検索結果

  • ビッグコミックオリジナル 2025年24号(2025年12月5日発売)
    NEW
    -
    ●大人気御礼巻頭カラー!! 『座頭市物語ノワール』 那波歩才 原作:子母澤 寛  ●ポーさん キューライス ●いけない二人 稲岡和佐 ●釣りバカ日誌 やまさき十三+北見けんいち ●黄昏流星群 弘兼憲史 ●深夜食堂 安倍夜郎 ●三丁目の夕日 西岸良平 ●ミワさんなりすます 青木U平 ●コンクリートの船 村上たかし ●セシルの女王 こざき亜衣 ●さよならごはん 西炯子 ●まるさんかくしかく 東村アキコ ●バックホームブルース 長尾謙一郎 ●大市民 がん闘病記 柳沢きみお ●親GoGoGo 吉田戦車 ●卑弥呼 リチャード・ウー+中村真理子 ●れむ a stray cat 山本おさむ ●世界の終わりの洋裁店 原作:西尾雄太 作画:マツダユカ ●テツぼん 永松潔+高橋遠州 ●看護助手のナナちゃん 野村知紗 ●百年川柳 業田良家  ●充実コラム!! [和食の喪失-海と川から絶えていく-] 芦野一青 ※『ビッグコミックオリジナル』デジタル版には、紙版の付録、特典等は含まれません。
  • 「あの戦争」を観る! 戦争映画大特集 【文春e-Books】
    -
    戦後70年という節目の年に、映画『日本のいちばん長い日』が公開された。あの日、日本の中枢では何が起こっていたのか。破滅から救ったものとは。原作者の半藤一利氏と、映画で鈴木貫太郎首相を演じた山崎努氏が語る「あの戦争」と日本人。  この対談に加えて、映画史・時代劇研究家の春日太一氏と、映画評論家の町山智浩氏が、それぞれ日本と海外の戦争映画の傑作を紹介する。
  • 人間であることをやめるな
    値引きあり
    4.0
    202年1月12日に長逝された半藤一利さんが生涯の最後まで訴え続けたこと。それは「歴史に学べ」ということでした。本書は半藤さんがものした数多くの文章や講演から、そのエッセンスを集約したものです。 明治人のリアリズム、大正期の石橋湛山が示す理想のパワー、昭和天皇の懊悩、そして宮崎駿の投げかける問い。昭和史研究の第一人者が残した軽妙にみえて重い言葉です。
  • 日本海軍、錨揚ゲ!
    3.5
    21世紀の現代にいたるも、多くのファンを惹きつけてやまない日本海軍の魅力とは、一体どこにあるのか? 本書では、元海軍大尉で『山本五十六』『軍艦長門の生涯』『暗い波涛』など、海軍をテーマにした名作を多数もつ阿川氏と、戦史研究の第一人者であり、自ら「歴史探偵」を称する半藤氏が、お互いの愛してやまない日本海軍の魅力について、思う存分語り尽くす。軍艦の話、提督たちについての人物評、海軍の生活や用語にまつわる面白話、実際に戦った当事者たちから聞いた戦史のウラ話……などなど、ファンにはこたえられない顔合わせと内容で満ち溢れた、必読の海軍対談である。「空前絶後の巨大戦艦・『大和』と『武蔵』」「陸軍が嫌いだから海軍を志願しました!」「井上成美と一緒に酒は飲みたくない」「海軍用語のバカバカしいほどの面白さ楽しさ」「下級指揮官に多かった真の武人」など、26話を収録。在りし日の日本海軍の臨場感が味わえる本。
  • そして、メディアは日本を戦争に導いた
    4.0
    昭和史の大家ふたりが、破局に突き進んだ「昭和の大転換期の真相」を明らかにした対談。タブー視され部分的にしか語られることのなかったジャーナリズムと国民自身の戦争責任について、真正面から取り上げている。そして昭和の歴史を振り返るだけでなく、時代状況が驚くほど似てきた現在へ警鐘を鳴らす。 昭和初期、新聞は軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽(あお)った。日露戦争時の「戦争に協力すると新聞が売れる」という教訓にしたがい、先頭に立って太鼓を鳴らし、日本を戦争へ導いたのである。しばらくは軍部に抵抗していた雑誌ジャーナリズムも同様の道をたどることとなった。 国民の側も、5.15事件はじめテロを「義挙」として賞賛し、国連脱退を熱狂的に支持するなど、ひとりよがりな「正義」にとりつかれ冷静さを失っていった。言論人、文化人も狂騒状態に陥り、国際的孤立を歓迎した。ジャーナリズムのミスリードから、付和雷同しやすい民族性もあり、国民全体がなだれをうって破局への道を選択したのである。 当時のこうした時代状況に、“現在”は驚くほど似ている。近現代史の「四〇年周期説」(37ページ)でいっても現在は、昭和初期に当たる。憲法改正の動き、ヘイトスピーチなどに見られる右傾化、新たな形での言論弾圧・テロなど、危険な兆候も増えてきた。にもかかわらず、あまりにも歴史を知らず危機感のないジャーナリストはじめ国民に対して、いちばん大事な「昭和史の教訓」をわかりやすく説いたのが本書である。
  • 大相撲人間おもしろ画鑑(小学館文庫)
    -
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 子供の頃からの大の相撲ファンである著者が、古今東西の相撲びとたちを、自身の思い出を交え軽妙なタッチで綴った1冊。相撲の始祖である、野見宿禰と当麻蹶速に始まって、谷風や大童山、荒岩や幡瀬川、玉ノ海といった力士の面々、聖武天皇、織田信長、乃木大将、夏目漱石といった相撲好き、そして、「鳥獣戯画」や河童までをも俎上に上げ、相撲を愛してやまない人々の熱気と心意気を伝えてくれる。本文中の挿画は著者自身によるもの。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 十二月八日と八月十五日
    3.0
    開戦と終戦の日。人々は何を考えたか 太平洋戦争開始の1941年12月8日。終戦の玉音放送が流れた1945年8月15日。人々は何を考え、何を発言し、何を綴ったか。
  • 徹底分析 川中島合戦
    -
    上杉謙信と武田信玄、戦国時代を代表する二人の名将がぶつかりあった最高の大合戦が、本書の主題の「川中島合戦」である。「義」を信条に戦う上杉に対し、「理」で立ち向かう武田。それぞれの魅力があいまって、真に味のある名勝負を展開している。その根底に流れるのは、それぞれが異なる思想から編み出す戦略であり、戦術であり、用兵でありと、随所に見られる、人間力の発露である。いかに時代が移ろうとも、戦場で戦うのは人間である。それを二人の名将はいかにマネジメントしようとしたのか? 本書では、合戦の経過を今日の戦理に照らして分析しつつ、勝者たるための在り方を考える。戦記を得意とする著者の面目躍如たる、異色の歴史読み物である。
  • 漱石先生、探偵ぞなもし
    -
    夏目漱石は、探偵が嫌いだ――。『草枕』では登場人物の口を借りて、「探偵? 何の役に立つかの。なけりゃならんかいの」と、こっぴどくくさしている。しかし、2016年が漱石の没後100年、2017年が生誕150年という節目の年だと聞けば、漱石の義理の孫にあたる「歴史探偵」が黙ってはいない。本書では、漱石を“先生”と呼ぶほどに愛してやまない著者が、『吾輩は猫である』『坊っちやん』『草枕』『こころ』などの名作を、隅から隅まで深読みし、ユーモアを交えて解き明かしていく。●有名な一文、〈吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ〉の「頓と」とは? ●『坊っちやん』の「バッタ騒動」には明治日本への批判のまなざしが隠されている? ●門下生の一人、和辻哲郎に「遺した全著作より大きい」と言わしめた漱石の人柄とは? など、著者ならではの歴史的な視点をまじえて、名推理が繰り広げられる。文豪の知られざる素顔と、名作の新たな魅力を発見できる1冊。
  • ぶらり日本史散策
    4.0
    山本五十六の恋文を読んでみたら……歴史探偵・半藤さんが見つけた楽しい歴史の場面60! 新発見・山本五十六の恋文から聖徳太子、坂本龍馬まで登場。日本史の一場面を訪ねて、知的な驚きと半藤さんならではのユーモアたっぷりに解説した、歴史こぼれ話集。一日一話、気になるタイトルから気楽に知識を得られる1冊です。
  • 指揮官と参謀 コンビの研究
    4.1
    太平洋戦争敗北の背景には、新しい組織論の欠如があった。英雄が歴史を作り出す時代は終わり、現代の組織においては、「際立った個人」より、総合的戦略としてのリーダー・シップが必要とされている。山本五十六、東條英機など大本営を担った軍部の重鎮たちはじめ彼らとともに日本軍の作戦行動に関与した指揮官と参謀の組合せ十三例をあげ、組織内におけるコンビネーションの重要性を学ぶ──経営者に欠かすことのできない、人材とは何かの一端を巧みな人間描写によって導きだす。
  • 聖断 天皇と鈴木貫太郎
    5.0
    日露戦争で勇名をはせ海軍大将まで昇りつめた鈴木貫太郎は、侍従長としても天皇の信頼が厚かった。敗色濃い昭和20年4月、鈴木は老齢ながら「最後のご奉公」と総理大臣に就任。徹底抗戦、一億玉砕論渦巻くなか、太平洋戦争に終止符を打つために動く。天皇は「この際、自分のできることはなんでもする」と御前会議で語り、“聖断”により戦争は終わった。平和を希求される天皇と、国家の分断を阻止し、狂瀾を既倒に廻らす大仕事をなす宰相の感動の終戦実録。
  • 歴史探偵 昭和史をゆく
    3.8
    「すべての大事件の前には、必ず小事件がある」と、文豪・夏目漱石は言った。本書では、激動の昭和史の“年表の行間”に、自称、歴史探偵の著者が潜入。「芥川龍之介が支那紀行文に書き留めながらも見落としていた日中関係の本質」「開戦の詔書の中の大いなる欠落点」「A級戦犯七人のお骨のゆくえ」など、著者のジャーナリスティックなセンスでなされる推理に、歴史探偵の真骨頂が発揮される。
  • 靖国神社の緑の隊長
    5.0
    過酷な戦場で、こんなにも真摯に生きた日本人がいた――旧帝国陸海軍の将兵や関係者を自ら取材し、貴重な証言とエピソードを掘り起こした若き日の著者。その中から、「どうしても次の世代に語り継ぎたい」8人を厳選し、昭和史や戦史に詳しくない人にも読みやすい文章で綴った太平洋戦争・人物伝。平和を願い続けた歴史探偵、生前最後の著作。
  • ルンガ沖夜戦
    4.0
    太平洋戦争を通じて日本海軍が完勝した最後の海戦「ルンガ沖夜戦」の実態とは? 開戦からの半年間、快進撃を続けてきた日本海軍は珊瑚海海戦、ミッドウェイ海戦で大敗を喫し、その主力を失った。一方、米軍は海兵隊を中心に大規模な反攻作戦を強行。日本軍は敗退を繰り返し、ソロモン諸島のガダルカナル島が日本軍の再反攻拠点として残されるのみとなる。そのガ島も、航空基地を作るために送り込まれた日本軍の設営隊が、駆逐艦から輸送される物資によってなんとか生き延びているという有様であった。昭和17年11月30日夜、ガ島近海のルンガ沖で日本の水雷艦隊と米重巡洋艦隊が遭遇する。艦の大きさ、装備、数のどれをとってもはるかに劣る日本軍の駆逐艦が、巡洋艦5隻と駆逐艦6隻の米大艦隊に魚雷戦を挑んだ。この間わずか16分であった……。本書は、圧倒的な劣勢のなかで奇蹟的かつ鮮やかな勝利を収めた“駆逐艦乗りに捧げる鎮魂歌”である。
  • 歴史探偵 近代史をゆく
    4.3
    亀井勝一郎氏がこんなことを言っている。「歴史にはいりこむということはネ、イデオロギー的にきちっとでき上ったものを扱うことではなく、人間や事件の混沌と翻弄の関係にはいる、ということと同じなんだ。その声を代弁してその魂をよみがえらせるのが、歴史家の使命だと思う」本書が、その言に遠きこと幾里程か、と存じているが、覚悟だけは右のとおりといいたいまでである。(本書「まえがき」より抜粋)良いことも悪いこともしながら、人間がつみ重ねてきた時間の跡である歴史は、底がしれなくて、知れば知るほど面白い。本書では、明治から昭和を賑わせた事件の「その後」や秘話を探索。「山本五十六の恋文の行方」「松岡洋右宛・チャーチルの手紙」「東京初空襲の真相」「ロシア皇太子襲撃事件の顛末」など、大胆な推理と新発見で近代史の裏事情を探り出す。

