【感想・ネタバレ】21世紀の戦争論 昭和史から考えるのレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2019年03月14日

昭和史に精通する2人の知識人が太平洋戦争について対談。主として半藤一利が日本軍を総括し、佐藤優が日本外交について語り、敗戦が今の日本にどう影響をもたらしたのかを論議する。

さすがに2人のトークは当時の国家同士の陰謀、策略を簡潔にまとめてくれて、読み応えがある。2人が互いの知識を認め合い、楽しそうに...続きを読む語っている姿が見えてくる。一般人が下ネタや上司の悪口で盛り上がるのと同じ感覚なんだろう。

で、昭和の日本軍に欠けていたものは失敗の経験だった。人間や組織は失敗を経て、学び、次につなげるのだが、日本軍は日露戦争の勝敗をあいまいにし、近代兵器による戦争を知らないままだった。そして、ノモンハン事件での敗走、ソ連に和平仲介を依頼、アメリカを敵に回すなどのお粗末な結果だ。

失敗に目を向けなければ、見えるものは成功だけ。そんな組織は今も昔も長続きしないと、2人の知識人は語る。

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Posted by ブクログ 2018年01月08日

昭和史の大家:半藤一利と、インテリジェンスモンスター;佐藤優が、731部隊、ノモンハン、8月15日/9月2日の終戦、陸海軍の組織など、昭和史の重要ポイントをピックアップして語った対談本。基本的な流れは、半藤氏が長年の取材・執筆経験から得た昭和史の知見を述べ、それを受けた佐藤氏が、現代の世界情勢と歴史...続きを読む的事実との連続性・結びつきを述べるもの。どの章でも、「歴史に学ぶ」という、それだけではやや曖昧なワードにクッキリとした輪郭が与えられており、両氏の特長がうまく組み合わさった意義ある書だと思う。

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Posted by ブクログ 2019年03月26日

★★★2019年3月レビュー★★★


ロシア・ソ連の歴史に造詣の深い佐藤氏と、昭和史の第一人者半藤氏の対談。昭和史、主にノモンハン事件~太平洋戦争について語り合う。


佐藤氏がソ連に詳しいので、日ソ関係日ロ関係の話題が豊富。特に感銘を受けたのは、ロシア人と日本人の国境線に対する概念の違い。日本人...続きを読むは、国境を「線」として考えるが、ロシア人は違う。国境は「面」である。他国との間に緩衝地帯がないと落ち着かないのだ。そのような国境観の違いが1939年のノモンハン事件につながったといえる。


さらに刺激的だったのが、ソ連の侵攻がもう少し早ければ北海道東部はソ連に占領されていたかもしれないという事。日本が分割されていれば、北海道東部は北朝鮮のような国家になっていたことになる。考えるだけで恐ろしいことだ。


組織の利益を第一に考える、官僚主義は現在の日本にも根付いていると警鐘を鳴らして対談は終わる。


対談者2人も述べているように、昭和史から学ぶことは多いと思う。やはりそのためには本を読まねば。対談で紹介された本を読んでみようかな。

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Posted by ブクログ 2018年09月30日

昭和史の大家と現代インテリジェンスの怪人の対談。
印象的な言葉がおおい。
巻末の「昭和史を武器に変える十四冊」が参考になります。

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Posted by ブクログ 2017年02月24日

太平洋戦争の研究の第一人者の半藤一利と佐藤優の対談本。

ノモンハン事変から第二次世界大戦に至るまでの過程が非常によく理解できた。

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Posted by ブクログ 2017年01月04日

『日本のいちばん長い日』を書いた昭和史の第一人者の半藤利一とロシアで外交官をしていた佐藤優が昭和史について対談するという本。

七三一部隊、 ノモンハン事件、終戦工作などについて語られている。第二次世界大戦におけるノモンハン事件の位置付けが新鮮。半藤さんの『ノモンハンの夏』やアントニー・ビーヴァーの...続きを読む『第二次世界大戦1939-1942』を読みたくなった。

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Posted by ブクログ 2016年12月16日

あとがきにも本人が書いてらっしゃったけど、半藤さんが楽しそうに喋ってんなぁー、というのが印象的でした。戦時史に関する相当な知識や経験を持っているという自負があろう私が、まだ新たな気づきや学びが得られたという知的満足感からなのかなと思ってます。議論は同じレベルか、それ以上の人とやらないと自分を高められ...続きを読むないですね。
ないようとしては、対談形式なので、互いがフォローしたり、質問しあったりと非常に読みやすかった。ロシア人の合理的な考え方からすると、今回のプーチン来日は成果がないだろうなと思えて仕方ない。
軍部の学ばなさをなぜ後世で学ばないのかが甚だ不満。過去を否定するには近すぎるのだろうけど、それできなかったら変われないよ。気づかれたらトランプ待望論が日本にも出てくるよ、きっと。

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Posted by ブクログ 2016年09月15日

昭和史の大家である半藤氏と、国際通の佐藤氏の対談による近代昭和史についての本。タイトルは「戦争論」となっていますが、どちらかというと太平洋戦争の開戦から終戦までの近代史において、当時のソ連がいかに関わって来たのかという部分がクローズアップされてします。そこはさすがロシア通の佐藤氏ならではの分析と情報...続きを読むが満載です。
教科書に出てこない昭和史の重要な一面に触れることができます。かなりの情報量の本なので、近代史の知識があまりない私には難解な箇所も結構ありましたが、太平洋戦争開戦前の日本がいかにソ連の意図を把握できていなかったか、北海道がソ連領となるシナリオはかなりあり得た状況だった、ソ連がなぜ東欧のような衛星国家を設けたのか、などの解説は非常に興味深く読めました。
対談形式なので、中身が濃い割には読みやすい印象です。

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