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いまこそ歴史を武器に変えるとき!
「歴史が人間によってつくられる限り、われわれはまた、同じような判断ミスを犯すだろうし、似たような組織をつくる」(半藤一利)
「戦後70年が経って、戦争が遠くなったのではなく、新たな戦争が近づいていると感じています」(佐藤優)
昭和史研究とインテリジェンスの第一人者が、731部隊、ノモンハン事件、終戦工作、昭和陸海軍と日本の官僚機構・・・昭和史の中に組み込まれている悪の構造を顕在化させることに挑んだ。
目次
第一章 よみがえる七三一部隊の亡霊
第二章 「ノモンハン」の歴史的意味を問い直せ
第三章 戦争の終わり方は難しい
第四章 八月十五日は終戦ではない
第五章 昭和陸海軍と日本の官僚組織
第六章 第三次世界大戦はどこで始まるか
第七章 昭和史を武器に変える十四冊
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Posted by ブクログ
昭和史に精通する2人の知識人が太平洋戦争について対談。主として半藤一利が日本軍を総括し、佐藤優が日本外交について語り、敗戦が今の日本にどう影響をもたらしたのかを論議する。
さすがに2人のトークは当時の国家同士の陰謀、策略を簡潔にまとめてくれて、読み応えがある。2人が互いの知識を認め合い、楽しそうに語っている姿が見えてくる。一般人が下ネタや上司の悪口で盛り上がるのと同じ感覚なんだろう。
で、昭和の日本軍に欠けていたものは失敗の経験だった。人間や組織は失敗を経て、学び、次につなげるのだが、日本軍は日露戦争の勝敗をあいまいにし、近代兵器による戦争を知らないままだった。そして、ノモンハン事件での敗走、ソ連に和平仲介を依頼、アメリカを敵に回すなどのお粗末な結果だ。
失敗に目を向けなければ、見えるものは成功だけ。そんな組織は今も昔も長続きしないと、2人の知識人は語る。
Posted by ブクログ
両人の非常に多い著作はどれも「読みやすい」「必ず新たな気づきがある」/半藤は長年の調査によって日米戦争に至った内情を/佐藤は『日本の一番長い日』英訳を各国大使館に配って好評だった/米軍は東京など都市部大空襲を重慶爆撃の報復として正当化。太平洋戦争で日本が風船爆弾に毒ガスを使ったら?「必ず数百倍の報復があっただろう」/日露戦争の成功体験が海軍を束縛/「通商破壊」有効性を軽視、船団護衛のため陸軍は独自に空母まで作った参謀本部の企画立案は実質下級官吏が行い、評価は内部で行うので「決断の責任」「失敗の反省」がない。悪弊は外務省に継承されている、と佐藤は語る。
日本独自の「優位」としては、三八銃は半殺しにする優れ物、「負傷者は三人付き添って後方へ送る手間がかかる」
Posted by ブクログ
★★★2019年3月レビュー★★★
ロシア・ソ連の歴史に造詣の深い佐藤氏と、昭和史の第一人者半藤氏の対談。昭和史、主にノモンハン事件~太平洋戦争について語り合う。
佐藤氏がソ連に詳しいので、日ソ関係日ロ関係の話題が豊富。特に感銘を受けたのは、ロシア人と日本人の国境線に対する概念の違い。日本人は、国境を「線」として考えるが、ロシア人は違う。国境は「面」である。他国との間に緩衝地帯がないと落ち着かないのだ。そのような国境観の違いが1939年のノモンハン事件につながったといえる。
さらに刺激的だったのが、ソ連の侵攻がもう少し早ければ北海道東部はソ連に占領されていたかもしれないという事。日本が分割されていれば、北海道東部は北朝鮮のような国家になっていたことになる。考えるだけで恐ろしいことだ。
組織の利益を第一に考える、官僚主義は現在の日本にも根付いていると警鐘を鳴らして対談は終わる。
対談者2人も述べているように、昭和史から学ぶことは多いと思う。やはりそのためには本を読まねば。対談で紹介された本を読んでみようかな。
Posted by ブクログ
あとがきにも本人が書いてらっしゃったけど、半藤さんが楽しそうに喋ってんなぁー、というのが印象的でした。戦時史に関する相当な知識や経験を持っているという自負があろう私が、まだ新たな気づきや学びが得られたという知的満足感からなのかなと思ってます。議論は同じレベルか、それ以上の人とやらないと自分を高められないですね。
ないようとしては、対談形式なので、互いがフォローしたり、質問しあったりと非常に読みやすかった。ロシア人の合理的な考え方からすると、今回のプーチン来日は成果がないだろうなと思えて仕方ない。
軍部の学ばなさをなぜ後世で学ばないのかが甚だ不満。過去を否定するには近すぎるのだろうけど、それできなかったら変われないよ。気づかれたらトランプ待望論が日本にも出てくるよ、きっと。
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