    試し読み

    フォロー
  • 半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義
    3.9
    オリジナル文庫と電子書籍同時発売! 悪ガキたちの昭和史から、映画『風立ちぬ』、日本の明日まで。 世界の「宮崎駿」と昭和の語り部「半藤一利」がニッポンを語る! 半藤「ヨーシ、こうなったらうんと長生きして、やっぱりもう一作、宮崎さん、待とうじゃないの」 宮崎「いやいや、それはちょっと待ってください(笑)」。宮崎駿監督が「かねてからお目にかかりたかった」という昭和の語り部・半藤一利さん。「漱石好き」という共通点からたちまち二人は意気投合。宮崎作品最新作『風立ちぬ』で描かれる昭和史をたどりつつ、持たざる国・日本の行く末を思料する。貴重な対談で構成された、オリジナル作品。
  • 山県有朋
    4.0
    伊藤博文とともに、「偉大なる明治」の基盤を確立した山県有朋――彼は、統師権の独立、帷幄上奏の慣例、軍部大臣現役武官制などで軍の政治的地位を高め、その武力を背景に短期間で大日本帝国を築き上げた。しかし、その仕組みゆえに、軍の独走を許し、大日本帝国は滅んだ……。“国家の悲劇”を生んだ、政略にたけた野望の人生を、見事に描き切る。
  • 太平洋戦争 日本軍艦戦記
    4.0
    世界三大海軍の栄光から、その壊滅まで―― 1941年秋、世界三大海軍の一つとして、大日本帝国海軍は254隻、109万トンの大兵力を海上に浮かべていた。 しかし戦うこと3年半、40万もの戦死者とともに、そのほとんどが海底に沈んだ。 かつて「国防」の期待を一身に受けた大艦隊が消滅するに至るまでを、 従軍記や日米海軍の提督伝など多角的に、豊富な写真とともに再現する。 激戦の記録、希少な体験談。生残った将兵による「軍艦マイベスト5」。提督たちの列伝。 一冊でたどる大日本帝国海軍の最期。 ※この電子書籍は、1985年2月に刊行された文春文庫ビジュアル版『太平洋戦争 日本軍艦戦記』の版をもとにした文春文庫版を底本にしています。一部の画像に見づらい個所があります。また一部の記事は掲載されておりません。ご了承のほど、お願いいたします。
  • ソ連が満洲に侵攻した夏
    3.8
    日露戦争の復讐と版図拡大に野望をいだくスターリン、原爆を投下し戦後攻略を早くも画策する米英、日ソ中立条約を頼りきってソ満国境の危機に無策の日本軍首脳――三様の権謀が渦巻くなか、突如ソ連軍戦車が八月の曠野に殺到した。百万邦人が見棄てられた昭和史の悲劇を、『日本のいちばん長い日』で終戦の日のドラマを描き、『ノモンハンの夏』で帝国陸軍首脳の無責任を鋭く衝いた著者が、痛烈に描き切った力作。
  • 日本国憲法の二〇〇日
    4.1
    東京大空襲で九死に一生を得た著者は疎開先、茨城県下妻を経て新潟県長岡で日本の敗戦を迎える。そのとき15歳の少年だった。そして日本は、戦後を生きる原理となる新憲法の策定作業に入る。占領政策を決めるGHQ指令が次々と発せられる中、昭和21年3月6日、ついに「憲法改正草案要綱」が閣議決定される。あの敗戦より203日。この苛酷ではあるが希望に満ちた日々を、史家の目に少年の目を織り交ぜつつ、哀切に描ききる。
  • 昭和天皇ご自身による「天皇論」
    3.5
    昭和天皇は苦悩し、どんな決断を下したのか? 8月15日、いま考えなければいけないこと――昭和天皇には、昭和8年の国際連盟脱退は納得できない国策決定であった。国際的な孤立を恐れたのだ。天皇機関説に対し「少しも不都合がない」と、もっとも明確な意見をもっていたのが、国民の意思を重要に思っていた昭和天皇というのは、歴史の皮肉である。その陛下は、いかに現人神として神格化されたのか! 神格化に抵抗した昭和天皇の真実。
  • 陰謀史観
    3.5
    誰が史実を曲解し、歴史を歪めるのか? そのトリックは? 動機は? 明治維新から日露戦争、田中義一上奏文、張作霖爆殺、第二次世界大戦、東京裁判や占領政策、9・11テロまで、あらゆる場面で顔を出す「陰謀史観」を徹底検証。またナチス、コミンテルン、CIAの諜報や、ユダヤなどの秘密結社、フリーメーソンと日本の関係も解明する。日本史に潜む「からくり」の謎に、現代史研究の第一人者が迫る渾身の論考。

