件リストを満たす従順な女性を求めていることがわかる。いくらさえない私でも、こんな身勝手な男性はごめんだわ!逃げ帰ろうとしたソフィーを彼は引き止めてエスコートし、室内に戻るやいなや、たくましい腕のなかに抱き上げた。そしてなんの前触れもなく足を止め、深く完璧なキスをした。 -
恋するアリス
法医学調査員のアリスは、仕事で訪れたジェイコブズビルでハーリーという名のカウボーイと最悪の出会いを果たす。金物店から飛び出したハーリーがアリスにぶつかり、売り言葉に買い言葉で、大げんかを繰り広げてしまったのだ。「もしあなたが花婿ショップで売りだし中でも、買わないわ」そう言い放ったアリスだが、翌日、彼への印象は百八十度変化する。若者に絡まれているところを助けようとしてくれた、その勇敢さと優しさに触れ、気づいたときには彼に恋していた。男性経験がほとんどないアリスは、駆け引きなどできず、思ったままをハーリーに伝えた。私と結婚しましょう、と。■ハーレクイン・ディザイアもおかげさまで1400号記念を迎えることができました。記念号を飾るのは〈テキサスの恋〉最新作。長年脇役として物語を盛り立ててきたハーリーのお話をお届けします。 -
赤い砂漠の契り
町を支配する大牧場の後継者、キャル。貧しい羊毛刈り職人の娘、サラ。幼なじみの二人は思春期を迎え、愛し合うようになった。だが、キャルの祖母であるルースが二人の仲を引き裂いた。孫息子には良家の令嬢こそがふさわしいからと。サラはルースの援助を受けて町を出て、医師を目指すことになった。それから十五年後、母の急死により、サラは町に帰ってきた。サラの帰郷を知り、キャルは固い決意を胸に、彼女のもとへ赴いた。祖母が画策したとはいえ、二人の別れがあまりにも唐突だったからだ。キャルは今こそ、その謎を解き明かすつもりだった。■オーストラリアを舞台に、壮大な物語の世界へと誘ってくれる作家、マーガレット・ウェイ。今月は彼女の長編を上下巻で一挙にお届けします。本作は好評だった三部作〈愛と裏切りの大地〉の続編ともなっています。下巻とあわせてお楽しみください。 -
記憶のいたずら
フレイアとフィンはともに救急医療科の医師。二人の兄と姉の結婚で身内同士となり、今は同じ病院で働いている。最近、元気がない様子のフレイアをフィンは心配していた。折しもフレイアの母親の病が発覚し、手術が必要になったのでフィンは彼女を食事に誘った。すると驚くべき事実を打ち明けられた。なんと妊娠しているというのだ。病気の母にはとても言い出せないと悩むフレイアを助けたくて、彼は決断した。「結婚しよう。ぼくが君のおなかの子の父親になるよ」フレイアは呆然とした。まさか……フィンは覚えていないの? -
ハッピーエンドの続きを
“明日までに連絡が欲しい。息子といられる権利を求めて、裁判に訴えるようなまねはさせないでくれ”見覚えのある筆跡の手紙を読んで、ステラの体は凍りついた。テオ。六年たって、彼は再びわたしの前に姿を現した。貧しい家の出のテオとの付き合いは、父から反対された。それでも子どもができたと告げると、彼はすぐにも結婚しようとステラに言ってくれた。二人で逃げようと待ち合わせた教会……。だが、彼は来なかった。恋人に捨てられ、打ちひしがれたステラは、兄の助けで息子を産み、周囲の支えでなんとか立ち直れたのだ。そんなひどい仕打ちをしておきながら、なぜ今さら?やがてステラは、テオから当時の信じられない真相を知らされる。■ヨーロッパの国々を舞台にした作品で、多くの読者を魅了する作家、レベッカ・ウインターズ。今月は美しいギリシアの島々を訪れながら深まっていく、家族の絆のすばらしさを描きます。ご堪能ください。 -
モンテカルロの愛人
家族に暴力を振るう冷酷な継父トムが亡くなり、マギーはひそかに安堵していた。これでようやく母親と二人、穏やかな毎日を送ることができる、と。ところが顧問弁護士からとんでもない事実を聞かされ、マギーはショックで呆然となった。財産はおろか、実父と過ごした思い出の家まですべて、実業家ケイレブに奪い取られたというのだ。彼は私に復讐するつもりなの?やはり……半年前のあの出来事を忘れていなかったのだ。ほどなくして、マギーの手元に愛人契約書が届けられた。 -
冷たいプレイボーイ
伯爵の所有するポロクラブで厩務員として働くレイチェルは、仕事のかたわら障害馬術のオリンピック代表入りをめざしていた。ところがある日、ジャンプの練習中に落馬し、たまたま居合わせたディエゴ・オルテガに介抱される。彼は世界的なポロ選手で、プレイボーイとしても名高い。出会った直後からレイチェルはディエゴに惹かれ、ついに彼の誘惑に負けて一夜をともにしてしまう。レイチェルはめくるめくような夏の日々を送った。ほどなくディエゴの子供を身ごもったまま、姿を消すはめになるとは予期もせずに。■ハーレクイン・ロマンスで活躍中の作家シャンテル・ショーが、アルゼンチン生まれの傲慢なプレイボーイにもてあそばれるヒロインを描きました。激しい愛の行方にご期待ください。 -
裏切りのゆくえ
ミリーは自宅のベッドルームで夫レアンドロの帰りを待ちわびていた。ギリシア人銀行家のレアンドロとは熱烈な恋に落ちて結婚したが、すぐに私の姉と浮気しているのを目にしてしまった。そのまま家を飛び出し、一年がたつ今になって姉が事故死したと知り、残された赤ん坊の甥を引き取ろうと意を決してやってきたのだ。今でも愛しているレアンドロと姉の間にできた子を引き取るのは、本当はとても複雑な気持ちだけれど……。人の気配がして、ドアに目をやったミリーははっとした。半裸の夫の厚い胸板に目が釘づけになり、頭がぼうっとする。だが、その腕に抱えられているのは、やはり半裸の女性だった。 -
ヴェネツィアの情事
ヘレナはモデルとして名をはせたが、虚構の世界に嫌気がさし、引退して親友だった初老のイタリア人アントニオと結婚した。結婚生活は穏やかだったが、ある日夫が突然の発作で亡くなる――ヴェネツィアにある有名なガラス工房を遺して。工房は経営状態もよくないようだが、亡き夫の唯一の遺産を守るため、ヘレナは単身ヴェネツィアに向かった。サルヴァトーレは亡き父の従弟アントニオが亡くなり、遺された工房の経営を元モデルの妻が引き継ぐと知って愕然とした。歴史ある工房は、ずっと喉から手が出るほど欲しかったものだ。美しいだけが取り柄の欲得ずくの女に渡しはしない。彼は心に誓った。 -
砂漠に誓う愛
タマラは、クワシール王国の皇太子カリクから仕事を依頼された。クワシールの祭典で、至宝アザム・サファイアのネックレスのモデルをしてほしいというのだ。じつは七年前、タマラはカリクからプロポーズを受けたが、彼からの愛を感じられずに断っていた。それでも彼への思いを断ち切れずにいたタマラは、決着をつけるため、依頼を受けることに決めた。祭典当日、サファイアを身につけた彼女をアクシデントが襲う。何者かに拉致されそうになったのだ。間一髪のところをカリクに救われたタマラは、彼に誘われるまま砂漠の洞窟へ向かった。■シャロン・ケンドリックに師事した新作家、サブリナ・フィリップスが描く砂漠の国の熱いロマンスをお届けします! タマラの秘められた思いは、カリクへ伝わるのでしょうか? -
