柴崎友香のレビュー一覧

  • 私の身体を生きる

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    女性作家、芸術家たちの生と性、身体をテーマにしたエッセイ集
    自分も漠然と感じてた「女性であること」への違和感、敵対心、恐怖、いろんな言い尽くせない気持ちをそれぞれの人が言語化してくれるよう
    現代日本で高らかに女性讃歌を謳うのは難しいことを痛感する
    それでも次代はと願いたい

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    2025年08月10日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    良かったです。
    私も本のタイトルのような気持ちになれたらな。
    年代の違う3人の女性の付き合いが始まり、お互い理解出来ない部分を持ちながら関係を深めていく。
    主人公が2人に対する自分の思いを中心に書かれていますが、それが鋭くて。
    自分の心を守りつつ、相手を思いやるのは難しい。
    自分を守ろうとして相手を傷つけてしまう事もあるのだな、と。
    作者さんの他の作品も読みたくなりました。

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    2025年07月29日
  • ご本、出しときますね?

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    これ凄い好き。

    私なんか全然本読んでないなーって思った。

    若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。

    タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。

    もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。

    沢山の本

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    2025年06月22日
  • 私の身体を生きる

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    ここまで赤裸々に書いちゃうの?と驚くような内容もあり。
    だけど今まで言語化できなかった気持ちが表現されている部分もあって、あの時のあの感情ってこう言葉にするんだと感動もした。
    作家さんは流石だなと改めて感じた一冊。

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    2025年06月21日
  • 本からはじまる物語

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    面白かったー。
    「本」からはじまるのがテーマといっても、それぞれの作家さんごとにアプローチが違って、ジャンルもそれぞれで楽しかった。
    恩田陸さんの「飛び出す絵本」、「飛び出す」の意味をそう持っていくか、というのが面白いし、阿刀田高さんの『本屋の魔法使い』も素敵。石田衣良さん三崎亜記が久々だった。
    どれもよかったけど、やっぱり、なんと言っても朱川湊人さん!ここで猫の話が読めるなんて、最高すぎる。朱川さん、大好きだー。お初の山本一力さんも猫♪
    はい、もう、これはかんっぺきに猫本である!!

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    2025年05月26日
  • 百年と一日

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    大変に好みです。これと言ったストーリーがあるというよりは場所と時間の流れが主人公のような作品です。作品自体が織り上げられたタペストリーみたいな質感で何度も読みたい作品です。

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    2025年04月26日
  • その街の今は

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    特別なことが起こるわけではないのに目が離せない、ゆっくりと確実に流れている時間、心地よい大阪のことばのリズム、愛嬌のある登場人物たち。決して優れてはいない、むしろどちらかと言うと「よくない」、でも近くにいたらきっと好きになってしまう。大阪の町と人にはそんな魅力が備わっているのだろうかと思わせられる作品でした。柴崎さんの小説が大好きです。

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    2025年04月19日
  • ご本、出しときますね?

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    いやー、面白かった。
    オードリー若林と作家二人との鼎談のテレビ番組を書籍化したもの。
    出演者の内面が見られるけれども、それが静かで、ただただ真面目な雰囲気な物ではなく、明るく面白い。作家というイメージは真面目で物静かで取っつきづらいなんて思っている人も居るでしょうが、そんな人こそこれを読んでみて欲しいです。
    作家だって明るく面白い普通の人なんだと思えます。
    でも、やっぱり何かについて考えたり、それを表現する事はとてもすごいと思いました。
    そんな人が3人も集まってトークをするんだからそれはそれは面白い。
    色々と読みたい本が増えました。

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    2025年04月05日
  • ご本、出しときますね?

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    あっという間に読んでしまった!

    本当に面白い、変わり者の集会
    みなさん一つ芯があるように感じる

    確かな言葉の重みがあって、
    そのリアリティーさが心地良い

    また読み直したいと思た

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    2025年03月16日
  • 遠くまで歩く

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    『いくつもの人の流れが交差する通路を歩き、ヤマネはようやく家に帰る路線に乗り換えた。ホームに入ってきた電車に乗り込むと、こちらもほどほどに混雑していた。ちょうど目の前の席が空いたので座り、一息つく。慌ただしくドアが閉まり、電車は走り始めた。スマホを取り出して、「普請中」がいつ書かれたのかを検索した。発表は明治四十三年。一九一〇年だから、百年以上前になる。百年以上、東京は普請中なのか、と思うと、長距離を移動してきた疲れも相まって頭の芯がふらっと揺れる感覚がした』―『話すことを思い出す/次の春から夏』

    柴崎友香の風景というか情景描写がとても好きなのだけれど、その理由を突き止めようとすると言葉に窮

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    2025年03月05日
  • ご本、出しときますね?

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    オードリー若林と20人の作家がマイルールについて語る大人気番組を書籍化
    目次を見てこれは買わねばと即決。執筆についてだけではなく、プライベートな話も盛りだくさんで、面白くてついついにやけてしまう..
    村田沙耶香さんには怒の感情がなく、小説を書く時◯の感情に浸っているとは...
    (◯が何かは読んで確かめてください〜!)