    試し読み

    フォロー
  • 漱石俳句探偵帖
    3.0
    子規と競った松山・熊本時代、学生に幻滅した東大教師時代、小説家となってからも折々に、漱石は生涯2500余もの俳句を詠んだ。一流のユーモア、理想と孤独。漱石の最も自由な気持が満ちた17文字からは、時代の空気、あの名作の意外な背景が見えてくる。楽しいエピソードと新事実、知的興奮が満載の傑作歴史エッセイ集! ちなみに漱石の句の中で、著者一番のお気に入りは、漱石が痔の手術のため入院した日に記された、「秋風や屠られに行く牛の尻」……。
  • 日本海海戦かく勝てり
    -
    日本海海戦は、秋山真之参謀が考案した丁字戦法により、完勝したことはよく知られているだろう。だがこれは事実ではなく、当時の海軍が最も隠匿したかった極秘作戦のためにつくった脚本であった! これは、『極秘明治三十七・八年海戦史』という、海軍がまとめた全150巻にもおよぶ記録に詳細に描かれている。本書では、「旅順のロシア艦隊はいかにして壊滅したか」「黄海海戦で現れた丁字戦法の弱点」「バルチック艦隊は対馬海峡を通るのか、津軽海峡へ回るのか」「バルチック艦隊の発見と連繋機雷投下作戦の断念」「東郷ターンは併航戦の始まりだった」「勝負を決定づけた上村艦隊の独断専行」「壮烈を極めた駆逐艦の夜襲」など、これまでに語られてこなかった日露戦史の真実を、気鋭の海軍史研究家と近現代史の第一人者が語り合う画期的対談。日露戦争史を書きかえる本当の歴史が、ここにある!
  • 昭和天皇物語 1
    無料あり
    4.5
    今世紀最大の話題作、ついに単行本化!! 大元帥陛下して軍事を、大天皇陛下として政治を一身に背負い 昭和という時代を生き抜いた巨人。 波瀾万丈という言葉では表せないほどの濃密な生涯に 半藤一利氏協力のもと、漫画界の巨人・能條純一氏が挑む―― 「ビッグコミックオリジナル」誌で毎号にわたり衝撃を呼ぶ巨弾連載、 待望の第1集は、その少年時代が 大胆な解釈と圧倒的な画力で描かれる…!
  • ドキュメント 太平洋戦争への道 「昭和史の転回点」はどこにあったか
    3.0
    歴史の真相を探るとき、そこには必ず「そこに至るまでの過程」と、「その原因となった火種」を見出すことができる。昭和16年12月8日未明の真珠湾奇襲に始まる太平洋戦争開戦にも、もちろん「そこに至るまでの過程」があった。本書は、日本がなぜ、太平洋戦争開戦を決定するに至ったのか。その過程を克明に描いた歴史ドキュメントである。一般的に「太平洋戦争への道」といえば、満州事変から論じられることが多いが、著者は「“海軍がなぜ開戦にノーといえなかったか”遠因をさぐるため」に、あえて昭和5年のロンドン海軍軍縮条約批准をめぐる統帥権干犯問題を第1章においている。それは、「複雑に絡んだ昭和史の謎を解く鍵は統帥権という“魔物”にある」からだという。手記や資料から歴史的事実のみを徹底的に拾い出しつつ、11年間におよぶ昭和史の転換点をドラマのように活写した文章は、長年『文藝春秋』の編集に携わった者の芸そのものである。
  • 歴史をあるく、文学をゆく
    4.0
    歴史と文学をこよなく愛する著者が、探偵眼を光らせつつ、飛鳥から河井継之助の長岡まで、日本史の争乱6つの舞台を訪ね歩く第1部。第2部では視点を文学にうつし、芭蕉、漱石、荷風、司馬遼太郎、藤沢周平ら5人の作家・7作品の世界を散歩する。眼光いよいよ冴えわたり、深まる思索が普遍の真実に肉迫する。著者直筆のイラストも楽しい、紀行文と街上エッセイ。
  • 昭和史の10大事件
    3.2
    昭和史研究家・半藤一利氏と、ベストセラー作家の宮部みゆき氏が、「日本を変えた昭和の10大事件」を選ぶ、昭和史回顧本の決定版。 『日本のいちばん長い日』『昭和史』などで知られる半藤一利氏と、二・二六事件に材をとった歴史ミステリー『蒲生邸事件』の著者・宮部みゆき氏とが、「日本を変えた昭和の10大事件」を巡って徹底討論! 異色の顔合わせは、同じ都立隅田川高校(都立七中)の先輩後輩という間柄から 下町育ちのおふたりならではのザックバランな、歴史をネタにしたおしゃべりです。 二・二六事件や新憲法発布から、半藤氏が参加しそびれたヘルシンキオリンピック、ゴジラ出現、はては日本最初のストリップショーなど、議論は白熱、紛糾。 楽しく読むうちに、「私の10大事件はなにか?」と考えさせられます。 【目次】 1 昭和金融恐慌 2 二・二六事件 3 大政翼賛会と三国同盟 4 東京裁判と戦後改革 5 憲法第九条 6 日本初のヌードショー 7 金閣寺消失とヘルシンキ・オリンピック挑戦 8 第五福竜丸事件と『ゴジラ』 9 高度経済成長と事件――公害問題・安保騒動・新幹線開業 10 東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件(宮崎勤事件)
  • あの戦争と日本人
    4.5
    歴史とは、前の事実を踏まえて後の事実が生まれてくる一筋の流れである――明治維新、日露戦争、統帥権、戦艦大和、特攻隊。悲劇への道程に見える一つ一つの事実は、いつ芽吹き、誰の思いで動き出したのか。ベストセラー『昭和史』『幕末史』と並ぶ、わかりやすく語り下ろした戦争史決定版! 日本人の心に今もひそむ「熱狂」への深い危惧が胸に迫る。
  • 半藤一利 わが昭和史
    4.0
    東京大空襲と雪国での鍛錬、昭和史と出会った編集者時代、そして”歴史の語り部”へ。歴史探偵が最後に語り下ろした波乱の生涯。
  • 若い読者のための日本近代史 私が読んできた本
    4.0
    昭和史の第一人者は、いかなる本を読んできたのか?本書は、近現代史研究の第一人者が、日露戦争から戦中・戦後に至るまでの歴史を深く理解する上で名作22篇を厳選し、作品を読み解きしつつ、歴史の実相に迫ったもの。特に読みどころは、司馬遼太郎著『坂の上の雲』に関する80ページの論考。「こんな読み方があったのか」「こんな歴史があったのか」と読書の面白さを味わうとともに、知られざる歴史を知ることができる。近現代史の語り部として読者の絶大な信頼を得ているその史眼は、いかなる読書歴から培われたのか。本書には、著者独自の「本の読み方」に触れる楽しみもある。一冊でいくつもの味わいがある、まさに読書ガイドの「決定版」である。

    試し読み

    フォロー
  • ノモンハンの夏
    4.1
    「絶対悪」が、背広をきてソファに座っている……著者が辻政信に初めて会った感慨である。師団によっては76%という絶望的な損耗率のノモンハン事件を扇動しながら、狂いもせず、戦後は国会議員となった男。この戦いを可能にしてしまったのは、いったい何だったのか? 参謀本部作戦課と関東軍作戦課、二つのエリート集団が齟齬をきたし、満蒙国境の悲劇がはじまった。モスクワのスターリン、ベルリンのヒトラーの野望、中国の動静を交えて雄壮に描く、ノモンハン事件の決定版。
  • 昭和史裁判
    3.9
    「軍部が悪い」だけでは済まされない。松岡洋右、広田弘毅、近衛文麿ら70年前のリーダーたちは、なにをどう判断し、どこで間違ったのか――昭和史研究のツートップ、半藤一利さんと加藤陽子(東大教授)さんが、あの戦争を呼び込んだリーダー達(番外として昭和天皇)を俎上に載せて、とことん語ります。あえて軍人を避けての徹底検証は本邦初の試み! 開戦責任を改めて問う、白熱の歴史討論。
  • 検証・真珠湾の謎と真実 ルーズベルトは知っていたか
    3.5
    ルーズベルトは日本の真珠湾攻撃を事前に察知していたのか。戦史研究の第一人者たちが米公文書、日本側史料、当事者の証言を精査し、あの日の実像に迫る。
  • 昭和史をどう生きたか 半藤一利対談
    4.0
    「昭和史」対話篇、待望の文庫化。 『世界史のなかの昭和史』が刊行され、代表作「昭和史シリーズ」が完結――それらのエッセンスを、12本の対談で理解できる! あの戦争の指揮官たちのそれぞれの戦後。 硫黄島の戦いに殉じた栗林中将の手紙。 東京空襲の夜に凧を揚げていた少年。 「阿部定事件」で中断した国会。 反安保デモの終わった夜――。 激動の「昭和史」を目撃した半藤氏と12人の対話がポスト平成時代に問いかける。 「私たちは『昭和』をこう生きた。君たちはどう生きるのか?」 もはや対談者の多くが鬼籍に入られたいま、この本そのものが「昭和史」です。 〈対談者とテーマ〉 ●澤地久枝――ふたつの戦場 ミッドウェーと満洲 ●保阪正康――指揮官たちは戦後をどう生きたか ●戸高一成――なぜ日本人は山本五十六を忘れないのか ●加藤陽子――天皇と決断 ●吉村昭――東京の戦争 ●梯久美子――硫黄島と栗林忠道 ●野中郁次郎――撤退の本質 ●野坂昭如――繁栄という名の貧窮 ●宮部みゆき――熱狂の昭和 ●丸谷才一――戦争と艶笑の昭和史 ●佐野洋――清張さんと昭和史 ●辻井喬――希望と喪失の世紀
  • もう一つの「幕末史」 “裏側”にこそ「本当の歴史」がある!
    値引きあり
    3.9
    1巻770円 (税込)
    「尊皇攘夷」は、幕府を倒す“口実”だった――。日本のすべてが変わった大転換期、本当は何が起きていたのか?“独自の歴史観”を織り交ぜながら、塗り替えられた「歴史のターニングポイント」を解き明かす。 ◎「短刀一本で“けり”がつくことでごわす」(西郷隆盛) ◎「桜田門外の変」と「二・二六事件」の共通点とは? ◎“いかさまの御旗”が鳥羽・伏見に翻る ◎「みんな敵がいい。そのほうが大事ができる」(勝海舟) ◎“政略家”桂と“戦略家”高杉 ◎なぜ龍馬はみなに愛され、そして殺されたのか?隠されたエピソードから、幕末の「実像」が明らかになる!
  • 戦う石橋湛山 昭和史に異彩を放つ屈伏なき言論
    4.4
    日本が戦争へと傾斜していった昭和初期にあって、ひとり敢然と軍部を批判し続けた石橋湛山(後の第55代内閣総理大臣)。その壮烈なる言論戦を、戦火を煽りに煽った大新聞(朝日新聞、毎日新聞……)との対比で描いた名作。 ――暴走する軍部に自らとすっぽりと身を寄せ、国際的孤立へと世論を導いたマスコミ。長引く閉塞感から、「乱」を望んだ一般大衆……。満州事変に端を発して、破局への道を踏み出した日本の一大転回期の真相を、“歴史の証人”湛山を通し、大ベストセラー『昭和史』の著者が初めて明らかにする。 ※本書は2008年1月に東洋経済新報社より刊行された『戦う石橋湛山(新装版)』を電子書籍化したものです。