誘惑はギリシアで
ローラは幼い息子を抱え、貧しいながらも妹と二人でパン屋を営み生計を立てていた。ところがある日、ラジオのニュースで聞き覚えのある男の名前を聞いた瞬間、ローラの人生は一変する。コンスタンチン・カランティノス? ギリシアでも指折りの大富豪、そして……私の息子の父親。その彼が私たち親子を尻目に、別の女性と結婚するというの?いてもたってもいられなくなったローラは、カランティノス家のパーティーにウエイトレスとして入りこんだ。だが八年ぶりに会った彼は、ローラに冷たい一瞥をくれただけだった。 -
愛という名の脅迫
エリーはテレビ番組で人生相談を受け持っている。ある日、テレビ局で番組の収録を終え、宿泊先のホテルに戻ると、死んでも会いたくなかった人物が待ち受けていた。石油関連事業を営むロシア人大富豪、ニコライ・ゴリツィン。五年前、彼女に理不尽な疑いをかけ、エリザベス・バーンズという本名を捨てるきっかけを作った男だ。ニコライはテレビでエリーの姿を見て、行方をくらましたエリザベス・バーンズだと察知したらしい。ニコライは彼女に向かって冷酷に言い放った。「いずれ、きみは犯した罪を償う羽目になる!」 -
トスカーナの一夜
インテリアデザイナーのケイティーは、イタリアのトスカーナに立つジョバンニ伯爵の壮麗な館の改修を請け負うことになった。伯爵は実業家としても大成功を収めているが、数年前に妻を亡くし、それ以来数々の美女と浮き名を流しているという。とても魅力的だけれど、まったく恋愛経験のない私をジョバンニが女性として見てくれることなどありえないだろう。だがある夜、パーティーで突然ジョバンニにキスをされたとき、ケイティーはうっとりとなっていつのまにか積極的に応えていた。目の前でにっこりとほほえむ男性が、どんな思惑をもって彼女を誘惑しようとしているかは想像もせずに。■先月、日本デビューを果たしたクリスティーナ・ホリス。今月はイタリアを舞台に、孤独な伯爵を愛してしまったケイティーの恋のゆくえを描きます。豪奢な世界をお楽しみください! -
禁じられたキス
ある日、意地悪な同僚が本社の求人に応募したと知り、キムの中で対抗心が頭をもたげた。経営者ブレイズ・ウェストの秘書という、夢のような仕事だ。書類審査を通り、社長面接に臨んだキムは、ブレイズの野性的な男らしさに衝撃を受けた。オフィスにいるより、鰐と格闘するほうがふさわしいくらい……。かねてより身長が高すぎるのを気にしていたキムの目に、とびきり大柄の彼は最高に魅力的な男性に見えた。だが、願いかなって採用されたものの、新しいボスは愛や結婚に価値を認めない男性だった。 -
ラッキーをつかまえろ
米海軍特殊部隊SEALの将校ルークは、基地のそばで起きた連続レイプ事件の特別捜査班に加わるために警察に赴いた。無責任な記者の中にはSEAL隊員を疑う者までいる。苛立ちを抑えて部屋に入ると、一人の女性がにらんできた。例の記者シドだ。事件の目撃者とはいえ、彼女がチームに入るなんて冗談じゃない。ルークはシドを捜査から遠ざけるために誘惑することを思いつく。だが甘い言葉をささやいて唇を奪ったとたん、予期せぬ情熱が体を駆け抜けた。気楽な恋を楽しむ彼にとって、堅物のシドは好みではないはずだったが……。 -
身代わりハネムーン
臨時雇いの社長秘書イモージェンは、ある日、ボスのトム・マディソンから意外な命令を受けた。六週間後のハネムーンの計画を立てろというのだ。秘書となって六カ月、彼が私生活について話したことは一度もない。イモージェンは驚きながらも、雑誌の記事を参考に計画を立てた。行き先は、モルディブの豪華なトロピカルリゾート。ところが結婚式の直前、トムは婚約者の女性から別れを告げられる。彼女にはほかに愛する男性がいたらしい。慌てて式場をキャンセルするイモージェンに、トムは言い放った。「ハネムーンには、きみと一緒に行く」 -
プリンスと見た夢
十七歳のホリーは一世一代の恋をした。相手は二十歳のアリスト王国の王子、アンドレアス。オーストラリアの牧場生活を体験するためにやってきた彼は、今まで知らなかった魅力的な大人の世界をホリーに教えてくれた。けれど夢のような半年が過ぎ、王子が去ったとき、彼女は一人、みじめな現実に取り残された。それから十年後のある日、ホリーはいきなり四人の男に拉致された。かつての情事が暴露するのを恐れた王子の仕業らしい。やがて王国に到着した彼女を待っていたのはさらなる驚きだった。なんと醜聞を封じるために王子との結婚準備が進められていたのだ!■ハーレクイン・ロマンスでスタートした作家競作8部作〈ダイヤモンドの迷宮〉の第3話を今月はイマージュからお届けします!突然の再会を果たしたホリーとアンドレアスの恋の行方は? -
青い鳥が逃げても
ダーニはコンピューターの前でため息をついた。この半年間、彼女は理想とは言えない仕事をしていた。調査のために他社のデートサイトの会員になりすましていたが、友達を作っただけで誰の誘いにも応じず、デートはしていない。今の仕事に罪悪感があり、結婚や男性を望んでいないからだ。なのにある日、デートを申し込んできた相手にときめいてしまう。彼の名はブライス。写真やメールからその誠実さが伝わってくる。実際に会ってみても知的で礼儀正しく、ダーニは急速に惹かれた。だがダーニはそのときまだ知らなかった。ブライスこそ、彼女をスパイと疑い、自ら調査に乗り出したサイトの代表とは……。■ブラインドデート・ブライド・ドットコムの会員になり、調査を続けてきたダーニ。一度もデートをしようとしない彼女を疑い、正体を探ろうとするブライス。サイトのチャット仲間も加わり、にぎやかな結末を迎えるミニシリーズ最終話をお楽しみください。 -
湖畔に咲く愛
過去の失恋のせいで恋愛に臆病になっているダニーは、自分を目立たなくしてベビーシッターの仕事に身を捧げていた。今面倒を見ている子供たちの両親が休暇旅行に出かけることになり、ダニーは子供たちと一緒にジョシュア・コールのもとに身を寄せた。ジョシュアは子供たちの叔父に当たる人物で、大人向けの高級リゾート開発会社の最高経営責任者(CEO)だ。そして、プレイボーイとしても世間に名をとどろかせている。彼の豪華なコンドミニアムに泊まることになり、ダニーは彼の魅力に負けまいと決意した。ところが、彼女はジョシュアの真の姿を目にしてしまい……。 -
ひと月の恋人
ミランダはナイトン社で派遣社員として働きはじめた。ナイトン社の会長兼社長のレイフはプレイボーイとして有名で、“結婚相手としてもっとも理想的なイギリス人男性”と言われている。だから、なんなの?一介の派遣社員がそんな大物と出会えるチャンスなどあるわけがない。ところが、そのチャンスはやってきた。しかも、レイフはミランダを抜擢して、彼が主催する舞踏会の企画を担当するよう言ってきたのだ。その舞踏会の目的を聞いて、ミランダは動揺した。レイフの花嫁候補を見つけるための舞踏会なのだ。■ベテラン作家ジェシカ・ハートが心躍るシンデレラ物語を描きました。自分の容姿に自信の持てない地味なヒロインが、王子様のような男性と出会います。彼女にガラスの靴は用意されているのでしょうか? -