    作家さんに興味を持って、その方の作品を読みたくなる...新たな出会いのきっかけになる一冊でした!

    ぜひとも朝井リョウさん、柚木麻子さん、窪美澄さんの同期対談を読みたい。第2弾もお願いします!

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    2025年02月17日
  • 百年と一日

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    ネタバレ

    そこかしこに在る物語の息遣い。

    ここに書かれているのは私でありあなたでもある短篇34篇。目次を見て面喰い、読み進めてこれは…!となりました。現実を写し取った繋がっているような繋がっていないような人間関係、人生模様。懐かしさを感じる情景。

    ひとつひとつのお話というよりこの本一冊まるごとで『百年と一日』という作品なのでなかなか感想が出てこないけれど、人が生きて生活している空気そのものを読んで味わった、という感じです。

    柴崎さんも1973年生まれ。いやほんとこの年代の作家さんたち凄すぎる…

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    2025年01月20日
  • 百年と一日

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    柴崎友香さん、初めて読んだ
    言語化できなくて悔しいけど、これだけは言える
    一つひとつの短編がすごくよかった

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    2024年12月18日
  • 続きと始まり

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    ネタバレ

    石原優子、小坂圭太郎、柳本れい。どこにでもいそうな、かといって退屈ではない個性を持つ3人の視点でコロナ禍の日常を語る小説。

    自粛要請(今考えると変な言葉である)やら、緊急事態宣言やら、まん坊(当時も思ったが変な略語である)…、感染拡大を錦の御旗に徹底的に抑圧された生活を送った3年ほどの期間、主人公らの生活も感性もどんより重くて、それでも生活は淡々と行われていく。

    2つの大きな震災の記憶も生々しいままに、今度はパンデミック…。厄災の合間を縫って続く庶民に日常、政治は相変わらずクソだし、強かったはずの経済も日に日に弱っていって、明るい未来などフィクションの世界にも見当たらなくなった国。

    口か

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    2024年12月04日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    誰にでも事情がある。だからと言って他人を傷つけていいわけではないけど、そのことをふまえて付き合うことで、「白か黒か」ではない関係が続くのかなと思った。

    悪口や強い言葉を浴びせてくる人でも、(SNS上ではなく)生身の人間なら、ほんのちょっと、逃げたり見限ったりするのを待ってみてもいいかもしれない。

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    2024年11月19日
  • 続きと始まり

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    これまで、いくつかのライフステージを経験して、就職してからも複数の職場に身を置いてきた。
    そのなかで、親の離婚や震災や、肉親との死別や最近ではコロナや、価値観を揺さぶられるような出来事もいろいろあった。
    これまではそれらが自分の中でバラバラなこととして位置づいていたけど、それらを経て今のわたしがある以上、それらはみんな地続きなのかもしれない。
    まだぼんやりとしているけど、すごく大事なことを示してくれている一冊だと感じたので、しばらく時間をおいて再読したい。

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    2024年11月16日
  • 待ち遠しい【毎日文庫】

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    みんながそれぞれに持っている「普通」が、描かれている。年代、性別、もちろん人によって違う「普通」。春子が思う他人にあまり踏み込めない気持ち、よくわかる。

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    2024年11月16日
  • 百年と一日

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    目次を見て、このタイトルから本文ってどうなるの!?と疑問に思って読んだら、どのお話も題名通りとしか言いようのない内容だった。題名通りとしか言いようがないのだけれど、短いストーリーの中に圧縮された人々の人生やはるかな時の流れが一文読むごとに頭の中に何倍にもなって広がって、まるで自分自身がこの時間を過ごしたような感覚になってしまう。まるで窓の外から眺めているような俯瞰的な視点で綴られる人々の人生にここまで感情移入してしまうことってあるんだなあ。

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    2024年11月04日
  • また会う日まで

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    この感覚すごくわかる 年に1人とかのレベルじゃなくて今まで生きてきて2、3人、恋愛とか尊敬とは別のベクトルで惹かれ合うことがある あれなんなんだろ、自分だけじゃないって知れて嬉しい 相手もそう思ってるかもってなんとなく思ってたけど、本当にそうなのかもって思える
    その感覚を丁寧に丁寧に考えて咀嚼したら自分なら恋愛に結びつけちゃいそうだから、やっぱり柴崎友香さんの感性がすごく好き

    素敵なタイトル、読んでて気持ちよかった!

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    2024年10月15日
  • フルタイムライフ

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    しみじみと良かった。
    199「こうやって体を動かしたくなるような音に任せて揺れている間に、ぼんやりとさっきのイギリス旅行の話とか樹里がりょうちゃんを連れてきたときのことや明日起きてから何をするかっていうことを思い浮かぶままに考えるのが、とても好きなんだと、こういう場所にいるときはいつも思う。」

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    2024年10月12日