    試し読み

    フォロー
  • 手紙のなかの日本人
    3.5
    夏目漱石、親鸞、織田信長、明智光秀、勝海舟と西郷隆盛、永井荷風、小林一茶、良寛、太閤秀吉、細川ガラシャ……歴史を彩る文人や武人、22人の手紙。 無心状であれ、恋文であれ、遺書であれ、それらは真率な感情が綴られ、思わず笑ってしまったり、あるいは襟を正したり。 「いろんな人たちと一杯やりながらの会話を楽しむつもり」で、歴史探偵・半藤さんが美しい日本の手紙を読み解いた名著復刊! ラインやメール全盛の今だからこそ、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
  • 戦争というもの
    4.4
    戦争中に発せられた、十四の名言から、あの戦争を考える――〈九十歳の爺さんがこれから語ろうとするのは、そんな非人間的な戦争下においてわずかに発せられた人間的ないい言葉ということになります。いや、全部が全部そうではなく、名言とはいえないものもまじりますが、それでもそこから将来のための教訓を読みとることができるでありましょう。〉(本書「まえがき」より) 昭和史研究の第一人者が、どうしても伝え遺したかったこととは ●一に平和を守らんがためである(山本五十六) ●バスに乗り遅れるな(大流行のスローガン) ●理想のために国を滅ぼしてはならない(若槻礼次郎) ●大日本は神国なり(北畠親房) ●アジアは一つ(岡倉天心) ●タコの遺骨はいつ還る(流行歌「湖畔の宿」の替え歌) ●敗因は驕慢の一語に尽きる(草鹿龍之介) ●欲しがりません勝つまでは(国民学校五年生の女子) ●太平洋の防波堤となるのである(栗林忠道) ●武士道というは死ぬ事と見付けたり(山本常朝) ●特攻作戦中止、帰投せよ(伊藤整一) ●沖縄県民斯く戦へり(大田実) ●しかし― 捕虜にはなるな(西平英夫) ●予の判断は外れたり(河辺虎四郎)
  • 遠い島 ガダルカナル
    4.0
    「英霊二万ノ加護ニヨリ無事撤収ス」――1943年2月7日、救出された陸海の将兵を乗せ、最後のガダルカナル撤退作戦を奇蹟的に成功させた駆逐艦白雪、そのラバウルに宛てた電報である。最終的に一万六〇〇人余りが命を長らえたものの、ガダルカナル争奪戦での日本軍の損害は、戦死者八千人、戦病死者一万一千人に及ぶ。その多くがマラリアや栄養失調による餓死である。何故このような悲惨な戦いとなったのか? 日本の陸海軍エリートたちは米軍を侮り、誤断を繰り返し、太平洋遥か六千キロを越えた余りにも遠い島嶼での戦闘に対して、現実をほとんど無視した命令を出し続けたのである。鎧袖一触で勝てるとの楽観を打ち砕かれ、死闘空しく日本軍がガダルカナルからの撤退を決めた時、太平洋戦争の戦局は米国側へと大きく転回していく……。当代一流の戦史家が、日米の死闘を克明に描いた戦記ドキュメント。「戦いの神・マルス」は、ついに日本を見放した!
  • 万葉集と日本の夜明け
    4.0
    現存する最古の歌集『万葉集』には、日本と日本人の夜明けの姿がいきいきと描かれている。とくに東歌・防人の歌では庶民の作が多く、奈良朝の貴族でない人々の心象に分け入ることができる。本書は、若き日に和歌に傾倒した「歴史探偵」が、万葉の世界を現代感覚で読み解く。「雑学・名もなき人の歌」「長安の山上憶良」の二部構成で、思わず耽読してしまう滋味深い随想集。

    試し読み

    フォロー
  • 「昭和史」を歩きながら考える
    -
    昭和5年に下町で生まれ、東京大空襲で九死に一生を得て山本五十六を生んだ越後長岡に疎開。昭和28年に文藝春秋新社に入社し、主に雑誌畑の編集者として時代とともに歩んできた著者は、根っからの歴史好きが高じて昭和史に没頭、今や研究の第一人者にして自らがその体験者という、まさに「昭和の語り部・生き証人」といえる。本書は、そんな著者が様々な媒体に発表してきた文章から、たんなる「知識」ではなく、「昭和」の息づかいが伝わるような作品を収録した随想集。「日中戦争の陥落主義」「日本人の集団催眠」といった史論的なものから、「戦後史のなかのわたくし」「白線高校の意地」など自身の来し方に即したものまで、昭和史をタテ・ヨコ・ナナメにとらえてつづるエッセイは、いずれも軽妙な筆致でありながら滋味深い示唆に富んでいる。戦後70年の2015年、「昭和史」を改めて考え直す上での様々な気づきを与えてくれる一冊。

    試し読み

    フォロー
  • 日露戦争史 1
    4.3
    あの時なぜ大国ロシアと戦ったのか? 近代日本に決定的な転機をもたらした日露戦争を描く大作ノンフィクション。第一巻は開戦までの政府・軍部の攻防、国民の熱狂、そして奇襲攻撃へ――。
  • 海戦からみた太平洋戦争
    3.9
    太平洋戦争の実像は、日清・日露戦争に始まる「五十年戦争」の終局としてはじめて明らかになる――。真珠湾攻撃から戦艦大和の建造、史上最大のレイテ沖海戦まで、海戦史の第一人者が明かす日本現代史の深層。
  • 海戦からみた日露戦争
    4.0
    「坂の上の雲」で注目される日本海海戦。何がその戦局を分けたのか? 丁字戦法や東郷ターンの陰で公式戦史から消された勝利の真因を、豊富な写真・海戦図とともに解き明かす。日本海軍史の第一人者が描く、単純化された「英雄譚」とは一味違うダイナミックな海軍史!
  • 海戦からみた日清戦争
    3.9
    軍備において劣勢にあった明治海軍は、大国・清といかに戦ったのか。脱派閥、リストラ、専門家育成など、封建主義を乗り越えた海軍建設の歴史を通して、日本の「近代」に改めて光をあてる。稀少図版・海戦図を収録。
  • レイテ沖海戦
    4.0
    昭和19年(1944)10月に戦われた「レイテ沖海戦」は、史上最大の海戦であった。字義どおり空前にして絶後、おそらく、世界最後の艦隊決戦になるであろう。戦場は、北は沖縄から、南はフィリピン南端を洗うセレベス海におよび、東はサマール島沖合いから、西はパラワン水道にいたる。この広大な戦場で、日・米両軍が総力を結集した死闘が繰り返された。本書は、その顛末を詩情あふれる筆致で克明に描き上げた、読みごたえある海戦絵巻である。本書の特色は、栗田艦隊、小沢艦隊、西村艦隊、志摩艦隊、さらに神風特攻隊という、戦いを構成するファクターを、一つの流れの中に連関させ、「レイテ沖海戦」という複雑な歴史的事実の全貌をつかみやすくすることに成功していることである。かつ、ノンフィクションのなかに、当事者のインタビューにもとづく情感をも伝え得た、壮大な海洋文学である。
  • 安吾さんの太平洋戦争
    -
    人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はない――戦後日本に衝撃を与えた大ベストセラー『堕落論』は、戦争中の日本人に対する完膚なき批評から生まれた。本書は、流行作家として世に出る前の、昭和11年から21年までの坂口安吾の人と作品に寄り添い、「太平洋戦争」が安吾文学に与えた影響を鋭く考察する。二・二六事件の最中、女流作家・矢田津世子との恋に終止符を打ち、小説の筆も進まずに京都で退廃的な1年間を送る安吾。新作を携えて東京に戻るが売れず、取手・小田原・新潟へと流浪する。しかし名作「日本文化私観」等を発表、歴史書を読み漁り、焼夷弾の降りしきる中を生き延びながら、人間を見る目を鍛えていった。ヒット作『昭和史』『幕末史』の著者にして、若き日に坂口安吾の担当編集者であった半藤一利氏が、「歴史探偵」の先達と敬愛する大作家の真実にせまる渾身の歴史・文学評論。