仮面舞踏会
キャシーは電話応答代行サービスの夜間オペレーター。毎晩12時、顧客のストーンからかかる電話を心待ちにしている。人嫌いで有名な億万長者の彼は、私的な電話はすべて代行を通す。毎日連絡をよこす彼とのおしゃべりがささやかな楽しみなのだ。でも実は、キャシーが彼に語っているのはすべて作り事。自分がいかに容姿に恵まれ、華やかな暮らしをしているか――だってこれはゲーム。地味で平凡な女だと明かす必要はないわ!ところがある晩、電話のさなかに代行会社のビルで火事が起き、心配したストーンが彼女のもとに駆けつけてきて……。 -
唇にマティーニ
経営コンサルタントのナタリーは、出張で訪れたカリフォルニアのリゾートでジョニーと出会った。地元では有名なバーテンダーで、女性たちのあいだでは“セクシー・ジョニー”なんて噂されている。海とサーフィンを愛し、もちろん女性も大好きな彼は、町ではめずらしいスーツ姿のナタリーに興味を引かれたらしく、“外見はクールだが、内側は金の泡が弾けるシャンパンのよう”などとさらりと彼女を見透かした。そんな人は初めてだった。ナタリーは、彼に惹かれる気持ちに抗おうとする、いつもの冷静な自分を忘れることにした――いまだけは。■ナンシー・ウォレンの名作が誕生しました! 正反対のふたりの恋、そしてジョニーの友人たちの、切なく激しい恋も同時に堪能できる、一冊にふたつのロマンスが詰まった作品を存分にお楽しみください。 -
ペントハウスで愛して
ベラはひとり寂しく、バーのカウンターに座っていた。あしたは妹の結婚式。喜びに浮き足立った家族はみな、きょうがベラの誕生日だということを忘れてしまった。めずらしいことではない。女優志望のしがないウエイトレス。そんな彼女は堅物の家族から浮いていて、物笑いの種なのだ。ブライズメイドになるのに、エスコートのひとりもいない。メニューを見たままため息をつく彼女に、男が声をかけた。きわどい名前のついたカクテルを、ふたりのために注文している。家族とは違うワイルドな雰囲気の彼に、ベラは強く心を惹かれた。きょうはわたしの誕生日。さばけた都会の女を演じてみよう。■結婚式のエスコートも引き受けてくれた彼とめくるめく夜を過ごしたベラですが、夜も明けぬうちに彼は消えてしまい……。一筋縄ではいかないベラの恋の行方は? 女優への夢は? 冴えないヒロインが健気に奮闘し、美しく変身する物語です。 -
永遠の居場所
ストーカーと化した元恋人から逃げるため、アンナはラスベガス行きの飛行機を待っていた。そこでひょんなことから、コナー・スターンという男性と知り合う。機内でも隣の席になった二人はまたたく間に惹かれあい、幸せいっぱいのまま、ラスベガスのチャペルで電撃結婚した。だがハネムーンも最後の夜、アンナは偶然コナーの名刺を見てしまう。行方不明者の捜索を専門とする、総合警備会社の経営者……牧場主だと名乗っていたのに、なぜ?まさか彼は、元恋人に雇われた探偵なの?嘘をつかれたショックと恐怖に襲われ、アンナは逃げ出した。おなかにコナーの子がいるとわかったのは、ほどなくしてのことだった。■「きみに言えない言葉」の関連作です。兄に頼まれ、幼い頃から行方不明となっているある女性を捜していたコナー。ようやく見つけたところたちまち恋に落ち、勢いこんで結婚したのですが……。切ない恋をご堪能ください。 -
楽園にとらわれて
リンジーは行方不明の妹ルビーの消息を知るために、妹が秘書として働くアレッシオ・カペーリのオフィスを訪ねた。やり手の離婚専門弁護士として鳴らすアレッシオは、結婚生活の修復を手がけるカウンセラーのリンジーとは常に対立し、二人のコメントはしばしば並べて新聞雑誌に掲載されるほどだ。目の前の弁護士らしからぬ男っぽい姿にどぎまぎするリンジーに、アレッシオはルビーの解雇を冷ややかに言い渡した。それがいやなら今から秘書として自分の出張に同行しろという。行き先はロマンチックなカリブ海に浮かぶ彼所有の島だ。リンジーは恐れおののきながらも承諾するしかなかった。■情熱的な作風で人気のサラ・モーガンが、緊迫感あふれるロマンスを描きました。妹の幸せを願うがゆえ、シチリア島生まれの傲慢な男の要求をやむを得ず受け入れたヒロインに幸せな結末は訪れるのでしょうか? ご期待ください。 -
甘美すぎる復讐
祖母へのプレゼントに最適とベラが思った絵のオークションは、予想をはるかに上まわる値がつけられていった。ベラを相手に競っているのは、最高級のダークスーツを身にまとった、日焼けした精悍な顔つきの、唇が魅力的な男性だ。高額での競りに負けたベラは、呆然として会場をあとにした。歩道に出て、上着を置き忘れたことに彼女が気づいたとき、先ほどの男性が上着を手に話しかけてきた。だが、ベラ・ローレンスという名を聞いたとたん、彼オリヴィエには、足元の大地が揺らいだかに思えたことをベラは知るよしもなかった。復讐を誓った一族の一員、それがベラだということを……。■日本デビューしたばかりの実力派作家インディア・グレイの作品をお届けします。復讐心と隣り合わせの愛と運命に翻弄される二人。激しい愛の姿を描きます。 -
愛に惑うプリンス
マリアは宝石デザイナーとして不遇の日々を送っていた。とくに、アリスト王国の王妃のネックレスを作る機会を逃したのは大きかった――傲慢なプリンスのせいで。アレックスはマリアを誘惑し、夜をともにし、朝がくると、冷酷にも彼女をアリストから追い払ったのだ。だが二カ月後、アレックスが突然ニューヨークの彼女を訪ねてきた。国王の新たな命令で、また王妃のネックレスを作れというのだ。しかも契約の条件は、アレックスの愛人になること……。冗談じゃないわ! マリアは怒り、抵抗したが、彼は平然とせせら笑い、契約の印として彼女の唇をふさいだ。■かつて一つの王国だった島は二つに引き裂かれ、一粒のダイヤを巡ってさまざまなロマンスが展開します。どうぞお楽しみに! -
拒絶された花嫁
高校の卒業旅行にフィレンツェに出かけたアリシアは、元ラグビー選手のフランチェスコと偶然でくわした。ラグビーファンのアリシアにとって、彼は憧れの存在だ。驚いたことにフランチェスコは清純なアリシアに一目惚れし、旅の最終日にプロポーズした。彼女は夢の中にいるようだった。そう、ハネムーン先のパリで最初の夜を迎えるまでは。その夜、アリシアは屈辱的な思いを味わい、逃げ出したのだ。二人の結婚生活は始まる前に終わってしまった。それから十年がたち、二人はイギリスのラグビー場で再会した。フランチェスコは脅すように告げた。「もう二度と逃がさないぞ」 -
運命の甘美ないたずら