    試し読み

    フォロー
  • 昭和の名将と愚将
    4.0
    恩賜の軍刀を与えられた秀才組に名将はいなかった 責任感、リーダーシップ、戦略の有無、知性、人望……昭和の代表的軍人22人を俎上に載せて、敗軍の将たちの人物にあえて評価を下す。 第一章 栗林忠道 第二章 石原莞爾と永田鉄山 第三章 米内光政と山口多聞 第四章 山下奉文と武藤章 第五章 伊藤整一と小沢治三郎 第六章 宮沢繁三郎と小野寺信 第七章 今村均と山本五十六 第八章 服部卓四郎と辻政信 第九章 牟多口廉也と瀬島龍三 第十章 石川信吾と岡敬純 第十一章 特攻隊の責任者 大西瀧治郎・冨永恭次・菅原道大 *電子書籍版では掲載されていない写真があります。
  • 歴史と人生
    3.8
    『史記』でも『万葉集』でも、人間の悩みは現代と変わらない。失意のときにどう身を処すか、憂きこと多き日々をどう楽しむか。答えはすべて、歴史に書きこまれている。歴史こそ究極の人間学なのである――敬愛してやまない海舟さん、漱石さん、荷風さん、安吾さんの生き方。昭和史、太平洋戦争史を調べる中で突きつけられた人間の愚かさ、弱さ。天下国家には関係ないが、ハハハと笑えて人生捨てたもんじゃないと思わせてくれるこぼれ話等々。80冊以上の著作から厳選した歴史探偵流・人生の味わい方。
  • 歴史と戦争
    3.7
    幕末・明治維新からの日本近代化の歩みは、戦争の歴史でもあった。日本民族は世界一優秀だという驕りのもと、無能・無責任なエリートが戦争につきすすみ、メディアはそれを煽り、国民は熱狂した。過ちを繰り返さないために、私たちは歴史に何を学ぶべきなのか。「コチコチの愛国者ほど国を害する者はいない」「戦争の恐ろしさの本質は、非人間的になっていることに気付かないことにある」「日本人は歴史に対する責任というものを持たない民族」――八〇冊以上の著作から厳選した半藤日本史のエッセンス。
  • 学びなおし太平洋戦争 1 徹底検証「真珠湾作戦」
    -
    ビジネスマンから受験生まで! 昭和史研究の第一人者による唯一&最新の太平洋戦争全史。昭和16年12月8日の真珠湾攻撃から昭和20年8月15日の終戦まで、快哉と苦渋と辛苦の激闘の戦史を克明に描き出すシリーズ全4巻。第1巻は山本五十六連合艦隊司令長官の秘策が的中した緒戦から南方作戦での快進撃までを収録。巻末のみならず各章ごとに監修者・半藤一利氏の解説付き。総ルビ表記で、大人から子供まで楽しめます!
  • 三国志談義
    3.0
    曹操69点、劉備57点、孔明は……? 桃園の誓いから諸葛孔明の死まで――「三国志」を愛する薀蓄過剰な二人が名場面の舞台、登場人物、名句・名言を語り尽くした放談録!
  • 幕末辰五郎伝
    3.0
    江戸市中に組織された町火消を束ねる頭、「を組」の新門辰五郎。気風がよくて、豪胆そのもの。ひょんなことから御三卿一橋家の慶喜、後の十五代将軍徳川慶喜と知り合った。頻繁に出入りするようになった彼は、屈強な子分たちを率い「殿さん」の身辺警護を買って出て、最後まで佐幕派の義理を守り通した。慶喜と市井の侠客新門辰五郎との身分や年齢を超えた交情を軸に、荒れ狂う幕末の人間模様を描く。
  • それからの海舟
    4.1
    幕末の動乱期の中、勝海舟はどう生きたのか。新旧相撃つ中で旧幕臣たちの生計をたてる道を探り、福沢諭吉らの批判を受けながらも、旧幕府勢力の代弁者としての発言力を確保して徳川慶喜と明治天皇の会見を実現。また一方では逆賊とされた盟友西郷隆盛の名誉回復に尽力した海舟の後半生に光を当てた名評伝。
  • 令和を生きる 平成の失敗を越えて
    4.0
    平成元年、ベルリンの壁とともに世界秩序も崩壊したことに気づかず、バブルに浮かれていた日本人。バブル崩壊後も、相次ぐ大災害と長きデフレにより、目先の生活を守ることに追われて、志向はさらに内向きに。そして日本は、理念を持たない「戦争ができる国」となり、「デマと差別が溢れる国」となった。その姿は、国際社会から取り残され、無謀な戦争に突き進んだ戦前の日本とあまりに重なる。過たずに済む分岐点はどこだったのか。昭和史研究の泰斗と現代を代表するジャーナリストが、平成の失敗を徹底的に検証した白熱対談。
  • 風の名前 風の四季
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 風韻、風雅、風情、風土、風流…。古来、広く歌や詩、俳句、小説、民謡などにさまざまな形で取り入れられ、ひとつの文化を形づくってきた「風」。自然にとどまらず、その意味は、生きかたや芸の極意など幅広い。そんな風に魅せられた自称「風来坊」&「風の狩人」がつむぎだす、四季折々の"風"をめぐる日本文学散歩。記紀・万葉から現代小説まで、果てしなく広く深い「風」の世界へようこそ。
  • 日本型リーダーはなぜ失敗するのか
    4.0
    リーダー不在が叫ばれて久しい日本。しかし、リーダーシップという言葉のもとは軍事用語。最近まで一般の人には関係ないものだったのです。そこで、ご存知“歴史探偵”が日本のリーダー像の源流をたどり、太平洋戦争での実際の指揮ぶりをつぶさに点検。責任をとらない、決断できないリーダーはなぜ生まれてしまったのか、エリート参謀の暴走を許したものは何か。構造的な問題を明らかにします。歴史から何を学べるかが、今問われています。
  • 戦士の遺書 太平洋戦争に散った勇者たちの叫び
    -
    語り継ぎたい昭和軍人たちの遺書のことば 日本人とは、国とは、家族とは何か――太平洋戦争に散った二十八人の軍人の遺書をもとに、各々の人物像、死の歴史的背景へと迫る。 解説・阿川弘之、梯久美子 ※この電子書籍は1997年8月に刊行された文庫の新装版を底本としています。
  • 日本海軍の興亡 戦いに生きた男たちのドラマ
    3.8
    日本海軍とは、いかなる歴史をたどった組織であったのか。東郷平八郎、秋山真之、山本権兵衛、山本五十六、角田覚治ら、海軍史にその名を刻む名提督・名参謀の真実の姿とは。そして、戦史に残る、数々の名勝負・名場面は、どのような人々の決断によって、展開されていったのか……。本書では、勝海舟による創始から、日清・日露戦争の勝利によって、日本を世界の第一級国に押し上げた、“栄光の明治時代”、軍縮条約に対する意見の衝突によって、次第に組織に歪みを生じてゆく、“苦悩の大正時代”、そして、開戦反対派の努力もむなしく、太平洋戦争に参戦、あげくの果ての徹底的敗北により、組織解体に陥る、“悲劇の昭和時代”にいたるまで、波瀾に満ちた、日本海軍の興亡史を、代表的人物の言動を中心にしながら、ドラマチックに描き上げてゆく。「海軍に厳しい海軍ファン」である著者の目が、海軍の功罪をあます所なく示してくれる、海軍ファン必携の書。
  • 日本のいちばん長い日(決定版) 運命の八月十五日
    4.5
    近代日本の“運命の一日”を描いた不朽の名作。太平洋戦争を終結させるべく、天皇の「聖断」に従い和平への努力を続ける首相鈴木貫太郎をはじめとする人々と、徹底抗戦を主張して蹶起せんとした青年将校たち──。玉音放送を敢行しようとする政府関係者に対して、陸軍の一部軍人は近衛連隊を率いて皇居に乱入した。そのあまりにも対照的な動きこそ、この一日の長さを象徴するものであった。玉音放送が流れた昭和二十年八月十五日正午に至る一昼夜に繰り広げられた二十四幕の人間ドラマ。
  • 世界史としての日本史(小学館新書)
    3.9
    これがいまを生き抜くための教養だ! 世界史の圧倒的教養を誇るライフネット生命会長・出口治明氏と、『日本のいちばん長い日』などで知られる日本近現代史の歴史探偵・半藤一利氏が初対談。「日本は特別な国という思い込みを捨てろ」「なぜ戦争の歴史から目を背けるのか」「アメリカを通してしか世界を見ないのは危険だ」など、日本人の歴史観を覆す世界の見方を伝授。「世界のなかの日本」の地位を正確に知ることが、いまの時代を生き抜く最低限の教養なのだ。
  • 名言で楽しむ日本史
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「身はいやしく心はたかく」。「本を得ば末を愁うことなかれ」。「今日一日の用をもって極と為すべし」。知っておきたい、伝えたい-日本史に残る言葉、二六五を独断で精選。傑作な逸話とともにユーモア溢れる解説を付す。名言には、先人の奮闘努力の跡、歴史の極意、そして現代を生きぬく知恵が詰まっている。
  • 仁義なき幕末維新 われら賊軍の子孫
    4.0
    異色の顔合わせによる「未公開対談」をお蔵出し! 明治維新で敗れたばかりに“賊軍”とされた歴史のアウトローたちをめぐる、仁義なき幕末史。「歴史の片隅に追いやられた敗者に惹かれる」と語る文太さん、いまも続く「薩長史観」にもの申す昭和史家・半藤氏が、お互い賊軍の子孫として意気投合。西郷という巨きな男の謎に挑む!
  • あの戦争になぜ負けたのか
    3.7
    21世紀の日本人は「あの戦争」から何を学ぶべきなのか? 書籍の刊行から10年を経て、いまも読み継がれる名著、待望の電子化! 対米戦争の目的は何だったのか? 陸軍エリートはどこで間違えたのか? 特攻、玉砕、戦艦大和……開戦から敗戦までの疑問を徹底的に掘り下げ、20世紀日本最大の失敗を最高のメンバーが論じた。その議論は戦略論、組織論、日本人論、エリート論など広範囲にわたり、戦後70年を過ぎたいまなお、輝きを失わない。 議論された人物、歴史的な出来事などに詳しい注がついているので、近現代史の入門書としても最適。 【目次】 <第一部>座談会 あの戦争になぜ負けたのか 1.対米戦争の目的は何だったのか 2.ヒトラーとの同盟は昭和史の謎 3.開明派・海軍が持つ致命的欠点 4.陸軍エリートはどこで間違えた 5.大元帥陛下・昭和天皇の孤独 6.新聞も国民も戦争に熱狂した 7.真珠湾の罠 大戦略なき戦い 8.特攻、玉砕、零戦、戦艦大和 <第二部>あの戦争に思うこと ●空しかった首脳会議(半藤一利) ●八月九日の最高戦争指導会議(保阪正康) ●私の太平洋戦争観(中西輝政) ●果たされなかった死者との約束(戸高一成) ●戦わなかった戦争から学ぶということ(福田和也) ●戦争を決意させたもの(加藤陽子)