新進彫刻家で、週一回、小学校で美術を教えているフェイスは、イタリア人実業家のヴァレンティーノとつき合い始めて一年近くになる。心の絆も将来の約束もなく、ただベッドで楽しむだけの関係。彼女はそれで満足だった――彼の子を身ごもったと気づくまでは。どうやって打ち明けるべきか悩んでいたとき、教え子のジョスエから自宅での夕食に招かれる。来てくれたらパパも喜ぶと聞いてフェイスの心に希望の灯が点った。実はジョスエはヴァレンティーノの息子なのだ。私と息子の関わりを知り、彼は一歩前進することにしたのかも。しかし予想は外れた。玄関先に“愛人”を見た彼の狼狽ぶりときたら!■2005年の日本デビュー以降、華麗な作風でヒットを飛ばし、たちまち人気作家の仲間入りをしたルーシー・モンローの新作をお届けします。熱い二人の恋のゆくえをお楽しみください。 -
結婚という名の復讐
リゾート会社の社長の娘で、甘やかされて育ったギャビーは、貧しい使用人の息子ヴィンをからかったり誘惑したり、残酷な仕打ちを続けた。だが数年後、二人の人生は逆転する。ギャビーの兄は後継者の重責に耐えきれず自ら命を絶ち、ギャビーの夫は五回目の結婚記念日を待たずに事故死した。さらに父親が重い心臓発作で倒れたとき、彼女はついに覚悟を決めた。彼に頭を下げるしか道はない……。不動産業で大成功したヴィンは、今や富も名声もほしいままだった。ヴィンと再会したギャビーは、資金提供の交換条件として、彼と結婚することを余儀なくされる。 -
リオの夜は熱く
まさか、妊娠するなんて。エリーはニューヨークの街中で途方に暮れていた。六時間後に結婚式を挙げるというのに、おなかの子の父親は新郎ではないのだ。この事実を子供の父親に――傲慢で金持ちでセクシーなボス、ディオゴに知らせるべきかしら?エリーは震える足を奮い立たせて、ディオゴの前に立った。だが、彼はエリーの話をまじめに聞くどころか、結婚すると聞いて彼女をなじり、警備員を使って追い払わせた。数時間後、ディオゴは真相に気づいてエリーを捜すが、彼女はすでにニューヨークを去り、花嫁として教会にいた……。■情熱的でドラマチックな物語を得意とするジェニー・ルーカスの新作をお届けします。今回の舞台はブラジルのリオ。挙式を間近に控えた花嫁の裏切りは、思いがけない波紋を呼んで……。 -
翼を持った恋人
レオノーラの夢は国際線のパイロットになること。だが、何度応募しても、書類選考で落とされてしまう。私が女だから? 納得のいかないレオノーラは、現役パイロットの弟になりすまし、航空会社の経営者、アレッサンドロの専用機を操縦して、自分の技量をアピールする奇策に打って出た。幸い、フィレンツェへのフライトは順調だったが、アレッサンドロは激怒し、弟を解雇するという。「ただし、この週末、僕に服従を誓うなら考え直そう」背に腹は代えられず、レオノーラは不気味な取り引きに応じた。■シチリア貴族レオパルディ家の三兄弟が出合うそれぞれの愛をベテラン作家ペニー・ジョーダンが描き分ける三部作をお届けしています。 -
週末だけの妻
著名な建築家コーマックの秘書を務めるリジーは、ある日、カリブ海の小島への出張に同行するよう言われて驚く。もう二年以上コーマックのオフィスで働いてきたけれど、仕事の指示以外に、ボスが私に話しかけてくれたことなどない――ひそかに思いを寄せる私の気も知らないで。それなのに、二人きりで南の島への出張旅行だなんて!だがその夜、コーマックがリジーの家を訪ねてきて、秘書にふさわしい洋服を今から買いそろえようと言い出したときには、リジーの驚きは疑惑に変わった。いったいなんのために?翌朝、謎は解けた。僕の妻を演じてほしい、と彼が切り出したのだ。■やぼったい秘書のリジーと、彼女がひそかに慕うゴージャスなボスとのもどかしいラブストーリーです。今月、日本初登場の作家ケイト・ヒューイットの情熱的な世界をご堪能ください。 -
ミラノの悪夢
ケイトは派遣会社からの紹介を受け、秘書として有名な建築デザイナーであるジャンルカのもとで働くことになる。初出勤の朝、ボスのデスクに座る男性を見て彼女は言葉を失った。数カ月前にミラノで出会い、夢のような一夜をともにしたルカ!あのとき私は、朝になって自分のしたことが恥ずかしくなり、ルカにさよならも告げずにこっそりとベッドを抜け出したのだ。その後、彼を捜す必要が生じたが、拒絶されるのが怖くて結局諦めた。今、目の前にいるルカは怒りに目をぎらぎらさせながら言い放った。「突然僕の前から姿を消したつぐないをしてもらおう」ケイトは震えた。まだルカに告げていないある事実が頭の中を巡った。 -
愛の街にて
グレイスは二十代前半で夫を亡くしてから、娘を育てるために、学校もやめてカフェで必死に働いてきた。火花が散るような情熱的な愛など、一生に一度のこと。なにより、亡くなった夫を裏切れない。だから、思いがけないノアとのデートも軽い気分転換と考えていた。ところが予想に反して彼と過ごす時間は楽しく、彼女はあわてた。グレイスは二度目のデートを断る口実を必死でさがした。ノアは洗練された物腰のベストセラー作家で、私とは住む世界が違う。なのにどうして、ノアにじっと見つめられるたび、全身に温かいものが広がるの? まるで初恋のときみたいに……。■好評のミニシリーズ〈恋にアクセス〉。今月は、知らない間にブラインドデートをお膳立てされ、予想外の相手とデートをするはめになったグレイスが主人公です。恋人たちの街、パリに魅了された二人の恋の行方にご期待ください。 -
あなたが遠くて
五人きょうだいの長女アニスは、村でも働き者で評判の娘だった。家は裕福でないので、あまりおしゃれもできないけれど、家族はみんな仲がよく、日々の生活に満足していた。ところがある日、幼なじみの友人で敏腕実業家のジェイクに出会い、彼女はわけのわからない気持ちの揺れに翻弄されはじめた。ジェイクが視界に入るだけで我慢ならないのに、いないとがっかりしたりして。もちろん、彼に恋しているなんてありえない。一方、ジェイクは会った瞬間、彼女に好印象を抱いた。そして彼一流のやり方で結婚に漕ぎつけようと……。■運命は彼に味方するのか、それとも彼女に? 長く皆さまに愛されつづけている作家ベティ・ニールズが、結婚に愛を求めようとするヒロインの健気な姿を丁寧に描いた作品です。ご堪能ください。 -
プレイボーイの帰還
ニッキーが恥ずかしがり屋の少女だったころ、上級生のアメフト選手、ルークは憧れの存在だった。熱いキスをされて天にも昇る気持ちになったけれど、ただからかわれていただけだったなんて。あれから長い月日が経ち、彼が再びこの町に戻ってきた。ニッキーの恩師であり、彼の祖父である老教授の面倒をみるために。たとえ再会しても、もう惑わされることはないと思っていた。遊び人には懲りたし、わたしだって大人になったのだもの。ところが、祖父を気遣う彼の笑顔が優しく、ニッキーの胸はまた、甘くうずいてしまうのだった。■優等生のニッキーとアメフトのスター選手ルーク。思春期特有のコンプレックスや挫折に阻まれ素直になれなかった二人は、時を経て再び惹かれ合います。同時に過去のわだかまりとも向き合うことになり……。共感を呼ぶピュアな物語をお楽しみください。 -
百通りの愛し方
飛行機事故に遭ったダニーは乗客を助けた女性として有名になった。怪我のため自宅療養していたある日、見知らぬ男が訪ねてきた。ランドと名乗るその男はモナコの大富豪クリーブの使いで、彼に顔を見せるためにモナコに来てほしいと言う。クリーブは両親を別れさせた冷酷な祖父で、会ったこともない。たちまち怒りがこみあげ、ダニーはすぐさま追い返そうとした。だがランドは唯一の肉親にチャンスを与えるよう懇願してきた。彼のやさしさや、誘うようなほほえみはきっと仕事のためだろう。警戒しながらも、ダニーは根負けしてモナコへ旅立った。 -
春夢の花嫁 珠閣雷鳴
貧しいながらも町医者として、やりがいを感じて生活していた娘――珠華は、謀略によって、一夜にして王宮で暮らす公主になっていた。誰一人味方のいない王宮、わからない作法にとまどい混乱する珠華だったが、持ち前の明るさで、公主にしかできないことをしてやろうと気持ちを切り替える。一方、王としての自覚のない、若いへたれな春慧は、珠華のペースに巻き込まれ、やがて二人は……!? -
雄飛の花嫁 涙珠流転
珠枝は綏国公主。先王の寵子でありながら、父王亡きいま、愛らしく美しい異母妹、仙華の陰で心細い日々を送る。そんななか、大陸では巴飛鷹率いる閃国が勢力を広げ、綏との間で緊張を高めていた。そして、和睦のため、珠枝が閃の王妃として差し出されることに! 3年経ったら、必ず迎えに行く――幼い日から慕い続ける異母兄の言葉を信じ、見知らぬ国へ嫁ぐ珠枝を待ち受ける運命は、いかに!? -
時迷宮 ヨコハマ居留地五十八番地
開港後、急速に発展し西洋の雰囲気を醸し出す横浜居留地で、深川芭介は西洋骨董店「時韻堂」を営み、怪しいと思いつつ港で働くカンカン虫の貫太郎が持ち込む出所不明の品々を鑑定してあげていた。が、ある日、貫太郎が死んだ。その死に不審を抱く芭介は!? 行方不明の少女の怨念が事件解決へ導く!! 開港一五〇周年の横浜、その開港前後を舞台に、地元で生まれ育った著者が思いをこめて描いた意欲作! -
う・わ・さのラブ・フォーカス
転校初日の朝、氏家真生は突然、写真部の明石弘孝に写真を撮られてしまう。弘孝は写真展に出す作品のモデルになるよう真生を口説くが、クウォーターであることにコンプレックスを抱えるうえに、自分の顔が嫌いな真生は、その誘いを断り続けていた。やがて弘孝の熱いまなざしと優しさに触れ、真生は彼を受け入れていくのだが……。「俺は、見せものになんかなりたくない!」弘孝の知らない過去が、真生を苦しめていた。 -
男爵の花嫁
住み込みの家庭教師ジョアナは、好色な屋敷の主に襲われかけ、それを見とがめた夫人に屋敷を追い出されてしまった。お金がなく宿には泊まれず、娼婦に間違われ、さんざんな扱いを受ける。兄が管理人補佐をしている地所を訪ねたが、兄は解雇され姿はなかった。代わりに現れたのは、ネッドという紳士的な物腰のハンサムな男性。ジョアナに同情したらしく、彼女を村の学校教師として雇うと言う。ありがたい申し出だ。彼女はまず家を借りるため給料の前借りを頼んだ。「いや、それには及ばない。ここに住めばいいだろう」ここに住む――彼とひとつ屋根の下に?不意にふたりがキスする姿が目に浮かび、ジョアナは頬を赤くした。■貴族にひどい目に遭わされショックを受けたジョアナが出会った男性。じつは、彼はただの“ネッド”ではなかったのですが……。人気作家ジュリア・ジャスティスが描く、極上のロマンスをご堪能ください。 -
臆病な女神
アイアンサは心の扉を閉ざして生きている。彼女の唯一のやすらぎは絵を描くこと――絵筆を取って風景画を描いているときだけ、忌まわしい過去の記憶を忘れられるからだ。今日も雪が降りしきるなか、彼女は外へ出かけていった。だが突風にあおられ、足を滑らせて、斜面を転がり落ちた。気がつくと、大柄な紳士が馬上からアイアンサを眺めている。「断じて危険な者ではありません」紳士は穏やかに言い、雪まみれのアイアンサに手を貸そうとした。次の瞬間、彼女はピストルに手を伸ばし、紳士の心臓に狙いを定めた。彼の眉が上がり、二人の間の空気がぴんと張りつめた。★独特の流麗な筆致でスリリングな世界を描くパトリシア・F・ローエル。RITA賞ファイナリストの彼女が今回送り出すのは、自分の中の闇と闘うヒロインが再生していく物語。彼女を見守るヒーローの辛抱強さに乾杯です。★ -
レディ・サラの冒険
サラ・ハンターは理想の花嫁候補として社交界でもてはやされている。しかし彼女には別の顔があった。今夜も寝室の窓から抜け出し、男装姿でロンドンの裏通りをひた走る。ある筋からの依頼により失踪した子どもたちの行方を捜しているのだ。ついに手がかりとなる人物の尾行を始めたとき、イーサンという男にじゃまをされた。それ以来、行く先々で彼とでくわす。不審に思ったサラは、逆にイーサンの周辺を探ろうと思いつく。霧雨の中、“夜のレディ”の追跡が始まった。★本作のヒロイン、サラは仲間のレディ三人で水曜同盟というクラブを作り、活動の拠点にしています。一方、イーサンは“アルセーシアの悪魔”の異名をもつ謎の多い男。二人の道が交錯し、魂が呼応しあって……。本作で日本デビューの作家がヒストリカル仕立てのミステリーをお届けします。★ -
結ばれた真実
キャサリンは監禁状態から自分を救ってくれたクリスチャン・デュモンの城に身を寄せていた。城の練武場では騎士たちが剣の稽古に励んでいる。そして六人のうら若い令嬢が息をひそめてその様子を見守っている。令嬢たちは城主の弟であるジェフリーの花嫁候補に名乗りを上げようと、精いっぱい着飾っていた。だが、キャサリンは独り、気持ちが沈んでいた。大好きなジェフリーが結婚してしまう……。それだけではない、彼の顔を見るのもこれが最後かもしれない。そう思うと、寂しくてしかたなかったのだ。★12世紀末、イングランドは現在のノルマンディー地方の領地を巡ってフランスと激しく対立していました。本作のヒロイン、キャサリンもその時代の波にのまれた犠牲者でした。★ -
奇妙な家庭教師
伯爵令嬢オクタヴィアは伯母からロンドン郊外の屋敷を相続した。初めて自分の家を手にした彼女はうかれた気分で早速、屋敷を見に出かけていった。しかしそこにはすでに先客がおり、オクタヴィアはけたたましい少女たちの声に迎えられた。声の主は富豪エドワード・バラクラフの二人の小さな姪だった。彼女たちの世話に手をやいていた彼は、オクタヴィアのことを職を求めてやってきた家庭教師だと思いこみ、せきたてるように彼女を家の中へ引き入れた。★昨年刊行のヒストリカル別冊<スティープウッド・スキャンダル>で人気に火がついたシルヴィア・アンドルーの新作をお届けします。どこか『メアリー・ポピンズ』を思わせる洒脱な作風は作者ならでは。午後のゆるやかな時間、ティータイムのお供にぴったりの作品です。★ -
料理番の娘