  • 昭和史の論点
    4.0
    日本は進路を誤ったのか。戦前は「暗黒」だったのか。ワシントン体制から戦争責任まで、現在にまで尾をひく諸問題を徹底討論する 国を鎖していた小さな国が、急速な近代化をなしとげ、しまいには世界の“一等国”を自任するまでになった。しかし東亜の風雲はおさまらず、軍部は独走し、複雑な国際情勢の中で、ついに未曾有の大戦争に突入していく――。昭和日本はどこで誤ったのか? 戦争以外の進路はなかったのか? ワシントン体制から満州事変、二・二六事件、盧溝橋事件を経て、太平洋戦争、敗戦に至る過程を、昭和史研究の第一人者たちが、片寄った史観にとらわれることなく、徹底的に討論検証する。 【※電子書籍版には収録されていない写真があります。】 1:ワシントン体制(大正10年) 2:張作霖爆殺事件(昭和3年)  3:満州事変から満州国へ(昭和6年)  4:国際連盟からの脱退(昭和8年)  5:二・二六事件(昭和11年)  6:盧溝橋事件から南京事件へ(昭和12年)  7:東亜新秩序生命(昭和13年)  8:ノモンハン事件(昭和14年)  9:日独伊三国同盟(昭和15年)  10:四つの御前会議(昭和16年)  11:ハル・ノート(昭和16年)  12:真珠湾攻撃(昭和16年)  13:大東亜共栄圏  14:餓死と玉砕  15:科学技術と戦略  16:原爆とソ連侵攻(昭和20年)  17:戦争責任と戦後補償
  • 完本・列伝 太平洋戦争 戦場を駆けた男たちのドラマ
    4.0
    “日本の最大の試練”であった、太平洋戦争の時代。振り返って見れば、その日、その時を、誰もが必死で生きていた。そして生きのびた者、ついに命を失った者……それぞれの人生の中に、いかなるドラマがあったのか。本書では、将官から一兵卒にいたるまで、著者が自ら取材した人物たちの体験談を基に、戦場の知られざる事実を発掘し、ドラマチックに描き上げる。主な登場人物は―― ●志賀淑雄大尉(戦闘機隊長とスクープ記者) ●松村平太大尉(真珠湾に殺到した男たち) ●藤田怡与蔵中尉(われ機動部隊上空にあり:ミッドウェイ海戦) ●神重徳大佐(殴り込みに徹した参謀) ●吉川潔中佐(小さな艦長の大きな勇気) ●若林東一大尉(高地に戦い高地に死す) ●北本正路少尉(ニューギニアの健脚部隊) ●森本猛夫技師(不沈も所詮は形容詞にすぎず) ●寺内正道中佐ほか(不沈の“雪風”四人の艦長) ……読みごたえ充分の一冊である。
  • 歴史探偵 忘れ残りの記
    4.1
    1~3巻880円 (税込)
    歴史のよもやま話から悪ガキ時代を描く自伝的エッセイまで。 2021年1月に亡くなった、半藤一利さんの最後の著作には「人生の愉しみ方」が詰まっている。 昭和史最良の語り部、半藤さんの遺した、昭和から現代まで! 第一章 昭和史おぼえ書き 第二章 悠々閑々たる文豪たち 第三章 うるわしの春夏秋冬 第四章 愛すべき小動物諸君 第五章 下町の悪ガキの船出 第六章 わが銀座おぼろげ史
  • 世界史のなかの昭和史
    3.9
    昭和史を世界視点で見ると何がわかるのか? ヒトラーやスターリンがかき回した世界史における戦前日本の盲点が浮き彫りに。日本人必読の“半藤昭和史”完結編、待望の文庫化!
  • B面昭和史 1926-1945
    4.3
    国民からの視点で「あの時代とは何だったのか」、自身の体験も盛り込んで昭和戦前史を詳細に綴った大作、待望のライブラリー化。巻末に澤地久枝氏との対談「“B面”で語る昭和史」を付す。
  • 語り継ぐこの国のかたち
    4.5
    1巻880円 (税込)
    ベストセラー『昭和史』の著者が長年考え続けた思索の集大成。 無謀な戦争へと至るあやまちの系譜。 明治から現代につづく激動の時代をひたむきに生き抜いた人々のすがた。 歴史のなかに残された、未来への手がかりをさぐる。 困難な時代に立ち帰るべき原点。 *電子版では、内容の一部を収録しておりません。
  • 歴史に「何を」学ぶのか
    3.8
    天皇はなぜ退位を望んだのか。戦前の昭和史と現代、何が似ているのか。「いま」を考えるために歴史へアプローチし、歴史を知ることの面白さと大切さを学ぼう。
  • 「戦記」で読み解くあの戦争の真実 日本人が忘れてはいけない太平洋戦争の記録
    -
    ◆戦後70年、語り継ぎたい痛烈な記憶! 当事者たちによる渾身の記録! ◆「もう2度と戦争は嫌だ」――これは、悲惨な戦争を体験した世代の心からの思いだ。 ところが、戦後70年という長大な時間は、避けがたく戦争体験を語れる証言者がいなくなるという現実を齎している。 悲惨な戦争体験を語り継ぐことの出来る人がいなくなった時、戦争は、戦後世代の人間にとって肌感覚を失ってゆく。 戦争体験はどのように伝えられるのか。 このような状況の中、改めて評価されなくてはいけない戦争の記録、記憶として、いわゆる「戦記」を見直す時が来たのではないだろうか。 ◆本書で紹介する書籍 『戦艦大和ノ最期』『戦艦武蔵』『水木しげるのラバウル戦記』『栗林忠道 硫黄島からの手紙』『きけ わだつみのこえ 日本戦没学生の手記』『知覧からの手紙』『日本のいちばん長い夏』『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』『父 山本五十六』『「昭和天皇実録」の謎を解く』『昭和史 1926-1945』『昭和陸海軍の失敗 彼らはなぜ国家を破滅の淵に追いやったのか』『なぜアメリカは、対日戦争を仕掛けたのか』『インパール兵隊戦記 歩けない兵は死すべし』『トラトラトラ 太平洋戦争はこうして始まった』『真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝』『ペリリュー・沖縄戦記』『真珠湾収容所の捕虜たち 情報将校たちの見た日本軍と敗戦日本』など
  • 証言・戦艦「武蔵」
    -
    建艦からわずか800日でフィリピン・シブヤン沖の海底深くに沈んだ戦艦『武蔵』。発見された船体はなにを語るのか? 71年前の『武蔵』の最期を目撃した人びとの証言とともに、その真実を探る ※本作品は紙書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 太平洋戦争のif[イフ] 絶対不敗は可能だったか?
    3.8
    真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル、レイテ、本土決戦――太平洋戦争の重要な各局面における「イフ」を論じることで歴史の真実に迫る。厳密な史料分析をもとに第一線の研究者たちが挑んだ、意欲的な太平洋戦争史。
  • 官僚の研究 日本を創った不滅の集団
    値引きあり
    3.7
    深夜におよぶ激務、たび重なる不祥事、「官邸主導」でゆがむ人事。近年では、官僚を志望する東大生も激減しているという。しかし、明治以来の政治・経済を動かし、日本社会の枠組を創ってきたのは、霞ヶ関のエリート官僚たちであり、そのパワーは今も不滅である。「官僚」とは、一体どんな人々なのか。その歴史と生態を、自らも官僚体験のある現代史家が、計量的・実証的に明らかにしていく。 明治初年の「官員さん」のうち、薩長出身者はどれほどの割合を占めたのか。華族・士族・平民の内訳は、どう推移したのか。上級官僚の実父はやはり官僚だったのか、あるいは軍人、商人が多いのか。帝大卒優位のなかに食い込んだ私学は? また、戦前の「革新官僚」と言われた人材のなかには、政党主導の戦後官僚社会であればたちまち弾き出されるような個性派や情熱家も多かった。毛里英於莵、奥村喜和男、菅太郎といった「奇才」や、女性官僚の第一号などの群像を紹介。 戦後は占領政策により「天皇の官吏から公僕へ」「中央集権から地方分権へ」と改革が進むなか、各省庁の「家風と作法」はしっかりと守られ、新たな「吏道」も探究されていく。 「文庫版のあとがき」として、平成・令和の変遷を加筆。〔原本=『官僚の研究:不滅のパワー・1868―1983』1983年、講談社刊〕
  • 21世紀の戦争論 昭和史から考える
    4.3
    いまこそ歴史を武器に変えるとき! 「歴史が人間によってつくられる限り、われわれはまた、同じような判断ミスを犯すだろうし、似たような組織をつくる」(半藤一利) 「戦後70年が経って、戦争が遠くなったのではなく、新たな戦争が近づいていると感じています」(佐藤優) 昭和史研究とインテリジェンスの第一人者が、731部隊、ノモンハン事件、終戦工作、昭和陸海軍と日本の官僚機構・・・昭和史の中に組み込まれている悪の構造を顕在化させることに挑んだ。 目次 第一章  よみがえる七三一部隊の亡霊 第二章  「ノモンハン」の歴史的意味を問い直せ 第三章  戦争の終わり方は難しい 第四章  八月十五日は終戦ではない 第五章  昭和陸海軍と日本の官僚組織 第六章  第三次世界大戦はどこで始まるか 第七章  昭和史を武器に変える十四冊
  • ウクライナ戦争の軍事分析(新潮新書)
    -