高潔な聖職者だった父親の死後、エマ・リンに遺された財産はほとんどなかった。自活することを余儀なくされた彼女はかつて自分の子守をしてくれたマーサ・ラッジのもとへ身を寄せ、得意な料理の腕を生かしてラッジ夫妻の経営する小さな宿屋で働き、生計を立てていた。そんな折、ベネディクト・グラントリーという貴族が宿を訪れ、たちまち村人たちの耳目を集める。でも……あんなに都会的で洗練された人がいったい何をしにこんな田舎までやってきたの?エマの興味は尽きなかった。★お待ちかね、アン・アシュリーの新作をお届けします。彼女の持ち味であるミステリアスな作風が極上のワインのように効いて、格調高い物語に仕上がっています。この春、一押しのリージェンシーをどうぞ。★ -
愛の円舞曲
ハリーは魔の手から逃げるようにロンドンをあとにした。都会に留まっているかぎり、なんとしても彼を結婚させようという縁結びが好きなご婦人方から逃れられないからだ。彼は愛馬の手綱を取り、郊外の道を飛ばしていた。その途中、道の真ん中に大型の馬車が横倒しになっている現場にでくわした。中に人が閉じこめられている。急いで助け出そうと扉を開けた瞬間、ハリーはくらくらした。極上の真珠を思わせるような女性がこちらを見ていたからだ。★先月から始まったステファニー・ローレンスの三部作〈三人の求婚者〉の二作目をお送りします。前作のヒロイン、レノーアの兄が今回の主人公です。レスター家をめぐる恋の鞘当てをお楽しみください。★ -
永遠の旋律
ある舞踏会で、シェフィールド公爵ラファエル・ソーンダースは思いがけない再会を果たした。ダニエル・デュバル――5年前、ラファエルと婚約中の身でありながら他の男とベッドをともにし、社交界を締めだされた罪深き女性。怒りを再燃させるラファエルに対して、ダニエルは身の潔白を主張しつづけた。だが調査によって無実が証明されたのは、彼女が新たな婚約者の待つアメリカへと旅立ったあとだった。この思いに決着をつけなければ、一生後悔することになる……。ラファエルは揺るぎない決意を胸に、ダニエルを捜す旅に出た。 -
海風の追憶
絞首刑を宣告された父親の命を救うため、グレースは秘密組織に金を払った。このことが明らかになれば、グレース自身が罪人となる。彼女は身を隠そうと、大叔母の家を目指して船旅に出た。一週間が経った夜、大型の帆船が近づいてきた。そして、イーサン・シャープ船長と名乗る男がグレースを呼び出した。憎悪と嫌悪に満ちた表情。これほど冷たい青い目も、たくましく引きしまった美しい体も、グレースは今まで見たことがなかった。「残念だが、あなたに選択の余地はない」男はグレースを抱えあげ、自分の船へと連れ去った。 -
花嫁の首飾り
遠い昔、ある貴族が贅を尽くした首飾りを婚約者の令嬢に贈った。愛しあう二人は結婚式を目前に非業の死を遂げ、花嫁の遺恨をまとった首飾りの伝説は数世紀にわたり人々を畏怖させた。それを手にした悪人は恐ろしい惨劇に見舞われ、善人は素晴らしい幸運に恵まれるという。そして今トーリィは、その美しい秘宝を盗み出そうとしていた――誰よりも大切な妹を男爵の魔手から守るために。19世紀初頭の英国で花開く豪華絢爛なリージェンシー・ロマンス。 -
水都の夜に
故あってイタリアで暮らすセシリーは怒りを覚えた。十七歳の継娘がイギリス人子爵に騙されていると聞かされたのだ。ふたりを引き離すために相手の館へ出かけたところ、そこにいたのは子爵のいとこにあたる公爵――ドメニコだった。彼もセシリーと同じ目的でヴェネツィアから戻ってきたという。ふたりをけしかけたとドメニコに疑われ、彼女はさらに憤慨する。その夜、音楽会で再会したセシリーに彼は意味ありげに言った。「明日あなたの館を訪ねる。お互いをよく知り合うために」あのふたりのことを話し合いに来るだけなのに、彼はどうしてわたしに気があるふりをするのかしら……。★英国摂政期(リージエンシー)のロマンスを得意とする作家アン・エリザベス・クリーが本作で日本デビューを飾ります。情熱の地イタリアを舞台に繰り広げられる上流階級の優雅な物語をお楽しみください。★ -
宿命の舞踏会
社交シーズンのある日、ウィンターセット卿は丘の上で少年の変装をしたセリーナという美しい女性と出会った。何度か一緒に遠乗りに出かけるうち心を奪われ、いずれ舞踏会でドレス姿の彼女と会える日を楽しみにしていた。数週間後、ウィンターセット卿は出席した舞踏会場に十三年間待ち続けていた宿敵が現れたと聞き、燃え上がる復讐心に胸を引き裂かれた。弟を翻弄し死に追い込んだ女とは、いったいどんな妖婦なのだ?琥珀色のドレス姿で男性客の注目を一身に浴びるその人物を見て、彼は言葉を失った。セリーナ……?■再会した二人の皮肉な運命。二転三転する予想外の展開に目が離せません。アンドルーの描くドラマチックな愛憎劇をご堪能ください。本作は、HS~378「伯爵の華麗なる復讐」の関連作品です。 -
甘美な背徳
あれは……地上に舞い降りた天使?ヴィーナス?親友の結婚式で、ハルは新婦の妹エリザベスにひと目で心奪われた。エリザベスがハルを見てにっこりする。その瞬間、激しい衝撃が体を貫き、五感が彼女に触れたいと叫んだ。だが、ハルは不意に足を止めた。 七年後、エリザベスは夫を亡くし、悲しみに打ちひしがれていた。弔問に訪れたハルは、その変わらぬ美しさに再び魅了される。聞けば亡夫の借金取りが押しかけ、途方に暮れているという。ハルはあくまで友人として協力を申し出たが……。◆ずっと忘れられなかった美貌の貴婦人との思いがけない再会。美女に対し疑心暗鬼になってしまうというトラウマを抱えたヒーローの苦悩と、ヒロインの気高さに胸を打たれます。ご堪能ください。 -
魔性の恋人
イギリス政府の秘密諜報員として働くリチャードは場末の貧民窟で重大情報を手に入れた夜、腹を空かせた浮浪児にそれをかっぱらわれる。すぐに取り戻して事なきを得たが、浮浪児は少年に変装した美少女だった。それもかなり高貴な生まれの。ジョージーと名乗った彼女は語り出す――両親の死後、薄気味悪い男との結婚を無理強いされ逃げ出した。有り金をすられ、浮浪児となって生き延びるほかなかった、と。強烈にジョージーに惹きつけられ、リチャードは彼女を屋敷に連れ帰る。だが暗い秘密を抱えた彼が、ジョージーを妻にすることは不可能だった。 -
オペラハウスの貴婦人
英国の天才オペラ作曲家、サー・エドモンドが謎の死を遂げた。残された妻のエレノアは悲しみのなか一通の書状を受け取る。大胆な崩し文字の署名を見て、彼女は思わずどきりとした。アンソニー・ニール伯爵――1年前に初対面の私を財産目当ての妖婦と蔑んだ男が、面会を求めてきている。即座に断り外出したエレノアだったが、馬車が速度を落とした瞬間、男がいきなり飛びこんできた。驚きと怒りを押し殺し、彼女は穏やかに切りだした。「ニール卿……このような思いがけないご訪問をいただくとは、いったいどのようなご用件でしょう」 -
秘密の恋