    二〇二二年二月、ロシアは空と陸から一斉にウクライナへの侵攻を開始した。双方の軍事力を比べれば短期で決着という予想に反し、ウクライナが猛反撃。泥濘の中、狙い撃ちされる戦車の列、首都にとどまる大統領と国民の高い士気――ミサイルにドローン、圧倒的な火力で迫るロシア軍に対し、欧米の軍事支援を受けるウクライナ軍との攻防は一進一退。長期化の様相を見せるなか、現代史研究の第一人者が鋭く読み解く。
  • 漱石文学のモデルたち
    -
    1巻921円 (税込)
    『坊っちゃん』の教師たちやマドンナの正体を探り、『吾輩は猫である』の主要登場人物のみならず千駄木界隈の住人を推察、『三四郎』の美彌子とマドンナを比較しつつ漱石のヒロイン像を論じる――歴史研究家がその分析手法を活かして人物や景観から時代背景までを考証する、知的興奮にみちた漱石文学論。
  • 幕末史(新潮文庫)
    4.4
    嘉永六年(一八五三)六月、ペリー率いる米艦隊が浦賀沖に出現。役人たちは周章狼狽する。やがて京の都はテロに震えだし、坂本龍馬も非業の死を遂げる。将軍慶喜は朝敵となり、江戸城は開城、戊辰戦争が起こる。新政府が樹立され、下野した西郷隆盛は西南戦争で城山の地に没す――。波乱に満ち溢れた二十五年間と歴史を動かした様々な男たちを、著者独自の切り口で、語り尽くす。
  • 昭和史の人間学
    3.7
    昭和史の語り部の珠玉の人物評 半藤さんの眼を通すと、歴史をつくった人間の顔が見えてくる。膨大な著作、発言などから選りすぐった人物論、人間観のエッセンス。 永田鉄山、石原莞爾、今村均、山下奉文、栗林忠道、阿南惟幾、マッカーサー、米内光政、井上成美、山本五十六、伊藤整一、東條英機、辻政信、牟田口廉也、伏見宮博恭王、栗田健男、大西瀧治郎、近衛文麿、鈴木貫太郎、チャーチル、ヒトラー、スターリンなど、計66人が登場!
  • 特攻 知られざる内幕 「海軍反省会」当事者たちの証言
    3.0
    特攻はなぜ始まったのか、なぜ止められなかったのか――。当時の内幕を知る海軍中堅幹部たちが「海軍反省会」で語った、知られざる真相とは? 「海軍反省会」とは、旧海軍の中堅幹部であったメンバーたちが、昭和55年から平成3年まで、131回にわたり行った会議である(全録は『海軍反省会1~11』としてPHP研究所より刊行)。この海軍反省会は文字通り、海軍の失敗を検証し、後世の参考に記録を残すことを目的としていた。その録音テープには、第二次世界大戦中に作戦計画や戦場での指揮をとった人々の肉声が、約400時間にわたって残されている。本書は、「海軍反省会」における膨大な議論の中の、「特攻」に関わる主要個所を取り上げてまとめたものだ。特攻の記録から、軍令部や海軍省、艦隊などの現場で「特攻を送り出す側」の現実と本音が鮮明に表れている証言を収録している。当時の様子が生々しく伝わってくるとともに、会を重ねていくなかで、特攻を巡る様々なことが明らかになってゆく。平成の終わりの今だからこそ、必読の書。
  • 日本人の宿題 歴史探偵、平和を謳う
    4.3
    「昭和史の語り部」がのこした、戦争を起こさないための五箇条! ベストセラー「昭和史」シリーズをはじめ、「昭和史の語り部」としてたくさんの戦争関連書を遺した半藤一利さん。「戦争というものは、本当に人間がやってはならない一番最大の悪です」。本書は、半藤さんが現代日本人に伝えようとした「大切なこと」を、没後一年を機に、生前のNHKラジオ番組での「語り」をもとに再構成して書籍化するものです。戦時中の少年期から戦後の青年期、文藝春秋の編集者時代、そして作家時代と、激動期を生きた半藤さんの一代記に、盟友・保阪正康氏の解説が加わることで、一人の日本人の私史が日本人全体の昭和史へと昇華していきます。 〈目次〉 一、 勝ったという経験は、人間を反省させないし、利口にもしません 二、 教育によって国というのは立つんです。経済によっては立たない 三、 大きく変革するときに、人間というものは正体を現すんですよ 四、 残しておけば、あとの人が、真実に近づくことができます 五、 歴史を自分で学んでいくことを積極的にやってください
  • 太平洋戦争への道 1931-1941
    4.2
    満州事変から、真珠湾攻撃へ―― 日本を亡国に導いた6つの分岐点 2017年の終戦の日、昭和史研究のスペシャリスト3人が集結して話題を呼んだNHKラジオ番組「太平洋戦争への道」。本書は、その貴重な鼎談に、保阪正康氏の解説と図版・写真を加えた「日米開戦80年企画」として刊行するものです。1931年の満州事変から1941年の真珠湾攻撃へと至るその過程には、見逃せない6つの分岐点があったと3人は口をそろえます。各氏の視点と語り口が絶妙に交差しながら、昭和日本の闇へと迫る展開は、歴史好きの方にはもちろん、一般の方にも重層的な歴史理解を促すに違いありません。私たちは歴史から何を学ぶべきなのか。昭和日本が犯した「最大の失敗」から、令和日本が進むべき道を提言します。 〈内容〉 序 章 太平洋戦争とは何か 第一章 関東軍の暴走  1931 満州事変 - 1932 満州国建国 第二章 国際協調の放棄  1931 リットン報告書 - 1933 国際連盟脱退 第三章 言論・思想の統制  1932 五・一五事件 - 1936 二・二六事件 第四章 中国侵攻の拡大  1937 盧溝橋事件 - 1938 国家総動員法制定 第五章 三国同盟の締結  1939 第二次世界大戦勃発 - 1940 日独伊三国同盟 第六章 日米交渉の失敗  1941 野村・ハル会談 - 真珠湾攻撃 戦争までの歩みから、私たちが学ぶべき教訓
  • なぜ必敗の戦争を始めたのか 陸軍エリート将校反省会議
    4.1
    陸軍将校による幻の座談会が蘇る。和平か開戦か。太平洋戦争開戦直前に陸軍は何を考えていたのか。中堅将校たちが明かした本音とは。雑誌『偕行』に掲載された「大東亜戦争の開戦の経緯」が初の書籍化。なぜ無謀といわれるアメリカとの戦争に突入したのか、陸軍中枢にいたエリートが真実を語り尽くす。昭和史の第一人者、半藤一利氏による書き下ろし解説付き。 【戦争の導火線に火をつけたのは陸軍か海軍か? 本書で議論される7つのテーマ】 ●ヒトラーと手を組みたがったのは誰か ●陸海軍の戦略観の違い ●想像を超えたアメリカの厳しい経済制裁 ●日本の国力のピークは昭和13年だった ●陸軍より強硬だった海軍の将校たち ●東条首相誕生の意味 ●アメリカとの戦争をどう終わらせようと考えていたか
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く
    4.3
    最強メンバーは1万2000ページに及ぶ 激動の記録をどう読んだか? 初めて明らかにされた幼少期、軍部への抵抗、開戦の決意、聖断に至る背景、 そして象徴としての戦後。天皇の視点から新しい昭和史が浮かび上がる。 第一章 初めて明かされる幼年期の素顔 第二章 青年期の栄光と挫折 第三章 昭和天皇の三つの「顔」 第四章 世界からの孤立を止められたか 第五章 開戦へと至る心理 第六章 天皇の終戦工作 第七章 八月十五日を境にして 第八章 “記憶の王”として
  • 昭和と日本人 失敗の本質
    3.5
    昭和史の語り部・半藤一利氏が自身の戦争体験を交え、第二次世界大戦を通して日本がおかした失敗を検討する。各紙による国際連盟脱退支持、陸軍が不問にしたノモンハン事件大敗、大本営の国際感覚の欠如……山のような史料の背後から日本が陥ったポイントが浮かびあがってくる。「歴史探偵」の原点が垣間見える著者初期の原稿の数々。いま読み直したい傑作が待望の復刊! 【目次】 第一章 大日本帝国の戦争目的 新聞がリードした開戦への道 吉田茂の対中国強硬論  大日本帝国の戦争目的 山本五十六が恐れた「衆愚」集団主義  「太平洋戦争ってナーニ?」 第二章 「大艦巨砲」よ、さらば!  ノモンハン事件症候群 ルーズベルトの甘い言葉 海軍は「善玉」なるか? 「大艦巨砲」よ、さらば! 墓標一万六千浬 知られざる東条暗殺計画 第三章 「最後の聖断」が訴えたもの  歴史の中の長岡空襲と新潟 幻のソ連の「日本本土侵攻計画」  「天皇制を残さなくてはならない」 スターリンが決断した「シベリア抑留」  「最後の聖断」が訴えたもの  敗戦と「どうせ」「いっそ」「せめて」 敗戦への道と鈴木貫太郎
  • 父から子に伝えたい戦争の歴史
    3.3
    2021年1月、惜しまれつつもこの世を去った作家・半藤一利。 幕末・明治に始まったこの国の「近代化」への道のりは、「あの戦争」――第二次世界大戦への道のりでもありました。 終戦から77年を迎える今、令和の日本人が、過ちを繰り返さないために歴史から何を学ぶべきなのでしょうか? 数十冊もの著作たちのエッセンスを凝縮した、半藤史観の決定版!
  • 帝国軍人 公文書、私文書、オーラルヒストリーからみる
    4.4
    大日本帝国、陸海軍秘話。 大和ミュージアム館長と『独ソ戦』著者が初公開! 戦後、将校・下士官兵は何を二人に語り残したのか……。 大日本帝国陸海軍の将校・下士官兵は戦後に何を語り残したのか? 戦後も陸軍はヤマタノオロチで、海軍は双頭の蛇の組織構造だったこと、 瀬島龍三が情報を握りつぶした話が漏れた経緯に、 松井石根の『陣中日記』改竄を突き止めた舞台裏をはじめ、 陸海軍の秘話が明かされる。 そして、日本軍の文書改竄問題から、証言者なき時代にどう史資料と向き合うかに至るまで、 直に証言を聞いてきた二人が語りつくす!! ■瀬島龍三が情報を握りつぶした話が漏れた経緯 ■藤村義一の「誇張」、坂井三郎の「加筆」、朝枝繁春の「ほら」 ■大井篤が漏らした「連合艦隊との戦いは終わった」 ■『滄海よ眠れ』で暴露された、ミッドウェイで捕虜を茹で殺していた事実 ■松井石根の『陣中日記』改竄を突き止めた舞台裏 ■大和と武蔵を「使いこなせなかった」ことに問題があった ■歴史に残るメイキング、ババル島虐殺事件 etc. 【目次】 まえがき 序 章 帝国軍人との出会い 第一章 作戦系と情報系――陸軍編1 第二章 陸軍はヤマタノオロチ――陸軍編2 第三章 連合艦隊と軍令部――海軍編1 第四章 海軍は双頭の蛇――海軍編2. 第五章 日本軍の文書改竄――史料篇1 終章 公文書、私文書、オーラルヒストリー ――史料編2 あとがき ブックガイド
  • 愛国者の条件
    -
    ナショナリズムは本当に危険なのか、現在語られている愛国心・愛国教育の危うさ、日本海軍の「愛国の作法」とは、陸軍教育と海軍教育の違いが生み出したもの、敗戦を招き悲劇を生んだ戦前の愛国教育の欠陥、戦後の日本が失ったもの…昭和初期の行き過ぎた愛国教育の失敗を明らかにし、再軍備論議等高まってきた昨今の「空気」に警鐘を鳴らす一冊。
  • 遠い島 ガダルカナル〈新装版〉
    5.0
    そうか、『ノモンハンの夏』をもう一冊書き終えたのか、とあらためて納得した。陸軍中央はガダルカナル争奪戦においても、大元帥陛下に偽りの報告をしつつ、懲りずにノモンハンのときと同じような、無謀、独善そして泥縄的でありすぎる作戦指導をしたのである。そしてノモンハン以上に多くの将兵を死に至らしめ、結局は大敗北を喫した。〈中略〉要は、ノモンハン事件と同様、そこから学ぶべきは、エリート参謀たちの根拠なき自己過信、傲慢な無知、底知れぬ無責任が国を滅ぼす、という事実である〈「あとがき」より〉。「昭和史の語り部」が伝え残したかったこととは――。新装復刊に際し、新たに、戸高一成氏(大和ミュージアム館長)による解説を付した。ミッドウェイ海戦での敗退。ガダルカナル島に飛行場を建設。敵部隊の上陸、突撃、全滅、揚陸失敗……。捲土重来も、戦艦は沈没し、船団が潰滅。悲惨な敗北、御前会議、そして撤退へ――。日本人が忘れてはならない歴史の教訓がここにある。
  • 21世紀への伝言 名言にみる「日本と世界」の100年
    -
    画期的! 生きた言葉から激動の世紀を編みなおす。 「渦中の人物の発言」が織りなす百年紀 与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」、チャーチルの戦う「演説」から、日本初の禁煙「広告」、ワールドカップのドーハの悲劇の「嘆き」まで。その時、誰が、どんなことを言ったのか? 私たちの時代を次代へヴィヴィッドに伝えるための「20世紀」読本。 どこからでも読める! 一家に一冊! 3分間スピーチの虎の巻に! ※本書は2000年4月に刊行された単行本の電子書籍版です。時制等、すべて刊行当時のままです。また主要人名索引については人名リストとして収録しました。
  • 山本五十六
    3.9
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 独自の戦略観をもちながら、不本意な戦争を戦う宿命に苦しんだ悲劇の海軍大将・山本五十六。故郷・長岡人気質と絡め、さまざまな側面から「情の武人」の足跡に迫る。
  • 増補新版 戦艦大和 復元プロジェクト
    NEW
    -
    全長26メートル「巨大戦艦」復元・改装の裏側 大和ミュージアムを代表する「十分の一戦艦大和」はいかに作られたのか? 開館20年で行われた改装の模様と、最新調査で判明した新事実を新章で収録。 艦首の菊の御紋章のサイズは違っていた。 大和には二連装機銃があった。 未公開資料や最新の考証から明らかになった数々の事実! 大和ミュージアムを代表する「十分の一戦艦大和」。全長26メートルという巨大な戦艦は、いかに復元されたのか? そして、開館20年を迎えて加えられた改装工事では、何が行われているのか? 20年の間に何があったのか? 開館時から館長を務め、復元も今回の改装プロジェクトも率いた著者がスタッフの熱き闘いを振り返りつつ、「悲劇の戦艦」とされる大和の全貌に迫る。新章に加え、半藤一利氏との特別対談も再収録。 【目次】 増補新版まえがき 第一章 大和を造ろう! 第二章 作るのは模型ではない、十分の一の大和だ 第三章 大和研究に懸ける 第四章 戦艦大和が遺したもの――半藤一利・戸高一成 特別対談 第五章 生き続ける大和 あとがき 新章 大和ミュージアムの二十年 大和ミュージアムの開館/市民団体との真摯な話し合い/名簿の名前を指さす人たち/設計が変更されてゆく様子を窺うことができる貴重な資料/「殿下の海軍時代の物ならば何でも差し上げますよ」/新しいテーマの展示/十分の一の戦艦大和の改装/従来の艦首の菊の御紋章のサイズは違っていた/次いで艦首から甲板全体を見直す/前部主砲塔前方の波切板付近から艦橋部分/右舷後部と機銃座、艦尾/スクリュープロペラと再塗装/大和には二連装機銃があった/名誉館長について 増補新版あとがき 戦艦大和関係年表 ※2005年4月に小社より刊行した新書の増補新版です
  • 半藤一利 橋をつくる人
    5.0
    今こそ伝えておかねばならない歴史として「昭和史」に取り組みつづける、原点と活力の源はどこにあるのか。悪ガキ時代、戦争体験と雪中猛勉強生活、編集者時代の“秘話”。
  • 其角と楽しむ江戸俳句
    -
    豪放磊落で酒と遊里を愛し、難解かつ奇抜な句風で人気は芭蕉を凌いだともいわれる其角。彼をこよなく愛する著者が、古典や歴史を駆使して名句の謎を探り、軽妙に綴ったエッセイ。
  • レイテ沖海戦〈新装版〉
    5.0
    忘れてはならない「歴史の記憶」がある。史上最大の海戦を活写した戦史ドキュメントの傑作に、海軍史研究家の戸高一成氏(大和ミュージアム館長)による解説を新たに付して、新装復刊! 大和、武蔵、長門、愛宕、摩耶、山城、扶桑、最上、那智、足柄、瑞鶴、瑞鳳、五十鈴……最後の艦隊決戦へ向かう、若き海軍士官たちの魂の鼓動が聞こえてくる! 本書のプロローグには、こう記されています。「レイテ沖海戦はここに幕をあける。栗田艦隊は西村艦隊をともない、リンガ泊地よりボルネオ島のブルネイ湾に進出した。小沢“おとり”艦隊も十月二十日に、栗田艦隊がブルネイ湾に集結したころ、日本本土から比島沖に向けて出撃した。日本海軍の最後の渾身の力がレイテ湾に向かって刻々と絞られていった。恐るべき物理的なエネルギーの集中である。それはまた、ひたすらに敵撃滅に凝結した意思と悲願、つまりは精神のエネルギーの集中というものでもあった」そしてエピローグで著者は、こう書いています。「この海戦は、大艦巨砲あるいは艦隊決戦思想にたいする壮大無比な告別の辞であるとともに、“日本帝国”の最終章をかざる雄大な葬送譜でもあった」さらにそのエピローグは、海軍兵学校第七十三期の、レイテ沖海戦参加者の方々による印象的な言葉を紹介して、締めくくられています。「見事に死ぬことが立派に生きることであった。見事に死にっぱぐれた男は、ただ漫然と生きるよりほかはない。立派に死んだやつの声にひとりで耳をかたむけながら……」「逃れることのできない死との対決―それが一人の人間にとっての戦争の本質なのだ。それ以外のなにものでもない。そのときの絶望感を、当時の、いや、いまの為政者も知っているのだろうか」「栄光ある潰滅」「栄光の死」という戦史に刻まれた悲劇を、日本人は後世にどう語り継ぐべきか――「昭和史の語り部」と云われた著者が本書に込めた想いをぜひ受けとめてください!
  • 海軍戦争検討会議記録 太平洋戦争開戦の経緯
    4.0
    「海軍が最後まで譲らなかったのは、自動的参戦はいやだという一点にありき」(井上成美海軍大将) 日本海軍はなぜ太平洋戦争に突入したのか? この議題を元に、敗戦間もない1945年12月、生き残った日本海軍最高首脳者による、極秘の戦争検討会議が行われていた。 永野修身元帥以下、開戦前後の軍政軍令の責任者、幕僚など29名が参加し、翌年1月にかけて、この特別座談会は4回行われる。 記録を託されたのは、戦時中に東條を批判して懲罰召集をされた「竹槍事件」の新名記者だった。 海軍などの助力で召集を解除され、海軍報道班員として敗戦を迎えた氏が、30年以上秘蔵した後に公開した一級資料、復刊! 解説・戸高一成 ※本書は、1976年12月に毎日新聞社より刊行された作品を新書化したものです。底本には1976年の初版を使用しました 【目次】 「海軍特別座談会」について<序に代えて> 大東亜戦争開戦前の国内情勢――特別座談会(昭和20年12月22日) 三国同盟――第一回特別座談会(昭和21年1月17日) 満州事変から太平洋戦争へ――第二回第一次特別座談会(昭和21年1月22日) 日米開戦に至るまでの用兵、戦備――第二回第二次特別座談会(昭和21年1月22日) 「海軍特別座談会」出席者略歴 付録 井上成美航空本部長 申継  陸海軍中央統帥組織  陸海軍等主要職員一覧表  年表  あとがき  解説 戸高一成
  • 原爆の落ちた日【決定版】
    4.7
    いま、日本人が最も読んでおくべき「史実」がここにある! 本書は、先の大戦のアメリカ・ドイツ・日本のそれぞれの核兵器開発の動向を追いつつ、刻々と追いつめられる日本国内の状況、そして原爆が投下された「その日」までを、膨大な資料と取材によって立体的に再現したものである。著者は、こう記す。「この本は、しかし、“あの日”から今日までのことを語ったものではなく、その前の、正しくいえば、昭和二〇年一月一日から八月八日までのことを主題に、事実に即してまとめたものであります。私たちは原爆の悲惨だけを書こうとしたのではないのです。現代人が体験した『戦争』そのものをも書き、告発したいと考えたのです」。その言葉通り、本書は、「戦争」とは何かを根源的に問うたものであり、あの戦争から七〇年を経た今こそ、読まれるべき作品である。『日本のいちばん長い日』『聖断』『ソ連が満洲に侵攻した夏』に続く終戦四部作を、最新研究を増補して復刊。

最近チェックした作品からのおすすめ