貴族の令嬢ニコラは、父の遺した別邸で自由を謳歌していた。求婚者にフェンシングを挑んでは負かすじゃじゃ馬ぶりだ。その日、十数年ぶりに突然現れ勝負を挑んできた男性にニコラはまったく歯が立たず、あっさり敗北した。ファーガス・メルローズ――彼とは浅からぬ因縁があった。互いの父親同士が、二人を将来結婚させる約束をしていたのだ。歳月はファーガスを日に焼けた精悍な男性へと変えていた。でも、ニコラはファーガスとは結婚しないと心に誓った。昔、私を無視した彼を許せない。仕返ししてやりましょう。深紅のドレスに身を包み、応接室へ現れたニコラが微笑んだ瞬間、ファーガスの心は決まった。彼女を必ずぼくの妻にする!★男まさりだった少女が胸に秘めた一途な憧れ。十二年後、誰もが振り返る妖艶な乙女に成長した彼女に婚約を迫ったのは、ほかならぬその初恋の男性でしたが……。ランドンの大胆なプロットと丁寧な心理描写は最後まで飽きさせません。★ -
花婿の約束
幼なじみで、ずっと憧れていたリチャードとの結婚――レクシーは幸せの絶頂にいるはずだった。だが結婚式のあと、レクシーはみなの前でいきなり花婿に銃を向けた。式の直前に、あいついで亡くなった父と兄を死に追いやったのは、実はリチャードだったと知ったのだ。妻としての財産も手に入れた今、私がこの手で彼をあやめてみせる。しかしリチャードは、落ち着いた様子で彼女に取り引きを申し出た。半年の間に無実を証明できなければ、君のいいなりになろう、と。それまでは普通の夫婦を演じてほしいという彼の提案で、憎き男性との奇妙な結婚生活が始まった。 -
子爵の憂愁
グレイソープ子爵が楽しげに笑うことなど、かつてなかった。だから、アニス・ミルバンクはきわめて希有な存在だった。率直で世話好きな性格から、訪問先の屋敷の厄介ごとに首を突っ込み、ずっと昔からの友達のように、子犬を抱き居間でくつろいでいる。目下、彼女の関心事は子爵を“殺さないように”狙撃した人物は誰か、だ。美しく聡明なアニスに感化され、グレイソープ子爵の皮肉屋の仮面は外れかけていた。彼女こそ、この陰鬱な屋敷の亡霊を追い払ってくれる救いの女神かもしれない……。★人間の心の機微を丁寧に描いて人気のリージェンシーの名手、アン・アシュリー。本作はミステリー仕立てですが、快活で聡明なヒロインと愛らしい女性陣との心温まるエピソードが物語に花を添えています。★ -
拒まれた求婚
パーディタはうんざりした顔でホールを見まわした。いくら私がダンスが好きでも、こういう社交界のパーティに参加し、退屈な男性の相手ばかりしているのはごめんだわ。しかし、そのときうしろから聞こえてきた男性の皮肉な声に、そんな思いも忘れてパーディタは憤然とした。「小娘を押しつけようとする、おせっかいな婦人ばかりだな」次の瞬間、パーディタは一歩下がり、男性の足を思いきり踏みつけた。「ごめんなさい」作り笑顔で言う女性に、アダムは息をのんだ。つぶらな瞳に、滑らかで白い肌。こんな愛らしい娘は見たことがない。だが明らかにわざと足を踏んだ彼女に、今度は僕が恥をかかせてやる。 -
誇り高き愛人
ヴェリティが十五歳のとき、父は自殺した。その後、叔父の屋敷での召使い同然の扱いに耐え続けている。唯一の心の支えは、記憶の中の紳士の面影。父の墓前で優しくしてくれた伯爵、マックスだった。歳月は流れ、ヴェリティは可憐な娘に成長した。ある日マックスが、叔父の屋敷を訪問する。だが悲しいことに、彼はヴェリティに気づかない。それでも、温かいまなざしは変わっておらず、冷遇される彼女に同情し、いとこの執拗な誘惑からも救ってくれた。しかも、思いもよらない提案を持ちかけてきた。彼の愛人にならないかというのだ。★悲運に耐える心優しい娘に惹かれた伯爵が、恩人の娘とは気づかず、愛人契約を持ちかけます。豪華なドレスと宝石で身を飾り、瀟洒な邸宅で生活する――はたして、それは真の幸せなのでしょうか?★ -
湖上の女神
「わたしはひとりでやっていける。誰の助けも必要ないわ」そう言った瞬間、マイリの脳裏に水に濡れた筋骨逞しいコナルの姿がよみがえった。いいえ、だめ。男なんてみんなろくでなし。母を見殺しにした父が、そのいい証拠よ。たしかにマッキントッシュ氏族のコナルの力を借り、湖上貿易を成功させれば、わたしたちダンバー氏族は冬を越せる。でも隣人、サイモン氏族のジェフリーも協力を申し出てくれた。ただし、わたしと結婚するという条件で。男らしいけれど粗野なコナル。洗練されているジェフリー。わたしはどちらの力を借りたらいいのかしら?★窮地にある魅惑の女族長を救うべく現れた二人の男たち。彼らは味方なのか、本当は敵なのか?美しい大自然の中で紡がれる愛と戦いの物語を、どうぞご堪能ください。★ -
麗しき放蕩貴族
これまでクララは、華やかな貴族の世界とは無縁だった。母が身分違いの恋をし勘当されて以来、公爵家とは断絶。両親の死後、叔父夫婦に引き取られた。姪の幸せな結婚を願う叔母は、ある夜の舞踏会で、無謀にも“英国一の美男子”に目をつけた。パリス・マルホランド卿――ブルーの瞳の魅惑的な紳士だが、噂では放蕩者らしい。しかも、絶世の美女と婚約間近だという。一方マルホランド卿は、クララと知り合い、急に憂鬱になった。地味なドレスを着たお堅い修道女のような彼女に、陽気な紳士のぼくの頭が、実は空っぽだとばれたらどうしよう。★貴族の邸宅〈マルホランド・ハウス〉に集った、個性豊かな人々が織り成す複雑な恋模様の行方は……?★ -
魅惑の一夜
兄の結婚式を控え、デボラは悩んでいた。未亡人とはいえ、それなりに充実した日々を過ごしていた彼女に父がこのごろ再婚しろとうるさく言ってくるからだ。あまりの煩わしさに、彼女はつい嘘をついた。「お兄様の結婚式には婚約者とともに出席します」窮したデボラは、つかの間の婚約相手を探すため新聞の求人欄に“紳士募集”の広告を出した。意外にも応募者はただ一人きり。約束の日、待ち合わせ場所に赴いた彼女が目にしたのは、放蕩者として名高いリチャード・ケストレル卿の姿だった。★放蕩貴族と淑女の恋の駆け引きに謎と陰謀が絡んで、ますます目が離せません。★ -
冷たい花婿
私は不治の病におかされていて、余命いくばくもないですって!ローラは家族の会話を漏れ聞き、大きな衝撃を受けた。これまでに恋をしたこともないのに、このまま死ぬのかしら。それならせめて残りの人生を悔いなく生きたいと、ローラは一度だけ会ったことのある謎めいた男性ショーンに結婚を持ちかける。ローラの莫大な財産を残らず彼に遺す代わりに、女性としての歓びをすべて教えてほしい、と。だが、やがてローラが妊娠していることがわかると同時に思いもかけなかった事実が明らかになり、情熱的だった花婿の態度が一変した。■自分の命に限りがあると知って、便宜的な結婚をしたローラ。花婿のショーンのことをいつしか本当に愛してしまいますが、その愛が裏切られるような事実が持ち上がり……。リン・ストーンの情熱的な世界をご堪能ください。 -
伯爵の華麗なる復讐
彼女なら完璧だ! まさに月と狩猟の女神アルテミス……。旅先でアンボーン伯爵は死刑執行前夜の娘を買い取った。ある男への復讐の小道具にするために。二カ月後、伯爵が城へ戻ると、パーディタと名づけたその娘は憂愁の調べを奏で、優雅にワルツを踊ってみせた。貴婦人さながらの気品まで漂わせ、想像以上の変身ぶりだ。気づくと伯爵は彼女の唇を奪っていた。パーディタは心をかき乱された。伯爵の氷のような瞳。彼は私を汚れた女だと思い込んでいる。なのにキスをされただけで、あの苦い教訓を忘れてしまいそう。■心を閉ざした囚われの美女と、復讐に燃える伯爵。やがて二人は数奇な運命の巡り合わせに愕然としますが……。人気作家が描く切なくも絢爛豪華な愛憎劇、どうぞご堪能ください。 -
公爵とシンデレラ
へスターは結婚もせず、病気の祖父と神経質な母の世話をしている。一族には代々悲劇が続き、つい最近祖父の相続人が相次いで亡くなった。現公爵である祖父と、へスターは血のつながりはない。そこで、アメリカへ駆け落ちして以来音信不通の娘が産んだ直系の孫ジャレッドを捜し出し、社交界デビューさせたいと祖父は言いだした。だが、現れたのはハンサムだが紳士には程遠い人物だった。古ぼけた服装に奇妙な訛。無作法なばかりか賭博で財産を失い、やむなく母の祖国へやってきたという。おまけに彼は突拍子もないことを言いだした。「きみはぼくにイギリスの上流階級でのふるまい方を教えてくれ。ぼくはきみに、キスの仕方を教える」 -
夢の舞踏会へ
双子の妹との“身代わり作戦”で、ジャイルズに仕返しようとロンドンの屋敷に到着したアナベルだったが、彼が息をのむほどの美男子と知って、拍子抜けした。それに、ああ、都会の生活って刺激的!日焼けして野山を歩き回っていた田舎暮らしとはまるで違う。最新流行のドレスで着飾って、すてきな貴族の御曹司たちと優雅にダンス。そして明日は、夢に見た初めての舞踏会。一躍社交界のスターになったアナベルは本来の目的も忘れ、シンデレラ気分を満喫した。だが、すぐに魔法は解けた。妹の亡き夫は、忌まわしい置き土産を遺していたのだ。 -
月下に紡ぐ愛
長年にわたって敵対してきた氏族に、双子の兄が囚われたらしい。ショーは兄を救いだすべく、単身、敵の城に乗り込んでいく。そこで見つけた兄は重傷を負って死にかけていた。回復するまで、この城にとどまるしかない。こともあろうに、兄を介抱しているのは敵の領主の家族だった。とくに領主の娘メリットはショーに対して敵意を隠さなかった。彼が、父の領地を襲撃して、母を殺害した者の一族だからだ。だが、二人は相手が憎むべき敵であることをつい忘れてしまう。それほどメリットはショーと気持ちがつながっているのを感じ、ショーもまた二人を引きつけあう力を感じるのだった。★双子の兄弟、サトンとショー。本作は修道士になるべく育てられた弟ショーの物語です。愛と裏切りが交錯する複雑な人間模様を、どうぞご堪能ください。★ -
熱き心は迷宮を照らし
田舎で暮らす姉がひそかに子供を産み、恥辱を苦にして川で心中した──子爵令嬢コリーはその知らせを聞いて耳を疑った。姉が我が子を道連れにするはずがない。都合が悪くなった相手の男にきっと殺されたのだ。そう考えたコリーが子供の父親を捜しはじめると、一人の怪しい人物が浮かび上がってきた。姉の隣人の領主、トレメイン伯爵。女性を虜にすると評判なうえ、前妻も同じ川で溺れ死んだのだという。コリーは伯爵の遠い親戚になりすまして荘厳な城に潜り込むことにした。悪魔のように魅力的な彼に心奪われるとは思わずに……。 -
スキャンダラスな花嫁
ジョン・アンクロフト大佐には悲惨な過去があった。婚約者ガブリエラが結婚直前に従弟と駆け落ちしたすえ、ふたりは事故死した。遺された従弟の婚約者と結婚するも、先立たれてしまった。以来、彼は情熱を封印して生きてきた。歳月は流れ、ジョンは年配の未亡人キャロラインを擁護して旅をする命を受けた。気難しい老婆との珍道中の途中、水浴びしてはしゃぐキャロラインの声に気づいたジョンは目の前の光景を見て言葉を失った。若くはつらつとした美女――老婆だなんて嘘っぱちじゃないか!それに、なぜガブリエラにそっくりなのだ?★HS~317『華麗なるデビュー』のラストシーンの謎の未亡人をご記憶でしょうか?心優しき高潔な侯爵は、異国育ちの奔放な美女キャロラインに振り回されっぱなしです。どうぞご堪能ください。★ -
銀の慟哭
テロ対策組織のリーダー、イザベル・ランバートは“氷の女王”と噂されるスパイ。今回の使命は、独裁者たちの右腕として悪名高い傭兵セラフィンの身柄を確保し、情報提供と引き換えに安全を保障すること。だが、世界でもっとも危険な男といわれる彼の顔写真を見た瞬間、イザベルに遠い過去の痛みがよみがえった。まだ若く純粋だったころにすべてを捧げ、裏切られた相手、キリアンの顔がそこにあったのだ。不安な思いを抱きながらも、任務を果たすためモロッコへと向かったイザベルに、過酷な運命が襲いかかろうとしていた……。 -
裏切られた愛情
ピッパは双子の兄が戦死したという知らせを受け愕然とした。だがどうしても本当のことだと信じられず、自ら兄を捜すため、男装をして軍医の助手となり手がかりを探すことにする。あるときひどい怪我をした男性の手当てを手伝うことになり、その苦痛にゆがんだ顔を見たとき、彼女は思わず息をのんだ。見たこともないぐらいハンサムな男性――そのうえ、鍛え上げられた裸身が、まばゆいほど美しい。状態がひどく、命も危うい彼は病院に運ばれることになるが、それを知ったピッパの口を思いがけない言葉がついてでた。「僕の宿に運んでください」★ジョージーナ・デボンが描く情熱的なラブストーリーです。ピッパは男装をした姿である男性と出会いますが、献身的に世話をするうちどんどん引かれはじめ……。自分が本当は女性だと打ち明けられないピッパのもどかしい恋の行方は?★ -
ひそやかな思慕
アンナは早くに両親を亡くし、妹の面倒も一人で見てきた。夢だった雑誌社も立ち上げ、その経営も順調だし、自社の高級雑誌には匿名で論評も書いている。ここ最近、論評はライバル誌から厳しい批判を受けているけれど、懸命に築いてきた今の地位を、決して誰にも脅かさせたりしないわ。ある日、アンナの仕事場に見知らぬ男性が訪ねてきた。彼女の共同経営者の知人だというその男性は都会的で洗練された雰囲気を持つゴージャスな男性だ。だが思わず見とれるアンナは知るよしもなかった――彼こそがライバル誌の論敵だったことを。 -
奪われた乙女
長年敵対関係にあるラ・ヴァロン家の次男バードに娘を傷物にされることを恐れたサー・ギランは、イゾルデを知人宅に預けることにした。そして、あろうことか、バードの妹フェリシアを誘拐した。一方、イゾルデは、居心地の悪い知人宅をこっそり逃げだした。タイミングよく現れたバードに続き、彼の兄サイラスもやってきた。自信たっぷりで傲慢なサイラスに反発しつつも、イゾルデは屋敷まで船で送ってもらうことにする。ところが、連れていかれたのは見知らぬ異国の地。なんとイゾルデもまた、誘拐されてしまった!★歴史上の人物たちが大勢登場し、美しく絵画的なシーンの数々はため息が出るほどです。まるで中世の宮廷にタイムスリップしたかのような華やいだ雰囲気を、どうぞご堪能ください。★
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